2024年05月19日

徳之島_空港概要

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日本空港情報館
徳之島空港(徳之島子宝空港)

TKNtop.JPG
徳之島空港(徳之島子宝空港)

■飛行場の概要
鹿児島県大島郡天城町にある地方管理空港(旧第3種空港)。奄美群島中部に位置する日本一長寿の島、徳之島にある離島空港です。
島北西部の海上(サンゴ礁リーフ上)を埋め立てて造成した空港です。昭和37年、東亜航空の場外離着陸場として開港しました。昭和45年に県営化。昭和55年には全国の離島で初めて本格ジェット化されています。
平成24年2月、開港50周年を記念して、「徳之島子宝空港」という愛称が付きました。
令和6年5月現在、国内線のみの運航で、JAL(ジェイエア・日本エアコミューター)により3路線が運航されています。


■飛行場種別:地方管理空港(旧・第3種空港)
■設置管理者:鹿児島県
■滑走路延長:2000m
■空港コード:TKN/RJKN
■旅客ビル管理者:徳之島空港ビル


■施設の見どころ:◎◎=== 小規模/三つの丸い屋根が目を引くターミナルです。大規模な構造はありませんが、出発と到着が左右に分かれており、その中央に店舗区画がある分かりやすい配置。
■見学者への対応:◎◎=== ターミナルパンフ 無/空港案内所 有(観光案内所併設)/展望デッキ 無料/ファン向け展示 無
■売店の充実度:◎◎=== 売店4店・飲食店1店/飲食店は最小限。売店は徳之島全域の土産が手に入ります。
■アクセスの状況:◎==== 鉄道 無/バス 有/天城町中心部からは自転車圏内。主要港がある徳之島町中心部(亀津地区)との間を連絡するバスが航空便に合わせて運行


※就航路線は令和6年5月、そのほかの情報は令和5年12月現在のものです。
SKY VIEW
奄美→徳之島の機内左側窓から撮影。空港北側上空。
skyview2.jpg skyview.jpg
リーフ上にある珍しい徳之島空港は、御覧の通り、島から飛び出るように設置されています。
空港がある地域は天城町で写真左上(東側)に町中心部があります。空港の右側(西側)は東シナ海です。空港滑走路と島との間、茶色っぽい部分が残っているリーフ部分です。後述する松原漁港は写真下部のぎりぎり写っていない場所にあります。

TKN001.jpg旅客ターミナルの特徴
(写真は令和5年12月撮影)
昭和55年7月のジェット化にあわせて供用開始したターミナルビルです。
地上1階建(一部2階建)。駐機方式はフロンタル方式、動線方式は単層方式です。ほぼすべての施設が1階にあり、2階は屋上送迎デッキへの出口があるだけです。ボーディングブリッジはなく、全便地上搭乗になります。
左右に出発ロビーと到着ロビー、中央に売店区画があります。
緑色の丸い屋根と白壁がマッチした外観。エプロン側にある背の高い赤色の照明がアクセントになっています。ロビーの旅客トイレ入口には暖簾あり。
館内のサインは、濃灰地に白文字です。
TKN002.jpgターミナル前面
(写真は令和5年12月撮影)
後付けの屋根が目立つ前面です。この屋根のせいで徳之島空港の文字が見づらくなってしまいました。
出入口は左右の2か所。いずれも歩道側に飛び出るように設置されています。また、屋上に上がる階段も歩道側に飛び出ています。
車道は2本が接続しています。

バスのりばは1か所です。(航空便接続)
■のりば 亀津行(徳之島総合陸運)
TKN003.jpgチェックインロビー・出発ロビー
(写真は令和5年12月撮影)
1階ランド側から見て左側がチェックインロビー・出発ロビーです。横に多数のラインが入った銀色の天井が目を引くロビーで、チェックインロビー側は丸天井部分が高くなっています。
04.jpgチェックインカウンタ
(写真は平成21年3月撮影)
1階ランド側から見て左端に設置されています。日本航空グループ(JAL・JAR・JAC)のカウンタです。
05.jpg出発口
(写真は平成21年3月撮影)
出発ロビーの中央寄りに設置されています。入口は1か所。入口前に衝立とポールを立てて仕切った狭い入口です。搭乗待合室との間は曇りガラスで覆われています。
上部に出発案内板があり、黒地に白文字のフラップ板が採用されています。
TKN007.jpg搭乗待合室
(写真は令和5年12月撮影)
1階ランド側から見て中央やや左のランド側が搭乗待合室です。出発改札は1か所で、すべての飛行機が地上搭乗です。
TKN008.jpg到着手荷物受取所
(写真は令和5年12月撮影)
1階ランド側から見て右のエプロン側が到着手荷物受取所です。ターンテーブルは1か所です。
中央部に奄美の伝統建築である高倉模型が展示されています。その手前には、徳之島と奄美大島にしかいないアマミノクロウサギのマスコットが置かれています。ロードキル防止のPR看板です。
TKN009.jpg到着口
(写真は令和5年12月撮影)
1階ランド側から見て右側に設置されています。
出口は1か所です。出発口同様上部に到着案内板があり、黒地に白文字のフラップ板が採用されています。
ちょうど到着口上部が丸天井部分にあたり、天井が高くなっています。
TKN010.jpg到着ロビー
(写真は令和5年12月撮影)
1階ランド側から見て右側が到着ロビーです。
やや広くなった空間です。脇に観光案内所があります。
TKN011.jpg売店
(写真は令和5年12月撮影)
・中央部(保安検査前エリア):2店舗(徳之島空港物産館(仙太織物)、徳之島エアポートおみやげセンター)
・搭乗待合室(保安検査後エリア):1店舗(スカイカフェ)

品数は各店とも多め。徳之島の土産が充実しています。
中央部の一角にキッズコーナー(授乳室等)があります。元々おかばやしがあった場所を有効活用しています。

※令和**年**月**日:おかばやし 閉店
※平成**年**月**日:スカイカフェ 開店
TKN012.jpg飲食店
(写真は令和5年12月撮影)
・中央部(保安検査前エリア):1店舗(ブルーマリン)

メニューがかなり豊富です。徳之島特産品飲料やアイス等も多数有り、喫茶使用もお勧めです。奄美黒糖焼酎も徳之島以外のものも含め数多く提供されています。雑貨販売の取り扱いもあり。
最終便より早くに閉店するので要注意です。

※平成24年?*月**日:スカイショップハイビスカス 閉店
TKN013-2.jpgサービス店
(写真は令和5年12月撮影)
・中央部(保安検査前エリア):1店舗(西川グループ案内所兼徳之島空港売店)

売店部分の品数は少なく、昼間に閉店している時間帯あり。
14.jpgサービス施設(徳之島観光案内所)
(写真は平成21年3月撮影)
1階到着ロビーわきに徳之島観光連盟による観光案内所があります。3町からなる徳之島全域の観光案内を実施しています。
徳之島は有名なアスリートが多数合宿するスポーツ合宿の名所で、案内所内には有名人のサイン色紙が所狭しと並べられています。
TKN015.jpg送迎デッキ
(写真は令和5年12月撮影)
2階屋上が送迎デッキになっています。入場無料。屋根はついていません。1階出発ロビーのランド側に飛び出るような形で設置されているらせん階段をのぼると到達できます。
エプロン側、ランド側とも眺めることができます。柵は背の高い金網で、大型カメラでの撮影は不向きです。
TKN014.jpg送迎デッキからのながめ
(写真は令和5年12月撮影)
ターミナルは滑走路の東側に設置されており、午前中が順光条件です。
滑走路の向こう側は東シナ海が広がっています。
ターミナルビルは滑走路の南側付近に設置されており、北側に向かって飛行機が離陸する瞬間は撮影しにくいことが多いようです。
TKN019.jpg花ブロックと花植栽
(写真は令和5年12月撮影)
琉球文化の影響も受けている徳之島。ターミナル前面には、沖縄建築で良く使われる花ブロックが見られます。
その前には、プランターに花が植えられています。鹿児島県の花・緑豊かなまちづくり協働事業の回遊拠点に指定されており、徳之島フラワーロード運動を進めている徳之島「夢」振興会議が管理しています。
前面部分には、ソテツなども植えられ、奄美群島に来たことが感じられます。
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▲徳ノ島闘牛ワイド ワイド
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▲チェーンソーアートと記念撮影パネル
館内モニュメント
(写真は令和5年12月撮影)
到着ロビーの上部にある闘牛を描いた絵画「徳ノ島闘牛ワイド ワイド(前田誠海氏)」が目立つでしょうか。
チェックインカウンタ横には撮影パネルが設置され、チェーンソーアートの闘牛(林隆雄氏)が置かれています。
前述の通り、到着手荷物受取場に高倉模型が展示されているほか、出発ロビーには近海でとれた貝殻等の展示等があります。
TKN018.jpg館外モニュメント
(写真は令和5年12月撮影)
旅客ターミナルの南側に「塩田発祥之地記念碑」があります。
空港がある一帯は塩浜と呼ばれ、明治11年から昭和34年まで塩田が広がっていたそうです。塩田発祥之地記念碑はそれを記念する碑になっています。
TKN032.jpg望郷の樹
(写真は令和5年12月撮影)
空港入口付近の緑地帯に望郷の樹と命名されたビロウがあります。
島外の郷友会会員が寄贈したものです。
※車道に囲まれた中央分離帯にあるため、近付く際には注意が必要。草むらです。

※平成27年05月**日:望郷の樹 植樹
TKN021.jpg陸上アクセス施設(駐車場)
(写真は令和5年12月撮影)
ターミナルの前と南側に270台収容の無料駐車場があります。
なぜか夜通しの利用はできません。このため、島民が出掛ける際は、日帰りでない限り、バス・タクシーか、送迎してもらうしか方法がありません。便数が少なく、日帰りはかなり難しそうですが、、、。

レンタカー各社は空港出入口付近に集中しています。予約を入れておけば、空港駐車場にて受け渡しまたはレンタカー事務所に送迎がある場合があります。
飲食店ブルーマリンで徳之島レンタカーとタイムズカー、西川グループ案内所でオリックスレンタカーの取り扱いがあります(予約済みの場合は到着出口前に送迎係員が来ているようです)。
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▲館内に掲げられたポスター
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▲空港北側に見える通称寝姿山
愛称(子宝)と世界遺産
(写真は令和5年12月撮影)
徳之島空港は、平成24年に「徳之島子宝空港」という愛称が付きました。
徳之島は、ギネス記録の年齢まで生きた人もいたほどで、子宝と言うよりは長寿が有名。子宝は少し意表をつかれる命名です。
これは、当時徳之島の三町が厚生労働省発表の合計特殊出生率でトップを独占していたことと、この空港の北側にそびえる寝姿山が見えることが大きな由来になっています。
長寿で子に恵まれる=人が生きやすい島であることを玄関口でPRする愛称です。

寝姿山は、世界遺産奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島の構成エリアおよびその緩衝区域である、猫鼻(まゆんはな)、中盛岳、平山、天城岳の連山です。南側から見ると、妊婦があお向けに寝ている形に見えます。全国各地に人の寝姿に見立てる山々はありますが、胸もお腹も張った妊婦の形に見えるのは非常に珍しいです。しかも、空港付近から見るのが最も妊婦に見えるというから不思議です。

面白いのは、寝姿山の命名者。昭和30〜40年代の新婚旅行ブームで、島を訪れた旅行者が呼び始めたとされています。沖縄返還前の当時、沖永良部や与論は空港整備が遅く、訪れやすい日本最南端の島が徳之島でした。ここに空港があり、航空便があり、そして新婚さんが押し寄せたからこそ、寝姿山も見出されたというわけ。
この空港の愛称は、初めて聞くと多くの人はなんだこの名称?と疑問に感じるかもしれませんが、まさに世界で唯一この空港だからこそ命名できた世界遺産級の愛称と言えそうです。

館内には、当時妊婦だった空港職員と寝姿山を採用した空港のPRポスターが貼られていました。同じJALグループで人気が高いカレンダーA WORLD OF BEAUTYですら全く相手にならないと思えるほど、完璧なPRポスターですね。
子宝にあやかりたい全国の皆様、ぜひ徳之島空港へ!
TKN031.jpg貨物ターミナル
(写真は令和5年12月撮影)
旅客ターミナルの南隣に貨物ターミナルがあります。かなり色褪せている赤いコンクリート壁面と丸い窓が目を引くデザインです。
昭和55年まで使われた旧・旅客ターミナルで、ターミナル前は小型機用のエプロンになっています。

18.jpg周辺見所施設(浅間陸軍飛行場跡)
(写真は平成21年3月撮影)
空港から東へ1キロ弱のところに南北に一直線の道路があります。この道路は、昭和19年に完成した浅間陸軍飛行場の滑走路跡です。1500mの滑走路を持っていたこの飛行場は、第二次世界大戦時に特攻隊が飛び立った「攻撃の前線基地」でしたが、「米軍による昼夜分かたずの攻撃で、飛行場としての機能を失」ったそうです。(「 」内は現地案内板による)
現在の徳之島空港の前身ともいえる飛行場です。
19.jpg周辺見所施設(空港周辺のリーフ)
(写真は平成21年3月撮影)
空港は遠浅のリーフの中に建設されています。
空港開港まで空港の領域には前述したように塩田が広がっていたようです。現在春になるとあおさが繁茂します。

空港から3キロほど北上したところに松原漁港があります。観光客向けに整備されているわけではない単なる漁港ですが、徳之島空港があるリーフの北端側から滑走路を眺められ、海上空港でありながら海と陸を合わせて撮影できるスポットになっています。
また、ターミナル地区に近い側には岡前干潟があります。人工的に植えられたメヒルギが茂っています。航空の天敵である野鳥の飛来が多いようで、平成25年に空港と松原漁港の間に野鳥観察台トリトリデッキが出来ているほどです。トリトリデッキは滑走路を横から眺められるスポットとなっています。

徳之島空港は、奄美トレイルのうち、与名間・松原・浅間コース、徳之島空港・平土野・大津川コースの拠点となっており、前者コースでは、トリトリデッキなどを経由するルートが設定されています。

■就航路線(国内線)
  ANA   AJX   APJ   SFJ   ADO   SNA   ORC  
  JAL   TZP   JTA   JJP   SJO   RAC   NJA  
  IBX   FDA   SKY   TOK   NCA   AMX   DAK   TAL   EXC  
就航先運航会社
( )内は共同運航による運航会社
鹿児島JAL(ANA)*d4*d5
奄美(奄美大島)JAL(ANA)*d5
沖永良部(えらぶゆりの島)JAL(ANA)*d5
*d1:特定曜日のみの運航
*d2:経由便=沖永良部経由で直行便運賃でアクセスできる空港(同一便に沖永良部で乗継の場合)
*d3:DAKによる不定期乗合便
*d4:JARによる運航便あり
*d5:JACによる運航便あり


就航路線変遷(平成21年04月01日以降)
※令和02年10月30日:JAL(ANA)*d4*d5鹿児島・JAL(ANA)*d5奄美・JAL(ANA)*d5沖永良部 ANA共同運航便化(JAL*d4*d5・JAL*d5→JAL(ANA)*d4*d5・JAL(ANA)*d5)
※令和02年10月25日:JAC鹿児島・JAC奄美・JAC沖永良部 運休(10/24最終運航)、JAL*d5奄美・JAL*d5沖永良部 就航
※令和02年08月01日:JAL*d4鹿児島 毎日運航再開(JAL*d1*d4→JAL*d4)
※令和02年05月18日:JAL*d4鹿児島 特定曜日のみ運航に変更(JAL*d4→JAL*d1*d4)
※令和元年10月27日:JAC鹿児島 就航
※令和元年08月27日:JAC鹿児島 運休(8/26最終運航)
※令和元年08月08日:JAC鹿児島 就航
※平成31年01月07日:JAC鹿児島 運休(1/6最終運航)
※平成30年12月28日:JAC鹿児島 就航
※平成30年08月27日:JAC鹿児島 運休(8/26最終運航)
※平成30年08月09日:JAC鹿児島 就航
※平成30年07月01日:JAC沖永良部 就航
※平成30年03月01日:JAC鹿児島 運休(2/28最終運航)
※平成29年10月29日:JAL*d4鹿児島 就航
※平成27年03月02日:DAK*d3沖永良部・DAK*d2*d3(経由便)那覇 運休(2/28最終運航)
※平成26年10月01日:DAK*d3沖永良部・DAK*d2*d3(経由便)那覇 就航
※平成26年08月01日:DAK*d3沖永良部・DAK*d2*d3(経由便)那覇 運休(7/30最終運航)
※平成22年04月01日:JAL鹿児島 運休、JAC鹿児島 就航
※平成21年12月01日?:DAK*d3沖永良部(不定期乗合方式) 就航(沖永良部間旅客取扱開始)
※平成21年11月01日?:DAK*d3沖永良部 休止(沖永良部間旅客取扱休止)
※平成21年10月01日:DAK*d3沖永良部(不定期乗合方式) 就航(沖永良部間旅客取扱開始)
※平成21年06月20日:DAK*d2*d3(経由便)那覇(不定期乗合方式) 就航

※事前購入型または特定便のみしかない乗り継ぎ割引設定路線は平成26年3月に公開を終了しました。(H23.2.1 JAL東京国際・大阪国際・福岡 新設)

■空港所在地
空港所在地はクリック(Googleマップ)
■徳之島空港(徳之島子宝空港)についてもっと詳しく調べたい方のリンク集
徳之島空港(Wikipedia)◎
※「情報交通ホットライン」は日本の空港を紹介する私設サイトです。
※徳之島空港(徳之島子宝空港)の公式サイトはありません。

開設月日 2009.04.13
初調査日 2009.03.14
前調査日 2023.12.16
posted by johokotu at 12:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 徳之島空港(徳之島子宝空港) | 更新情報をチェックする
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