2021年05月03日

空港検疫5/3_また3日後陽性

◇空港検疫 また三日後陽性複数人 5月3日発表分

厚生労働省(厚労省)は5月3日現在の、空港検疫を含めた最新の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況を発表しました。
空港検疫の数字は、2020年4月3日午前0時から症状の有無や濃厚接触の有無に関係なく、上陸拒否国からの入国者全員検査を実施しています。さらに2021年1月9日午前0時からは非上陸拒否国も含めた入国者全員検査を、緊急事態宣言中限定で臨時的に実施しており、いま日本で唯一正確な罹患率を把握できます。


(×××)
5月3日現在
無症状率 91.9%
罹 患 率 0.412%

▲国際線到着空港は緊急事態の日本国内より8.5倍も危険!

(比較用)日本国内 現罹患率0.048%=要治療61,432人/人口約1億2541万人(2021年4月)

(比較用)日 本:罹患率0.480%=感染602,862人、死亡率0.0082%=死亡10,361人/人口約1億2541万人(2021年4月)←[急増中・緊急事態宣言中]
(比較用)パラグアイ:罹患率4.013%=感染282,543人、死亡率0.0933%=死亡6,572人/人口約704万人(2019年)←[増加中・ピーク]※ロイター公式サイトが分かりやすいです。 https://graphics.reuters.com/world-coronavirus-tracker-and-maps/ja/countries-and-territories/paraguay/


※罹患率は空港検疫の全員検査開始後の概要発表分を元に算出しています。
※無症状率は空港検疫の全員検査の詳細結果発表分を元に算出しています。
両数値は、元にしている数値に若干の差異があります。
また、海外で感染した人や有症状の人はそもそも海外から飛行機に乗ることができないため、実際の罹患率や隠れ感染者数は算出された数値より高く、実際の無症状率や無症状病原体保有者数は算出された数値より低いと考えられます。
あくまでも参考程度にお考え下さい。


空港検疫 全員検査結果(5月1日到着分までが反映されていると推定)
2日遅れで情報が反映していると思われる概要結果は以下の通りです。
3月31日発表分までは別にまとめています。

2020年04月04日〜2020年10月04日:https://johokotu.seesaa.net/article/477969790.html
2020年04月04日〜2020年10月31日:https://johokotu.seesaa.net/article/478493314.html
2020年04月04日〜2020年11月30日:https://johokotu.seesaa.net/article/478872998.html
2020年04月04日〜2020年12月31日:https://johokotu.seesaa.net/article/479429539.html
2020年04月04日〜2021年01月31日:https://johokotu.seesaa.net/article/479921204.html
2020年04月04日〜2021年02月28日:https://johokotu.seesaa.net/article/480368929.html
2020年04月04日〜2021年03月31日:https://johokotu.seesaa.net/article/480853712.html

