2018年09月02日

いつもおき楽に邦基知る(1日目)

※2018年12月にアップした2018年9月の旅行記です。

■2018.09.02 (自宅)→東京国際→出雲→隠岐→(隠岐の島)

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まずは隠岐の島へ

■台風21号近づく
今回は、出発前から飛んでもないのにとんでもない事態になった。
なんと、出発前週早々に台風21号が発生し、トロトロトロトロ巨大化してきたのだ。

普通の台風なら、旅行に行く前に通りすぎそうなタイミングでの発生だったが、進行が遅すぎてトロトロトロトロ。遅いからどんどん大きくなった。旅行当日にぶち当たるかそうでないのか、一週間前から気が気じゃない状態が続いていた。前週から予報とにらめっこしていると、なんとか旅行日程は回避し、旅行終了翌日の水曜日〜木曜日にかけて紀伊半島辺りを縦断しそうだった。ただ、少しでも速度が早まれば、最終日に激突する可能性の高い最悪の状況。台風は通過日前後も海が荒れるから、隠岐で島流しに遭うかもと、不安になることになった。

値段が高くなければ、土日月にしていたから、こんなに不安になることはないのに、日月火の日程にしたばっかりに、台風を気にしなくてはならなくなった。何とも残念な事態だ。

今回大きな影響があるとすれば、二日目の船と三日目の飛行機だ。二日目の帰りの船が波が高くて欠航し島流しに遭う可能性があるのと、三日目最終便が飛ばなくなる可能性があり、この二点が大きな懸念点だった。

念のため、台風欠航の場合の扱いについて、数日前にJALパックに問い合わせてみた。

・島流しを危惧して自己判断で隠岐に渡らなかった場合(出雲→隠岐の飛行機・一泊目の隠岐の宿を利用しない)=二泊目の玉造温泉の宿と帰りの出雲→羽田の飛行機は無効にならない。(当然返金はなし)
・島流しにあって帰りの出雲→羽田の飛行機に乗れなかった場合=自己都合で乗らなかったことになる。つまり、返金もないし、帰りの交通手段を自分で手配する必要あり。
・出発前に帰りの飛行機に、欠航可能性・払戻可条件が付いた場合=実際の運航・欠航に関係なく、出発前ならツアーの全取消全返金が可能。
・出発後、帰りの出雲→羽田の飛行機に欠航可能性・払戻可条件が付いた場合=実際の運航・欠航に関係なく、帰りの飛行機を別便に変更あるいは払い戻しすることも可能。

以上だと言う。とりあえず船欠航による島流しにさえ遭わなければなんとかなることは分かった。こういうところは、ひとまず、JALの公式ツアーにしておいてひと安心だった。

ただ、動いていさえすればひと安心の船も、大揺れするなら、できれば乗船を避けたい。
・隠岐に行かない。
・隠岐からの戻り(隠岐→本土)を飛行機にする。
の代替手段も常に頭に入れつつ動くことにした。

このため、一番気にした気象予報は、風と波の予報だった。船が運航するかしないか、運航しても大揺れするかしないかは、隠岐の海が荒れるか荒れないかで決まる。波高2メートルまでならなんとか許容範囲だが、3メートルを超えるとたぶん酔って乗っていられないから、その点を注視していた。

今は予報の情報がかなり発達している。風や波の予報は三日前に出るものが多いが、アメリカのサイトなどで、一部一週間ほど出しているところもあった。気象庁をはじめ、様々なサイトの情報を見ながら、毎日のように状況を把握した。
今回の台風は、かなり猛烈であるものの、コンパクトにまとまっていたので、影響は、波以外は直前〜直後のみになりそう。しかも、日本列島が盾になっているのか、台風接近前は、太平洋側はかなりの大荒れ波予報だったが、日本海側は予想外に穏やかな予報だった。逆に台風通過後は、荒れる予報になっていた。
つまり、行きは何も心配ないが、万一島流しに遭ったら、暫くは船では島から出られなくなるということ。台風が早まるのだけは是が非でも避けてほしい感じだった。

■復路便に特別な条件は付かず
こうして毎日チェックしながら出発当日を迎えた。
朝イチでまずは天候と運航情報を確認した。
台風の進路はやや方向転換が遅く、少し西へずれてきた感じ。紀伊半島を縦断するなら、台風の西側に当たるから影響は小さいが、高知辺りに上陸してそのまま北進されると、直撃になる危険がある。非常に悩ましい状況になってきた。
ただ、台風が通過するのは5日午後の予報だから、今のところなんとかなりそうだ。
風の予報は、相変わらずで、隠岐付近の日本海は、船に乗る予定の明日3日は1メートル程度(予報によっては50センチ程度のものも!)。翌日4日でも1.5〜2メートル予報で船の運航には影響はなさそうだ。6日が5メートルと荒れる予報だったので、とにかく台風通過前に逃げ切りたいところだった。
最後に運航情報を確認すると、明日3日で南大東と北大東に条件が付いたものの、4日以降はまだ条件が付いている空港はなかった。このため、全キャンセルはできず、とにかく旅行に行くしかなかった。

今日は8時前の飛行機なので、朝は少しゆっくりめ。日曜日の朝なので、アクセスの鉄道もたいした混雑もなく、羽田に着けた。
ただ、JALの荷物預けは相変わらずの大混雑で、長蛇の列になっていた。今回大きな鞄は、キャリーバッグではなく、整形されていない肩掛けバッグだったので持ち込むことを即決。列のない自動機で隠岐までチェックインしたあと、荷物は預けずに保安検査へ。搭乗口の7番へと急いだ。
毎度毎度のことなのだが、荷物を預けていたら、間に合わない。九州や沖縄といった大荷物の多い便が重なる南ウイングはいつも混んでいるので、窓口を増やすとか、ANAみたいに完全に自分で預けるようにするとか、北でも預けられるようにするとか、何とかしてほしいものだった。

今回は、2週間も前に予約したのに、なぜか座席の指定がずっとできなかった。前日5時に早起きして空港でブロックしている席の開放と同時に座席指定したので、何とか窓側席を取れたものの、ギリギリまでヤキモキしていた。
乗ったら、中型機のB767なのになんと満席。盆とか年末みたいな特別な日でもないのにこんなに早くから予約が埋まっていることが驚きだった。
見たところ、10人規模の団体旅行がいくつかあるようで、それが混雑に拍車をかける一因になっているようだ。そして、日曜日なのにスーツ姿の人も目立った。最近小型化が著しく、どの便も混雑率が高いという。これなら、ツアーの予約が取りにくいのも納得。普通ならたいして混まないはずの日曜の朝の地方空港行きだと思ってちょっと舐めていたのは失敗だった。

運航自体は定刻通りだった。
山陰への飛行は久しぶりで、その飛行ルートには興味があった。なんとか確保した窓側席だったので、地上の様子を楽しもうと考えていた。
しかし、近畿辺りまでは雲の上。兵庫を過ぎる辺りからカラ晴れで地上が見え始めてきたものの、何だか青い空間ばかりだ。右窓席だったので、鳥取但馬が見えるかなあと期待したものの、見事にそれは裏切られてその真上〜北側を飛んでしまい、右窓からは日本海が延々見えていただけだった。
それでも、時々真下に海岸線が見える状態。美保(米子)くらいは楽しめるかと思っていたのに、島根半島手前で、明らかに右に傾き、さらに北へと移動。着陸体制に入ったあとは島根半島上空を飛行してしまった。ならばと隠岐方面に目を凝らしてみたものの、雲があり、隠岐の島は遠くに薄〜く見えただけ。七類港などの北端の海岸線はとてもよく見えたものの、米子空港も中海も見えないまま、出雲に着陸となった。このルートで飛行機に乗ることはあまりないだろうし、久々に明るく太陽光で照らされてはっきり地上が見えていただけに、残念すぎる状況だった。

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飛行機から見えた日本海とわずかな陸地。但馬の手前ですでに日本海近くを飛んでいた。

■手荷物注意のJAC便
出雲では30分乗り継ぎだ。
過去に、乗り継ぎ先のチェックインをしないまま遅延してビクビクしたことがあったので、今日は羽田できっちり隠岐までチェックイン済み。空港自体も小さいから、「余裕すぎる」と思っていた。
ところが、まず飛行機の中で乗り継ぎの案内がない。さらに、飛行機を降りても案内がなかった。ちょうど搭乗橋を抜けた先のゲートのところに係員がいたので、声をかけて通してもらおうとしたら、「いったん到着口を出てください」と、「あなた何言ってんの」的に不思議そうに誘導されてしまった。
乗り継ぐ場合でも、出雲では、いったん到着口を出て、再度保安検査を受けなければいけなかったのだ。つまり、出雲到着が15分遅れたら、検査場が通過できなくなるから、飛行機を目の前にして乗り継ぎできなくなることになる。
保安検査は直前は混雑するのであまり好きではなく、30分で乗り継ぎできるのか不安になりながら階段を降りて、さらにまた上る羽目になった。
保安検査は全然混んでおらず、すんなり通過。しかも、朝イチ便なのに乗り継ぐ飛行機の到着が遅れたため、何の問題もなかったのだが、何だかモヤモヤが残ってしまった。

隠岐行きは機材が小さく、上の棚も片側にしかないため、羽田の混雑で預けられなかった大きな荷物を持ち込めるか少々不安だった。搭乗口を通過しようとしたら、前の人は呼び止められ、持ち込みできないと言われていたが、自分は大丈夫だった。
前の人と自分は鞄の大きさはあまり変わらなかった(若干前の人が大きい程度)。しかし、自分は、形状が変化できる肩掛けカバン。止められていた人は、固くて形状を変えられないキャリーバッグだった。やはり、小型機に乗るときは、持ち込みは、形が変えられる物にしないとダメなのだろう。(→過去に東邦航空で似たような話をされたことがある。旅行記「伊豆諸島周遊!?」をご参照

で、到着遅れで5分遅延だったのに、搭乗してからもなかなか出発せず、結局10分ほど遅れての運航になった。
羽田からの便の機長の情報では、出雲は気温22度とのことだったが、ピーカンのせいかもう30度超えているのでは?というぐらい暑い。駐機中に空調を切っていたこともあり機内は蒸し風呂状態で、全員乗り込んだのに、なかなか出発しない飛行機に少しイライラした。飛行中は図上の扇風機から弱〜い冷風が出ていたが、客室はなかなか冷えてこず、焼け石に水といった感じだった。30分の飛行なので、何とか我慢できたが、40度の日とかどんな感じだったのか考えただけでブルブルしてしまった。

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隠岐便は久々に乗る日本エアコミューター(JAC)のプロペラ機SAAB。JACでは徐々にATRに機材を変えていて、もしかしたら今回が乗り納めになったかもしれない。

■こだわると回り方が難しい隠岐の島
隠岐は二度目。前回は上陸時間が短すぎ、レンタカー手配で手間取った(→前回の旅行記「隠岐がる?旅行へ」)。今回は空港見学も観光もじっくり行うつもりでいた。
空港内にはレンタカー屋はなく、まずはレンタカー屋の事務所まで送迎だ。こういうとき、空港引き渡しだとすぐに空港見学ができるのだけど、そうは上手くいかない。送迎待ちに約10分、さらに、送迎に10分強。手続きも10分ほどで、手続きを終えて車を発進したときには、11時頃になっていた。

今回、島後では、空港見学は別として、観光地は壇鏡の滝乳房杉だけは外したくなかった。このため、まずは空港見学後、この2か所を先に回っておきたかった。
ところが、この2か所は真ん丸島後の観光地の中でも特に行きづらい場所にあった。他の観光地は海沿いあるいは主要道路沿いにある。しかし、この2か所はクネクネ山道でアクセスしなければならない所にあった。しかも配置が悪い。滝は島中西部の山のなか、杉は島中東部の山のなかと正反対の位置にあった
地図を見ると、2か所は直線距離ではお互いかなり近い。両観光地とも島中央部に向かうクネクネ山道があり、最短ルートで結ばれてはいるものの、ネットサーフィンしてみると、いずれもアクセス道はとても狭いらしい。
特に、滝は実質的に西海岸の那久側からしかアクセスできない位狭い道とのこと。乳房杉は、島中央部の銚子ダム脇からのアクセス道で向かう人が多いようなので、こちらは通れそうだが、西郷からだとかなり遠回りになる東海岸の布施側からの方が道が広いという。
空港は南端なので、まずは空港見学→中南部にある国分寺など→中央部から中東側の乳房杉→来た道を戻り中央部を東から西に横断して西海岸都万へ→都万から島を時計回りに回るという少し効率の悪い計画を組んだ。
行く場所にこだわると、ちょっと回りにくいというのが隠岐の印象だった。

■地球の鼓動を体感できる空港だった
まずは空港へ引き返し。
空港に行く直前に、岬(西郷岬)を経由した。

空港近くの西郷岬は、夕日の名所で眺めが良いとのことなので寄ってみたのだ。すると、眺めは確かに良いのだが、それより何より、世界ジオパークの名所(ジオサイト)として重要な場所だったことが分かった。しかも、岬と空港の一帯全体が注目されていた。
現地の案内板によれば、岬半島と空港があるエリアには、島の中でもとても珍しい 平らな土地(とはいっても細かくは凸凹しているし、空港周辺はどちらかというとなだらかな斜面=自転車ではきつい)が広がっているのだそうだ。その地形をつくった原因は、火山の噴火。西郷岬は、爆裂火口と呼ばれる火口跡の断崖絶壁の上に当たり、空港のターミナルから目の前に見える旧空港側の小山も噴火口跡(スコリア丘と言う)なのだそうだ。ターミナル地区もスコリア丘を崩した所、つまり高台に位置している。この火山は、粘性の低い溶岩が横に広がり、それによって周辺の地形が平らになっているのだという。そして、平らだから空港が造られたのだという。
強調しすぎと言えば強調し過ぎかもしれないが、実は、隠岐空港は、世界ジオパークの愛称の通り、降りたったそのときから、大地の偉大さを体感できる素晴らしい空港だったのだ。全国の空港のなかでここまで地形をPRする空港はないだろう。この愛称が決まったとき、何と寝ぼけた、イタい名前をつけてしまったなあ、と感じていたのだが、現地に来たら、納得の名称だった。
空港みたいな人工的な場所ですら地球の鼓動を感じられるのは、さすがは「世界」ジオパークといったところだろう。(何だか空港からブラタモリ的にならざるを得ない。恐るべし、世界ジオパーク、、、。)

西郷岬からは空港へ。ターミナル内は10年前に来たときとほぼ変化はなかった。
面白かったのは、飲食店が賑わっていた点で、テーブルが全て埋まっている状況だった。飛行機の発着時間帯でもないのに、旅行者が何人かいたのだ。
レンタカー送迎の時と借りたレンタカーで同じ道を戻る時に、西郷から空港に向かって、キャリーバッグを引いたグループがパスを下げた案内人と共に歩いているのを見かけたのだが、その人たちもその後、空港に到着していた。恐らく伊丹便までの間に西郷岬半島を見学しながら来たらしかった。こんな感じで、飛行機の運航はしばらくないのに、伊丹便の人がさっさと来ているのか、結構人が多い状態だった。
自分は乗り継ぎの出雲で軽食を食べたので、昼飯はパス。空港見学は短時間で終了したので、12時前には空港を出て、島観光を本格的にスタートした。

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周囲に整備された緑地から見た空港。平らに造成されているが、すぐ後ろには山。

■涼しい杉へはやっぱり狭路
まずは島中央部を徐々に北上しながら、玉若酢命神社国分寺を見学。そのまま銚子ダム側へと進み、脇道に右折して島中東部の乳房杉を目指した。

杉までの道のりは、やはりクネクネ狭路だった。ダム脇の曲がり角は、標識に、乳房杉や布施へ向かえることの記載がない。表示がなぜか消されていたので、通行量が増えないよう、敢えて告知しないようにしているようだった(曲がったあと、ダムの上で乳房杉への案内が出ていた)。
右折してからたいして走らず、ダムを過ぎた直後に、すぐに道が狭くなった。路面は整備されてはいるものの、端側に落ち葉はあるような状況。だいたい1.5車線程度で所々に離合帯が設けられている狭い道だった。山側の路肩に、延々と側溝が続いていて走行しづらい。対向車が来た時に山側に避けすぎると脱輪するので、離合がとにかく難しそうだ 。
幸いなことに、道が狭くなってからだいたい7キロ30分弱、杉到着までの間に対向車に出合わなかった。しかし、先が見えないカーブも多く、かなり慎重な運転を強いられた。

乳房杉を数十メートル過ぎた先にある駐車スペースに止めて杉を見学した。この辺りは風穴が多いところ。かなり暑い日だったが、涼しい風が吹き抜けて快適だった。乳房杉は荘厳な印象だった。

昼飯を抜いて、昼にちょうど来た感じ。来た時刻が良かったのか、自分が見学した際には誰もいなかったが、帰ろうとする頃、銚子ダム側から二組が車で到着していた。それなりに人は来ているようなので、タイミングが合わないと離合地獄に陥ることになりそうだ。
単純に西郷側から来る場合には、国分寺とかを見てから来るだろうから、朝の船からの客は13時くらい、伊丹便からは14時過ぎくらいが来訪のピークなのかもしれない。

時間に少し余裕が出たのと、離合の懸念から、狭路を戻るのは止め、このまま東海岸へ抜け、反時計回りで島をまわる方針に変更。乳房杉からは、東海岸の布施へと抜けることにした。布施には浄土ヶ浜という名所があり、ここも寄れるからだ。
銚子ダム側からの道は、狭い道の所々に離合帯がある感じだったが、こちらの道路はほぼ1.8車線で時々狭くなる感じ。クネクネも少なく、銚子ダム側からの道より走りやすかった。あとで調べたら、定期観光バスもこちらからアクセスしているそうなので、運転に不安があれば、絶対布施側からアクセスした方が良いだろう(国道からの曲がり角にも乳房杉方面の→が出ていた)。

■滝へも意外に狭路
布施からは国道485号が整備されていて、走りやすい道になった。布施は中東部の突端と思えば分かりやすい。ここから国道は一旦北端まで反時計回りに北上し、その後ぐるりと回転して南へ向きを変え、島の中央部を縦断して西郷へと至る。
布施で浄土が浜に寄ったあと、国道を、かなりの遠回りになるが西郷方面と書かれている方向へ。反時計回りに進行して最北端の白島へ向かった。その後は水若酢神社に寄り道。国道沿いに反時計回りにぐるりと回った。

水若酢神社からはローソク岩が近く、五箇の港も近い。効率的に回るなら、ここから、ローソク岩展望台に寄りつつ五箇を経由して、国道ではない西海岸を南下、完全な反時計回りで西郷に戻るのが良かった。
しかし、既に時刻は14時半を回っていた。この先最優先で行きたい場所は壇鏡の滝だ。東海岸は外周道路沿いに五箇から名所が連なっているので、反時計回りに回ると、夕方までに滝に行けなくなる可能性がある。そこで、少し遠回りになるが、このまま国道を一気に南下して島中央部で県道316号に右折して、南西へと進路を取り、その後都万で東海岸に出てから北上して那久へと回り、そこから滝へ直行するルートに変更することにした。那久までは距離にして23キロほどだ。水若酢神社から那久へは五箇経由の方が5キロほど近いのだが、ローソク岩に戻ってくるのに同じ道を通るのは面白くないし、それだと都万に寄れなくなる。そこで、やや遠回りになるこのルートでアクセスすることにした。滝を見てからは那久に戻ったあと、名所に寄りながら北上し、夕方にローソク岩展望台に着けるような経路を取る。
滝は山の中にあるので、日没前に暗くなってしまう可能性が高い。一方で、太陽は西へと下がるので、西海岸は太陽が沈んでからも暫くは明るいはずとの読みもあった。

とにかく滝へと急いだ。

それなりの広さの島。道が広く意外とスイスイ進んだものの、水若酢神社から那久までは、40分ほどかかってしまった。
那久は滝の麓の集落だ。ここから、山の中へと進んでいくのだが、街を通り抜ける区間も含め、アクセスの道が思ったより狭かった。事前のネットサーフィンでは、そこまで道が狭いといった情報はなかったのだが、乳房杉へのアクセス以上に狭く感じるほどだった。
自分の場合、対向車が来なかったので良かったのだが、狭い道は15分ほど続く。滝の入口の駐車場に着いたら、7台ほど車が停まっていたほどで、人気の高い観光地のようなので、運転初心者は要注意かもしれない。

※前述の通り、島の中央部からは、滝方面へと狭いクネクネ道が短絡している。水若酢神社方面からは、距離にして10キロも短くなる経路なのだが、道の高低差や道の悪さの反映に弱いGoogleマップですら、5キロほど多い五箇とほぼ同じ所要時間だと検索結果が出てくるような悪路だったようだ。この短絡路は、那久から滝へ向かう道とは、滝に着く直前に合流するのだが、その曲がり角から短絡路を見てみたら、路面に落ち葉が落ち放題の荒れ果てた道路だった。熟練者でも行かない方が良いかもしれない。

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水若酢神社そばの五箇創生館でちょうどしまねっこカフェが設置されたタイミングだった。8月中に東京の代官山や青山でも設置され、10月中は石見空港にも開設されることになっている。

■ローソクを見るのも結構大変
滝を出てからは那久へと戻り、那久岬へ。島前方面の美しい海と、ジオパークらしい崖に目が行く海岸線を眺めた。
ここからは、県道44号線を北上。油井の池に寄り道してから五箇へ。五箇から方面へと向かい、尾根道を通ってローソク岩展望台へと向かった。
観光ガイドの縮尺の小さい地図を見ると、展望台は五箇のすぐ北方にあるように見えるのだが、実際には一度川沿いを東へと進行したあと、尾根へ上がり、今度は無理矢理造った感じの尾根道(林道)を西へ4キロほど戻るような形で進まねばならなかった。この林道はやっぱり狭路で、結構ハードな道路だった。

ローソク岩展望台は、岩の真南側にある展望台だ。岩の南側にあるので、日没に合わせて来ても、いわゆるローソク状態は見ることができない。ローソク状態は太陽と反対側の東側に行かねば見えないので、五箇の港から船で行かねばならないのだ。しかし、小型船で船酔いが怖いので、今回は船には乗らずに展望台で我慢した。

※ローソク岩観光は島後観光のハイライト。日没の時刻にもよるが、船の出発は16時〜18時前後のことが多い。船に乗る場合、その時刻に合わせて五箇に着いている必要があるので、島内でどこに行くかはよく考えた方がいいだろう。

ローソク岩展望台は尾白鼻園地と言い、駐車場から歩いて2分の高台の展望台と、歩いて20分ほどの低い位置の展望台の2か所がある。低い位置の展望台までは100メートル以上の高低差があり、普通に歩くと片道20分はかかるらしいので、気を付けたい。しかも行きが下りで帰りが上りというキツい坂。駐車場から低い位置の展望台への降り口付近には木の杖も用意されているぐらいで、道のりはかなりのようだった。

■白黒ついた隠岐訪問
ローソク岩展望台を出たときには17時半を回っていた。
国道を南下すれば西郷までは30分もかからないのだが、二度目の通行になるため、まだ通っていない県道316号線の北側を通り抜けることにして、久見方面へと向かった。
久見は観光ガイドブックにも何も載っていないし、寄るつもりは全然なかった。ところが、道沿いにローソク岩展望台の看板が出ている。他に寄るところもないし、まだ日が出ているから寄り道したところ、港の脇に遠くローソク岩が覗ける場所があった。メインの展望台は階段をのぼった高台にあるようなのだが、木が生い茂り行けない状態だった。
駐車場は切り返しの難しい小さなものがだいたい三台分。観光客はあまり来ていないようなので、何も問題はないが、プチ立ち寄り地点といった感じだった。

※久見は、黒曜石の産地として知られているらしく、ローソク岩展望台に寄らなければ、その事に気づけなかった。一方で、ローソク岩展望台へ向かう歩道脇の崖はアルカリ流紋岩の真っ白いもので、同じ地域に白黒あるのは、とても不思議だった。
ちなみに、久見の漁師は竹島の漁業権を持っているらしく、竹島資料館もあるオモロイ集落だった。北方領土で困っていた根室珸瑶瑁漁港に続き、思わぬ形で日本の端っこを体験できたのは◎だった。


久見を出たあとは、北部の中村へ。そこから県道316号線へと入った。暗くなりつつある中で、県道沿いにあった名水にば谷かぶら杉を見てから、南下を続け、19時前に西郷へと戻った。

今回は、ホテル到着が遅くなることを想定して夕食を付けなかったので、ホテルにチェックインしたあとは、夕食へと外出した。

朝から移動ばかりでろくなものを食っていない。とにかく、旨いものにありつこうと、隠岐の牛肉が食べられるという焼肉店勇花理に行った。地元の精肉店がやっているお店で、品質は良かったようだ。残念ながらオリジナルブランド隠岐黒磯牛のカルビは品切れだったが、ロースは食すことが出来た。街の焼き肉店で値段が3000円するのでどんなものかとビクビクしていたのだが、出てきた肉は、二人分と間違えたほど大量でこれまた◎。旨い牛肉をじっくり味わったあとは、ホテルへと戻り、明日に備えた。

※ポートターミナル内にあるホテルには専用駐車場がなく、すぐ西側の橋のたもとにある立体駐車場を利用するようになっていた。この駐車場は、8月は夜間も有料なのだが、9月は夜間が無料。ちょうど到着したときに受付の人が帰り支度をしていたので声をかけたら、勝手に停めて良いと言われてしまった。

※隠岐の島はだいたい半径10キロ強の真ん丸の島だ。真ん中を南北にぶち抜くメイン道路の国道485号線なら、南端の西郷から北端の白島まで22キロほどなので30分もあれば通り抜けられる。外周道路は結構カーブが多いので、半周で1時間みていれば良い感じの大きさだ。
飛行機で10時に着いてローソク島の船観光をしなければ、ぐるり一周、だいたいの観光地には寄って夜には西郷に帰って来られるだろう。最終の船(15時台)に乗るのは、ドライブするだけなら余裕だが、観光地に寄り、昼飯を食べていると難しい印象だった。


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尾白鼻園地の案内看板。下まで降りる道は左の絵ではクネクネが4つほどだが、右側の衛星写真を見るとかなりのクネクネ道であることが分かる。


■今日の教訓!
[出雲]乗継は一度到着ロビー・保安検査へ←直接搭乗待合室へは行けません
[隠岐]空港からジオサイト←空から、ターミナルから、そして海からゆっくり体感しよう
[隠岐]メイン路以外は意外と狭路←初心者は要注意
[隠岐]乳房杉へは北東の布施から←道が広くアクセスしやすいです
[隠岐]ローソク岩は船に乗れ←展望台からは火は灯りません

■実際の旅程
09/02 SUN
自  宅06:00(京急線等)→07:00[東京国際空港]
[東京国際空港]07:40(JAL277便)→09:05[出雲空港]
[出雲空港]09:35(JAL3433便)→10:05[隠岐空港]
[隠岐空港]10:30(レンタカー)→<隠岐の島 島内観光>→20:00隠岐の島・西郷港
(隠岐ビューポートホテル 宿泊)


posted by johokotu at 21:00| 東京 ☀| Comment(0) | ◆旅行記 | 更新情報をチェックする