この記事は、公式発表ではなく報道だけをもとにしています。
情報源にご注意ください。
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19日のNHKの報道によりますと、成田国際空港の検疫所が、パキスタンからの入国者を対象に、結果判明前の移動制限を課すようになったことが明らかになりました。
「日本人を含め過去14日以内にパキスタンでの滞在歴がある人たち」に対し、「成田空港検疫所は、検査結果が出るまでは帰宅せず、指定された空港周辺のホテルにとどまるよう求める新たな水際対策を開始」したと報じています。
■パキスタンからの入国 検査結果出るまで指定のホテルに 成田(NHK公式サイト)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200619/k10012477501000.html
パキスタンからの入国者の感染事例が多いためなのでしょうが、なぜかPCR検査対象になっている111か国からの入国者対象ではなく、パキスタンからの入国者限定となっているようです。確かにパキスタンからの入国者による感染確認は急増しているものの、3月だったら欧州各国、4月なら米国、5月ならブラジルと、似たような急増国はこれまでにもありましたし、今後も別の国で似たようなことが起こらないとも限りません。
目的から考えれば111か国全てを対象にしないと意味ないですし、なぜパキスタン限定なのかは不明確。確かに家族感染の発生状況は異様ですが、国籍による差別だと言われてしまわないか、ちょっと心配です。
国内へ感染が拡大した案件で、入国者の渡航元が判明しているのは、今月の場合、確かにパキスタンが多いですが、パキスタン以外にも若干ありますし、パキスタンと並んで「渡航元非公表」も多いです。
パキスタンだけをピンポイントで制限したのは、もしかしたら、こういった非公表ケースも、大部分がパキスタンなのかもしれません(とまあ、いらぬ詮索までしてしまいます、、、)。
入国者絡みの国内感染がかなり数が増えている?
日本空港情報館ブログでは5月以前の状況は気にもしていなかったので分かりませんが、居住地に戻ってからの当該県の検査で、入国者本人もしくはその濃厚接触者の陽性が判明した事例が、5月下旬以降次々に明らかになっています。
主な事例は記事下方にて記載の通りで、6月に入ってから少なくとも7件発覚しています。
国内での感染確認が出なかったものの、空港に送迎したなどで、家族などが空港検疫陽性者の濃厚接触者として検査を受ける人も続出しています。これらは、6月に入ってから、宮城、福島、長野、山梨、静岡、富山、岐阜、愛知、広島などで発生しています。
実はこういった事例は、県や政令市が発表したから発覚しています。東京都のように患者詳細発表では確認中としか出さず、その後、追跡情報の結果発表もないような県だと、上記のようなものは発覚すらしません。実態としては、もっともっと数が多いと推定されます。
そして、そうだとすると、状況は、欧州からのウイルス持ち込みが多かった3月中旬ごろと酷似しており、危険です。
(千葉県108例目が良い例で、千葉県で感染確認されなかったら、東京都在住入国者の感染も隠匿状態のままでした)
新潟や岐阜では1か月ぶりの感染者が入国者絡み。
愛知では家族感染で休校になったり、家族感染が3日連続確認された事例も発生。愛知・岐阜・三重の知事が空港から移動すんなと厚労省に要請したこともあり、地元メディアがやっと大騒ぎを始めています。
このため、厚労省も批判に対処しきれなくなったのでしょう。
医療崩壊を防ぐには空港から出さないという方法は間違い?
このような感染拡大が起こる一因は、自宅に公共交通機関以外で帰れるなら、検査結果が出るまで空港にいる必要がないこととされています。中部3県の知事が問題点として指摘した内容もその点です。
空港から出ないのなら、自県に患者は入ってきませんから、国内拡大は防げるわけです。
検疫とは、元々船内で一定期間留まることから始まっていますから、この意見は確かに一理あります。
しかし、入国者は、もう船から降りてしまっており、実はこれが成り立ちません。陽性だったら渡航元の国が入国を拒否るので戻ることもできなくなります。さらに、陽性であろう陰性であろうと公共交通機関に乗れないのですから、そもそも航空機にも乗れません。
さて、空港に取り残された彼らをどうすればよいのでしょう。
こうやってよく考えてみると、入国してしまった人を空港から出さないというのは、医療崩壊という面では危険な行為であることに気付けます。
今、感染発覚する人の多くは成田国際空港からの入国者です。もしも全員が空港に留まるなら、それだけ濃厚接触の時間が増えますし、陽性者はみな千葉周辺の病院に入ることになります。
他人にウイルスを撒き散らさずに自宅に帰れるのなら、福岡の人は福岡に、愛知の人は愛知に、東京の人は東京に、宮城の人は宮城といった感じで分散できるわけですから、千葉の負担は軽減されるわけです。
となると、問題を解決する一番の近道は、濃厚接触の回避と14日間の外出自粛の徹底ということになります。
・家族が車で迎えに来なければ、家族に病気はうつりません。
・自宅待機中に家族がいなければ、家族に病気はうつりません。
・本人と家族が外出しなければ、周囲に病気はうつりません。
他人と濃厚接触せずに自宅に帰れて、自宅で濃厚接触がない人だけに帰宅をOKとする。
自宅に帰りたいなら、送迎や同居家族は濃厚接触者として一緒に14日間の自主隔離を頑張る、もちろん接触確認アプリ付という条件付き。
そういった内容にすれば良いだけです。
もっとも、厚労省は現状、入国者に対してこれに近い要請をして注意喚起していますから、水際対策が悪いのではなく、それを守らない人がいることの方が問題なのでしょう。
入国者と濃厚接触する国内在住者も意識を高める必要あり
国内感染拡大したと思われる例を見ると、入国者の濃厚接触者であるにもかかわらず、発症してから数日経ってからでないと病院にも行かないケースも散見され、意識が低いことがよく分かります。
中部3県知事のように厚労省を批判するくらいなら、自県民に濃厚接触が危険であるということをもっと意識付けさせ、家族も含めた濃厚接触者の14日間外出自粛を徹底することを自県民に徹底させればよいわけです。
入国者からウイルス感染が国内で拡大している最大の原因は、家族など、濃厚接触したのに入国者を感染者と疑いもせずに、無意識に感染を広げる国内在住者なのですから(千葉市の96〜105例目はその典型例ですね)。
病気は罹りたくなくても罹ります。でも、今回のケースは、意識すれば拡大を防げます。
パキスタンがここまで注目されてしまって、パキスタン人が意識低い人たちだからだなんて、ちょっと差別的な思いになっている方も多いと思います。私も恥ずかしながらその一人です。でも、よく考えてみると、意識が薄いのはパキスタンからの入国者だけではありません。その家族や知人など濃厚接触した日本在住者も意識は低いから、こういったことが起こってしまっています。
お互い、ぜひ油断せずに、意識して感染拡大防止に努めていきたいですね。
陰性は感染していないことの証明ではありません。
お迎えに行く人は油断はせずに、
さらに入国者も陰性でも油断はせずに
入国後14日間の外出自粛を頑張っていただくことを
切に願います。
お迎えに行く人は油断はせずに、
さらに入国者も陰性でも油断はせずに
入国後14日間の外出自粛を頑張っていただくことを
切に願います。
■空港検疫ではひっかからずに入国したあと感染が発覚した事例
☆新潟市64例目 入国者本人
入 国 日:非公表(6/11、6/12、6/13のいずれかと推定)
発症検査日:6/17検査(症状なし)=濃厚接触者検査のため
空港の検査:陰性
入国後外出:していないことが確認済
渡 航 元:非公表
備 考:渡航同行者が空港検疫で陽性
6/19配信 http://johokotu.seesaa.net/article/475794110.html
★名古屋市284・285・286・287・288例目 入国者本人、家族2人、親族2人※
入 国 日:6/2入国
発症検査日:最初の人は6/5発症(受診は6/12)
空港の検査:陰性
入国後外出:入国者以外は外出履歴あり
渡 航 元:パキスタン
備 考:家族・親族の方が陽性が先に判明、休校などの影響発生
6/17配信 http://johokotu.seesaa.net/article/475664316.html
6/17配信 http://johokotu.seesaa.net/article/475654854.html
※日本空港情報館ブログ記事配信後に親族1人の感染確認(この方は親族の濃厚接触者として検査)
★埼玉県1022例目 入国者本人
入 国 日:非公表(5月末入国との情報があり)
発症検査日:6/7発症 6/13陽性確認
空港の検査:実施有無も不明
入国後外出:非公表
渡 航 元:非公表
備 考:-
6/14配信 http://johokotu.seesaa.net/article/475616814.html
☆名古屋市279・282例目 入国者本人2人
入 国 日:6/7入国
発症検査日:最初の人は6/9発症・同日検査
空港の検査:陰性
入国後外出:していないと思われる(家族が感染しているため)
渡 航 元:パキスタン
備 考:入国者2人は家族。ほかに渡航同行者家族4人が空港検疫で陽性
6/14配信 http://johokotu.seesaa.net/article/475610648.html
6/13配信 http://johokotu.seesaa.net/article/475596560.html
★千葉県108例目 入国者本人
入 国 日:6/3入国
発症検査日:6/8検査(症状なし)=濃厚接触者検査のため
空港の検査:実施有無も不明
入国後外出:非公表
渡 航 元:非公表
備 考:渡航同行者が東京都で陽性確認(下記の方)
6/13配信 http://johokotu.seesaa.net/article/475601843.html
★東京都何例目か不明 入国者本人
入 国 日:6/3入国
発症検査日:6/6検査(発症日は不明)
空港の検査:実施有無も不明
入国後外出:非公表
渡 航 元:非公表
備 考:上記千葉県108例目と渡航同行
※日本空港情報館ブログでは未配信(東京都の情報発信がないから知る由もない)
☆岐阜県151例目 入国者の家族(配偶者)
入 国 日:5/29入国
発症検査日:6/1検査(症状なし)=濃厚接触者検査のため
空港の検査:入国者は空港検疫で陽性
入国後外出:していないことが確認済
渡 航 元:パキスタン
備 考:成田まで空港検疫陽性者を車で送迎
6/03配信 http://johokotu.seesaa.net/article/475413521.html
★千葉市96・97・98・99・100・101・104・105・無症状者1・2例目 入国者本人4人・親族3人・濃厚接触者2人・さらにその濃厚接触者1人※
入 国 日:4/30入国
発症検査日:最初の人は5/8発症(受診は5/13)
空港の検査:実施有無も不明(当時検査対象外国)
入国後外出:していることが確認済
渡 航 元:バングラデシュ
備 考:入国者4人は家族。国内居住者である99例目患者も同じ5/8発症
5/19配信 http://johokotu.seesaa.net/article/475176572.html
※日本空港情報館ブログ記事配信後に本人1人・濃厚接触者2人+1人の感染確認
☆は、海外からの持ち込みがほぼ確定している案件。
★は、発症順番や入国後の行動歴などを考えると本当に入国者からの二次感染なのか怪しい案件。結構あると思いませんか?意外と国内感染が多いのかもしれませんよ。日本人はファクターXで罹りにくいが外国人は罹りやすいだけかもしれませんし。