特集 ニッポンの空港から振り返る平成三年
この年から第6次空港整備五箇年計画が始まりました。
従来進められてきた量よりも質に重点を置いた計画が進みます。3年後に開港する関空整備をはじめ、新東京国際空港(現・成田国際空港)、東京国際空港を合わせた、三国際空港の拡張が進められていきます。一般空港は引き続きジェット化・大型化、地方拠点空港のターミナル地域の整備や国際化の推進が図られました。
そんな量から質への転換点だったのか、平成三年、空港の世界では、量でも質でも新しい形での動きが目立ちました。
量の部分では、1月枕崎飛行場(鹿児島県)、10月に庄内空港(山形県)が開港します。
枕崎は、新しい空港の形となる、日本初のコミューター空港として開港。庄内は、山形県で二空港目となるもので、一県二空港の整備が、このあと暫く続くきっかけにもなりました。
空港ではありませんが、10月には、農林水産省が進めた農道離着陸場整備事業によって笠岡地区農道離着陸場(岡山県)が開場しています。
一方、質の部分ではアクセス交通の充実が目立ちました。
新東京国際空港(千葉県)で、3月にターミナル直結の成田空港駅が開業。12月には大分空港(大分県)でホーバークラフトがターミナル地区まで乗り入れます。
空港ターミナル直結のアクセスが重要であることが知れわたるきっかけになりました。
■平成三年 空港の主な出来事
01月:枕崎飛行場 開場
01月:東京国際空港 京急穴守稲荷駅-羽田空港駅間営業休止
03月:出雲空港 滑走路2,000m化
03月:新東京国際空港 成田空港駅開業、東成田駅改称
04月:第6次空港整備五箇年計画 開始
04月:新高松空港 高松空港に改称
10月:庄内空港 開港
10月:笠岡地区農道離着陸場 開場(日本初の農道離着陸場)
12月:松山空港 滑走路2,500m化、新ターミナル開館
12月:大分空港 新ターミナル(到着専用)開館、ホーバークラフト空港内乗入れ開始