球美の島、久米島へ
JTAグループがお送りします!
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雨雨雨のトホホな週末旅行に、、、?
初日の今日は、羽田から朝便で那覇へ行き、3時間ほど待ったあと久米島へ渡島。久米島では6時間程滞在して再び那覇へと戻ってくる予定だった。
今回事前の天気予報は最悪だった。
初日は全国的に雨模様。曇り予報の沖縄も、久米島に上陸する昼過ぎから夜にかけては雨が降るという。で、二日目は沖縄から午前中には去るのに、沖縄は晴れで、到着する愛知は雨予報。東京はずっと雨という予報だった。
今回は日の出ている時間に飛行機に乗ることが多いので、すべて窓側予約をしていたのだが、雨のせいでどうにも期待外れになりそうだった。
朝四時に目覚めて確認したら冷たい雨が見えた。ささっと身仕度して眠い目をこすりながら五時に家を出たら、まだまだ冷たい雨が降っていて寒すぎ。常夏の島沖縄に行くのに分厚いジャンパーを着て出かける羽目になってしまった。
※冬場に沖縄に行く場合、服装は正直困る話だ。東京だと分厚めのジャンパーを着るほど寒いのだが、沖縄はよっぽどのことがない限りそんなものは要らない。結果、冬場の沖縄旅行は毎回、ジャンパーを袋に入れて持ち歩く羽目になっている。
羽田には六時前に着いた。
よく考えてみると、初夏に道北に行ったときは昼便で、夏に九州・沖縄に行ったときは成田発昼便だったし、前回の沖永良部行も昼便で、朝便で羽田から飛ぶのはかなり久しぶりだ。朝起きるのは大変だが、一日を有効に使うという点で朝便が早い時間なのは非常にうれしいことだ。その効果をよく知っている人は多く、どっから湧いて出てきたのかこの時間でもターミナルは混雑していた。
ANAの那覇行第一便は06:35発なのだが、自分が乗る第二便は06:40発でほとんどダイヤが変わらない。前者がANKのボーイング737-500(126席)なのに対し、後者はボーイング767-300(270席)で那覇着はいずれも09:30だ。5分しか違わない第二便だが、座席は満員御礼で、那覇便の観光人気を実感させてくれた。土曜の朝なら二便ともジャンボで飛ばしても十分満席にできるだろう。(実際には那覇から先、前者は石垣宮古方面へフル稼働、後者は折り返し神戸便で満席にするのは不可能だからジャンボじゃ効率は悪いのだけど)
朝早い便で手荷物検査場からやや遠い北ピアの52番発ということもあり、やや遅く来る人もいたものの、出発は約5分遅れた程度で済んだ。
この便、唯一マイル消化が可能だった便でそれほど人がいないのかと思っていたのだが、後方座席は高校運動部の団体が占拠していて、好みの最後部は確保できず、座席は35K。窓側を確保したものの、外は雨で窓には雨粒が付いてるし、離陸後はすぐに低い雲にかかってしまい、撮影には不適な状態だった。
雲の上に出ても、空は一面暑い雲に覆われていて富士山も見えずじまい。静岡を過ぎた辺りでやや雲が途切れたものの、海上航行とところどころ雲がかかる状況は変わらず、せっかく日本列島を拝める右窓側座席に座ったのに地上部のいい写真は撮れなかった。
羽田・那覇のANA993便は満席の予約が入っていた。B767-300よりも機材を大型化できないか気になるところだが、土曜朝以外はそれほど多くないのだろう。ちなみに、次便と次々便はジャンボ(B747-400)による運航だ。
久米島行も満席で、、、
那覇には5分程度の遅延で到着。
全国的に雨だと思っていたが、那覇はやや日が射す天候だった。気温は高く、東京で来ていたジャンパーはまったく着ていられないほどだった。ただ、雲はかかる天候で、飛行機からの撮影には不適な状態は続いていた。
ここでANAからJTAに乗り換えだから、到着後は一度手荷物を受け取ってから再度チェックインする。
到着出口で何分遅れだったのか確認したら、乗った993便は6分遅れの09:36着だったのに対し、先発したはずの991便は09:49着(19分遅れ)で、結果的には第二便だったのに沖縄には早く着けていた。
3階のチェックインロビーに上がり、チェックイン機でチェックイン。手荷物預けの列に並んだら、久米島行は、乗る便も、09:50発の1便前も予約が座席を上回る状況で、フェリーへの振り替えを呼び掛ける看板が立っていた。そういえば先月来たときも、久米島便は似たような掲示が出ていた。便数が実態に間に合っていないようで、なんとも不満の出そうな話。フェリーが1日2便だから、振り替えのような芸当ができるのだけど、「10時台に1便増やせば万事解決ですよ」と、心から叫びたくなる出来事だった。
ちなみに振り替えに協力すると協力金1万円にとまりんまでの交通費2千円まで支給とのことで、本当ならぜひとも振り替えしたいところだったのだが、船だと久米島に着くのが17時過ぎ。今日は19時に久米島を離れる気でいたから、振り替えは無理だった。
チェックインが済んだらあとは約2時間半ある。
那覇市内へ観光に行くにはやや短いし、空港にいるには少し長い。前にも書いたと思うが、こういうとき、沖縄のパンフなどを集めた展示室とか沖縄本に特化した図書室があったりしたらちょうどいい暇つぶしになる気がする。売店を見てりゃいいじゃん、という意見もあるのだろうけど、先月来たばかりで土産を物色する気もないし、さっさとゲート内に入って静かに座って待つことにした。
28番ゲート発とのことでバスラウンジで待っていたら、なんでか11:50発のRAC3801便久米島行が表示されている。時刻表上にそんな便は記載がないから臨時便なのかと思ってグラホに今から振り替えできないか頼んでみたら、なんとチャーター便だった。
※このチャーター便は、旅行会社が募集したRACお得意の離島チャーターだった。実はRACはこのチャーター事業が波に乗り、厳しいご時世のなか、当期純利益率5.11%と国内航空会社の中でトップの数字をたたきだしている(不採算のアイランダー運航を切ったってのも要因のひとつでしょうが、、、)。
→航空会社の実態調査結果に関する詳細は帝国データバンクの公式サイトをどうぞ。
まったく期待だけはさせてくれるものだ。
そんなこんなでバスラウンジで出発をゆっくり待っていたのだが、なぜかいつまでたっても自分が乗る久米島行が表示されない。なんでやねん、と思っていたら、搭乗口がいつのまにやら27番に変更されていた。27番から28番に変更された石垣行はバンバン放送がかかっていたのだが、久米島行は直前まで放送が入らなかったのでなかなか気が付かなかった。
(搭乗時に前に並んでいたおばちゃんの持っていたチケットには27番と書かれていたので、チェックインが早すぎた自分くらいしか28番で発券された客はいなかったのかもしれない。)
27番は階段を上った正面で、停まってる飛行機を見たら側面に何やらラッピングがされている。よく見たら沖縄の地域ヒーローである琉神マブヤーがラッピングされている機体で、25日に就航したばかりのJTA×琉神マブヤージェットだった。
自分もびっくりのJTA×琉神マブヤージェット。当然居合わせた子供たちは興奮気味。自分も含め、大人も携帯でパチリという人も多かった。
こっちもばっちり撮影
搭乗開始は10分前からだったが、事前搭乗で集まった親子連れがかなり多い。久米島を行き来する子供は結構多いんだなあと思っていたら、原因はそうではなく、なんとこの便はJTAPが募集していた「琉神マブヤーと行く!撮影ツアーin久米島2日間」の出発便になっていて、その参加者の親子連れが多かったのだ。
この便が満席なのは、このツアー客が大きな要因だった模様。ツアー参加者は募集80人だったそうなので、145席の機内の約半分はこのツアー客だったことになる。
ツアーといっても一般便の利用なので、機内は普通の装い。マブヤーが接客をしに搭乗していたわけでもないのだが、子供相手のツアーなんだから、そのくらいしてくれても悪い気はしないだろう。少し前にRACの臨時便が飛んでいたが、こういったツアーこそ、臨時便で飛ばしてほしいと思ってしまった。
飛行は、お子さまが多いから搭乗にも時間がかかり、約30分遅れで久米島には13時30分ごろ到着。
久米島に着いたら、雨という予報と異なり、薄い雲が出ているだけで日が射す暑い天気だった。こういう天気予報の外れ方は悪くない。
停止するまで見ていたら、ボーイング737-400なのになぜかオープンスポット留め。あれあれっと思いながら外に出たら、機外でマブヤーツアー参加者の撮影会が行なわれていた。小さい機体で地上降機の場合、いつもなら、降りたあとに機体やターミナルを撮影しようとすると、立ち会いでいるグラホに早くしろと言わんばかりに睨まれるものだが、マブヤー撮影ツアー客のおかげで、こっちもこっちで今回は気兼ねなく撮影に時間をかけられた。
閑散とした空港に唖然
到着ロビーに出てレンタカー窓口に行ったら、簡単な説明のあとカギだけ渡され、レンタカー用駐車場で自分で探すよう指示されてしまい、立ち会いはない引き渡しとなった。
今回車を借りたOTSレンタカーは空港から少し離れた兼城地区に営業所があったから、空港から送迎するタイプなのかと思っていたのだが、空港で引き渡しなら空港見学する自分にとっては非常に好都合だ。鍵を受け取ったら、車を確認にも行かず、さっそく空港ターミナルの探索を始めることにした。
久米島空港は屋根が目立つ特徴的なデザインのターミナルをもつ。
結構大きな建物で、かなり存在感はあるのだが、館内は非常に閑散としていた。売店こそ数店が横並びに配置されているものの、飲食店は立ち食い食堂1件しかない。旅客が通らない二階は、もともと飲食店があったようなのだが、今は撤退し、マッサージ機やゲーム機がいくつか置かれているだけで小さなゲーセンと化していた。それでも客はほとんどいない状況でなんともさびしいターミナルだった。
ここまで閑散としている空港はなかなか見ることはなく、唖然としてしまう事態だ。
館内撮影と乗ってきたJTA×マブヤージェットの折返便を見送りを済ませたあと、帰りの飛行機をチェックインしようと窓口に直行。
予約に使ったJALカードを取り出そうと財布を探すが、なぜかカバンの中に財布がない。「あれれ」、と焦っていたら、カウンター奥から「johokotuさんですよね?到着ロビーに落ちていたとお客さまが届けてくれました」とグラホが財布を渡してくれた。さっき、レンタカーを借りた後に椅子の上に置き忘れてしまっていたらしい。中身を引き抜かずに届けてくれたお客さんに感謝だ。
チェックインを済ませた後は、久米島観光に時間を割こうと駐車場へと向かった。
今回配分された車は三菱のトッポで、すぐに見つかる一番手前に置かれていた。
車の返却地は営業所で、島の中西部にある。今は北西端にいるから、時計まわりにぐるり島を4分の3周すればよい。まずは、空港周辺状況を調べるため、両滑走路端を眺めようと少し南のシンリ浜に行き、そこから再び空港前を通りつつ、反時計回りに回っていくことにした。
シンリ浜は空港からわずか5分ほどのところで、滑走路の脇にリーフが広がっている。この浜では滑走路の南端が遠くに見えた程度で撮影に適しているかは微妙なところ。売店はあったものの、これといった見るべきものもなく、すぐに引き返し、時計まわりに車を進めた。
久米島空港はリーフをぶちぬく形で造成されていて、西側には広範囲にリーフが広がっている。西銘崎と呼ばれるこの一帯には灯台もあり、北側から回りこめそうだったので行ってみることにした。
空港でもらった観光地図上では道は書かれていないが、小さな舗装道が滑走路北端にとりつくように伸びていて、ぐるり反対側へ出ることはできたのだが、滑走路北端からまわりこんですぐのところで車道が途切れてしまった。そこから先は比較的平らな岩浜が広がる空間。歩いてターミナルの反対位まで行けないわけではなかったが、往復で2キロはある。エプロン側からのターミナルは撮影できているし、島観光もしてみたかったから、歩いて行くのは断念した。
滑走路北端部。写真右側の舗装道が、北端の少し先まで延びていた。
自然の造形が楽しめる島
ここからは島観光に費やすことにした。
飛行機の遅れと空港見学で時間を費やしたせいか、今はすでに15時を回っていて、18時の返却まで3時間しかない。めぼしい観光地だけでも行っておこうと、まずは海岸沿いの開放的な道を西進し、島北部にあるミーフガーへと向かった。
島の北海岸に当たるこのあたりは海岸と陸上側に大きな段差があり、サンゴの島らしく、多数の大穴の開いた崖が続いて見応えがある。途中で特に立派な崖があるなあと思っていたら、その上は具志川城跡だった。城跡は残念ながら改修工事中で、じっくり見ることはできなかったが、城壁が独特な場所だった。
で、ミーフガーは具志川城跡からすぐで、お互い見える位置にあった。ミーフガーは海岸にある岩の割れ目で、その見た目から女性の象徴とたとえられている。当然?ながら、女性が拝むと子宝に恵まれるという言い伝えもあるほどだ。行ったときはちょうど、久米島交通の観光バスが多くの観光客を降ろしていた。
海岸沿いの道はここで途切れているので、島を引き続き時計回りに回るためには、一度少し内陸にある県道242号線に出る必要がある。ミーフガーからはちょうど仲村渠地区へ行けばよいのだが、この地区は結構標高の高い位置にあり、かなり急な上り坂を上がっていくことになった。
※この島は意外と高低差のある島で、チャリだと回るのはほぼ不可能な島だった。兼城周辺と仲里周辺はやや平地が広がっているものの、それ以外は山がちで、島を一周するだけでもかなりつらい。
ミーフガーから具志川城跡を通過し、仲村渠へ向かって登っていく坂道から振り返った写真。左にあるのが城跡で、右奥にミーフガーが見えている。とにかく山がちな地形を実感できるかと思う。
おばけが出そうなドウ?
軽自動車を吹かしに吹かしてエッチラオッチラ急坂を登り切り、仲村渠に出た。
ここからは、県道242号線を東進すればよいのだが、観光地図によるとこの少し南におばけ坂という名所があるらしい。なんともおばけが出そうな”ドウ”路だ。なんだかよくわからないが、車だったら5分とかからぬところだろうから、一度南下して寄ってみることにした。
ところが、進めど進めど、なかなか看板が出てこない。
「あれれ」と思っていたら、代わりに「ヤジャーガマ(鍾乳洞)」という看板を発見してしまった。離島に来たら鍾乳洞に寄らずにはいられない性格。すぐにピンと反応してしまい、→の向きからすると空港に向かって戻るような形になるが、おばけ坂はあとまわしにして向かうことにしてしまった。
この洞は観光地図にも書かれておらず、文字通り穴場の洞なのかとワクワクしながら車を進めていたのだが、こちらも行けども行けどもなかなか辿り着かない。なぜか道の脇には立派なお墓が多数点在する山の中で少しいやな感じだ。1キロも走っただろうか、なんだか大丈夫か心配になったころ、やっとこさ到達できた。
洞へと下りる階段の手前には小さな空き地があって、そこに車が止められたのだが、どうも観光地ではないらしく、ほとんど整備されていない鍾乳洞だった。
粟国島にあったテラのような感じかなあと少し不安になりながら階段を降りていく。するとちょっと下りたらポッカリ洞が口を開けていたのだが、整備されていたのはなんとそこまで。その先ははっきり言うと荒れ地で、なにより雰囲気が不気味すぎだ。ハブが出てこないか不安な上、足元は土がテカるほどつるつるですぐこけそうになる。大穴の先に小さな穴が開いていて「主洞入口」との看板が立っているのだが、電気がついておらず真っ暗だった。
雰囲気から察するに、どうも昔観光地化したところのようで、さすがにここから先に進むのは躊躇。引き返すことにしてしまった。
※戻ってから調べたら、このガマは、昔の共同墓地だったそうだ。どうりで周囲にお墓が多かったのだ。で、洞内には白骨がゴロゴロしてるとか。風葬という独特な風習を知ることができるらしく、修学旅行のコースにもなっているそうな。ただ、観光協会が観光地化しようとしたところ、土地所有者がお金を取り始めてしまったため、観光地からは抹消されてしまったのだとか。おかげで整備については中途半端で、今は完全に放置状態になってしまったようだ。ハブは怖いし、真っ暗で怖いし、チキンの自分には到底入るのは無理だった。
右側の大穴奥に主洞入口がある。で、左側の穴の中にはたくさんの甕が散乱。見たときは酒でも寝かしているのかなあと呑気に考えていたのだけれども、実際は骨壷だったらしい。おばけ坂なんかよりもよっぽどおばけが出そうな”ドウ”窟ですよ。
なんとも薄気味悪い洞からイソイソと戻ってカーナビで位置を確認したら、どうもおばけ坂はとうに通りすぎて南下しすぎていて、仲地地区まで来てしまっていたようだ。県道242号線にその坂があるのかと思っていたのだが、地図をよく見るとどうも一本脇道に入るようだ。
地図を頼りに242号線を戻ったら、目星をつけた分岐路で、こちらからは見えるように看板が出ていた。さっき逆方向からは見えないわけだ。お目当てのおばけ坂は、脇道をしばらく走った先にあり、ちょうどミーフガーで見た観光バスが、ニュートラル実験を実行中だった。
この坂は下り坂のように見える道が実は上り坂で、ニュートラルにするとそろそろと車が後ろに動きだす不思議な坂なのだという。バスも三回同じことをやっていた。
で、「下り坂には見えないぞ」というツッコミは置いといて、自分も続いて同じことをやってみたのだが、、、。なんでか、ニュートラルにしても車は一向に動こうとせず、結局実験は失敗に終わってしまった。
雨がついに降り出してきた
おばけスポットを回ったあとは、ふたたび242号線に戻り時計周りの進行を続けた。
続いて訪れたのは宇江城地区にあるタチジャミ。この名所は、海岸沿いにある岩山で、公園が整備されているとのことで、チョチョッと見られるのかと思ったら、駐車場から長い長い階段を10分ほどかけて下りて、さらに散策路を10分弱も歩かねばならないとんでもない場所にあった。
前にも書いた通り、北側海岸の海岸沿いは崖になっているのだが、タチジャミが海岸にあるのに対し、駐車場は崖のうえにあるからとにかく見に行くまでが大変。散策路からは二つの滝を楽しむことができるのだが、少し距離が長すぎた。タチジャミ近くで海岸に出たら、そこで道が途切れていたから引き返す気になってしまい、横から見れば細長く見えたのに、ぶっとくみえる正面から見ただけで、帰ってきてしまった。
駐車場に戻ったらすでに16時すぎ。まだ4分の1も来ていないのに半分時間を費やしてしまった格好で、ここから先は少し急ぐことにした。
タチジャミを出た後は、すぐの宇江城地区にある「久米島の久米仙」の工場を覗きたかったのだが、時間もあまりないし、運転中ということもありパスすることにした。
そのまま比屋定バンタに直行。このバンタは海岸沿いながら標高200mもの高所にある崖で、ハテの浜から慶良間諸島まで眺められる眺望の名所だ。
だが、バンタに着いた段階で、天候が完全に下り坂で、空の雲が厚くなり、雨が降ったり止んだりという天候に変わっていた。バンタからは、かろうじて白砂のハテの浜が見えたものの、あまり眺めは良くなかった。
ちなみに、バンタのあとには島を一望できるという宇江城城跡に登ろうと考えていたのだが、山の上は霧で覆われた状態。霧が厚いから登っても何も見えないだろうと行くのを断念し、242号線を引き続き進むことにした。
バンタの南側一帯は阿嘉と呼ばれる地域で、久米島の中でも水がおいしいことで有名な地域だった。阿嘉のヒゲ水という名所の滝があったので、ひと気のない展望台寄った。滝が途中で風散してヒゲのようにみえるらしいのだが、霧雨が交じるあいにくの天気ではよく分からなかった。
バンタから阿嘉にかけてが242号線の最高地点で、阿嘉を過ぎると南下するにつれて標高が下がる形になる。ヒゲ水の先は急坂で、クネクネした坂道を一気に下ると真謝地区へと出た。
ここから南側にかけての地域(旧仲里村)は、久米島第二の人口集中地域で、特に海がきれいなことで知られている。なかでもイーフビーチは渚百選に選ばれるほどで、時間があれば、チャーター船で白砂のハテの浜には行きたいところだ。
ハテの浜に至る線上には奥武島(これで「おうじま」と読む)やオーハ島があり、ここは橋があって地続きだから、ハテの浜は無理でもこの島には渡ってみることにした。渡ってまず驚いたのは、空が曇っているのに海はきれいにエメグリになっていたことで、人をひきつけるのも頷ける。奥武島は畳石という六角形の岩のある海岸が有名で、その周囲は完全に観光地化されていた。その一方で、島の中側は畑が広がり、風力発電用の巨大プロペラ存在、さらに久米島との間には海上をわたる電線・電柱が見られるなど、小さい島ながら、生活感あふれる感じもあっておもしろい島だった。
※久米島と奥武島との間にある奥武島海中道路は昭和58年に開通した橋梁。それまでは干潮時に島間に道が出来るような場所だったそうだ。当時は本格的な橋ではなかったらしく、完全に潮流を分断すると周囲に影響があることから、平成に入ってから本格的な橋に掛け替えられたらしい。
違法駐車だらけの島
奥武島の対岸はイーフビーチにそってホテルが立ち並ぶ地域で、観光地久米島を代表するリゾートチックな雰囲気がある。ただ冬場ということもあり、ビーチにはまったく人がおらず活気はなかった。
街の中に観光案内所があったので寄ってみたのだが、17時を過ぎていたこともあり閉店中だった。こういう時、現地の生情報が手に入らないのはイタイことだ。
人っ子ひとりいないイーフビーチ。晴れていればもっときれいに見えるんだけど、、、。
ここからは南下して島尻地区へ行きたかったのだが、時間がないので結局南下は断念し、まっすぐ兼城港へと向かうことにした。
仲里から兼城にかけての県道89号線は島の大動脈で、北側に比べて交通量が多かった。
港に着いたらちょうど那覇からのフェリーが着く直前で、お迎えの車でごった返していた。自分の場合、第一目的はターミナル見学だから、フェリー着岸を横目にターミナルを見に入った。今日はもう出航する船はないからガランとした状態なのかと思っていたのだが、ちょうど地元の学生が掃除をしている真っ最中で、にぎやかな状態だった。こうやって島の玄関口を自分たちできれいにするというのはとてもうれしいことだ。
ターミナルを見学したら、観光はほぼ終了。安心しきったせいか、うっかり、港のすぐ外にあるガラサー山をじっくり見るのを忘れてしまった。
港近くの現金エネオスでガソリンを満タンにした後、レンタカー営業所へ進んだ。
港からの道はメイン通りとは筋違いなので幅が狭い。にもかかわらず路上は違法駐車の車であふれかえっていた。立ち並ぶ商店で駐車場を持つ店がないためで、片側に長く一列は当たり前で両側を塞ぐように置く車も多く、とても走りにくい道になってしまっていた。
実はこの島はこの中心部に限らず、当たり前のように路上にデンと車が置かれていることが多い。ジグザグ走行しなければならないからイライラするし、突然路上駐車する車にぶつかりそうになり焦ったこともあった。運転に慣れていない人は特に注意が必要だろう。
レンタカー営業所には18時少し前に着いた。
ほぼフル活用した形での返却。本当は、もう少し南側をゆっくり回りたかったし、上江州家や五枝の松など行けなかった名所もたくさんあった
が、今回は少し回り方に失敗した感じが否めなかった。
で、清算が終わった後、送迎をお願いしようとしたら、自分で空港まで運転していき、レンタカー用駐車場に置いておくよう指示が出た。
これにはさすがにびっくりだ。
さすがにこれから寄り道するわけにはいかなかったが、空港までしばし島最後のドライブを楽しむことができた。
このころには天候が回復していて、ちょうど空港近くの道路からは、行くのを断念した宇江城岳がくっきり見えていた。(さっきはなんともタイミングの悪い降雨だったようだ。)
なぜか本屋に、、、
久米島は19:00発の便で、比較的利用しやすい時間帯だ。最終便が遅めのおかげで、島観光に多くの時間を費やすことが出来た。
帰りの飛行機は3割程度の混雑で、窓側から通路側まで3人分を活用できるほどだった。
沖縄まではたった35分の運航で、実際は19:32には到着とあっという間で、沖縄市内で少し時間をつぶそうと、美栄橋にあるジュンク堂書店へ。空港とかをまとめた沖縄本がないか探してみたものの、それといった書籍は見当たらなかった。
21時くらいまで本屋に入り浸ったのち、県庁前へ1駅戻って今夜の宿沖縄県青年会館へ向かった。
この宿は行政関係者などが会議等にも使える施設で、宿泊施設部分は上階に20部屋程度あった程度だった。いわゆるビジネスホテルである程度のアメニティは揃い済。唯一ひげそりは自販機による販売だった。
周囲は居酒屋が点在する地域で立地は抜群だったが、一人で居酒屋に入るのが気が引けて、結局、近くにあったファミレスのジョイフルへ。沖縄に来たのに、大分名物とり天定食を頼むことになってしまった。
■ここまでの教訓!
・[久米島]空港西側へは歩いて行けます←テトラポット上から撮影可能!
・[久米島]山がちなのでレンタカーがお勧め←結構長距離急坂が多い!
・[久米島]鍾乳洞はライト持参←観光地化されていません!
■今回の予定旅程
02/27
自宅(京急線)→[東京国際空港]
[東京国際空港]06:40(ANA993便)→09:30[那覇空港]
[那覇空港]12:20(JTA211便)→12:55[久米島空港]
[久米島空港]13:00(レンタカー)→久米島観光→18:00[久米島空港]
[久米島空港]19:00(JTA222便)→19:35[那覇空港]
[那覇空港]20:00(ゆいレール)→美栄橋駅
美栄橋駅→ジュンク堂書店那覇店→県庁前駅(徒歩)→宿
(OTSレンタカー(久米島)/沖縄県青年会館 泊)
(ほぼ予定旅程通り)