2010年05月22日

東の端を視察へ(1日目)

■2010.05.22 東京国際・新千歳・札幌丘珠・釧路・帯広

土曜の朝はやっぱり満席
初日の今日は、始発で新千歳へ飛び新国際線を見学した後丘珠へ移動。7月でなくなる丘珠発のANAで釧路へ。釧路からは車を借り、十勝の空港をぐるりまわる予定だ。

朝調べた天気予報によれば、札幌は今日は晴れ。釧路・根室は2日間とも曇りで、十勝は今日曇りで明日一時雨予報だった。車で回れる時間は2日目のほうが長く、回る距離の長い十勝を2日目に回す手もあったが、日曜日の十勝が雨なら今日中に回っておかねばならない。予定どおり今日は十勝をまわることに確定した。

京急線の始発で羽田へアクセスしようとしたものの、朝の準備に手間取り、結局羽田には6時少し前到着となった。
新千歳行の第一便は6時45分発。あまり空港にゆっくりしているひまもなく、すぐに搭乗となった。
搭乗便はほぼ満席だった。客層を見ると、ビジネスマンより明らかに旅行者然としている人が多く、子供連れも結構いる。土曜の朝便は旅行に行く人が大部分なのだろう。いつも朝一便に乗るときはおもうのだが、いったいぜんたい、どうしてこれほどまでに多くの人が朝っぱらから羽田にいられるのか不思議でしょうがない。旅行に行くなら早起きも苦にならないといったところなのだろうか。

この便、ビジネスユーズではなく普段飛行機に乗りなれない旅行者が多いということもあってか、搭乗に時間がかかって動き出しは約10分遅れとなった。
新千歳の到着予定時刻は8時20分。新千歳を出るのは9時32分だから新千歳滞在時間は1時間程度しかない。新千歳で新国際線ターミナルを見学しようと考えている自分には10分でも遅れは勘弁だった。

※羽田の朝一便でも丘珠発昼便に間に合うか心配になるくらいだから、地方空港から朝便で新千歳へ飛び道内路線に乗り継ぎたくてもなかなか難しいのが実状だ(羽田からだとだいたい直航便があるのでそもそも羽田→新千歳・丘珠→北海道各地という乗り継ぎは少ない)。たとえば、ANAの場合、大阪便からの第一便は神戸発が9時35分着。中部発の第一便も9時10分着で、丘珠経由で道内各地へ飛ぶ場合、結構忙しい乗り継ぎになる。
このためか新千歳から道北や道東に行くのにバスという人も多いと聞く。丘珠へ移動している間に、新千歳発のバスならたいぶ移動が可能だからだ。ANAが乗り継ぎ需要を重視して丘珠から新千歳へ移行するのも納得だろう。


tour201005a.jpg
今回最初に乗った羽田→新千歳JAL503便。ボーイング777-200による運航で、座席はほぼ満席だった。

今回は、新千歳の見学時間が短い問題を解決するため、金曜夜の最終便で飛ぶことも考えたのだが、21時前の早い時刻にしか便がなく仕事が延びたときに乗れるか不安。また、金夜も土朝もたいして変わらず混んでいるのに前者だけ+10000円以上と洒落にならない価格設定がなされていたので金夜のアクセスはあきらめていた。この値段設定に微妙なダイヤ。これだから週末弾丸旅行が喚起できないのかもしれない。

※深夜早朝便の活用はSKYが那覇便で始めている。羽田を24時頃に出る深夜便はかなり好調なようで、22年夏は羽田-那覇間深夜早朝便の増便と北九州-那覇間深夜早朝便の開設を表明している。この便を活用すれば、羽田深夜発で那覇へ飛び丸一日沖縄で遊んで那覇早朝発で戻る弾丸ツアーが可能になった。たとえば週2日しか休みがとれないような人でも、初日の宿泊代を浮かせられるし、仕事終了後に出発できるなど時間の有効活用の点でもメリットが大きい状況になっている。(ただし、SKYの深夜便は月曜(日曜夜)の運航はなく、土日休みでの弾丸ツアーは帰りが問題になる点が弱点だ。)
新千歳空港の場合は、24時間化されているものの、内陸空港ということもあり、深夜早朝便の総便数は限定され、常にいっぱいなのだそうだ。初夏の北海道は午前3時には明るくなる。早朝に着いて、すぐに旅行なんて北海道だけで味わえる醍醐味だと思うのだが、、、。北海道などが深夜早朝枠の拡大を目指しているので、是非実現してほしい。


結局離陸は20分弱の遅れになった。
今回はダイナミックパッケージで通路側しか指定できなかった。満席に近いから当日の座席変更も不可能。で、しぶしぶ通路側に座ったのだが、窓側席の人はカーテンを降ろしていたために遠めの眺めすら楽しめず、「窓からの風景を楽しまないなら窓側とるなよ」と不満に思いつつの搭乗だった。結局機内ではほとんどやることがなく、ほぼ寝て過ごし、気が付いたら新千歳に着陸。出発がだいぶ遅れたものの、新千歳着はほぼ定刻の到着で何とか切り抜けることができた。


札幌は快晴で日差しが強い天気だったが、吹く風はまだ涼しく、暑いような寒いような変な感じだ。館内は空調の関係かやや暑く、動き回っていたら汗が結構出てきた。
新国際線ターミナルは国内線から徒歩5分強の場所にある。連絡通路に動く歩道はあるものの、移動区間はほぼ何もない空間だから距離が長く感じてしまった。今はまだ三階の売店街が工事中で閑散としているが、これらが開業すればだいぶ違った印象になるのかもしれない。
新ターミナルに入館したら開館直後だったせいか売店や飲食店はまだ開店前。カウンタの係員もあまりおらず、館内を独占状態だった。このターミナル、建物自体は巨大であるものの、ゲートの外の範囲はコンパクト(=ゲートラウンジが充実)でササッと見学を済ませることができた。自衛隊の千歳基地側ということもあり、展望デッキが設けられなかったから、小一時間で一通りの見学は可能だった。

tour201005b.jpg
まだまだ工事が続く新千歳空港。3月にまずは新国際線をオープンさせ、連絡通路は2階部分のみのオープン。秋完成を目指し3階の商業施設造成が進んでいる。旧国際線部分の撤去もまだ手つかずといった感じだった。


丘珠への移動時間はやはり150分以上
あまり時間がないので、国際線ターミナル見学後はすぐさま国内線に逆戻り。地下にあるJR線にいそいそと向かった。国際線からだと、JR線に乗車するまでの距離が結構長い印象だ。

ここからはJRの快速エアポートで札幌へ出た。
新千歳空港駅で9時32分発の快速に乗ったら、札幌には10時10分には到着。この区間は最速36分なのだが、距離にすると50キロ弱もあるから、かなり快走な印象。札幌から新千歳までのアクセスが便利なのはうなずける。
札幌駅では、JR線から地下鉄線への乗り換えとなった。この乗り換えが少し距離が長く、地下街の中を縫って歩く乗り換えになった。違う駅という認識かもしれないと思えるほど、結構歩かされる乗換だった(実はJRが「札幌駅」に対し、地下鉄は「さっぽろ駅」と名乗っていて厳密には違う駅、、、)。ただ、地下鉄は昼間は約7分間隔の運転で、地方都市にしてはポンポン走っているから、階段を下りて少し待ったらすぐに列車が到着。栄町駅には10時半には到達することができた。
栄町駅から丘珠空港までは、バスで行くこともできたが、現地の状況を確認するため約15分歩いてアクセスした。
最終的に丘珠空港には10時50分頃に到着、新千歳-丘珠間の実質的な移動時間は80分程度といったところだった。

※新千歳から丘珠へのルートは、今回使ったルートが最も分かりやすくて確実な経路だ。自分の場合は、地下鉄東豊線栄町駅から徒歩でアクセスしたが、同駅か1駅手前の新道東駅からタクシーかバスを使えばさらに早く着ける。札幌駅前から約30分の路線バスを使う方法もあるが、道路混雑にはまる可能性は否定できず、確実性に欠けるだろう。
新千歳からのプチ直行として地下鉄北24条駅行のバスに乗り、途中の北34条東26で下車する方法もある。北34条東26バス停から丘珠空港までは徒歩30分ほど。北34条東26バス停から北へ1バス停分歩けば丘珠空港を通るバス路線にも乗り継げる。新千歳からのバスは高速道路を利用するので、新千歳-北34条東26間は標準40分と早く、路線バスにうまく乗り継げれば60分程度でアクセスが可能になる。運賃も高速バスは1000円で、新千歳空港-札幌間が1040円のJRといい勝負をしている。
ANAやJALの案内では、新千歳-丘珠間の乗り継ぎ時間を150分以上としているが、到着後の荷物受取時間や搭乗の手続時間などを考えれば、列車の待ち時間によっては150分でギリギリといったところかもしれない。


丘珠は相変わらずこぢんまりとした静かな佇まいだった。時間があまりないのでチェックインをさっさと済ませてすぐに空港の見学に入った。

前回来たときから比べると、レストランが改装されエプロン側にロビーが拡張されていた。授乳室も新設されて利便性が向上。2階出発ロビーがかなり広がった印象を受けた。本当はレストランで一服したかったのだが、搭乗まであまり時間がなく断念した。
屋上に上がると、結構人がたくさんいる。よく見てみたら、大砲カメラを持った人々が数人いて、一般の送迎客に交じって大にぎわいになっていた。前回は訪問時間が朝だったせいか誰もいなかったのだが、札幌市内の空港ということもあり、訪問者や撮影者は多いようだ。今回の場合は、ANA撤退前に撮影しとこうという人たちが多いようで、やや面喰ってしまった。

ひととおり撮影を済ませたらもう搭乗締切が迫ってきてしまい、丘珠もゆっくりすることなく飛行機に乗ることになった。
今日搭乗するのは、エアーニッポンネットワーク(AKX)のボンバルディアDHC8-Q300というプロペラ機だ。
予約時にはほとんどの席が指定できず、前日羽田の窓口でも窓側はほぼ埋まっていると言われていた。当然混んでいるのかと思っていたのだが、実際に搭乗してみると、搭乗者は20人ほどでしかおらず、うち5人が乳児で膝のうえ。窓側の一部が埋まっただけの状況だった。プロペラ機で安定を保つ必要があるからか指定ができないようなのだが、好きな席を指定するにも当日いちいち窓口に行かなければならないとはめんどくさい話だ。

tour201005c.jpg
今回座席は最後列の右側席(14D席)をとった。写真はその席からのながめ。DHC8-Q300は翼が機体上部についているから眺めがよい、という触れ込みなのだが、実際には翼下のエンジンが邪魔で眺望はあまり良くない。最後尾の14列以降でやっとギリギリエンジンがかからない位置で、写真のような状況になっている。かろうじて撮影に興じることができたといった感じだ。この機体の場合、窓から撮影したいという人には、前方席をお勧めしたい。


飛行機はほぼ定刻、北西に向かっての離陸となった。市街地を避けて右旋回で東へ進路を変えたため、右窓席からは丘珠空港を見ることができた。
札幌付近はよく晴れていて眺望抜群だったのだが、日高山脈にかかる頃に分厚い雲が出始め、あっという間に地上が見えなくなった。今日の飛行では十勝地方の飛行場がいくつか見られるのではと右窓席を確保したのだが、残念な結果となった。

※空から見ると一目瞭然なのだが、丘珠空港は札幌市街地の北端にある。丘珠空港を境に南側は住宅密集、北側は田畑とくっきり分かれていて見ていて非常に面白い光景が広がっていた。こんな空港ですら騒音問題があるのだから、空港立地の難しさを実感した感じだった(やや離れた飛行機の騒音とすぐ脇を通る自動車の騒音だと、やはり飛行機のほうがうるさい?)。


釧路で晴れ間を逃すな!
釧路までは雲の上を飛行。どこを飛んでいるのだかさっぱり分からないままだったが、ほぼ定刻に、北側からきっちり着陸をしてくれた。日高山脈を越えてからずっと雲の上だったから霧か雨が心配だったが、降り立ってみたら、曇っているだけで、日差しもある天気だった。

ここから先も結構詰まった行程。いつもなら空港を少し見学してからレンタカーを借りるのだが、今日は、遅れるわけにいかないので、すぐにレンタカーカウンターへ向かい、すぐ送迎してもらった。
レンタカー屋に向かう途中で携帯電話で天気の確認すると、朝の時点で曇りだった明日の釧路の天気が一時雨予報に変わっていた。今回釧路を拠点にしたのは前回霧で何も見えない写真しか撮れずくやしい思いをしたから、土曜・日曜のいずれかで撮影できるようにと考えた結果だった。計画では明日にじっくり見学することを考えていたのだが、雨なら撮影に適さずまずい。今日はまだ晴れ間が出ているからこれを逃すわけにはいかず、早速、天気に左右される外回りだけ撮影を済ませておくことにした。

レンタカーを借りたら、すぐに空港に引き返し、外観、駐車場、デッキなど外にあるものをそそくさと撮影して回った。空港の人から見たら、なんとも不思議な行動をする人物だっただろう。

※釧路空港は、レンタカー各社はほぼ全社が空港前に営業所を構えている。今回自分が借りたスカイレンタカーだけ空港道路を少し釧路市側に進んだ場所にあり、送迎にも少し時間がかかっていた。

tour201005d.jpg
釧路空港へのアクセス道路は「北のさくら」と称する桜並木になっている。咲き始めの時期でまだ見ごろは迎えていなかった。(ちなみに根室は訪問前日に開花宣言が出た模様だった。)


今日はこのあと足寄→上士幌→新得→帯広→大樹→豊頃とまわり、余裕があれば帯広市内の空港跡地をまわろうとしていた。だが、釧路空港の見学で1時間近く費やしてしまい、先行きが怪しい状態になってしまった。
結局釧路空港は13時すぎに出発となった。

釧路空港からは、まず少し南下して国道38号線出たあと白糠方面へ。白糠の中心部で国道392号線に移って北上し、足寄ヘリポートへと向かった。
日差しが非常に暑いのだが、窓を開けると風が冷たく、温度調節が難しい。これだけ風が冷たいのと釧勝峠を通るとのことで、雪が残っていないか心配だったのだが、雪は完全にない状態だった。

車を走らせること2時間弱。足寄町に入ってヘリポートへ向かう途中、行路から少しだけ外れた場所にあしょろ銀河ホール21という道の駅があったので、足寄だけに寄り道。その後ヘリポートへと向かった。

※道の駅あしょろ銀河ホール21:すぐそばに足寄湖という道の駅があり、「なんで、こんなに近接して道の駅があんねん!」と思っていたら、こちらは2004年にできた比較的新しい道の駅だそうだ。足寄町の中心部にある道の駅ながら、駐車場が整備工事中で、なんとも変な空洞を持つ建物だったのだが、よくよく見てみたら、ついこの間廃止になったばかりのふるさと銀河線の駅舎を改装したものだった。歌手の松山千春さんの地元らしく、その展示が多数あった。
実はこの道の駅に来るまでこの町を「あしよろ」だと思っていた。ひらがな町名が付くことには強い違和感を持つ性格なのだが、このようなひらがなの使い方は悪くない感じがした。(道の駅の名称に、ひらがな、漢字、カタカナ、数字が入ってる!)



足寄ヘリポートは、道の駅から車で5分ほどのところで、15時すぎに到着した。
案の定というか当然のように閉鎖中で、閑散としたヘリポートをチャッチャと撮影し、先を急いだ。

tour201005e.jpg
このヘリポートは単独の公共用ヘリポートとしては日本最東端のものになる。見学をしていたら入口付近の民家で放し飼いにされている犬がテクテクやってきた。最東端ヘリポートの名物番犬といったところだろうか。ずいぶんと興味深そうにしていたくせに撮影にはそっぽを向かれてしまった。


早くも雨が、、、
足寄ヘリポートの見学はほとんど時間がかからず、あっという間に終了。
すぐに次なる目的地、上士幌へ向かい車を走らせ始めたのだが、すぐに雨が降り出し始めてしまった。さっきから変な曇り空だったけど、予報は雨ではなかったから安心しきっていたのに、なんとも状況が悪い。空の雲の色は不気味な灰色。この後は、上士幌に抜けるまで降ったり止んだりで、なんともすっきりしない天気が続くことになった。風のような雷音がしている変な天気だ。

途中、道の駅足寄湖に寄った程度で、上士幌航空公園には16時頃着いた。
川側の低い場所へ下りたら滑走路近くに駐車場があった。車が10台ほど停まっていたので、遊覧飛行でもやっているかと期待したのだが、目の前の滑走路はまったくひと気がない。「なんでか」と思っていたら、すぐ脇のゴルフ場で結構多くの人が遊んでいたのだった。
管制塔や旅客ターミナルがあるわけではないので、こちらは滑走路さえ見られればそれで十分。そそくさと滑走路の写真を撮ってさっさと去ることにしてしまった。

※上士幌航空公園:川沿いの滑走路をメインに、キャンプ場やミニゴルフ場などがある公園となっている。熱気球のメッカらしく、入口には大会で数々の受賞歴があるの事務所棟があった。公園に来ている人は多いのだが、滑走路の稼働率は、、、。

tour201005h.jpg
滑走路端に立つと、タイヤのゴムが溶けてこびりついた跡が見られた。飛行機の着地はかなりの衝撃なのだろう。


上士幌からは南西方向、新得にある十勝西部地区農道離着陸場へと向かった。相変わらず今にも雨が降りそうながら、なかなか本格的に降らない変な天気が続いていた。

新得までは国道274号線経由で約1時間。道道133号線、75号線と渡り、十勝川を渡った先で標識に従って左折したら、十勝西部地区農道離着陸場に到着した。

この飛行場も閉館されていて、あまり見るものがなかった。

※十勝西部地区農道離着陸場:新得町の中心部から東へ2キロほどのところにある農道離着陸場。十勝側右岸の丘陵地に位置している。エプロンのすぐわきに滑走路の横断帯があるなど興味深い飛行場ではあるものの、稼働率は悪いようだ。一週間前の15日であれば、JALツアーズが企画した旬感旅行「大型車運転体験ツアーin農道空港」の会場となっていたのだが、飛行機を飛ばすわけでもなく、この手のイベントで稼働率を上げているようだ。


やっぱり時間がなく豊頃などは訪問断念
新得の農道離着陸場で少し撮影をして出発したらもう18時前になっていた。
今日行こうと計画していてまだ行けていないのは帯広空港、旧帯広飛行場(現帯広駐屯地)、音更飛行場跡地、大樹町多目的航空公園、豊頃飛行場の5か所。日の入りは19時前だから、明るいうちに行けるところはもう限られてくる。新得からだと最速で行っても帯広市街周辺まで30分、帯広空港までは1時間程度はかかる。大樹や豊頃に至っては1時間半はみないといけない。となると、日が出ている間に行けるのは一つくらいで、大樹と豊頃はほぼ絶望的だ。
新得からの場合、音更→旧帯広→帯広空港と進むのが一番効率がよい。
だが、時間からすると、音更や旧帯広に寄っていると帯広空港に着くころには真っ暗になっていそうだ。残っている空港の中で最優先は現役の帯広空港。
結局、他の場所は泣く泣くあきらめることにした。余裕があれば愛国駅とか中札内美術村、花畑牧場など帯広空港周辺の名所にも寄りたかったのだが、到底無理だった。

新得から帯広空港までは、一般道経由よりも高速道路経由のほうが早いと判断し、少し遠回りになるが、十勝清水ICから道東道に乗ることにした。

十勝清水ICからは道東道に乗り東進。帯広JCTで帯広広尾道へ入ろうとしたら、反対車線で車が向こう向きで事故り、パトカーやら救急車やらで騒がしくなっていた。車の向きから考えるにどうもこっち車線から飛び出してしまったようで、当然のごとく反対車線は通行止となっていた。
この事態、都心ならあっという間に大渋滞、なんてことだろうけど、ここは車より熊の通行が多いと政治家に馬鹿にされた道東道。右カーブした先、帯広広尾道の反対車線で足止めを食らっていた車はなんとたった一台だけだった。

※今回乗った道東道は「無駄道路」として国会でも取り上げられた路線だ。「車より熊の通行が多い」と言われていたが、それなりに需要はある。北海道の場合、信号が少なく、ほぼ制限速度いっぱいで走れるので、高速に入っても所要時間の短縮にあまり貢献しないのだが、それでも少しは時間が読める。今月始まる無料化実験では道東道はなんと130キロにもわたる開通全区間が対象で、利用者が増えそうな予感だ。

tour201005g.jpg
北海道の地名に多い南北東西表示の交差点。写真は国道38号線上の十勝清水付近にあった信号だ。よくよく見てみると、手前の信号機には「南4条11」の文字。一方、正面の信号機には「南4条10」の文字。一体どっちが本当なのと言いたくなる珍百景候補の信号だ。(ツーリングマップルでは「南4条11」と書かれている。)


帯広空港には19時頃に着いた。
すでに日の入り後で暗くなりはじめていて、急いで外回りを撮影。大平原で豚丼を頬張ってから空港内を見学した。
北海道国際航空の就航が決まったものの、まだ準備は一切なされていないから、特に大きな変化もなく見学は素早く済ますことができた。

帯広空港見学終了後は今晩の宿がある釧路に戻るだけだ。
明朝に納沙布岬で日の出を見たかったから、本当はホテルに泊まりたくなかったのだが、今回のパッケージにはホテルが付いてきてしまっていた。で、釧路のホテルを予約したまでは良かったのだが、よくよく考えてみると、釧路から根室までは2時間半はかかる。4時前には姿を現す日の出を納沙布岬で見るためには、1時にはチェックアウトしないと間に合わないのだが、これではホテルに泊まる意味がない。

ホテルでの安眠をとるか日の出を見るのをとるか選択を迫られる格好になってしまい、どうしようか正直悩んだ。

決め手は天気予報で、昨日までは曇り予想(週間予想では晴れだったんですよ(怒!))だった明朝の道東一帯はついに雨予報に変わっていた。
これでは岬の先に立っても日の出を見られる可能性はかなり低い。しかも日の出を見れたとしても、日の出を見たあと、根室周辺で早朝に開いている施設はなく、開館時間まで待ちぼうけになることは目に見えている。

結局、かなり悩んだ挙げ句、ホテルに普通に宿泊することにした。

となると、明朝の出発は少し遅くてもいい。
そこで今晩は1時間ほど所要時間が増えるが、釧路へ向かう途中で大樹町多目的航空公園に寄ることにした。


北海道の夜は真っ暗!!!
多目的航空公園は帯広空港から南下した大樹町の海岸沿いにある。
多目的という文字に引かれ、滑走路があるらしくぜひ寄ってみたかった。夜だからたいして見れるものは多くないだろうが、電灯の光で分かる範囲だけでも撮影すっべ!と軽い気持ちで行くことにしたのだ。

早速南下を開始。
帯広空港からは道道238号線を南下する。
しばらく走らせていたら、道の駅さらべつを過ぎたあたりから、一面霧の世界になってしまった。ヘッドライトもあまり先まで届かない状況で、かなり視界が悪い。これじゃあ何も見えないかなあと半分あきらめモードで進んでいたのだが、航空公園一帯に着くころには霧は晴れ、期待が高まった。

ところがだ、、、

公園に着いたら辺りは街灯などが一切ない真っ暗闇だった。しかも、この公園はJAXA等が研究に使用していて、気軽に公園で遊べるといった場所でもなかったようで、案内板以外何も見ることができずに去ることになってしまった。

tour201005f.jpg
唯一まともに見ることができた看板。車のライト当ててさらにフラッシュを焚いて撮影した。ちょうど実験が行われる日だったようで、早朝時間帯は付近一帯の道路が閉鎖されるとの看板も見られた。公園内の実験棟も電気が点いていて実験が行われているようだった。


多目的航空公園からは海岸線から少し離れて延びる国道336号線(ナウマン国道)を延々北上移動だった。
真っ暗闇の道は何にもない印象。メイン国道である38号線(釧路国道)に出るまで約30キロ強の道のりですれ違った車はなんとたったの三台で、淡々と歩を進める感じだった。

結局宿に着いたのは23時半前。眠くて仕方がなく、部屋に入ったらすぐ横になってしまった。




■今日の教訓!


新千歳-丘珠は乗換1時間半ほど←バスを活用すると意外と便利。確実性を取るならJR+地下鉄。
丘珠便は座席指定を当日変更しよう←前日までは指定できる席が極少
道東道はいよいよ無料化←北海道の旅は高速道路を上手に使おう
十勝は半日ではまわれない!←やはり1日が必要です




■今回の旅程


05/22
自宅(京急線)→[東京国際空港]06:45(JAL 503便)→08:20[新千歳空港]09:34(JR線)→10:10札幌駅10:18(札幌市営地下鉄東豊線)→10:29(徒歩)→10:50[札幌丘珠空港]11:35(ANA4873便)→12:20[たんちょう釧路空港]12:30(レンタカー)→[足寄ヘリポート]→[十勝西部地区農道離着陸場]→[とかち帯広空港]→宿
(スカイレンタカー/コンフォートホテル釧路 泊)

※一部寄れなかったところがあり、時間がかなり夜にずれ込んだものの、ほぼ予定通りの行程。


posted by johokotu at 18:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ◆旅行記 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック