このページの旅行記は平成22年1月の旅行記です。しばらく最新更新日のまま残しておきますが、旅行後まで公開したのち、1か月弱で、旅行した期日へファイルを移動します。
■2010.01月 成田国際・沖縄那覇・沖永良部・鹿児島・大阪国際・神戸・徳島・東京国際(旅行後)
今回の旅で薩南諸島にある空港への訪問が終了しました。
この諸島は、沖縄ほど目立たないものの、みどころが多い島が多数あります。
昨年夏には第一航空が那覇・沖永良部・徳之島間に不定期便の運航をスタート。今年春にはJACが増便計画を打ち出すなど、今後注目度が増しそうな予感がする薩南諸島。今回はそんな薩南諸島へのアクセスと現地交通をまとめてみました。
アクセスが不便で高い薩南の島々
薩南諸島の島々は大きく分けると、上三島、大隅諸島、十島、奄美群島と四つに分類でき、それぞれでアクセス方法が大きく異なっている。特に、上三島と十島はそれぞれ1島に場外離着陸場があるものの不定期便すら飛んでおらず、実質船でしかアクセスできない状況になっている。
同じように南方の離島である沖縄とはアクセスの特徴が大きく異なることが注目すべき点で、「羽田・大阪直行便が少ない」「運賃が高い」ことが特徴として挙げられるだろう。
まず前者については、薩南諸島に直接行けるのは羽田からだと奄美だけ、大阪から屋久島と奄美だけという不便な状況にある。大隅諸島と奄美群島については、鹿児島空港をハブにしてJACが中心に運航する形が主流で、羽田・伊丹・鹿児島以外の本土空港から直行便は皆無であることが大きな特徴だ。このあたりはJTAが本土の地方空港から多数の便を運航する沖縄の離島と大きく異なる点になっている。
後者については、離島に共通することだが、採算の合う路線が少なく一社寡占となることが多いから割引運賃が少なく割高感が大きい点が挙げられる。大隅諸島と奄美群島の場合、地元が出資しているJACがほぼネットワークを牛耳っており、28日前型の割引はあるものの、7日前型や1日前型の割引がほとんどない。しかもJACによる運航だから半額になる株主優待券も市場に出回っておらず運賃は高止まりしたままになっている。一例をあげてみると、羽田・奄美大島間が先得割引でも30,300円(JAL2010年2月運賃/普通運賃は46200円)もする。羽田・那覇間は特便割引1でも21,200円(同/普通運賃40,800円)で買える便が存在。先得割引で比べると、羽田・宮古間や羽田・石垣間でも24,000円(同/普通運賃55,500円)で購入可能なのだから、異様というほかない。
これらが原因となり、薩南諸島へのアクセスは非常に不便になっているのだ。
また、いずれの島も島内のバスが危機的状況らしく、近年も変化が激しい。種子島では種子島・屋久島交通が旅客路線から撤退。奄美は奄美交通から道の島交通に事業者が統合変更された。徳之島と沖永良部は一度撤退したバス事業者が自治体からの委託を受けて運行する形に変わっているそうだ。
各島の状況を簡単にまとめてみた。(航空便は2010年4月以降の予定)
■上三島地域
硫黄島に場外離着陸場があるものの、不定期チャーターを手掛ける航空会社はなく、一般人がアクセスするとなれば、だいたい2日に1回の村営フェリーしかない状態。鹿児島から週3往復する船が唯一のアクセス交通だが、乗船時間は3時間-6時間程度なのでアクセスはしやすい方だろう。各島とも小さく、島内移動は徒歩か自家用車だという。
(訪問していないため詳細は不明)
[航空]
なし(硫黄島に場外離着陸場はあるので自家用機でならアクセス可)
[船舶]
三島村営(フェリーみしま) 鹿児島-竹島-硫黄島-黒島・大里港-黒島・片泊港 週3往復
■十島地域
十島は南北に長いトカラ列島と呼ばれる地域だ。諏訪之瀬島に場外離着陸場があるのだが、現在は放置され使用できない模様。船舶のみでのアクセスとなるが、フェリーは鹿児島市から奄美大島の名瀬市へ至る航路があるのみ。鹿児島側から見て途中の宝島での折返便(地元では「宝島便」という)と名瀬まで運航する便(同じく「奄美便」)の週2往復体制。所要時間も鹿児島-口之島間でも6時間ほどかかり、気軽には行けない。
各島はともに小さく、島内移動は徒歩か自家用車だという。
(訪問していないため詳細は不明)
[航空]
なし
[船舶]
十島村営(フェリーとしま) 鹿児島-口之島-中之島-平島-諏訪之瀬島-悪石島-小宝島-宝島 週1往復
十島村営(フェリーとしま) 鹿児島-口之島-中之島-平島-諏訪之瀬島-悪石島-小宝島-宝島-奄美大島・名瀬港 週1往復
■大隅諸島
主な有人島は種子島、屋久島、口永良部島の3島。
屋久島が世界遺産に登録されたこともあり観光客が急増しており、屋久島と種子島は航空便、船便とも非常に充実している。島内人口が屋久島(約2万人)よりも種子島(約3万人)の方が多く、種子島は生活路線としての役割がより強い。
船便は鹿児島との間を3社が競合する激戦区で、ジェットフォイルについては鹿児島-屋久島間において種子島経由便扱いの便があったり、共同運航便があったりするなど、やや複雑な運航体系になっている。
[航空]
JAC 鹿児島-種子島 1日4往復/鹿児島-屋久島 1日5往復/伊丹-屋久島 1日1往復
[船舶](経由便は含めず)
コスモライン(ジェットフォイル ロケット)
鹿児島-種子島・西之表港 1日4.5往復
鹿児島-屋久島・宮之浦港 1日1.5往復
種子島・西之表港-屋久島・宮之浦港 1日1.5往復
鹿児島商船(ジェットフォイル トッピー)
鹿児島-(指宿)-種子島・西之表港 1日5往復
鹿児島-(指宿)-屋久島・宮之浦港 1日1.5往復
鹿児島-屋久島・安房港 1日0.5往復
種子島・西之表港-屋久島・宮之浦港 1日1.5往復
種子島・西之表港-屋久島・安房港 1日1.5往復
コスモライン(フェリー プリンセスわかさ)
鹿児島-種子島・西之表港 1日1往復
鹿児島商船(フェリー はいびすかす)
鹿児島-種子島・西之表港 1日1往復
鹿児島商船(フェリー 屋久島丸)
鹿児島-屋久島・宮之浦港 1日1往復
折田汽船(フェリー 屋久島2)
鹿児島-屋久島・宮之浦港 1日1往復
屋久島町営(フェリー 太陽)
種子島・島間港-屋久島・宮之浦港-口永良部島 1日1往復
種子島
南北に長い島で、空港は中北部の西之表市と中種子町の境界付近に位置している。飛行機は鹿児島から1日3便(朝2便、夕方1便)運航。4月からは増発し1日4便になる。
旅客船が就航する港は北側の西之表と南側の南種子町・島間の二か所で西之表がメインだ。
船は、西之表において、コスモラインと鹿児島商船が競合してフェリー、ジェットフォイルを運航していて、便数が多く運賃も安い(鹿児島-種子島間はジェットフォイルでも5700円/1時間35分)。飛行機は30分だが鹿児島市内と鹿児島空港間はバスで1時間程度かかるので、鹿児島市内からなら船便の方が便利だろう(2010年2月の特便割引1なら9000円程度)。
島内は南北に長いため、移動にはバス利用したいところであるが、複数路線を運航していた種子島・屋久島交通が平成21年に全路線を廃止したため、現在は大和バスが南北を結ぶ3系統(南種子-西之表間、南種子-空港間、空港-西之表間)を運行するのみになっている。それでも西之表港や空港では運航便接続ダイヤをとっており、経路上に移動するだけなら利用しやすい。一方でメイン観光地である宇宙センターや千座の岩屋などを通る路線はなく、観光で島内をまわるのであればレンタカーを借りたほうが効率的だ。
レンタカーは、大手はニッポン、トヨタ、日産、オリックスが出店。空港では地元系レンタカー各社の出店が目立ち、格安レンタもあるので、よく調べるといいだろう(自分は空港発だったので、空港にある格安の種子島レンタカーで借りた)。
屋久島
主な港は島北部で島内一の中心地である宮之浦と南部の安房の二か所。空港は両港の中間付近にある。
航空便は鹿児島便が1日5便、伊丹便が1日1便で、鹿児島からならアクセスはしやすい。
船はコスモラインと鹿児島商船のフェリー・ジェットフォイルに加え、クルージング船を利用した折田汽船が就航している。
島内のバスは、種子島・屋久島交通とまつばんだ交通による二社体勢で、前者は生活路線が中心、後者は観光輸送がメインとなっている。いずれも宮之浦と安房が拠点。種子島・屋久島交通は、島北西の永田から北部の宮之浦、西部の安房、南部の尾之間を通って大川の滝に至る、島を逆C字に外周をまわる路線がメインで1時間に1本程度運行。この他に宮之浦・白谷雲水峡間など4路線を運行している。まつばんだ交通は宮之浦・荒川登山口間など5路線で、多くは1日1往復程度だ。いずれも早朝便を運行するなど登山客シフトのダイヤもある。
