■2008.12.20 与那国→石垣→沖縄那覇
暗いうちに宿を出た
2日目。
今日はもともと波照間空港へ行く構想を立てていたが、運航していたエアードルフィンが運休し、空港自体が開いてなさそうだったし、朝の時点ではまだ与那国島で2日目中に石垣へ戻ってくることができなさそうだったから波照間行はあきらめていた。
加えて、石垣→沖縄那覇間をマイル消化しようとしたら、与那国→石垣につながる昼間の便しか空席がなく、結局八重山を楽しむことなくあっという間に沖縄本島に戻ることになっていた。
昨晩泊まった民宿は、夜間管理人のいない宿だから、朝起きても話をできる沖縄人はいない。与那国島を自分目で見て回りたかったこともあり、早朝目が覚めたらすぐに民宿を出る準備をはじめた。
今日は、この日唯一飛んでいる一便で石垣に飛ぶ予定だ。飛行機は12時前発だから、宿からチャリを借りて午前中いっぱいはそれに乗って最西端の島を一周する予定でいた。
1分でも長く島を回りたいところだったが、今は一番日が短い時期。しかも西の端なので日の出は遅く7時すぎ。この島は街灯は少なく夜は真っ暗だから、あんまり早く出ても意味がない。一方であまり遅く出ると島を回れなくなる。両者を天秤にかけ、出発時刻をよく考えねばならなかった。
結局、まだ暗さが残る7時少し前に民宿を出発、まずは空港西側に広がる北牧場・馬鼻崎へと向かった。
この牧場は、島一周道路に看板が立ってはいるものの、島外向けのパンフには観光地として載っていない穴場。昨晩宿のスタッフや同泊者からすごく良いところと聞いていた。空港に隣接していることもあり、即行こうと思っていた場所だ。
途中誰もいないダンヌ浜に寄りつつ、北牧場に着いたら8時頃にちょうど日の出を迎えた。正確な日の出時刻はもう少し早いのだけれども、ここは東に山があるから日がさすのは少し遅め。風景は勧められた通り抜群で、馬たちがのんびりいるなか、明るい太陽、緑の草原、そして青い海と美しい風景が広がっていた。
馬(ヨナグニウマ)と牛がのんびりと過ごしていた北牧場。日の出は山側からだった。空港も一望できる空港・飛行機撮影ファンには興奮スポットだろう。
北牧場を出たあとは、チャリで5分の空港に寄った。
ここは日本最西端空港。便は12時前の1便だけだが、すでに開館していて、誰でも入れるようになっていた。同じように昼の便で朝10時にならないとターミナルが開かないどこぞの島とは大違いだ。
飛行機の時間が近づくとターミナル前が車であふれてしまうので、ひとまず外回りを軽く撮影。その後、ティンダハナタへ向かった。
ティンダハナタは祖納西側の山上にある断崖で、かなり眺めがいいらしい。
空港の東側結構近くにあり、高い位置から空港を俯瞰できるのではないかと期待していた。
祖納の入り口付近で道を右に折れると、きつい上り坂。やっとこさ上りきった先、山道を3分ほど歩いた先にその断崖はあった。
個人的には自然の断崖とか洞窟とかには興味があるから、わくわくしていたのだが、木々が邪魔して祖納の街並みはあまりよくは見えず、空港も東側の滑走路端が辛うじて見えた程度しかなかった。
通行止だらけの南東部
ティンダハナタを出る時点ですでに9時前で、北牧場でかなり時間を食ったとはいえ、すでに出発から2時間が経過していた。
このペースだと島西側の宿に戻るにはぎりぎりだ。
少なくとも島の東端にあたる東崎(「あがりざき」と読む)だけは見ておきたかったので、祖納で村役場や測候所を外から眺めたのち、そのまま東崎へ急いだ。祖納の街を出たら、さえぎるものがなく向かい風が強く、こいでもこいでも先に進めない。自転車でまわるのはとにかくひと苦労だった。
やっとの思いで着いた東崎は断崖上に草原が広がるきれいなところだった。このあたりは東牧場として放牧地となっており、ここでも馬と海、草原の美しいコントラストを楽しめた。
最西端の島の東端にあたる東崎。こちらは東牧場が広がっていて、多くのヨナグニウマが迎えてくれた。
それにしても時間がない。
本当は東崎の断崖下にあるウブドゥマイ浜にも行ってみたかったが、東崎で9時半過ぎ。このまま行くと島の西端にある宿まで戻るのが難しいかもしれない。「間に合わないかも」と宿に電話したら、最悪飛行場で受け渡すことでOKになった。なんといっても、ここは日本の最西端。なんとか島を一周しようとすぐに南西へ進路をとり、比川集落方面へと向かい始めた。
比川へ行く途中、南の海岸沿いには軍艦岩・サンニヌ岩・立神岩と三つの有名な奇岩がある。展望台があるので、寄ってみることにした。最初のサンニヌ岩展望台へはやや追い風+下り坂メインだったこともあり、良い感じで進めたが、展望台付近は風が強く不安定で、やはりチャリではきつい訪問になってしまった。
しかも、着いてみたら、サンニヌ岩展望台は土砂崩れでも起きたのかなぜか通行止で見学不可。その先にある立神岩展望台は寄れたものの、そのまま尾根伝いの道を西進しようとしたら、こちらはこちらで道路工事中で通行止。仕方がないので来た道を少し戻って一度北側へ道を下りつつ西へ進むはめになった。
宿でもらった観光地図やシマダスの地図だとこの行き方はかなりの大回り。しかも、北側への道は一度標高が低くなるから、再度上り坂を登る必要が出てきてしまう。ただでさえも時間がないのに、風が強い中、これはかなりのロスになる。
地図を見る限りでは、尾根へ上る道がいくつかあるようなのだが、いずれもきつく、なぜか途中で行き止まり。2本ほど小道を行こうと上り坂を上って見たが、無理だったので、結局、比川に行くのはあきらめ、北西方向へと進み、祖納を横目で見ながら北側へ。その後、来た道を戻るように空港わきを通って宿へと戻った。
せっかくの八重山をほとんど楽しめず、、、
宿からの送迎で空港に着いたのは出発の30分ほど前。
あわただしく手続を済ませたのち、軽く館内を見学し、すぐに飛行機へと乗り込んだ。
飛行機は東側への離陸し、島を右に見ながら進んだ。西への離陸の際も右旋回するから、与那国島を見たいなら右窓がベストだろう。
石垣空港にはほぼ定刻の12時過ぎに到着、1時間ほどの待ち合わせで那覇へ向かう。マイル消化のせいもあるのだけれども、最南端空港だけでなく、石垣の中心部にすら行けないことを悔やみながら、あっという間に八重山を発つことになった。
石垣空港は昨日じっくり見てまわったのでこの日はあまりみるべきものはなく、買い物を少しゆっくりしただけだった。
沖縄の離島どうしとは言っても那覇までは1時間もある距離。石垣・那覇間はJTAとANKでシャトル便のごとく飛行機がポンポン飛んでいる。時期がまだ観光シーズン前ということもあり、搭乗者は少なかった。
那覇までは雲が多い空模様。多良間島、宮古島上空を飛んでいくのだが、多良間島は完全に雲の下。下地島空港と宮古空港は雲の切れ目から辛うじて見えたが、宮古は雲が多数かかる状況で、結局うまく撮影できたのは下地島空港だけだった。
那覇に着いたのは13時半ごろ。
あとでよく考えてみたら、久米島あたりに飛行機で行けばよかったのであろうが、今日はこの後、どこに行くことも計画していなかった。これまで那覇空港をじっくり見たことがなかったので、見学に時間を費やした。
結局、宿に着いたのは18時頃だった。
明日は泊港から粟国へ向かう。宿は泊港から徒歩5分のところを予約していたので、明朝迷わないようにと泊港の見学を済ませておくことにした。
泊港からは沖縄本島周辺の島々への船が多数発着していて、とまりんと呼ばれる巨大なターミナルビルが建っている(上部はホテルなんだそうな、、、)。粟国航路もこの港から発着する。
どんなもんかと、窓口へ行ったら、窓口に貼紙がしてある。よくよく読んでみたら、なんと明日は出航時間がいつもと違うとの掲示だった。どうも島の粟国小学校創立110周年、粟国中学校創立60周年を記念して創立記念式典があるらしく、それに合わせて那覇泊港発が9:55発が9:30発に約30分早発、粟国港発が14:10発が15:30発に約1時間遅発となるという。
これは朗報。
往復フェリーでも島に4時間滞在できるから、復路の飛行機をキャンセルし、往復ともフェリーにすることにした。
結局、初の離島訪問2日目はこうして終了。
離島行きが慣れていなかったとはいえ、ほとんど移動でつぶれてしまったような格好で、もう少し他の離島へ行くことも考えるべきだったと悔やまれる行程だった。
■今回の教訓!
・(与那国)冬場の日の出はメチャクチャ遅い!(←本土感覚でいると時間なくなります)
・(与那国)全体的に風強し、チャリでは結構大変!(←ゆっくり見て回ると1周5時間は必要)
・(与那国)同じく上下動多し、チャリでは結構大変!
・(与那国)南北東の牧場には行ってみるべし!(←ヨナグニウマは必見)
・与那国-石垣 石垣行は右窓、与那国行は左窓で与那国を見よ!
2008年12月20日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック