■2009.02 神津島・新島・大島・八丈島 旅行前
谷間は伊豆で節約旅行!、、、、、?????
12月、1月と連続で沖縄へ旅行し、あっという間に散財してしまった。
そんなこんなで冬休みと春休みの間は明らかに金欠になりそうだったので、旅行には行けまい、と考えていたのだが、禁断症状は出てしまうもので、お金が多少貯まったのを良いことに旅行計画を立てはじめてしまった。
今回も金曜日に有休を入れれば3.5連休にできる、木曜が午前帰りの日をまず検索。ひとまず旅行日を2月下旬に定めた。3月になれば青春18きっぷがはじまり再び旅行に行きやすくなる。その間の旅行だから、できれば飛行機や船でしか行けないようなところにしたかった。また、2月だと雪の影響があるから北の方には行けない。2月末で廃止になる航空路線もたくさんあったからそれを見に行くという手もあったが、まだお金も若干貯まった程度で遠出はできそうにない。
もろもろの条件を勘案し、今回は近場の伊豆諸島の飛行場をまわることにした。ちょうど2月は伊豆大島で椿まつりを開催中で船も増便中で一見利用しやすそうに見えたのも理由の一つだ。伊豆諸島の民間飛行場は、大島、新島、神津島、三宅島、八丈島の5つ。三宅島はまだ火山活動が不安定だから今回はパスし、残りの4空港を訪れることにしたのだ。往復飛行機or船で1〜2万、島間移動で1万、宿泊とレンタカーで2万で総額5万位、近場だから二日もあれば伊豆諸島の飛行場を制覇できるのではないだろうか。ちょうど良い「谷間は伊豆で節約旅行!」といった感覚でいた。
ところが、だ。この島々、「谷間は伊豆で節約旅行!」といった感覚ではなかなか行けない島々だった。
さっそくダイヤを調べにかかったのだが、、、。
島間のアクセス交通がほぼ船しかない。しかも比較的近接した島々であるにも関わらず、これらの船は1日1便しかなく、はっきりいって利用しづらいのだ。
そしてさらに問題なのが欠航だった。
東京の島々で利用者が多いのも理由なのかもしれないが、ネットで調べると半分はそうではないかと思えるほど欠航の話ばかりヒットする。しかも船だけでなく、飛行機までもが欠航だらけだという。ためしに、欠航率を検索してみると、国交省の「航空輸送サービスに係る情報公開」(→詳細はクリック)によれば、新中央航空は有視界飛行のせいか欠航率が突出して高い(平成19年上期18.91%・下期12.32%、平成20年上期22.27%・下期12.59%=上期が高いのは梅雨の欠航が大きく影響)。また羽田で電光掲示を見ると八丈島便はよく風雨で遅延や欠航している。これは代替をよく考えてからいかないとひどい目にあいそうだ。
余裕をもって考えて、ひとまず初日は調布〜神津島、二日目は神津島〜新島〜大島、三日目は大島〜八丈島〜羽田、四日目は予備日くらいかなあと考えていたのだが、飛行機と船ダイヤがまったく合わず、結局昼出発の初日に調布〜神津島、翌日神津島〜新島〜利島、三日目に利島〜大島〜八丈島、四日目に八丈島〜羽田とせざるを得なかった。八丈島には15時10分着で、八丈島発最終便は17時10分発だから、三日目に一泊する必要はないのだが、二時間で空港周辺を回れるか不安だったし、せっかくお金をかけていく離島なので一泊することにした。ところがそうすると、仮に四日目に飛行機が飛ばないと羽田に戻れなくなる可能性が高い危険な行程である。
結局のところ、各島間の船は1日1便の区間ばかりで、工夫できないばかりか欠航した場合の融通がきかないという最悪のパターンになってしまった。
たとえば2日目の新島→利島が欠航すると、利島上陸をあきらめても3日目の大島→八丈島の航空便に間に合わず、八丈島もあきらめねばならないというトンデモ事態になってしまう。また、2日目に神津島・新島・利島と回るのは、神津島発竹芝行の船が昼前発で、そのあとを追い掛けるように下田→神津島→新島→利島→下田とまわる船が運航されるからだが、間は二時間ほどしかなく、新島上陸時間は短い。ちなみに下田航路は翌日は逆経路になってしまうので、欠航により一日ずれ込むと新島には寄れなくなる。
3日目の利島→大島の移動には東邦航空のヘリを利用する。本当は神津島→竹芝航路を利用したかったのだが、これだと大島→八丈島の飛行機への接続がギリギリで利用できない。そもそも利島は飛行場はなく寄る予定はなかったのだが、新島・大島間には竹芝航路しかアクセスがなく、それが前述のように大島→八丈島空路に接続しないことから、2日目に新島に寄ると八丈島に行けなくなる。そこで新島にはないが利島にはあるヘリ利用というウルトラCを使うはめになったのだ。おかげで新島上陸時間は2時間なのに、本来行く必要がない利島には丸1日いる無駄の多い形になる。
飛行機だけみると1日あたり大島5便、新島と八丈島4便、神津島3便と結構飛んでいるのだが、そのほとんどは調布か羽田発着便。一部を除き各島間は1日1便しかない船移動しかできず、伊豆七島は周遊にはむかない最悪アイランズだった。
さらに深刻な問題なのが宿泊費だった。「谷間は伊豆で節約旅行!」だったはずなのに、、、。
伊豆諸島はレジャーアイランズであるせいか、離島にしては非常に数多くの民宿がある。つまり宿泊には不自由しない土地だ。ところが、大島と八丈島以外では格安宿がヒットせず、どの宿も普通に一泊5000円を超えている。規格にあまり差が無いというか、規格の差がほぼそのまま値段の差になるホテルならまだ分かるのだが、民宿ばかりなのにだ。それもそのはずで、伊豆諸島は民宿協会の力が強いようで値段が高い水準で統一されている。格安を売りにするような新参者に入り込む余地はないのだろう。
交通の便が悪く移動しにくいせいで泊まらざるを得ないのに、宿が高いと財布に響く。宿は多いのに安い宿がないとは困ったものだ。
離島周遊旅行のはずが、、、、、?????
だいたいの経路が決まったので続いて予約を入れに動いた。
が、東邦航空は予約は1か月前からでまだ予約は開始されていない。新中央航空は電話して調布空港で現金払いをしたくなかったので、後日、カード払いができるJTBで予約することにし、まずはエアーニッポン(便名はANA)の大島→八丈島、八丈島→羽田を旅割で予約した。八丈島・羽田便は1日4便だが、欠航が多いようなので朝一便を予約した。ネットで調べてみると朝一便は物資輸送もするから少し無理して運航することが多いらしい。加えて万一欠航になってもその後三便あるので振替する余裕ができる。まさに欠航対策の早抜け計画だった。そして今回それが功を奏するとはこの時は夢にも思わなかった。
この二便を予約した時点ですでに飛行機運賃が3万円に近い。これではひどい出費になりそうな予感だ。「谷間は伊豆で節約旅行!」だったはずなのに、、、。
そんなこんなで予約するためにネットサーフィンを続けていると、ひとつ気になる事態が。東邦航空のサイトを見ていると、荷物の制限がひどく小さいことに気付いたのだ。普段旅行に使っている小型キャリーバックのサイズを測ると縦はアウトのサイズ。横と厚みはセーフだったので電話で預け入れ可能か問い合わせることにした。
電話で担当者に話を聞いてみると、収納する場所が後ろ側の細い部分しかなく、入口が狭いので、指定サイズを越えるものは絶対的に無理だという。入るサイズの目安はボストンバックの半分ちょっと位。少しくらいサイズが大きくても変形できるものならなんとか押し込めるという。しかし、自分が預けようとしているのは変形不可能なキャリーバッグ。これでは無理だから、ヘリ移動はあきらめることにした。
→東邦航空は日本で唯一本格的にヘリによる旅客輸送を行っている航空会社。乗ってみる価値はあるのだが、運賃は結構高い。荷物の量についてはぜひ注意してほしいところだ。
しかし、こうなると、すでに予約をしている大島以降の飛行機に乗るためには新島をあきらめねばならなくなってしまう。二日目に新島に寄るのをあきらめて、大島に直行、その日は大島泊とすることもできたが、なんだか大島にいる時間が長すぎてせっかくの伊豆諸島周遊が周遊にならなくなってしまう。
なにか良い方法がないかと色々考えていたら、一つ妙案が浮かんだ。
2日目、神津島から新島に移動して新島空港を見学後、下田航路で利島では下船せず、そのまま下田に出るという行程だ。
下田からは椿まつりの輸送で大島行のジェットフォィルが期間限定で運航されており、翌3日目、大島の飛行機に間に合う形で大島に渡れることが分かったのだ(下田11:20発→大島12:10着)。運賃はやや高くなるが、うまく渡れる。まさに西村京太郎もびっくりのダイヤトリック。島をまわることばかり考えていて、本土を経由するなんて考えもしなかった。
どちらにしても船便が1日1便ずつしかなく、島の上陸時間は変わらない。これはいい案だが、せっかくの伊豆諸島周遊が全く周遊にならなくなってしまった。さっそく下田市内の宿を検索するが、温泉観光地であるせいか値段が高いところばかりだ。安い宿を探して数日が過ぎた。
そんな中、新中央航空を地元のJTBで初日の神津島行最終便で予約した。運賃はなんと驚きの14900円。八丈島発着の飛行機と合わせ、いずれも超短距離の飛行機であるにもかかわらず、3便であっという間に5万円もかかってしまった。だいたい船便が充実していれば、飛行機に3回も乗らなくて済むのに、船便が便数が少ないから飛行機に乗らざるを得ず、ひどい出費。
「谷間は伊豆で節約旅行!」だったはずなのに、、、。これはとてもイタイ出費だ。
なんと旅行を二分割、、、、、?????
さて、飛行機の予約は済み、続いて船やら宿やらを予約しなければならない。実はこの時点ではまだ、宿は初日の神津島、二日目の下田、三日目の八丈島とも決めかねていた。いずれも格安宿を探していたからだ。
宿は一泊5000円でも三泊で15000円にも達してしまうが、今回はこの一泊5000円という枠ですら簡単におさまりそうにないのだ。加えて大島、八丈島ではレンタカーを借りざるを得ないから出費がどんどんかさんでいく。さっきから何度も書いてる「谷間は伊豆で節約旅行!」。これでは飛んだ出費旅行になってしまう恐れがある。
なんとかならないかと、考えていたら、もっと簡単な方法があることに気付いてしまった。
二日目、下田に泊まるのではなく、いったん家に帰ってしまえば良いのである。
どういうことかと言うと、、、。
よく考えてみたら、下田航路の下田着は16時20分着。伊豆急下田から電車に乗れば自宅には20時位には着けてしまう。翌朝、竹芝発大島行のジェットフォイル第一便(8:15発)に乗れば、大島に10時過ぎには着けるという話。この場合、下田・大島便のジェットフォイルより早く大島に着けるオマケ付きなのだ。
下田→自宅→竹芝の電車代は4000円強なので、宿代より断然安い。しかも、いったん家に帰るんだから大荷物にならずに済む。まさに西村京太郎もびっくりのダイヤトリック。島をまわることばかり考えていて、いったん家に帰るなんて考えもしなかった。こんなことまで可能になってしまう、伊豆諸島周遊には使い勝手の悪い船便ダイヤ。まったく困ったダイヤだ。
さらによくよく調べてみると、3日目の土曜日はジェットフォイルが久里浜に寄るようだ。久里浜からなら、京急沿線に住んでいる自分には、朝少し長く寝ていられる、酔いやすい船の時間が半分の1時間ほどになる、運賃が若干安い、など竹芝発と比較して利点がある。
視点を変えるとまったく違うやり方が見えるというのはまさにこのことなのだろう。
すぐこの行程に決定。船便はすんなり予約が完了した。
現地での移動は、神津島・新島はレンタサイクル、大島・神津島はレンタカーを考えていた。
が、神津島は空港近くにレンタサイクルがなくて断念し徒歩周遊に決定。新島はあまり時間がないので、港近くのレンタサイクルを探したが、まったく検索に引っかからず、結局港から徒歩30分ほどのところのレンタサイクルで我慢した。
残り2島のレンタカーは地元系で安く済ませようと企んでいた。しかし、大島は、レンタカー協会に電話をかけたら6時間貸で5000円以上かかってしまった。続いて八丈島を探るとネットで3000円レンタ(保険込で4500円)がヒット、こちらはほっと一安心で、すぐに予約に入った。八丈島は温泉もあるし、節約の面からも車中泊も考えていたが、なんと予約シートに宿泊先欄があり、どこかに宿泊しないと貸さないという。こんなレンタは初めてだ。前に問題でも起こったのだろうか。ちょっと不思議な限定だ。宿予約を同時進行して予約し、メールをやりとりして数日後に予約が完了した。
宿は長い時間かけて探していたが、格安の良い宿がない。散々悩んだ挙げ句、1週間ほど前に初日の神津島、三日目の八丈島とも結局、楽天トラベルから予約。比較的安く出た所を予約し、神津島は6000円強、八丈島は6000円台弱の宿になった。
「谷間は伊豆で節約旅行!」
安く済ませるつもりでいたのに、結局、ざっくり交通費で6万円、レンタカーで1万円、宿泊費で1万円、合計9万円弱とまったくの節約できず旅行になってしまった。
■今回の予定旅程
2/20 会社(京王線等)→調布14:20(NCA305便)→15:10神津島
(神津島民宿大松泊)
2/21 神津島10:30(東海汽船)→11:55新島13:40(神新汽船)→16:10下田17:34(伊豆急等)→20:33横浜→自宅
(新島レンタサイクル)
2/22 自宅→久里浜09:15(東海汽船JF)→10:15大島14:35(ANA849便)→15:10八丈島
(伊豆大島レンタカー、八丈島パークホテル泊)
2/23 八丈島09:00(ANA822便)→09:50羽田
(出発までフリーダムレンタカー)
■ここまでの教訓!
・伊豆諸島は周遊には向かないアイランズ!(←別々に訪れることを考えよう!)
・伊豆諸島は宿泊には向かないアイランズ!(←民宿協会の力強し!高い宿多し!)
・伊豆諸島は欠航が多いアイランズ!(←びっくりするぐらい欠航率高い!)
・結局伊豆諸島は旅行に向かないアイランズ!
2009年02月19日
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西村京太郎DS 悪逆の季節 東京〜南紀白浜連続殺人事件
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