東京国際空港(羽田空港) 京急が空港輸送を強化へ 16日にダイヤ改正
京浜急行電鉄(京急)は7日、5月16日にダイヤ改正を実施すると発表しました。早朝深夜時間帯の羽田空港発着便を増発するほか、羽田空港から品川へ直行する新「エアポート快特」、横浜方面へ「エアポート急行」を新設します。
今回の改正は、京急蒲田付近で行われている高架化工事で、同日上り線が高架化されるのに合わせて実施するもので、羽田空港への輸送力時増強が柱となっています。
今年7月に予定されている成田スカイアクセス線の開業や今年10月に開業予定の国際ターミナル駅(仮称)開業もにらんだ改正第一弾となっています。
早朝深夜航空便などの輸送に対応するため、同時間帯に羽田空港駅発着する便が増加するほか、羽田空港からは、品川方面、横浜方面ともに大幅にダイヤが変わる模様です。
品川方面は、日中に40分間隔で運転されているエアポート快特の停車駅から京急蒲田を削減し、品川へのアクセス時間を短縮し標準16分化、「空港アクセスの向上」を図るとしています。
一方、横浜方面は、日中20分間隔で運転されている新逗子発着の特急を数本を残して廃止し、かわりにエアポート急行が新設されます。
現在の特急は、京急蒲田から快特になり、川崎・金沢文庫間で品川からの快特と連結、金沢文庫から普通になるなど、種別が分かりにくく、連結作業に時間がかかるうえ駅手前で長時間停車する、4両編成で混んでいるなどなど、、、。書ききれないぐらい利用しづらい列車であったことから、全区間8両編成単独運行化されます。
連結作業にかかる時間が短縮されることもあり、快特停車駅に加え、京急鶴見、神奈川新町、仲木戸、日ノ出町、井土ヶ谷、弘明寺、杉田、能見台が新たに停車駅が加わり、利用者の多い駅の利便性向上も図るようです。
また、横浜方面へのエアポート急行運行開始に伴い、品川方面の急行をエアポート急行に名称を変更、空港輸送の列車であることをはっきり分かるようにするようです。(この結果、急行は全廃の模様。)
エアポート快特については、リリースを読む限りでは、運転間隔が20分間隔となることが発表されたことから、現状ある快特が日中は全廃となる恐れがあります。となると、日中羽田空港から京急蒲田に停車する空港線内通過列車がなくなることに、、、。すると、京急蒲田へのアクセスや京急蒲田乗換利用者には不便になる恐れがでてきます。これについては、高架化に関与している地元の大田区でも大問題化してしまっています。
もともとエアポート快特は、成田国際空港と羽田空港を結ぶ速達列車として設定された経緯があります。ところが、現在は、京成線側でその設定が変化し、日中は快速に格下げのうえ佐倉止まりとなっていることから、そもそも両空港間の輸送強化にまったく寄与していません。となると、京急としては自社線内だけでも速達化を図りたくなったといったところでしょうか。ひと駅通過するのに所要時間が変わらないことから、京急蒲田の通過は不思議な部分は大きいのですが、、、(国際ターミナル駅停車分?)。
空港ファンとしては、エアポート快特が設定当初のように日本のハブ空港間を結ぶ利用しやすい速達列車に戻ることを期待するのみですが、、、。
なお、京急と都営線を経由して直通している京成線は成田スカイアクセス開業日の7月17日に大規模なダイヤ改正を実施予定で、羽田空港、成田国際空港両空港の改善に合わせたアクセス強化が今後も続きそうです。
■京浜急行電鉄公式サイト(サイト内のリリースでダイヤ改正情報あり)
http://www.keikyu.co.jp/
■京急ダイヤ改正に対する大田区の対応について(京急蒲田駅通過問題対策本部の設置及び抗議声明の発表等)(大田区公式サイト)
http://www.city.ota.tokyo.jp/oshirase/mokutekibetsu/sumaimachinami/keikyudaiyakougi/index.html
■京急蒲田駅が通過駅に格下げ 大田区庁舎内ゴタゴタ(産経新聞公式サイト)
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/tokyo/100507/tky1005072027011-n1.htm
■[京急]再びダイヤ改正を発表。当初の予定通り、エアポート快特は蒲田通過。大田区は強く抗議(鉄道ダイヤ改正ニュース)←大田区の動きなども詳しいです(TB済)。
http://dia.seesaa.net/article/149147586.html
2010年05月08日
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京急は沿線住民も大切にしてほしいなあ・・・
Excerpt: 京急沿線に住んでいるのですが、羽田空港の国際化に伴い ダイヤが改正(正しくなるわけではない・・・)があってから 品川にでるまでに、すごく時間がかかるようになりました。 途中駅で何本も通過電車があったり..
Weblog: 日美滴滴 ひびてきてき
Tracked: 2010-12-13 15:35
エアポート快特(以下エアポートをAと略します)の蒲田通過の影響を羽田発の場合のみですがまとめました。
■羽田発
羽田発時刻は、04分発A急行横浜方面、09分発A特快品川方面、15分発A急行品川方面・・・・
と20分間隔での運転になるようです。上記時刻発列車を例にとって見てみると、、、。
・横浜方面行A急行
蒲田は14分頃着:横浜方面普通は8分後。品川方面は階段上昇乗換で15分発特快(乗換無理?)、19分発普通あり。川崎で後続特快に接続。
・品川方面行A急行
蒲田は25分頃着:品川方面普通は2分後。横浜方面は階段降下乗換で29分発特快、31分発普通あり。
・品川方面A特快
蒲田は18分頃通過:この前後、品川方面普通は1分後、横浜方面(階層別階)は19分発特快(川崎で先行A急行に連絡)、22分発普通あり。
となります。
仮にA快特が蒲田に停車していると川崎方面・品川方面とも蒲田で普通に短時間乗り換えが可能ですが、これが実現しません。(例:羽田09分発は蒲田を18分通過→19分発品川方面普通、22分発横浜方面普通あり)
鮫洲-六郷土手間の普通のみ停車の各駅は現状よりも不便になるといったところでしょうか(普通しか止まらない各駅へは現状でも利便性はあまりよくありません)。
大田区が大反対しているようですが、現状とそれほど大きな変化はないように思えます。
それでは失礼します。