屋久島は登山道沿いの観光地を除けば外周部に観光地が集中しており、比較的便数の多いバス路線を上手に利用すればある程度は島をまわることができるだろう。
レンタカーは、大手はニッポン、トヨタ、日産、マツダ、オリックスが出店。空港周辺などに格安レンタもある。環境に配慮した車の貸し出しを行うところもあり、バリエーションが豊かだ。
この島は、島内8地区で複数日にまたがって乗捨てができるレンタサイクルもある。屋久島観光センターや地元系ガソリンスタンド(空港前だと南邦石油)などが共同で実施しているサービスで、格安で回りたいという人にはうってつけ。雨の多い島なので使いやすいかは微妙だが、ぜひ利用を検討したいところだ。
口永良部島
アクセスはフェリー太陽のみ。島内移動は徒歩となる模様。
(訪問していないため詳細は不明)
■奄美群島
喜界島から与論島にかけての島々で、主な有人島は喜界島、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の8島。8島のうち、加計呂麻島、請島、与路島は奄美大島とセットで考えられる離島で、実質的には喜界、奄美、徳之島、沖永良部、与論の5島群となっている。
航空便は鹿児島と奄美大島がハブ空港化していて、空港がある各島は、鹿児島・奄美の両便が必ずある。一方で各島間の移動はしづらい(第一航空の徳之島・沖永良部間のみの利用は不可)。徳之島以南は沖縄との結び付きも強いが、那覇便は若干が存在する程度だ。
船便は、2社で1日1往復の鹿児島・那覇間のフェリーが主流の運行であるだけで、屋久島・種子島のように1日に何便も運行する船が加計呂麻島、請島、与路島を除き存在しない。フェリーにより寄港する港もまちまちで分かりにくく、島間限定の運航便もほとんどないので、周遊での訪問が難しい島々になっている。
[航空]
JAL 羽田-奄美 1往復
JEX 伊丹-奄美 1往復
JAL/JAC 鹿児島便 -喜界島 2往復/-奄美 5往復/-徳之島 4往復/-沖永良部 3往復/-与論 1往復
JAC/RAC 奄美便 -喜界島 3往復/-徳之島 2往復/-那覇 1往復
JAC 奄美-沖永良部-与論-奄美 (沖永良部先回り)週4便/(与論先回り)週3便
RAC 与論-那覇 1往復
FFC 徳之島-沖永良部-那覇 1往復or2往復(不定期)
[船舶]
マルエーフェリー(フェリー なみのうえorあけぼの)
マリックスライン(フェリー クイーンコーラルプラスor8)
鹿児島-奄美大島・名瀬港-徳之島・亀徳港-沖永良部島・和泊港-与論島-本部-那覇
2社で合わせて1日1往復(交互日程で運行)
奄美海運(フェリー あまみorきかい)
鹿児島-喜界島-奄美大島・名瀬港-奄美大島・古仁屋港-徳之島・平土野港-沖永良部島・知名港 週2往復
鹿児島-喜界島-奄美大島・名瀬港-奄美大島・古仁屋港-徳之島・平土野港 週3往復
マルエーフェリー(フェリー 琉球エキスプレス)
神戸-大阪-奄美大島・名瀬港-(徳之島・亀徳港-沖永良部島・和泊港-与論島)-那覇 4・5日に1往復
瀬戸内町営(フェリー かけろま)
奄美大島・古仁屋港-加計呂麻島・瀬相港 1日4往復
奄美大島・古仁屋港-加計呂麻島・生間港 1日3往復
瀬戸内町営(フェリー せとなみ)
奄美大島・古仁屋港-請島・請阿室港-請島・池地港-与路島 1日1往復(土曜のみ1.5往復)
喜界島
半日あればチャリでも一周できる島。島の玄関口である空港と港が町役場がある島南西部にまとまっていて、観光しやすい島になっている。
航空便は鹿児島便が1日2便、奄美便が1日3便。船は奄美海運のみの寄港。奄美海運は下り便が未明、上り便が夜の着発なので島の観光産業の動きは時間が少し大変そうだ。頼めば未明の輸送をしてくれる宿もある。昼間にアクセスするとなると飛行機になる。
島内のバスはマルエーフェリーによる運行で、北本線・南本線・中央線の3系統がある。島を一周する経路が回り方を変えている形で、本線はいずれも1日8便と便は結構多い。
空港にはレンタサイクルもあるので手ブラで行ってもすぐ観光が可能なのが小さい島のメリットといったところだろう。
レンタカーは大手の出店はないが中堅のJネットが出ている。地元系が複数あり格安も存在。
奄美大島
奄美群島の中心島。飛行場は北部にあり、旅客船が就航する港は中北部の名瀬港と南部の古仁屋港がメインだ。この島の南北端間は東京駅・青梅間ぐらいの距離があり(東京にある鹿児島県観光案内所談)、アクセスも現地移動もよく考えないといけない島になっている。
飛行機は鹿児島便の1日5便を筆頭に喜界便が3便、徳之島便が2便、羽田、伊丹、沖永良部、那覇の各便が1便運航だ。四月のダイヤ改定で沖永良部、与論の路線が変更され、月水金日は奄美1045→1120沖永良部1145→1210与論1235→1315奄美、火木土は奄美1045→1125与論1150→1215沖永良部1240→1315奄美となる予定。
船は、鹿児島那覇航路と阪神航路が名瀬港に寄港。加計呂麻島、請島、与路島の各島への船(瀬戸内町営)は、奄美大島の南方に点在する関係上、南端の古仁屋港を拠点としており、空港や名瀬港から行く場合は古仁屋への陸上移動も必要になる。奄美海運のみが名瀬、古仁屋の両港に寄港しているが1日1便で乗継用としては使いづらい。
島内のバスは道の島交通が運行。空港-名瀬-古仁屋間を中心に複数路線があるが、一時間に1本程度が走るこの路線以外は便が少ないので利用するなら事前調査が必須だ。薩南諸島のバス事業者の中では唯一携帯電話用公式サイトで時刻表検索が可能。
レンタカーは競争が激しく、大手はニッポン、トヨタ、日産、マツダ、オリックス、中堅のJネットもある。激戦区ゆえに地元系の格安レンタも多数。(自分は空港前にある格安の奄美ゆいレンタカーで借りた)
加計呂麻島、請島、与路島
奄美大島南部に点在する。
奄美大島南端の古仁屋港から船によるアクセスで、加計呂麻島まで20分、請島まで45分、与路島まで100分。
島内移動は加計呂麻島のみ加計呂麻バスが運行している模様。
(訪問していないため詳細は不明)
徳之島
JASの前身にあたる東亜航空により空港が開設されたこともあり、鹿児島との間で長い間JAS→JAL本体の便が運航されている。これも平成22年春から子会社のJACに移管され、一日3便が4便に増える予定だ。鹿児島基準だと船より圧倒的に有利だが、奄美大島からは船便も使いやすい(奄美発は09:10着、奄美行は17:00発)。平成21年6月からは第一航空が那覇便を開設し、那覇との行き来も楽になった。
結構大きな島で島内移動は確実に車・バスを利用したい。だが、空港は西海岸、那覇航路は東海岸の亀徳、奄美海運は西海岸の平土野に寄港するため非常に分かりにくいうえに、組み合わせては利用しづらい状況になっている。
島内のバスは徳之島総合陸運が5路線を運行している。島を半周程度する便を中心に運行しており、東側は亀徳、西側が空港・平土野がターミナルの役割を果たしている。空港-亀徳間が最も便数が多く1日9便程度だが、それぞれの路線は本数が少ないので事前チェックは必須だ。
亀徳・空港間は1時間弱で1000円かかるため、島を周遊したりするのであればレンタカーがベスト選択。空港と亀徳両方にあるうえ格安レンタカーとして地元系の松山石油があるほか、大手のレンタカーはトヨタ、日産、マツダが出店している。
沖永良部島
空港は北端。港は中北部の和泊と南端の知名の2か所に分かれている、やや分かりづらい配置だ。
飛行機はJACにより鹿児島3便、奄美2便、与論1便運航。平成21年6月からFFCにより那覇との間に不定期便が就航した(1便または2便運航)。四月からは奄美便が奄美→沖永良部→与論→奄美、またはその逆経路で飛ぶ経由便になる。
船は、鹿児島那覇航路が和泊に着岸、奄美海運が知名に着く。奄美海運は週2便でこの港が終着となり、鹿児島へと折り返す。
島内は沖永良部バス企業団により和泊-知名を中心に島一周ルートなどがある。便数は少ないので事前チェック必須。空港発のバスはJAL便には完全接続し6便運行されるが、JAL公式サイトだとなぜか一部便しか表示がないので注意が必要。FFCには接続しないこともある。
レンタカーは、空港前に格安で地元系のFKレンタカーがあるが、港にはないのでやや使い勝手が悪い。大手のレンタカーはトヨタが存在しており、和泊港と空港にあるので乗捨には便利。
与論島
与論は飛行機の場合、鹿児島、沖永良部、那覇から各1便の運航。平成22年春には奄美便も開設予定だ。レジャーアイランドとしてよく知られた島で、短時間でアクセスできる沖縄便は夏場4便、年末年始2便になることが多いのだが、運航が昼過ぎから夕方に集中し、あまり便利とは言えない。4月以降の通常運航時は、鹿児島便は13:00着13:30発、奄美関係便は12:10着12:35発(沖永良部→与論→奄美/月水金日のみ)と11:25着11:50発(奄美→与論→沖永良部/火木土のみ)、那覇便は13:30着14:00発だから、北から与論を経由して南へ行くことはできるが、南から与論を経由して北へは行けない状態になっている。
船便は鹿児島那覇航路と日数限定ながら阪神航路が経由する。那覇基準でみると、安いうえに与論滞在時間を飛行機利用時よりも長くできる。(与論に来る場合は、那覇発07:00発の船に乗れば飛行機よりも1時間以上も早い時刻(11:50)に到着でき、逆に与論を出発するときは、那覇行は14:10発だから若干飛行機よりも長居できる(10分間だけですけど、、、))。
島内では南陸運が一周するルートのバスを運航中。このバスは、ルート上ならどこでも乗降可なので、すこぶる便利だ。空港、港とも島北西に集中しており、一見島内移動には便利そうなのだが、せっかくのバスは経由しない不思議な状況になっている。
レンタカー各社も空港から歩いて30分の茶花地区にしかなく、待ちタクシーもいないことが多いため、空港や港からの移動は不便極まりない島になっている。
各島の状況を見てみると、まずアクセスについては、少しずつダイヤは改善されつつあるものの、まだまだ航空運賃は高い印象。安く船で行こうにも奄美群島エリアは便数が少なくやや不便な状況であることが分かりました。
特に与論に行くと多かったのですが、「昔は昔は、、、」と過去は人が多かったことを強調する人が目立ちます。沖縄復帰前の日本南端諸島だった時代とは異なり、攻めに出ないと注目度は落ち続けることを認識しているのかどうか、、、。本土から見たら、沖縄より近いのに沖縄よりもアクセスが不便で値段も高いようでは、観光客の目は自然と沖縄に向いてしまうでしょう。
バスでの島内移動はどの島も厳しい状況に見えます。島人の生活移動を考えるとどうしても観光ルートを取るわけにいかないので、観光客には利用しづらい一面も。一部の島では格安レンタカーも存在していますし、レンタカーにシフトしていくのかなあという印象です。
そして情報提供。この旅行記を書くために現地調査分とあわせてネットでいろいろ調べては見たのですが、沖縄と異なり、島情報も少ないし、なにより島内移動に関する情報が少ない印象でした。旅行前も、一般バスを利用しようといろいろ調べたものの、ダイヤが不明だから事前に計画が立てられず、結局レンタカーという感じでした。
今後は、まずアクセスダイヤの改善、運賃の是正(JACが周遊特割とか設定してくれないですかね〜。値下合戦はANAから批判されているから無理か、、、。)、そのうえで、島内移動の充実(観光周遊バスの運行とか?)を図って積極的に情報提供していくことが必要なのでは?と勝手気ままに思いつつ、今回の旅行記を〆ようと思います。
2010年02月02日
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1月5日から奄美-伊丹・東京間に特便割引7が登場したことを歓迎するキャンペーンで、奄美空港では、記念のシマ弁3種類が登場。奄美-伊丹・羽田路線2回利用で5000円相当の特産品がもらえるサービスも行われています。
が、、、
なんと導入されたばかりのこの特便割引7、3月いっぱいで廃止に。しかも奄美便では廃止に先立ち、繁忙期になる3月5日から早くも設定がなくなります。
さらに、JALでは特便割引7廃止のかわりに特便割引3を新登場させるのですが、なんと奄美便は4月・5月はこの設定がないのです。
今回のキャンペーンは国土交通省の「平成21年度 離島コミューター航空路線の維持・活性化に係る実証実験事業」の一環で進められているのですが、なんとも無意味な実験になってしまいそう。
奄美に安いアクセス便の導入を期待するのは無駄ということなのでしょうか。
個人的にはシマ弁を食べてみたいのですが、、、。