2023年03月13日

コロナ脳の報道スタンス

◇マスク着用原則不要化に伴う、コロナ脳的になっている報道スタンスについて

長ったらしいので、メンドクサイと思う方は読み飛ばしてください。


今日から日本国内のマスク着用が「原則不要」に変更されました。

ここ三年ほどは、当ブログも、空港関係ブログらしからぬ、コロナ脳的なブログになっています。航空業界はマスク付ける付けないで大騒ぎした業界でもあります。
文句タラタラになりそうなので、悩んだのですが、ここらでマスクに関する私の考え方を示しておきます。

大切なのはマスクの着用基準より、危険度の基準
私自身が、COVID-19で様々な対策に協力しているのは、そもそもCOVID-19を危険な感染症だと考えているからです。
色々知られてきて、外で常にマスクしなければならないほど怖いもの、ではないと分かってきました。しかし、自分の場合、知り合いが初期株で2人死にかけていて、自身も罹患したときは、オミクロン株で軽症扱いなのに高熱と喉の痛みが尋常ではなく、一週間以上布団から動けない事態を経験し、危険だという思いを深くしました。
普段から空港を取り上げていることもあり、検疫の重要さを意識しています。

そんな中で、COVID-19を危険だと判断する最大の根拠は、大元の基準である感染症の分類で2類相当であることです。
2類相当の感染症で対策すべき危険な感染症だと示されているから、マスク着用をはじめとする対策をしています。
今回、2類相当のまま危険度は何も変わっていないのに、マスク着用だけが「原則不要」に緩和されたのは、受け入れるのにちょっと混乱しているというのが、正直なところです。

さらに、混乱に拍車をかけているのが、今回の「原則不要」の示し方。
これまでは、マスク着用は推奨であり、お願いだったわけですが、今回は「原則不要」という強制指示になりました。
罰則はないとはいえ、解釈・運用で、まさかマスクをすることが犯罪的行為になるとは思わなかったので、非常に悩ましい事態になってしまいました。

マスク着用原則不要と指示するのだから、「マスク着用程度の対策(ウイルス飛散の九割削減)は原則必要ない」と同義と捉えても問題ないでしょう。
しかし、COVID-19の対策って、ほぼ、ウイルス飛散をいかに削減するかだけです(いわゆるソーシャルディスタンス)。つまり、「マスク着用程度の対策(ウイルス飛散の九割削減)は原則必要ない」とした時点で、対策は原則要らないとほぼイコールになってしまいます。でも、大元の基準は2類相当のままで、対策すべき危険な感染症だと煽られ続けているという、なんともおかしなことになってしまったわけです。

大事なのは、世の中の感染状況推移であり、国の中での基準の状況です。2類相当のままなら、データを握っている国が危険と認めているわけですからまだ本格的に活動を元には戻せません。海外の感染症危険情報がレベル2以上なら行くのを控えます。感染症危険情報がレベル1のままなのに特定国だけ入国者の全員検査をする、といった、基準を無視して適当に運用していることの方が気になってしまいます。

そして、個々人の判断基準として、そういった大元の基準や、日々の感染者が多くなれば外出をできるだけ控えたり密の時間帯に密の場所に行かないだけですから、そういった判断基準となる情報を適切に提供してもらわないと困るという考えです。
マスクを着ける着けないなど、その大元の基準やデータを基に、勝手に判断しますよ。未就学児とかじゃないんだから。

そんな感じで、マスクの着用の問題は、あくまでコロナ対策の一つに過ぎないと考えています。対策の方法は、大元の基準に反しない範囲で、臨機応変に変えるのは当たり前です。

そういった考えを持っていたので、サイトで空港を取り上げている身として、まずは判断基準となるデータを一つでも多く広く皆さんが手に入れられるように、この三年間、空港検疫のデータを取り上げてきました。
そして、空港検疫のデータを取り上げる中で、データから導き出される仮説とすべき対策、人々の批判の矛先があまりにも合ってないなあ、全く逆だなあと思うこともしばしばだったので、批判的な内容や煽りも含めながら、ずっと取り上げてきました。
普通の報道機関のように美しい文章で取り上げられず、差別的な表現などもかなり混じっており、なんとなくコロナ脳的なブログになっていましたが、、、。

色々書いてみましたが、こういった考え方から、マスク着用に関してのスタンスは、「マスク同等以上の対策をしているなら、マスクの着用するしないはどっちでも良くね?」であり、「マスク着用基準よりもデータを出せよ。あとは自分で着用の判断するから。」という考え方になっています。
マスク着用はコロナ対策の一つの方法ではありますが、別にそれを一つやっていないだけでどうなるものではありません。マスクもしない、密の時間帯も避けない、密の場所も避けない、密の行動も避けないじゃダメでしょうけど、例えば前後10日家に引きこもるのにマスクをしろとか言われるのはつらいですよね。


航空に当てはめると
マスク着用は、対策の一方法に過ぎません。
結局COVID-19で分かったのは、ソーシャルディスタンスの重要さ。青春はすごく密なのは分かりますが、別に密でない場所、時刻、行動で出来ることはたくさんあります。

旅行記でも取り上げましたが、2021年には、私は何度か空港見学に行ってます。
流石にその不要不急目的だけのために飛行機に乗ることは出来ませんでしたが、感染状況が落ち込んだ時を狙い、密を避けて、深夜移動だったり、公共交通機関以外でアクセスしたりしました。そうすることで対策をしてきたつもりです。そこは周囲の目とかはどうでもよく、ウイルス拡散を防ぐかという視点で効果的な方法を取った(=密回避した)だけです。

航空利用で言えば、搭乗時や降機時に行列しなくても少し待てばすんなり乗り降りできるとか、閑散期は値段が安いとか、時間をずらせば保安検査場に並ばずいけるとか、実はコロナ前から、密対策は結構行われています。

JALが潰れた原因のひとつが空き空き運航だったせいか、最近は小型化して奴隷船のごとく客を機内に詰め込むのが流行り。また、閑散期も、国慶節や春節などのせいで、混雑することも多くなりました。なので、なかなか密を逃れるのが難しくはなっているのですが、、、。
※そう言えば、過去の旅行記でそんなサービスが不満で取り上げたことがありますね。
http://johokotu.seesaa.net/article/465891316.html
http://johokotu.seesaa.net/article/416782509.html

マスク着用以外でも、そういった密にならない方法をできるだけ選択していけば良いだけ。マスク着用以外でもCOVID-19対策は様々な方法が出来るわけで、そのあたり、もっと多様な手段を提供して欲しいと思うところはありますね(例えば値段は倍だが席の広さも倍で空いている航空便の提供とか、多頻度運航とか)。


今日以降の当ブログのスタンス
で、今後の当ブログのスタンスについてです。
世の中はマスク着用原則不要になったので、色々動き始めるとは思うのですが、、、。

今回、2類相当のまま、マスク着用だけが原則不要になってしまったので、正直、2類相当に対する対策をどうしようか逆に困る事態となってしまいました。
なぜなら、マスク着用じゃなくて、不要不急外出の自粛とか仕事外出の削減とか買い物の削減とか外出時期・時間帯の工夫とか密地域への外出自粛とかリスクの高い場所への外出自粛だけで対策しろと言われてる状態ですから。これまでマスク着用で気軽に対策してきたのに、マスクの分をその他の方法で対策せねばならないのですから、ホント大変になりますね。
これでは、なかなか空港訪問しづらいです。

私の考え方だと、今回のマスク着用基準の変更については、コロナ対策に関してのしょせん枝葉に過ぎません。そもそも、マスク着用基準が変わっても、大元の基準が2類相当のままなので、考え方を変えたくても変えづらく、小手先の方法だけを変えるのはなかなか難しいです。しかも、マスクについては三年前から別にマスク同等以上の対策してるなら着用を強制しようなんて思ってませんでしたから、今回小手先の方法が変更になっても、実質何も変わらない(少し対策がしづらくなっただけ)ですし、、、。
結局、そもそも対策は大して必要ないと考え方を変えるポイントにはなっていないので、引き続き、今まで通りのスタンスでの報道を続けます。
まだ、暫くはコロナ脳的な内容が続くと思いますが、お察しいただけますと幸いです。

※緩和する科学的根拠が不明ですが、五月には、2類相当から5類に変更されます。これは、感染対策の幹の部分で、少なくともコロナ脳的な考え方を改めるフェーズに入りますので、この時は、スタンスを変える話になると思います。
ラベル:検疫 感染症
posted by johokotu at 20:00| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする