2007年06月06日

初夏の道内グルリ(2日目)

※この旅行記は2010年7月にアップした旅行記です。

■2007.06.06 札幌丘珠・とかち帯広・たんちょう釧路

眠りながらの運転は、、、
初の旅行は、真夜中にいきなり大きな問題に直面する事態となった。
夜の早いうちに三笠まで進んでおこうと思っていたのに、道の駅あさひかわで眠気に負けてひと眠りしてしまったのだ。ところが、このまま朝まで寝ていては、朝のうちに丘珠空港にたどり着けない。だが、眠気がひどく、早朝に起きて移動する自信もない。
眠くて全く動かない頭をフル回転させて、正直どうしようか悩んだ。

そんななか妙案が、、、。
好都合なことに、これから進行しようとしていた国道12号線沿いには30分に1か所程度の間隔で道の駅が存在していた。この道の駅を活用し、道の駅ごとに少し眠って頭をリフレッシュさせながら先に進む方法をとることにしたのだ。これなら、集中力を持続できるし、交通上も安全。
早速道の駅あさひかわでは2時間だけ睡眠として運転を再開、23時に道の駅ライスランドふかがわに着き再び就寝することにした。そしてふかがわでは1時間ほど寝た後、1時前に運転を再び開始、といった具合に運転・睡眠を繰り返した。

結局、道の駅ふかがわからは、たきかわハウスヤルビ奈井江と2つの道の駅を経由し、道の駅三笠には4時ころ到着。ここで6時頃まで最後の睡眠をとった。
三笠で起きた時には頭はすっきりで全くといってよいほど眠気がなく、すがすがしい感じだった。
そんなこんなで、二日目は気が付いたら朝を迎えていた感じだった。

※空知地区と呼ばれるこのあたりは、道の駅の集中する地区として知られている。今回は寄っていないが、ハウスヤルビ奈井江のすぐそばにはつるぬまとうたしないチロルの湯と2つも道の駅があるし、たきかわ近くにも田園の里うりゅう、ライスランドふかがわ近くにも鐘のなるまち・ちっぷべつやサンフラワー北竜がある。残念だったのは、これだけ道の駅が集中しながら、真夜中のために売店等が営業時間外だからとどこもスタンプを置いていなかったことだった。せっかく利用しているのにスタンプラリーのスタンプが押せないというのは、まるで夜間利用者は利用者にあらずと言われているようで少々腹立たしい。だいたい道の駅の必須要素は駐車場とトイレであるはずで、売店が開いてないからとスタンプを下げちゃうのは正直やめてほしかった。


札幌飛行場(丘珠空港)には7時前に着いた。
ちょうど朝便が出発する前の時間帯。ターミナル内にはスーツを着込んだサラリーマンが結構いて、丘珠のビジネス人気を感じることができた
この空港は、非常に小さなターミナルを持つのだが、ファン向けの取り組みがよく、年間を通じたスタンプラリーや展示もある。軍民共用であるにもかかわらずデッキはフェンスすらないほのぼのした都市内空港だった。

tour070603.jpg
出発客の搭乗を待つAKXのプロペラ機。丘珠空港は道内を結ぶ拠点空港として機能している。


北海道も渋滞あるんだ、、、
丘珠は8時過ぎには調査が終了し、そのまま十勝地方にある帯広空港へ向かい運転を再開した。
丘珠空港からは、札幌市の外環状線となる札幌新道を南へ向かう。札幌新道の上部には札樽自動車道が通っていて、丘珠空港すぐの伏古インターから高速に乗る手もあったが、節約のため乗らずにそのまま高速下の道を進んだら、なんとインター過ぎてすぐに大渋滞にはまってしまった
まさか北海道で渋滞になるとは思っていなかったから、遅々として進まない渋滞にかなり面食らう事態となってしまった。

それにしてもほとんど動かない渋滞。昨日まで全然車のいない道路ばかりを走ってきたから、感覚が渋滞を受け入れられない。大谷地までの約10キロを抜けるのに小一時間かかってしまい、北広島市に到達したときにはすでに9時を超えていた。

渋滞を抜けたあとはほぼ国道274号線(三川国道〜穂別国道)の走行だったが、北広島を過ぎると車が激減し、快適なドライブになった。さっきの渋滞は、朝の出勤ラッシュに巻き込まれたのだろう。それでも札幌と十勝地方を結ぶメイン国道であるせいか、昨日までの全く車のいない道路とは異なり、交通量が保たれていた。
国道274号線は夕張近くまでは平地を走った後、徐々に標高が高くなる山岳路線で、ちょうど日高山脈を越えるルートになる。別名を石勝樹海ロードとも言い、完全に山の中にクネクネ道があるような状況だった。

道は上り坂が続いていたのだが、天候はやや下り坂で、道の駅樹海ロード日高に着く頃は霧が少しかかる天候になっていた。十勝地方へと最後に抜ける日勝峠は眺めの良い場所らしいのだが、霧のおかげで遠方はよく見えなかった。

日勝峠を越えたら一気に下り坂。クネクネ道ではあるものの、メイン国道であるせいか道幅が広く走りやすかった。

十勝平野に下りたら晴れ間も出る天候になった。この平野は、ほとんどと言ってよいほど牧場や畑が連続し、地上にいても分かるほど広々としていた。十勝清水ICから道東道が使えたものの、ほぼ時速60キロ走行ができる北海道では高速代がバカらしいから一般道を進行。カーナビの指示に従ったら、清水町の先から国道を外れた経路になった。

とかち帯広空港には13時前頃に到着した。予定では丘珠から3時間ぐらいで来るつもりでいたのだが、渋滞の影響もあったし、思ったよりも距離があり、4時間強かかってしまった。
この空港は、黒川紀章が設計したとして有名なターミナルを持つ。茶色の外壁がまわりの白樺とよくマッチしたきれいな建物だった。

※札幌から帯広行きのバスの時間を見てみるとだいたい4時間程度の所要時間だ。高速道路が整備される予定だが、日高山脈を越える部分がまだできておらず、ほとんどの車は一般道走行になってしまっていた。


きりきりきりきりきり、、、、
帯広からは道の駅さらべつに寄りつつ、釧路へと向かった。
カーナビに従ったら、道の駅を出たあとは道道210号線を北東進して豊頃へ向かう経路が出た。この道道は地元車もまったくいない道で、なんだ淋しい感じ。道沿いにアイヌの聖地がいくつも連続する不思議な感じがする道だった。北海道に来てから、色々と北海道っぽい場所に多数遭遇してきたが、そのほとんどは大自然。人が造ったもので北海道を実感できるとは思っていなかったから、なんだか新鮮だった。

※実は豊頃付近には民間のとよころ飛行場があり、そのすぐわきを通過していた。旅行した時は知らなかったのだが、日本には、定期便が飛んでいる飛行場以外にも多くの飛行場があって、この飛行場もその一つだったそうな。今回の旅行中はそのような飛行場のそばを通りながら全く気がつかず通過していた。初日に紋別から旭川へ抜ける途中で民間の愛別飛行場と当麻滑空場、真夜中で寄っても真っ暗だとは思うが、旭川から札幌丘珠の間では美唄市農道離着陸場をはじめとして複数の飛行場があり、公共用ヘリポートとして砂川があった。また、丘珠から帯広へ向かう途中では少し足を延ばせば占冠ヘリポートと十勝西部地区農道離着陸場が。帯広空港近くには豊頃以外にも大樹町多目的航空公園があったらしい。いずれも非公共用飛行場と呼ばれるもので調査対象から外れてはいたものの、せっかく飛行場を訪ねて北海道をグルリしてきたのだから、どうせなら寄ってしまいたかった。しかも、翌日の中標津から女満別の間にあった弟子屈飛行場は調査対象の公共用飛行場でありながら、全く知らずにすぐそばを通り過ぎてしまっていた。初の調査旅行ゆえ、結構もったいないことをしてしまった。

豊頃で国道38号線(釧路国道)へ出たあとは、ひたすらこの国道を東進して釧路をめざした。
この国道、かなり順調に走行していたのだが、白糠に近くなった頃、徐々に視界が悪くなったと思ったら、あっという間に深い霧に包まれてきてしまった。夕暮れは全然まだなのにライトを点けての走行になってしまった。なんだか自分が走行している位置もあまりよく分からない状況だ。
そんな状態で走っていたら、庶路を過ぎた辺りでカーナビが左折を指示する。事前の調べではもう10キロほど先の大楽毛辺りで左折のはず。ただカーナビがうそをつくはずはないので、疑問に思いつつ左折し国道から離れた。カーナビに沿って進んだら、釧路本線の踏切を渡った後、すぐに右折となり線路を挟んで反対側を国道と並走する形になった。

2キロほど進んだら、カーナビ上の国道沿いに道の駅しらぬか恋問の文字が見えた。

ありゃりゃ、、、
これはスタンプを押しに行かねばなるまい。

仕方がないから踏切を渡って国道へ戻ろうとしたのだが、行けども行けども踏切が現われない。カーナビで検索するとなんと来た道を何キロも戻れと出てしまった。よくよく調べてみたら、この前後10キロ弱は踏切がなく、通っている道と国道との間は行き来できない地点になっていた。結局5キロほど戻る形で追加走行して道の駅へ。スタンプを押した後は再び同じ道を戻って釧路空港へと向かう羽目になった。

たんちょう釧路空港は、道の駅のある海岸から車で10分程の丘陵地にある。
大楽毛から国道240号線を北西進して行くルートしか知らなかったのだが、実は空港のすぐ南に向かって1本小さな道路が伸びていて、カーナビはそれを進むよう指示をしていたのだ。
海岸側からこの小さな道を上っていったら、どんどん霧が濃くなってきてしまった。道幅もどんな道路かもわからない状態で、怖々進んでいった。

空港に着いたら、ターミナル正面の駐車場からターミナルの姿がほとんど見えないほど視界が悪い。当然ながら外まわりの撮影は壊滅的で、霧霧霧であまり良い写真は撮れなかった。デッキに上ると、エプロンすら見えない状況。こりゃあ飛行機なんて飛べないわなんて思っていたら、飛行機の離着陸は行なわれているようで、離陸の際の大音量が白い空間の向こうで響いていた。
ただ、霧のせいでデッキにいっても何にも見えず、楽しみが半減。レストランで霧定食があったので、思わず頼んでしまった。
調査と食事を終えて帰る際、駐車場の係員に聞いてみたら、この時期はだいたいこんな感じで霧が出て、朝方や夕方になるとひどくなる、ということだった。

※釧路空港はかなり霧が出ることで知られている。そこで、CAT-Vbという高カテゴリーILS(計器着陸装置)が整備されていて、なんと視界が100m以上あれば飛行機の離着陸ができるようになっていた。ILSにはいくつかのレベルがあるのだが、釧路に設置されているCAT-Vbは日本の空港では最も高レベルで、成田国際など数空港でしか運用されていない(羽田ですらCAT-U)。このため、ターミナルから滑走路が見えないほどの霧でも普通に飛行機が離着陸できていたのだ。ちなみに、このおかげで、釧路空港は多少の天候不良でも風とかの影響がなければ周辺空港に比べて就航率が高いそうだ。

tour070604.jpg
見ての通り霧。釧路空港で展望デッキから見たエプロン部分。この視界でも飛行機は離着陸をしていたのだから飛行技術はすごい。


釧路空港からは釧路市内のホテルへ移動。小一時間の道程なのだが、濃い霧で道がどこにあるかも分からないほどで、ソロソロ走行をするはめになった。視界がきかないせいで、曲がり角は間違えるは、地元のタクシーにはせっつかれるは、で、一時間ほどかかってようやくホテルに着ける有様だった。

釧路全日空ホテルはいわゆるシティホテルと呼ばれるもので、高級感を出しているのだが、滞在時間は短いし、はっきり言ってここまでの快適性は必要なかった。次回以降はもっと安いビジネスホテルに泊まるようにすることにした。
22時頃に夕飯を食べようと街へ繰り出した。空港付近はかなりの濃霧だったのだが、釧路市中心部は若干視界がきく状態まで回復していた。翌朝さっさと出ようとしていたので、酒を飲むつもりはなく、定食屋程度でパパッと済ますつもりでいたのだが、開いてる店がない。というより周囲は繁華街でもないらしく、結局コンビニ弁当で済ます羽目になってしまった。現地のおいしいものでも食べたいのに、店が開いている時間帯は空港見学と移動に費やしてしまっているから、なかなかそういうものにありつけない。日本の端の方まで来ているのに、なんとももったいない感じがした。

※訪問して初めて知ったのだが、釧路は日本一の霧の街なのだそうだ。しかも夏前の今の時期が最も霧がかかりやすいらしい。東京にいると天気予報で霧マークなんてめったに出てこない。だいたい梅雨の時期だから道東の霧なんかより雨が降る範囲を示すほうが重視されていて、現地に来るまで予想もしていなかった。だが、梅雨のない北海道では、晴れていない道東の霧は天気予報のポイントになっていて、夜にホテルで見たテレビの天気予報でもかなり詳しく報道されていた。
梅雨がないから晴れていると思って道東に来ると痛い目にあってしまうというわけだ。
ちなみにこの時期の道東は晴れの日は急に暑くなることが多いようで、到着した昨日は夏日だったそうだ。






■今日の教訓!

空知地区は道の駅だらけ←上手に活用しよう
夜の道の駅ではスタンプ押せない←夜利用者は利用者にあらず
丘珠の朝便はサラリーマン多し
北海道でも朝のラッシュは要注意←渋滞ははまると長いです
釧路の霧はハンパない←朝と夕方が特に厳しいそうな




■今回の旅程

06/06
道の駅ライスランドふかがわ・睡眠01:00(レンタカー)→01:30道の駅たきかわ・睡眠02:00(レンタカー)→02:30道の駅ハウスヤルビ奈井江・睡眠03:30(レンタカー)→04:00道の駅三笠・睡眠06:00(レンタカー)→07:00[札幌丘珠空港]08:30(レンタカー)→13:00[とかち帯広空港]14:00(レンタカー)→17:30[たんちょう釧路空港]19:30→20:30釧路市内 宿
(ニッポンレンタカー/釧路全日空ホテル 泊)


posted by johokotu at 18:00| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ◆旅行記 | 更新情報をチェックする
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