2025年01月04日

与那国_空港概要

情報交通ホットライン/日本空港情報館/与那国空港
日本空港情報館
与那国空港

OGNtop.jpg
与那国空港

■飛行場の概要
沖縄県八重山郡与那国町にある地方管理空港(旧第3種空港)。日本最西端空港です。
昭和18年旧海軍飛行場として開場、戦後米軍基地を経たのち、昭和32年民間機が就航しました。昭和47年日本復帰に合わせ沖縄県管理に移行されました。平成19年に八重山地方最長の2000m滑走路が供用開始されましたが、冬場を中心に風の影響を受けやすい空港となっています。
令和6年5月現在、国内線のみの運航で、琉球エアーコミューターにより2路線が運航されています。


■飛行場種別:地方管理空港(旧第3種空港)
■設置管理者:(設置)沖縄県(管理委託先)与那国町
■滑走路延長:2000m
■空港コード:OGN/ROYN
■旅客ビル管理者:(設置)沖縄県(管理委託先)与那国町


■施設の見どころ:◎==== 小規模/小さなターミナルでやや狭い印象。白壁の外観は目立ちます。
■見学者への対応:◎==== ターミナルパンフ 無/空港案内所 無/展望デッキ 無料/ファン向け展示 無
■売店の充実度:◎◎◎== 売店4店・飲食店1店・サービス店2店/与那国の土産が充実(与那国町最大級の品揃え)。
■アクセスの状況:◎◎=== 鉄道 無(島内に無)/バス 有(島内バスの起終点で島内に3か所ある各集落を経由)/島内いずれの集落からも自転車で30分ほど


※就航路線は令和6年12月、そのほかの情報は令和6年12月現在のものです。
SKYVIEW
那覇→与那国便の左窓席から着陸直前に撮影(令和6年12月)。空港東側上空。
OGNskyview00.jpg OGNskyview01.JPG
車輪で見にくくてスミマセン、、、。
与那国は方言で「どなん」(渡難)。日本最西端への渡島は飛行機が便利です。
与那国空港は島中央北側に設置されています。桃田原(むむたばる)と呼ばれる、島内一広い低台地にあります。空港建設中に、新石器時代のトゥグル浜遺跡が見つかっています。
島にある主要三集落のうち、中心部に当たる祖納近くに位置します。東の上空から眺めると、日本国の陸地最西端も見えますね。天候条件が良ければ、その奥遠方に台湾も視認できるはずです。
与那国空港はすぐ西側に北牧場が隣接しており、ここからの眺めはとても良いですが、令和6年現在、関係者以外立入禁止になっていました。
平成20年に訪問した際は、進入経路が西側からが標準で、北側からぐるりと回りこむ航空路となっていましたが、令和6年は標準東側からの進入に変更されていました。
ちょうど写真を撮った辺りが東経123度で、そこを境目に、手前側(東側)は福岡FIR(飛行情報区)、奥側(西側)は台北FIRの区域になっています。与那国空港は完全に台北FIRの領域になりますが、日本-台湾間で取り決めがあり、与那国発着の定期便は日本側の管制で誘導されるそうです。また、戦後米国が設定したままになっていた防空識別圏の境目が東経123度でしたが、さすがに領空に加えて領土の上まで別の国の防空識別圏ではよろしくないため、平成22年に12海里半円状に拡大しています。(台湾は当時から、与那国島周辺は防空識別圏の運用を事実上外していたそうです。)

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▲ランド側正面
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▲エプロン側正面
旅客ターミナルの特徴
(写真は令和6年12月撮影)
平成6年に完成した新しいターミナルビルです。
地上二階建。駐機方式はフロンタル方式、動線方式は1層方式です。2階に送迎デッキがある以外は、ほぼすべての旅客施設が1階にあります。ボーディングブリッジはなく、全便地上搭乗になります。
大きな屋根を持つコンクリート造りのターミナルです。独特な曲線を描く窓や沖縄建築でよくみられる花ブロックがあるなど沖縄的で独特な外観です。
サインはあまり多くなく、濃灰地に、出発関係は緑文字、到着関係は黄文字のものが主流です。
OGN002.jpgターミナル前面
(写真は令和6年12月撮影)
出入口付近にのみ屋根があるターミナル前面です。出入口は2か所。
吊サインはなく、出発、到着とも壁面に赤文字で表記されています。
バスのりばは前面にはありません。(詳細は後述)
OGN003-2.jpgチェックインロビー・出発ロビー
(写真は令和6年12月撮影、加工済み)
1階ランド側は出発区域から到着区域にかけて横に長いロビーになっています。出発ロビー・チェックインロビーはランド側から見て左側。到着ロビーとは一体化したような構造になっています。
ランド側はやや天井が高くなっており、天井面、壁面、床面とも白色で統一された明るいロビーです。
OGN004.jpgチェックインカウンタ
(写真は令和6年12月撮影)
1階ランド側から見て左側に設置されています。日本トランスオーシャン航空・琉球エアーコミューター(RAC)の一体カウンタですが、令和6年現在RACのみの運航です。

※平成25年03月18日:JTA拠点撤退
※平成25年02月22日:JTA再開
※平成25年01月08日:JTA拠点撤退
OGN005.JPG出発口
(写真は令和6年12月撮影)
1階チェックインカウンタ脇に設置されています。入口は1か所ですが、柱がすぐそばにあり、隠れるように設置されています。
搭乗案内掲示はありません。
OGN006.jpg搭乗待合室
(写真は令和6年12月撮影)
1階ランド側から見て左端エプロン側に設置されています。
搭乗改札前の一角にスマイルサポート優先席が設けられています。
店舗(売店・飲食店)はありませんので、土産物は保安検査前でしか購入できません。
OGN006-2.jpg搭乗口
(写真は令和6年12月撮影)
搭乗改札は1か所です。
搭乗橋はなく、全便地上搭乗となります。
OGN007.jpg到着口
(写真は令和6年12月撮影)
搭乗橋はなく、全便エプロンを歩いての到着になります。
到着口は1か所で、1階中央付近に設置されています。
OGN008.jpg手荷物受取所
(写真は令和6年12月撮影)
1階エプロン側に手荷物受取所があります。ターンテーブルは1本です。
ターンテーブルの中央には手作りの与那国島模型が存在。「わ〜り〜どなんちま」(ようこそ与那国島)と書かれた張り紙や与那国のポスターが張られており、日本最西端の島与那国に来たことを感じさせてくれます。
Dr.コトー診療所の装飾があります。
OGN009.jpg到着口
(写真は令和6年12月撮影)
1階ランド側から見て右側に設置されています。出口は1口です。
到着案内掲示は、マグネット式で常時掲示されています。
OGN003.jpg到着ロビー
(写真は令和6年12月撮影)
1階ランド側から見て右側に設置されています。出発ロビーとは一体となっています。飛行機の到着時刻になると、ロビーは宿泊客を迎えるためにやってきた民宿やホテルの人々であふれます。
OGN011.JPG売店
(写真は令和6年12月撮影)
・1階ロビー:4店(与那国空港売店、与那国町漁連、西泊もち屋、サンアイ)

各店とも、花酒や与那国織など与那国土産が豊富です。
与那国島内でもっとも充実した売店群ですが、飛行機発着に合わせてのみの開店です。
与那国空港売店のショッピングバックは無地のものを使用しています。
OGN012.jpg飲食店
(写真は令和6年12月撮影)
・1階ロビー:1店(MARLIN CAFE)

令和6年に店舗が入れ替わりました。

※令和06年04月27日:MARLIN CAFE 開店
※令和06年03月21日:旅果報 閉店
OGN013.JPGサービス店
(写真は令和6年12月撮影)
・1階ロビー:2店(与那国町観光協会、米浜レンタカー)

サービス店は1階ランド側から見て右端側に集まっています。いずれの店舗も土産物の販売があります。「日本最西端の証」が発行されています。(一部の売店でも販売)
OGN015.jpg送迎デッキ
(写真は令和6年12月撮影)
2階ランド側から見て左端側に送迎デッキがあります。入場無料。日本最西端の空港送迎デッキで、館外の階段を上がってアクセスします。屋根はありません。
柵は高い金網が張られています。見やすい環境ですが、金網であるため、大きなカメラでの撮影は不向きです。
OGN016.jpg送迎デッキからのながめ
(写真は令和6年12月撮影)
ターミナルは滑走路の南側に設置されており、正面には滑走路の向こうに東シナ海が広がります。終日順光条件です。
日本の空港最西端のRW08エンドが望めます。
ターミナルビルは滑走路のちょうど中央付近に設置されており、飛行機が離陸する瞬間はやや斜め気味の撮影になることが多いようです。
OGN017.jpg応接室
(写真は令和6年12月撮影)
1階ランド側から見て左端側、出発口脇に応接室が設置されています。
OGN031.jpgよなぐにくうこうミニミニとしょかん
(写真は令和6年12月撮影)
搭乗待合室内に子供向けの本を集めた小さな図書コーナーがあります。
OGN018.jpg
▲ターミナル正面のシーサー
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▲KAIDA:原点と台湾写真
モニュメント・アート等
(写真は令和6年12月撮影)
ターミナル正面の総合案内板にシーサーがいるのが目立ちます。出発口脇に立神岩の絵画、搭乗待合室に2010年第62回沖展入賞作品絵画「KAIDA:原点」(仲宗根市子)が展示されています。
前述のとおり到着手荷物受取場に与那国島の模型があります。
搭乗待合室には、年に数日だけ見えるという与那国島越しの台湾遠景写真が展示されています。
OGN032.jpg与那国中学校開校の地
(写真は令和6年12月撮影)
与那国空港の駐車場があった付近には、昭和24年から与那国中学校がありました。昭和26年には移転しています。
空港入口付近に開校記念碑があります。
OGN022.jpg地上アクセス施設(バス乗り場)
(写真は令和6年12月撮影)
バスのりばはターミナル前面にはありません。空港入口を入ってすぐのところにあります。ターミナルを出て右方向に進んだ先です。
生活路線バスが運行されています。
バスのりば(すべて最西端観光)
・東行 祖納方面
 与那国空港前行(祖納(ナンタ浜先回り)経由)
 祖納行(ナンタ浜経由)
・西行 久部良方面
 祖納行(久部良・比川・ナンタ浜経由)

※平成31年04月01日:与那国空港前行(祖納(ナンタ浜先回り) 比川 久部良経由、久部良 比川 祖納(ナンタ浜先回り)経由、久部良 比川 祖納(祖納先回り)経由)・祖納行(祖納(ナンタ浜先回り) 比川 久部良 祖納(ナンタ浜先回り)経由) 運休、祖納行(ナンタ浜経由)・祖納行(久部良・比川・ナンタ浜経由) 新設
※平成30年12月01日:与那国空港前行(右周り)、与那国空港前行(祖納折返)、与那国小学校前(右周り)、祖納行(右周り)、祖納行(祖納直行) 運休、与那国空港前行(祖納(ナンタ浜先回り)経由、祖納(ナンタ浜先回り)・比川・久部良経由、久部良・比川・祖納(ナンタ浜先回り)経由、久部良・比川・祖納(祖納先回り)経由)、祖納行(祖納(ナンタ浜先回り)・比川・久部良・祖納(ナンタ浜先回り)経由) 新設
※平成30年09月01日:久部良行・祖納行(比川経由)・与那国小学校前行(比川経由)・与那国小学校前行(祖納直行) 運休、与那国空港前行(右周り)、与那国空港前行(祖納折返)、与那国小学校前(右周り)、祖納行(右周り)、祖納行(祖納直行) 新設
※平成28年04月01日:与那国小学校前行(祖納直行・比川経由) 新設
 
OGN021.jpg陸上アクセス施設(駐車場)
(写真は令和6年12月撮影)
ターミナルの前に72台分の無料駐車場、6台分の無料バイク駐輪場があります。
なぜか夜通しの利用はできません。このため、島民が出掛ける際は、日帰りでない限り、バス・タクシーか、送迎してもらうしか方法がありません。
レンタカー各社は、ターミナル内に米浜レンタカー窓口があるほか、空港周辺にいくつか見られます。
11.jpgかつてあった見どころ(飲食店)
(写真は平成20年12月撮影)
令和6年3月まで1階ロビーの飲食店は旅果報でした。正面にある米浜レンタカーの運営でした。
平成20年に訪問した時は初便が11時前後の発着でこの便のみが毎日運航便でしたが、朝は7時から早くも開店し、11時まではモーニングメニューが提供されていました。レストラン名が入った旅果報定食は予約制でした。
12.jpgかつてあった見どころ(送迎デッキ)
(写真は平成20年12月撮影)
屋上は、2階左右に合計2か所あり、いずれも送迎デッキになっています。このうち東側の送迎デッキは令和6年現在立入が出来なくなっていました。
東側の方が広いデッキで館内の階段を上がってアクセスしていましたが、令和6年現在、階段より先の立ち入りが禁止されていました。

■就航路線(国内線)
  ANA   AJX   APJ   SFJ   ADO   SNA   ORC  
  JAL   TZP   JTA   JJP   RAC   SJO   AMX  
  IBX   FDA   SKY   TOK   NCA   NJA   DAK   TAL   EXC  
就航先運航会社
( )内は共同運航による運航会社
那覇RAC
新石垣(南ぬ島石垣)RAC
*2:一部曜日のみの運航

就航路線変遷(平成21年04月01日以降)
※平成25年03月18日:JTA*2新石垣 運休(03/18最終運航)、RAC*2那覇 毎日運航化
※平成25年03月07日:RAC石垣・JTA*2石垣 運休(03/06最終運航)、RAC新石垣・JTA*2新石垣 就航
※平成25年02月22日:JTA*2石垣 就航、RAC那覇 週5便化
※平成25年01月08日:JTA石垣 運休(01/07最終運航)、RAC*2那覇・RAC*2石垣 毎日運航化

※事前購入型しかない乗継割引設定路線は平成26年3月に公開を終了しました。(H25.3.7 JAL 東京国際・中部国際・大阪国際・関西国際・福岡・那覇 新設)

■空港所在地
空港所在地(Googleマップ)
■与那国空港についてもっと詳しく調べたい方のリンク集
与那国空港(Wikipedia)◎(フリー百科事典ウィキペディアサイト内)
※「情報交通ホットライン」は日本の空港を紹介する私設サイトです。
※与那国空港の公式サイトではありません。

開設月日 2009.03.29
初調査日 2008.12.21
前調査日 2024.12.17
posted by johokotu at 12:00| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 与那国空港 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
新聞記事を見ました。

与那国島民の10億円よこせ!っていう・・・・

迷惑料10億って・・・・・   与那国島って、恐ろしい金の亡者の集まった島なんですね!

のどかで、海が綺麗で・・・・なんてイメージが一瞬で吹っ飛びました。


ホントに島民が言ってるんですか? 町長の独断ですか?
Posted by at 2013年03月23日 21:30
こんにちは。管理人です。

>無名さん
いらっしゃいませ。

まずは、新聞記事の内容が分からない方もおられるかと思いますので、地元新聞の記事をリンクします。
http://www.yaeyama-nippo.com/2013/03/21/%E7%94%A8%E5%9C%B0%E5%8F%96%E5%BE%97%E4%BA%A4%E6%B8%89%E7%89%A9%E5%88%A5%E3%82%8C-%E8%BF%B7%E6%83%91%E6%96%99-10%E5%84%84%E5%86%86%E8%A6%81%E6%B1%82-%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E5%86%85%E6%B1%BA%E7%9D%80%E5%9B%B0%E9%9B%A3%E3%81%AB-%E4%B8%8E%E9%82%A3%E5%9B%BD%E7%94%BA/

発言したのは記事中にもある通り、町長ですね。迷惑料という形が良いかどうかは分かりませんが、手放したくない土地がある場合、誰でもまずは高い額を提示するものではないでしょうか。

個人的には、自衛隊が置かれるのならば、空港に隣接する地域なのかと思っていましたが、記事では南牧場になっていますね。
尖閣問題などに絡み、自衛隊機が緊急発進するためならば、空港との関係が出てくるかと思うのですが、南牧場だとすると、自衛隊用に別に滑走路を整備する計画なのでしょうか。空港とは関係ない話題になりそうですね。

ちなみに、南牧場は「のどかで、海が綺麗で」という、まさにそんなところです。与那国に行かれる際にはぜひ足を運んでみてください。

投稿時、お名前はお書き下さい。

それでは失礼します。
Posted by johokotu at 2013年03月24日 15:47
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