2024年12月31日

◆2024勝手に空港10大ニュース

◆年末特集 2024年勝手に空港10大ニュース


2024年(令和6年)も最終日まで「情報交通ホットライン 日本空港情報館ブログ」をご覧いただきありがとうございます。

今年、空港利用者にとっての大きな出来事があった10空港を、当サイト管理人johokotuの独断と偏見に基づき、ピックアップしました。
一年の最後に、ほんの少しだけですが、今年の空港の動きを振り返ります。


1.能登空港(のと里山空港)/石川県  中部地方  
 1月 地震で被災も復興拠点化
元日から地震で被災した能登は、今年は大変な一年でした。
旅客便は1か月弱完全に欠航。復活後も今年一年間は1日1往復の減便運航が続きました。
輸送が消極的な一方で、旅客便以外の分野では、復旧・復興の拠点として空港が活躍しました。3月には空港敷地を使って復興職員向けの仮設宿泊所を新設。金沢と能登を結ぶ幹線路線バスの乗り継ぎ拠点にもなり、11月には被災した地元飲食店を集めた仮設店舗NOTOMORIもオープンしました。
旅客便は12月25日に地震前と同じ1日2往復に戻り、能登の復興を後押ししています。
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2.熊本空港(阿蘇くまもと空港)/熊本県  九州地方  
 10月 そらよかエリアが開業し震災復興完了
熊本では10月にそらよかエリアがオープンしました。別棟に複数の飲食店が新規開店したほか、広場と団体バス乗り場も整備。仮設ターミナルが再活用されSDGsも意識した新施設になりました。
これで、2016年に発生した熊本地震後に進められてきたターミナルの再編が完了しました。完成に合わせて、国際線が大幅に増加。地方拠点都市以外の空港では珍しくソウル仁川線は三社競合するほどになりました。10月には、熊本地震後長期欠航していた会社の路線がついに全路線再開し、完全復興しました。
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3.松山空港/愛媛県  四国地方  
 4月 旅客ターミナルを増築し国際線利便増加
松山空港では4月に旅客ターミナルを増築しました。
国際線側にチェックインカウンタ区画を増設したほか、搭乗口も2か所を増設。入国関係のエリアや到着手荷物受取場が拡張されました。
国際線施設の充実に合わせて、国際線も強化されています。ソウル仁川線は、地方空港では珍しく同じ航空会社が朝夕に1日2往復する利便性の高いダイヤで就航。利便性が高まりました。
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4.広島空港/広島県  中国地方  
 7月・12月 レンタカー施設を新築、旅客ターミナルを増築
広島空港では7月にレンタカー施設を新設。さらに、クリスマスプレゼント的に12月に旅客ターミナルを増築、供用を開始しました。
レンタカー施設は、オープンと同時にターミナル内のカウンターを移転。建物脇から発着できるようなって利便性が向上しました。
広くなったターミナルは、東側に増築したもので、増築部分に新しいラウンジをオープンしました。有料で誰でも使用でき、屋外エリアを設ける珍しい造りで注目を集めています。
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5.福岡空港/福岡県  九州地方  
 12月 国際線アクセスホールが完成
アジアに近い立地を活かし、国際線の拡充が留まるところを知らない福岡。
12月には国際線ターミナルのアクセスホールが供用開始となり、バスのりばが屋内に変更されました。
今年の福岡は、昨年末に引き続き、アクセス交通の改善に注力しており、4月には国内線で、これまでの2倍近い収容台数を誇る立体駐車場をオープン。国内線と国際線の駐輪場でシェアサイクルサービスもスタートしました。
来年春の、新滑走路運用開始と国際線ターミナル増築完成に向けての助走期間となりました。
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6.新潟空港/新潟県  中部地方  
 1月 トキエアが拠点で新規就航
運航便で最も注目されたのは新潟でしょうか。
1月、新潟を拠点にした新規航空会社トキエアがついに運航を開始しました。雪の影響が懸念される日本海側を拠点に国内線定期便を展開する航空会社グループは、国内唯一となる珍しい存在です。札幌線、仙台線と新路線を立て続けに開設したほか、ANAが撤退した中部国際線も新設されました。
同じ1月には新型コロナウイルス感染症パンデミックに伴い長期欠航していた国際線定期便がすべて再開になるなど、一年通じて就航路線が注目されました。
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7.北大東空港/沖縄県 & 南大東空港/沖縄県  沖縄地方  
 8月 国内最短路線が廃止!
離島の離島、大東群島の二空港(北大東、南大東)も運航便で注目されました。
両島を結ぶ日本最短路線「北大東-南大東線」が7月をもって廃止となりました。那覇と合わせた三空港での三角運航で、曜日により異なる片方向のみしか運航されていなかった珍しい路線。特に北大東は、この便しか飛んでおらず、那覇との間は、必ずどちらかが南大東経由になっていました。
路線再編で、北大東、南大東ともに那覇直行便往復のみとなり、同日に二島訪問するには、那覇経由に大きく変化しました。
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8.多良間空港/沖縄県 & 波照間空港/沖縄県  沖縄地方  
 1月 定期的運航便がついに再開
運航便で注目と言えば、1月、ついに波照間空港で定期的運航便が再開しました。第一航空(DAK)が波照間-新石垣線定期チャーター便を就航したもので、波照間への定期的運航便は、2008年10月にエアードルフィンが撤退して以降15年ぶりというビッグニュースでした。
波照間への就航に当たり、DAKは多良間-新石垣線定期チャーター便にも就航。南の島の新路線として話題になりました。
今年の航空業界で一、二を争うビッグニュースで南の小さな島々が盛り上がりました。さあ、島間飛行で、多良間行こう!波照間行こう!
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9.小松飛行場/石川県  中部地方  
 3月 自動運転アクセスがスタート
空港アクセスで注目を集めたのは小松でした。
小松駅へのアクセスで、自動運転バスの本格運行を開始しました。
これまで様々な空港で自動運転車両によるアクセスが出てはいますが、すべて実証実験。正式な運行はここ小松が初めてとなりました。
そんな自動運転バスが結ぶ小松駅まではわずか15分。今年開業した新幹線への乗り継ぎで、福井や富山にも一気に行きやすくなりました。
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10.東京国際空港(羽田空港)/東京都 & 神戸空港(マリンエア)/兵庫県 & 鹿児島空港/鹿児島県 & 与論空港/鹿児島県 & 波照間空港/沖縄県
  関東地方    九州地方    沖縄地方  
 1月 航空事故続く辛い一年
東京国際空港(羽田空港)に着陸した日本航空(JAL)機と滑走路に進入した海上保安庁機が起こした死傷事故で始まった2024年。残念なことに着陸時の航空事故が目立った年でした。
特に5月下旬から6月上旬にかけては航空事故が連続しました。熊本県阿蘇市の場外離着陸場で匠航空の回転翼機がハードランディングしインバウンド観光客の重傷者を出したのをはじめ、神戸空港でヒラタ学園機が胴体着陸、与論空港で個人機が滑走路を逸脱、鹿児島空港で新日本航空(NJA)機が樹木に引っかかる事故を起こしています。
そして、7月には、エス・ジー・シー佐賀航空の回転翼機が福岡県柳川市で墜落して死者を出す航空事故が発生。10月には、波照間空港で海上保安庁の回転翼機が木に接触する事故と瀬峰場外離着陸場で個人機による滑走路逸脱事故が起きるなど、多数の航空事故が発生しました。
航空事故にはなっていないようですが、1月には大分空港で本田航空のホンダジェット訓練機が着陸時に滑走路を逸脱し、ホーバー顔負けのドリフトで一回転して止まるという事例もありました。
代替がある羽田の管制やJAL、匠航空の遊覧飛行は原因究明前から運航継続となった一方、NJAは事故を受けて、離島定期便を一時運休する事態に。代替のない離島路線が一時途絶えるという問題に発展しています。
来年は安全運航を願いたいですね。
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2024年は、一年通じて通常の空港訪問ができ、人間の4大要素である移動の復活を実感できた一年でした。

来年はどんな年になるでしょうか。
来年も多くの人が空港に関心を持ってもらえることを願いつつ、2024年を締めくくりたいと思います。

今年も「情報交通ホットライン 日本空港情報館ブログ」を
ご覧いただきありがとうございました。
それでは、みなさま、良いお年をお迎えください。


2024年12月31日

posted by johokotu at 00:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ◆その他の話題 | 更新情報をチェックする