2020年04月04日〜2021年04月01日:対象585,067人、陽性2,321人/罹患率0.396%
2020年04月04日〜2021年04月02日:対象587,415人、陽性2,328人/罹患率0.396%
2020年04月04日〜2021年04月03日:対象589,638人、陽性2,342人/罹患率0.397%
2020年04月04日〜2021年04月04日:対象592,641人、陽性2,357人/罹患率0.397%
2020年04月04日〜2021年04月05日:対象594,385人、陽性2,368人/罹患率0.398%
2020年04月04日〜2021年04月06日:対象596,689人、陽性2,374人/罹患率0.397%
2020年04月04日〜2021年04月07日:対象598,060人、陽性2,382人/罹患率0.398%
2020年04月04日〜2021年04月08日:対象599,474人、陽性2,389人/罹患率0.398%
2020年04月04日〜2021年04月09日:対象601,425人、陽性2,392人/罹患率0.397%
2020年04月04日〜2021年04月10日:対象603,186人、陽性2,402人/罹患率0.398%
2020年04月04日〜2021年04月11日:対象605,549人、陽性2,422人/罹患率0.399%
2020年04月04日〜2021年04月12日:対象607,397人、陽性2,426人/罹患率0.399%
2020年04月04日〜2021年04月13日:対象610,038人、陽性2,444人/罹患率0.400%
2020年04月04日〜2021年04月14日:対象611,125人、陽性2,456人/罹患率0.401%
2020年04月04日〜2021年04月15日:対象612,261人、陽性2,466人/罹患率0.402%
2020年04月04日〜2021年04月16日:対象613,989人、陽性2,472人/罹患率0.402%
2020年04月04日〜2021年04月17日:対象615,634人、陽性2,485人/罹患率0.403%
2020年04月04日〜2021年04月18日:対象617,983人、陽性2,496人/罹患率0.403%
2020年04月04日〜2021年04月19日:対象619,611人、陽性2,500人/罹患率0.403%
2020年04月04日〜2021年04月20日:対象621,771人、陽性2,515人/罹患率0.404%
2020年04月04日〜2021年04月21日:対象622,619人、陽性2,529人/罹患率0.406%
2020年04月04日〜2021年04月22日:対象623,766人、陽性2,540人/罹患率0.407%
2020年04月04日〜2021年04月23日:対象625,464人、陽性2,553人/罹患率0.408%
2020年04月04日〜2021年04月24日:対象627,037人、陽性2,557人/罹患率0.407%
2020年04月04日〜2021年04月25日:対象629,213人、陽性2,563人/罹患率0.407%
2020年04月04日〜2021年04月26日:対象631,077人、陽性2,566人/罹患率0.406%
2020年04月04日〜2021年04月27日:対象633,608人、陽性2,582人/罹患率0.407%
2020年04月04日〜2021年04月28日:対象634,678人、陽性2,589人/罹患率0.407%
2020年04月04日〜2021年04月29日:対象636,046人、陽性2,596人/罹患率0.408%
2020年04月04日〜2021年04月30日:対象637,883人、陽性2,610人/罹患率0.409%
2020年04月04日〜2021年05月01日:対象639,646人、陽性2,616人/罹患率0.408%
2020年04月04日〜2021年05月02日:対象641,981人、陽性2,639人/罹患率0.411%

2020年04月04日〜2021年05月02日:対象644,322人、陽性2,657人/罹患率0.412%

5月1日(土)分と思われる検査人数は2,341人と、二千人を超えました。
感染者は18人増加。罹患率は急速に悪化しています。
※2021年1月9日到着分(2021年1月11日発表分)から全入国者に対する検査が開始されており、検査数≒入国者数の状況です。(ただし、三日間の強制隔離対象国が徐々に増えてきており、入国直前と三日後の二回検査を受けている人が増加しています。検査数>入国者数に少し偏っていると考えられます。=実際の罹患率は上記数値よりも悪いと思われます。)

新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和3年5月3日版)(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_18429.html





















空港検疫検査 到着日別詳細結果(5月2日到着分までが反映と推定、下記の数字には海港検疫の数は含めていません)
1日遅れで情報が反映していると思われる空港検疫の詳細も発表されています。
3月31日到着分までは、別にまとめています。

2020年04月03日〜2020年10月02日:https://johokotu.seesaa.net/article/477969790.html
2020年04月03日〜2020年10月31日:https://johokotu.seesaa.net/article/478493314.html
2020年04月03日〜2020年11月30日:https://johokotu.seesaa.net/article/478872998.html
2020年04月03日〜2020年12月31日:https://johokotu.seesaa.net/article/479429539.html
2020年04月03日〜2021年01月31日:https://johokotu.seesaa.net/article/479921204.html
2020年04月03日〜2021年02月28日:https://johokotu.seesaa.net/article/480368929.html
2020年04月03日〜2021年03月31日:https://johokotu.seesaa.net/article/480853712.html

04月01日:症状 有0 無14=陽性14人 2382・2383・2385・2386・2387・2388・2389・2390・2392・2393・2395・2396・2419・2421
04月02日:症状 有1 無14=陽性15人 2391・2399・2401・2402・2403・2404・2405・2406・2407・2408・2426・2427・2428・2429・2430
04月03日:症状 有0 無9=陽性9人 2409・2410・2411・2412・2413・2414・2415・2439・2460
04月04日:症状 有1 無5=陽性6人 2420・2422・2423・2424・2425・2441
04月05日:症状 有0 無3=陽性3人 2431・2432・2433
04月06日:症状 有0 無7=陽性7人 2434・2435・2436・2437・2438・2454・2456
04月07日:症状 有0 無3=陽性3人 2440・2442・2474
04月08日:症状 有0 無17=陽性17人 2443・2444・2445・2446・2447・2448・2449・2450・2451・2452・2482・2483・2484・2485・2488・2489・2490
04月09日:症状 有2 無17=陽性19人 2453・2455・2456・2457・2458・2459・2461・2462・2463・2464・2465・2466・2467・2468・2469・2470・2494・2495・2498・2499
04月10日:症状 有2 無5=陽性7人 2471・2472・2473・2475・2476・2496・2507
04月11日:症状 有3 無5=陽性8人 2477・2478・2479・2480・2481・2486・2487・2497
04月12日:症状 有1 無5=陽性6人 2491・2492・2493・2500・2501・2502
04月13日:症状 有2 無14=陽性16人 2503・2504・2505・2506・2508・2509・2510・2511・2512・2513・2514・2515・2516・2539・2540・2542
04月14日:症状 有2 無6=陽性8人 2517・2518・2519・2519・2520・2521・2522・2549・2550
04月15日:症状 有0 無12=陽性12人 2523・2524・2525・2526・2527・2528・2529・2560・2561・2562・2563・2564
04月16日:症状 有2 無14=陽性17人 2530・2531・2532・2533・2534・2535・2536・2537・2538・2541・2543・2552・2553・2572・2573・2576・2577
04月17日:症状 有1 無6=陽性7人 2544・2545・2546・2547・2548・2580・2581
04月18日:症状 有3 無11=陽性14人 2551・2554・2555・2556・2557・2558・2559・2565・2566・2567・2568・2569・2592・2593
04月19日:症状 有1 無3=陽性4人 2570・2571・2574・2575
04月20日:症状 有3 無9=陽性12人 2578・2579・2582・2583・2884・2585・2586・2587・2588・2589・2590・2591
04月21日:症状 有0 無10=陽性10人 2594・2595・2596・2597・2598・2599・2600・2601・2602・2614
04月22日:症状 有2 無6=陽性8人 2603・2604・2605・2606・2607・2608・2626・2644
04月23日:症状 有0 無6=陽性6人 2609・2610・2611・2612・2634・2636
04月24日:症状 有0 無4=陽性4人 2613・2615・2616・2617
04月25日:症状 有0 無13=陽性13人 2618・2619・2620・2621・2922・2623・2624・2625・2627・2628・2629・2630・2631
04月26日:症状 有1 無5=陽性6人 2632・2633・2635・2637・2638・2661
04月27日:症状 有2 無6=陽性8人 2639・2640・2945・2646・2647・2673・2674・2675
04月28日:症状 有1 無12=陽性13人 2648・2649・2650・2651・2652・2653・2654・2655・2656・6257・2658・2659・2695

04月29日:症状 有2 無4=陽性6人 2660・2662・2663・2664・2666・2667
 [空港別] 成田3・羽田1・関空2
 [男女別] 男5・女1
 [年代別] 10代下0・20代1・30代3・40代1・50代1・60代0・70代0・80代上0
 [渡航元] ネパール1・インド3・パキスタン1・チュニジア1
 [居住地] 青森1・千葉2・東京1・大阪1・非公表1
04月30日:症状 有3(+1) 無20(+1)=陽性23人 2665・2668・2669・2670・2671・2672・2676・2677・2678・2679・2680・2681・2682・2683・2684・2685・2686・2687・2688・2689・2690・2718・2719
 [空港別] 成田15(+1)・羽田6(+1)・関空1・福岡1
 [男女別] 男15(+1)・女8(+1)
 [年代別] 10代下1・20代8・30代8(+1)・40代4(+1)・50代2・60代0・70代0・80代上0
 [渡航元] フィリピン2(+1)・タイ1・ネパール14・パキスタン1(+1)・ロシア1・カメルーン1・米国2・米国/メキシコ1
 [居住地] 茨城1・埼玉2・千葉3・東京7・神奈川1・静岡2・愛知1・大阪1・兵庫1・福岡1・宮崎1(+1)・非公表2(+1)

05月01日:症状 有3 無13=陽性16人 2691・2692・2693・2694・2696・2697・2698・2699・2701・2702・2703・2704・2705・2706・2707・2708
 [空港別] 成田9・羽田6・中部1
 [男女別] 男13・女3
 [年代別] 10代下2・20代6・30代5・40代1・50代2・60代0・70代0・80代上0
 [渡航元] 韓国1・ネパール9・インド6
 [居住地] 千葉1・東京4・神奈川3・静岡2・愛知3・滋賀1・大阪1・兵庫1
05月02日:症状 有0 無8(+7)=陽性8人 2700・2709・2710・2711・2712・2713・2714・2715
 [空港別] 成田6(+5)・羽田1(+1)・関空1(+1)
 [男女別] 男6(+5)・女2(+2)
 [年代別] 10代下0・20代3(+3)・30代2(+2)・40代2(+1)・50代1(+1)・60代0・70代0・80代上0
 [渡航元] フィリピン1(+1)・ネパール2(+2)・インド3(+2)・米国1(+1)・米国/パラグアイ1(+1)
 [居住地] 栃木1(+1)・東京4(+3)・神奈川1(+1)・長野1(+1)・大阪1(+1)

05月03日:症状 有1 無1=陽性2人 2716・2717
 [空港別] 成田2
 [男女別] 男0・女2
 [年代別] 10代下0・20代0・30代2・40代0・50代0・60代0・70代0・80代上0
 [渡航元] メキシコ2
 [居住地] 東京2


合計11人の陽性確認が発表されました。
2020年4月3日0時の全員検査開始後に判明した陽性者は2021年5月3日までの396日間で2,640人になりました。
2,640人のうち有症状は2人増えて213人です。無症状は2,427人で、無症状率は91.9%です。ここのところ有症状者が急増しており、無症状率がジリジリ悪化しています。

本日発表分は、行動歴(渡航元)と居住地両方とも非公表者はいませんでした。
5月3日成田着メキシコから入国の東京都居住者2人(30代女2人)が連番確認されており、団体感染が疑われます。

有症状者は2人です。
5月3日成田着メキシコから入国の東京都居住30代女が咳症状です。
4月30日羽田着フィリピンから入国の居住地非公表40代男が発熱、鼻閉症状です。
メキシコは直行便で時間の飛行です。機内発症とみられます。
フィリピンからの入国者は3日間強制隔離中の発症とみられます。フィリピンからの入国者の隔離中発症は2日連続の発表です。

強制隔離中の陽性とみられる事例は4月30日着2人です。フィリピンから、パキスタンからの入国者です。
これで3日間強制隔離対象国が少し多めに増えた3月5日着から4月30日着までの57日間で、強制隔離中の陽性者は99人となりました。
これらの人は、これまでの検疫方法ではすり抜けていた人たちですが、数が多すぎます。

空港検疫での陽性がかなり増えてきていますが、すり抜けギリギリ事例、団体感染疑い例や機内クラスター疑い例が急激に増えています。
南アジアの悪化が止まりません。今日は11人中5人が南アジアからの入国者でした。


宮崎県居住者の陽性は、特定国の全員検査が始まった2020年4月3日以来初めてとなります。
パラグアイからの入国者の陽性は、特定国の全員検査が始まった2020年4月3日以来初めてとなります。

東京や大阪は緊急事態宣言が出ており、自県以外との行き来も自粛するよう求められていますが、相変わらず空港所在地以外の都道府県居住者の入国が止まりません。(そもそも海外との行き来が都府外でしたね、、、)

新型コロナウイルス感染症の患者等の発生について(空港検疫)(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_18430.html


STAY HOME→PROTECT HEALTH CARE HEROES→SAVE LIVES
お家にいることが、防疫ヒーローを助け、世界の命に繋がる
STAY HOME NOW, FLY LATER

ラベル:検疫 感染症
posted by johokotu at 23:00| 東京 ☁| Comment(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする

緊急警報!5月毎日2桁陽性!!

緊急警報! 空港検疫で陽性急増中!危険、本日発表分二桁人数陽性確認!

国際線到着空港 感染リスク急拡大中!!
3日間強制隔離後の検査でも続々陽性判明中!!
年末年始以来のウイルス密輸緊急事態宣言状態!!!
国内感染拡大阻止の瀬戸際です!!!!


空港検疫での入国者に対する新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の全員検査で、本日発表分で二桁人数の感染が確認されました。

3日に、陽性が確認されたとして発表があったのは全部で11人です。5月2日到着分が7人、速報に近い5月3日到着分が2人出ました。また、すり抜け3日後陽性者に当たる4月30日到着分が2人出ています
有症状者が2人出ています。

空港検疫でのCOVID-19感染確認の発表分で一日二桁人数となるのは5月に入ってから毎日で3日連続です。
ここのところ一気に増加しています。

完全に入国者の感染が急増しています
国際線の発着する空港への不要不急の来港や
入国者のお迎え、入国者との接触はしばらく自粛しませんか


詳細は3日23時にアップ予定の日々の記事で書く予定です。

新型コロナウイルス感染症の患者等の発生について(空港検疫)(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_18430.html


STAY HOME→PROTECT HEALTH CARE HEROES→SAVE LIVES
お家にいることが、防疫ヒーローを助け、世界の命に繋がる
STAY HOME NOW, FLY LATER

ラベル:検疫 感染症
posted by johokotu at 19:00| 東京 ☀| Comment(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする

空港検疫全検(3)リスキー国

◇STAY HOME特集 空港検疫全員検査分析(その3) 本当にリスキーな国は?

一昨日、昨日に引き続き、空港検疫の全員検査結果を確認していきます。今日は行動歴別(滞在国別)を見てみます。
今年1月9日〜4月3日の感染状況では、ナイジェリア、パキスタン、ハンガリー、エジプト、ウクライナなどが本当にリスキーな国と言えそうです。
※4月以降はパキスタン、インド、ネパールが高すぎる結果になっていると推定されますが、まだデータがないのでしょうさいは不明です。


陽性者が多い=リスキーではない
毎日発表される空港検疫での陽性者を見ていると、特定の国が多いです。
今年4月に特に目立ったのが、パキスタン、インド、ネパール、フィリピンなどでしょうか。
昨年4月3日以降、昨年6月にパキスタン、7月にフィリピン、11月にインドネシア・米国、12月に米国・英国、今年2月にアラブ首長国連邦(UAE)など、これまで目立った国は少しずつ変わってきています。

Quarantine20200403-20210422-2.gif
2020/4/3-2021/4/22の行動歴別陽性者数推移


しかし、増加した要因は様々です。
・昨年06月パキスタン:現地での感染拡大と渡航解禁が重なった結果。
・昨年07月フィリピン:船員の移動が多かったと推定されています。
・昨年11月インドネシア:外国籍者の新規入国解禁で技能実習生が急増。
・昨年12月米国:大統領選頃の現地感染拡大とビジネス渡航解禁が重なる。
・昨年12月英国:現地変異株爆発と年末年始帰省で日本国籍者陽性者ラッシュ。
・今年02月UAE:現地感染拡大時期と一致。
以上のように、単純に現地の感染拡大だけが増加要因にはなっていません。

そして、米国が分かりやすいですが、昨年4月以降ずっと陽性確認が続いています。
米国が陽性確認が継続しているのは、入国者が多いからというのが要因の一つです。母数が増えれば陽性者数も増えるのも当たり前です。このため、「陽性者が多い=とにかくリスキー」とは一概には言えません。
さらに同じ米国でも、昨年6月頃と、昨年11月頃、今では要因もリスクも大きく異なっている印象です(米国も昨年11月・12月頃は罹患率高すぎました)。

また、入国者が多くても中国のように陽性者が少ない国もありますから、リスクの高い国かどうかは、陽性者数よりも罹患率(入国者数に占める陽性者数の割合)で見る必要があります


罹患率高い感染リスクの高い国 罹患率1%超えは25か国も
そんな罹患率を、三日後検査を加味した検体数で比較してみます。
その結果、1月10日〜4月3日の間、罹患率が1%(100人に1人以上陽性)を超えたのは25か国ありました。入国者数が500人を超えている多い国ですと、パキスタン、ウクライナ、アラブ首長国連邦の3か国が該当します。

※罹患率1%は100人に1人が陽性者ということです。200席の機材の場合、搭乗率25%でも2便に1便は陽性者がいることになります。
電車の混雑が分かりやすいですが、100人は、1両の中で、席が全部埋まり、それより少し少ない人数立っている人がいる程度の混雑です。朝のラッシュになれば普通に1両に1人、2人陽性者がいるような感じ。1%ですら多すぎる印象です。


罹患率が最も悪かったのは、ガンビアで16.67%です。しかし、ガンビアは入国者がたった6人しかいません(陽性1人)。これでは母集団が少なすぎ、正しい罹患率とは言えないかもしれません。
次に多いコートジボワールも7.55%ですが入国者は53人(陽性4人)。3番目のモルドバも入国者14人(陽性1人、7.14%)と母集団が少ないです。
以下、カメルーン、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ギニアと続いています。

罹患率の高い国は、アフリカや東欧が多い印象ですが、入国者数が少ない国ばかりです。

ある程度の人数がいる国(入国者が200人以上の国)で見ていくと、
 ・ナイジェリア 4.65%(入国322.5人・陽性15人)
 ・パキスタン 3.44%(入国2,270.5人・陽性78人)
 ・ハンガリー 3.06%(入国294.5人・陽性9人)
 ・エジプト  2.74%(入国438人・陽性12人)
 ・ウクライナ 2.13%(入国750人・陽性16人)

となっています。

最悪の国ともいえるナイジェリアは22人に1人は陽性者です。
パキスタンは陽性人数が最も多かった国でもあり、29人に1人が陽性者となっています。

ただ、これらの国からの帰国じゃないからそれほどリスキーじゃないと考えるのは、考えが甘いです。
上に挙げた11か国はいずれの国も日本からの直行便はありません。
ナイジェリアやエジプトなどアフリカ諸国は中東経由、パキスタンは東南アジア経由、ハンガリーとウクライナなど東欧は欧州経由で日本入りしているパターンが多いとみられます。
例えばドイツは入国者の罹患率は低いですが、東欧諸国から乗り継いでくる人が多いとみられ、純粋にドイツからの入国者だけが利用している場合より、機内感染のリスクは高いとみられます。

ちなみに罹患率ではなく、陽性人数の多さで言うと米国が66人陽性と2番目に多いです。しかし、入国者が31,100人もいたため、罹患率は0.212%にとどまっています。

国籍はバラバラ 人種によるかかりやすさに差はなし?
罹患率の高い国からの入国者の日本国籍者の数値を見てみると以下のようになります。
 ・ナイジェリア 入国60人 陽性3人
 ・パキスタン 入国252人 陽性4人
 ・ハンガリー 入国245.5人 陽性6人
 ・エジプト  入国265人 陽性4人
 ・ウクライナ 入国275人 陽性10人

ナイジェリア:入国者は外国籍者の方が断然多いですが、罹患率は日本国籍・外国籍であまり差はありません。
パキスタン:入国者が外国籍者の方が断然多く、罹患率も外国籍者の方が明らかに高いです。
ハンガリーとエジプト:入国者が日本国籍者の方が多いですが、罹患率は外国籍者の方が明らかに高いです。
ウクライナ:入国者が外国籍者の方が多いですが、罹患率は日本国籍者の方が明らかに高いです。

国によって、日本国籍者、外国籍者の罹患率の高さは様々です。
インドやパキスタンは宗教行事で感染爆発したと言われますので、信仰による差は何かあるのかもしれないですが、少なくとも空港検疫結果からは人種による罹りやすさの違いはあまり感じられないといったところでしょうか。

4月以降はインド、ネパールの陽性者が爆増していますので、最新のデータではリスクの高い国が変わっている可能性もあります。
データ更新が止まっているので取り上げられていませんが、更新が再開したら毎週取り上げていきますので、そちらで最新のリスキー国はご確認ください。

罹患率の低い国 超低感染国ばかりではない
逆に罹患率の低い国は以下の通りです(入国者数200人以上)。
 ・タ  イ 0%(入国6,002人・陽性0人)
 ・シンガポール 0%(入国3,561人・陽性0人)
 ・ミャンマー 0%(入国1,765人・陽性0人)
 ・オーストラリア 0%(入国1,387人・陽性0人)
 ・カンボジア 0%(入国709人・陽性0人)
 ・オーストリア 0%(入国502.5人・陽性0人)◆3日間強制隔離国
 ・ニュージーランド 0%(入国457人・陽性0人)
 ・フィンランド 0%(入国320人・陽性0人)◆3日間強制隔離国
 ・サウジアラビア 0%(入国292人・陽性0人)
 ・クロアチア 0%(入国213人・陽性0人)



こうやって見ていくと、感染リスクの高い渡航先は自然と見えてきます。
タイ、シンガポール、ミャンマー、オーストラリア、カンボジア、ニュージーランドなどは、現地の感染が著しく低い印象で、それがそのままよく作用しているものと推定されます。陽性者が出ている国も、中国、台湾、韓国、ベトナムなど低感染国は罹患率も低いです。
こういった国からの入国者なら、香港-シンガポール間のような専用直行便で14日間隔離が条件なら、入国時はわざわざ空港の場所をとって留め置いて検査しなくても良いように感じます(当然14日間は強制隔離で14日目に検査陰性が条件)。

興味深いのはオーストリアとフィンランドです。いずれも3日間強制隔離国ですが、ある程度入国者がいる中でも陽性者が出ていません。フィンランドの場合入国者は320人ですから1人陽性者が出ると0.31%に跳ね上がりますが、だいぶ低い印象です。
ドイツやカナダも現地感染状況は結構深刻ながら、空港検疫での罹患率は低い部類です。いずれも直行便があるので、こういった国の渡航時(航空利用時)の対策を知りたいですね(すり抜けているだけ???)。
正直、パキスタンなど、現地の空港地上スタッフが無症状感染者で撒き散らしているのでは?と思えるほど陽性人数が多いのと比べると雲泥の差なので、、、。
帰国で国際線をどうしても利用せざるを得ない時の感染対策で考慮したいところです。


今回でデータ確認の特集は終了します。
少しはお家でGWの暇つぶしになりましたでしょうか。


<1月10日〜4月3日の入国者の行動歴別陽性率>(陽性0人の国は除く)
左から推定入国者数、陽性者数、算出された陽性率
合計 165,142 430 0.26%
ガンビア 6 1 16.67%
コートジボワール 53 4 7.55%
モルドバ 14 1 7.14%
カメルーン 48 3 6.25%
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ 20 1 5.00%
ギニア 42 2 4.76%
ナイジェリア 323 15 4.65%
シリア 22 1 4.55%
パキスタン 2,271 78 3.44%
キューバ 30 1 3.33%
カザフスタン 96 3 3.13%
ハンガリー 295 9 3.06%
エジプト 438 12 2.74%
セネガル 86 2 2.33%
ウクライナ 750 16 2.13%
クウェート 56 1 1.79%
ジブチ 170 3 1.76%
エチオピア 119 2 1.68%
セルビア 60 1 1.67%
ドミニカ共和国 60 1 1.67%
アイルランド 138 2 1.45%
アラブ首長国連邦 1,895 24 1.27%
ガーナ 173 2 1.16%
チュニジア 93 1 1.08%
マルタ 290 3 1.03%
ケニア 308 3 0.97%
南アフリカ共和国 105 1 0.96%
ブルガリア 118 1 0.85%
ペルー 489 4 0.82%
タンザニア 126 1 0.79%
アフガニスタン 256 2 0.78%
イタリア 661 5 0.76%
ボリビア 143 1 0.70%
バングラデシュ 1,076 7 0.65%
ポーランド 351 2 0.57%
デンマーク 182 1 0.55%
トルコ 794 4 0.50%
ベルギー 413 2 0.48%
スリランカ 671 3 0.45%
スウェーデン 224 1 0.45%
ブラジル 2,637 11 0.42%
ルーマニア 245 1 0.41%
ロシア 1,551 6 0.39%
チェコ 287 1 0.35%
インドネシア 4,433 15 0.34%
インド 4,939 16 0.32%
フランス 1,902 6 0.32%
ウズベキスタン 331 1 0.30%
ネパール 2,727 8 0.29%
フィリピン 12,959 38 0.29%
オランダ 704 2 0.28%
メキシコ 1,774 5 0.28%
スイス 755 2 0.27%
英国 1,639 4 0.24%
米国 31,100 66 0.21%
カタール 486 1 0.21%
スペイン 826 1 0.12%
ドイツ 2,827 2 0.07%
カナダ 1,725 1 0.06%
マレーシア 2,147 1 0.05%
ベトナム 15,557 7 0.04%
韓国 10,356 3 0.03%
台湾 4,921 1 0.02%
中国(香港、マカオ含む) 25,555 4 0.02%


STAY HOME→PROTECT HEALTH CARE HEROES→SAVE LIVES
お家にいることが、防疫ヒーローを助け、世界の命に繋がる
STAY HOME NOW, FLY LATER

ラベル:検疫 感染症
posted by johokotu at 18:00| 東京 ☀| Comment(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする