2010年07月18日

隠岐がる?旅行へ(2日目)

■2010.07.18 (出雲)→(松江)→鳥取

先制パンチは道路崩落
二日目は鳥取までの移動だ。
出雲と米子の両空港は昨日見おわったし、今日絶対的に見なければならないのは鳥取空港のみ。20時の返却までフル活用し、山陰横断を楽しむことにしていた。
まずは朝一で島根半島最西端の日御碕に寄ったのち、出雲大社を参拝。そのまま鳥取へと向かう。鳥取空港に行く途中で大山と三徳山三佛寺に寄りたかったのだが、コンビニで旅行ガイドを読んでいたら三徳山三佛寺は参拝に90分はかかるらしい。時間によっては大山はあきらめることにした。

大社で目が覚めたのは5時すぎ。すでに周囲は明るくなっていた。今日も快晴、暑くなりそうだ。
道の駅大社ご縁広場を出たあとは出雲大社の表参道を進み、脇をすりぬけて海岸沿いを日御碕へ行く予定でいた。
ほとんど車のいない時間帯で、快適に車を走らせはじめたのだが、大社駐車場脇で右に曲がるよう→表示が現れた。地図を見るかぎりではこの位置では直進するはず。何かと思ったら、道路崩落で県道29号線が途中で通行止、回り道になっていたのだ。日御碕に寄った後、大社には6時位には戻ってこようと思っていたのに、回り道のおかげで距離が二倍もかかる。しかも山道だから、かなり時間をロスしそうだ。
右折路は大社の脇を通り抜ける道で言ってみれば大社の裏山に登るような形になる。八雲山という出雲大社の裏山を巻くように走り、鷺峠を抜けて県道23号線に出る小道だ。大社の入口前を通ったらちょうど開門をしたところだった。

※大社の開門時間は5時30分だった。今回通った道は単なる山道なのだが、道沿いには鷺銅山と呼ばれる石見銀山より古い鉱山があるなど興味深い道だった。この銅山から産出した銅は日本各地で使用されたそうだ。昔は大社の管理域で簡単には立ち入れない山中だったというから、大社の資金源としても重要な位置付けだったに違いない。

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道の駅からちょっと走ったところで目にしたバタ電(一畑電鉄)の出雲大社前駅。珍しい雰囲気だったので思わず車を停めてパチリとしてしまった。朝早すぎなのかまだ開いてもいなかったが、地元の雰囲気を知ることができた。


結局日御碕に着いたのは6時頃。本当は日本一高いという日御碕灯台に登りたかったのだが、この時間だから開いておらず、見学はかなわなかった。一帯は海岸が整備されていて、灯台を見たり、日御碕神社に参ったりしていたらあっという間に時間が経過。再び回り道で出雲大社に戻ったら7時になってしまった。

出雲大社は二度目の訪問だ。前回は日没後の訪問で真っ暗だったから、今回こそはきちんとした参拝をしようと考えていた。
ところが、なんと今回は今回で「平成の大修理」とやらの真っ最中。本殿は工事中で仮本殿となっていた。これはもう一回来なさいということなのか、ご縁が長くつづきそうな感じがした。

出雲大社でゆっくりしていたら8時すぎになってしまった。あまりゆっくりもしていられないので、すぐに出雲を出て鳥取へと歩を進めた。
途中、このあたりの名所として国鉄大社駅跡に寄り、続いて出雲空港へ向かった。

実は船移動の邪魔になると、昨日の朝、空港に着いてすぐに服などが入ったトラベルバッグを出雲空港のロッカーに入れていた。本当は昨晩受け取りに来たかったのだが、空港を通り過ぎたのは23時位だったから、あきらめて今朝になって取りにきたのだ。昨日の朝から丸一日経って戻ってきた形で変な感じがした。

空港からはすぐの宍道インターから山陰道へ入った。山陰道はまだ全然開通しておらず、出雲から米子の先の名和までしかないのだが、国道を行くより明らかに早いから、高速を利用した。この山陰道は全線にわたり、いよいよ始まった無料高速になっていた。そのせいか走る車が多すぎ。反対車線も次から次へと車が来て、地方高速とは思えない感じだ。高速とは言っても片側一車線だから一台の遅い車のおかげで長蛇の列ができるふざけた状態。無料化効果抜群と言った感じだが、渋滞防止と高速道路として機能させるためにもトロい車の締め出しは必要な気がした。

松江で宍道湖畔にある県立美術館に寄り道した。
実は今回の旅行では来年の干支、ウサギを撮影することも狙っていた。出雲大社と白兎海岸に因幡の白うさぎ伝説にまつわる像があることは知っていたが、この美術館にも有名なうさぎ像があるらしく寄り道したのだ。
行ってみたら、宍道湖畔にウサギ像が並んでいて、湖から2番目のウサギをなでると幸せになれるなどと紹介されていた。

ここから大山を経由するかは迷い所だった。松江を出たところで時刻は10時すぎ。単純に三徳山経由で鳥取までは2、3時間といったところだが、大山に寄ると、かなりクネクネ道でプラスで2時間程度はかかりそうだ。三徳山は90分かかるとの情報がある。急いでみても60分かかると考えれば、大山を経由するとすんなり行けても鳥取到着は夕方の5時とか6時とかになってしまう。これでは車の返却時刻にも間に合わなくなる恐れがあるから、余裕を持たせるためにも大山には寄らないことにした。
結局、松江寄り道後は、倉吉までひたすら日本海側を東へ進む形に変更。松江玉造ICから再び高速に乗り、東へと車を走らせた。高速は米子を過ぎた先の名和で終点でそこから先は国道だった。この道も高速同様交通量が多い片側一車線だが、トロトロ高速とあまり変わらないスピードですいすい流れていた

倉吉や三朝温泉にも寄りたかったのだが、時間に不安があるのでパスし、まずは三徳山三佛寺へと急いだ。


最後にドボン
三徳山三佛寺は山中にあった。この一番奥に投入堂という名所があるらしい。雰囲気は山形の山寺や和歌山の那智大社のような山岳寺院でこれらをこぢんまりとした印象だった。二寺社と違うのはすぐふもとに街がない点だろう。急峻な場所のせいか駐車場は少なく、周辺道路には駐車車両が列をなしていた。
いまは13時前。参拝してから昼飯を食おうと、まずは投入堂へと急いだ。

ところがこれが大誤算となった。

なんと投入堂は、本堂の奥から山登りした先にあったのだ。こっちはそんなこととは知らず。ちょちょっと行ってすぐ戻ろうと思っていたのに、これでは時間がかかる。なるほど参拝に標準90分はかかるというわけ。サンダル履きのような軽装者はわらじに履き替えるよう指示が出るし、参拝受付では山登り同様入山届に名前を書く本格派だった

で、手続きを済ませようとしたら、なんとお一人様はお断わりときた。なんでも滑落事故が後を絶たず、二人以上で登れという。でもここは信仰の場。拝みたいという人を断るわけにもいかないのか、別のグループと一緒になることを条件に参拝登山が許され、寺の人の仲介ですぐあとに来た大阪の夫婦と一緒に登ることになった。

それにしても、靴は滑る靴だし、飲み物すら用意がない。タオルも持ってきていなかったからなんだか、場違いな感じだった。
登山自体は、ややきつめのハイキングといった感じだったが道自体はあまり整備されておらず、木の根をつたって登る箇所が多い。登山慣れしていない若い女の子も結構来ていて、名所の鎖場では一人一人登るのに時間がかかり渋滞も起こってしまっていた
途中2か所あるお堂でひとやすみ。一緒に登ってくれた夫婦に話を聞いたら、大阪のおじちゃん、おばちゃんで、各地で山登りしているそうだった。

投入堂までは小一時間かかった。

tour100706.jpg
なんとも絶壁の高いところに造られたお堂だ。1000年以上も前に建てられたというから驚き。どうやって建てたのか定かではなく、開祖が投げ入れられて建てたとの言い伝えから「投入堂」という名がついたそうな。建て替えとかどうしているのか非常に気になってしまった。当然ながら国宝。山登りは無理!という人は、下界から双眼鏡で覗ける遥拝所があるのでそちらで、、、。


下りは上りより大変だった。登るときは手足を使えたところも下りでは足しか使えないからだ。しかも昨日までの雨の影響で路面が結構つるつるで、何度かコケそうになった。

なんとかコケずに下山して、やっとこさ本堂に着く直前で、沢があった。
手も汚れたし、ちょっと寄るべと近づいたら、苔むした岩に足をとられて川に左足が落ちてしまった

!!!!!!!!!!!!
最後にドボンだ。

岩に戻ろうにも滑るので戻るわけにもいかず、結局濡れていない右足も沢に突っ込んでなんとか水から出たものの、びしょぬれとなってしまった。

最後の最後でイタい事態。
気の緩みというかなんというか、参拝登山の最中は注意に注意を重ねて汚れもしないで下山してきたのに、、、。「過ちはやすきところにて、、、、」という高名の木登りを思い出してしまった。

幸いなことに水深が浅かったので、下着はまったく濡れずに済んだものの、股から下が完全に濡れてしまい、靴は水を吸って歩くたびに水がしみだす状態になってしまった。
タオルすら持ってきていなかったから、一緒に登ってくれた夫婦にタオルをもらう迷惑なことになってしまった(ゴメンナサイ)。

お礼をいって別れたあとは、ズボンを拭き拭き車に戻った。当然昼飯など食いにいける状況ではなくなってしまった。
問題だったのは替えのズボンを持ってきていないことだった。今回の旅行では、汚れるような行動をする気がなかったから、荷物をできるかぎり軽量化するためにズボンの着替えを持ってきていなかった。だがズボンはジーパンですった水がなかなか乾かない。

ひとまず車に入ったあと、靴を脱いで靴下を履きかえた。
救いだったのはカンカン照りの快晴だったことでいつもより乾きが早かったのと下着の着替えが不要だったことだった。ズボンは天候のおかげで水がしたたるような状況は避けられたのものの、車中とはいえ脱ぐわけにいかないから、気持ちが悪いが生乾きで履いたままで運転することになった。


暖房ガンガンでクソ暑運転
結局三徳山を出たのは3時すぎ。
いつまでもズボンを気にしているわけにもいかない。あまりチンタラもしていられないので白兎海岸経由で鳥取空港へと向かった。

車内では、靴とズボンを少しでも乾かそうと、足元から最高温の暖房を最大風量できかせ、窓を開けて35度を超える外気をガンガンに取り込み、汗だくな運転を敢行した。
とにかく暑い暑い運転。前夜から準備していたペットボトルはすぐになくなり、道路沿いの自販機で購入する羽目にもなった。
白兎海岸までは30分ほどの運転。暖房のおかげで白兎海岸ではまだベタついていたものの、鳥取空港に着いた頃には靴もズボンもほぼ気にならない程度まで乾いてきていた。

鳥取空港に着いたのは16時半。ひと通り館内を見て18時過ぎには鳥取市内へ向かうことにした。

本当は砂丘や砂丘温泉にも寄りたかったのだが、ズボンだけは替えを確保しようと観光ではなく買い物に切り替え。ユニクロでもないかと探しはしたものの結局見つからず、レンタカーの返却場所近くにあったジャスコ鳥取店で買い物をする羽目になった。地方にきてわざわざ買い物なんてなかなか体験することでもないだろう。

で、そんなこんなで時間をかけてしまい、結局返却時刻20時ギリギリで車を返した。

今日はこの後は24時すぎの深夜バスで神戸へと向かうことになっている。
20時に車を返却し、すぐに駅前のバスターミナルへ向かえば、今晩中に大阪に着ける最終バスに間に合うのだが、ホテル代を浮かすため、深夜バス利用とした。バスターミナルで発券したあとは4時間近く時間がある。そこで、まずは夕食を確保することにした。
昼飯も食べていないし、ガッツリ食べようとお店を探すが、良い店が見当たらない。本当は地元産のものを使った名物食堂とかがいいんだけど、地方都市はこの時間になるとだいたい呑み屋しか開いてないものだ。鳥取も例外ではなく、牛丼屋とかファミレスのようなチェーン店すら見当たらない最悪な事態だった。
少し駅周辺をブラブラしてシャッター街と化しているアーケードに入ったら、ホテルレッシュ併設のカフェが22時まで開いていたので、しぶしぶそこで夕食にした。

ところがこれが当たり。

地方都市にはなかなか見られないおしゃれな感じがする夜までやっているカフェで、鳥取名物を使った料理もあった。あくまでパスタやパン中心のカフェなのだが、ボリュームがかなりあって、昼飯を食べていない自分にはぴったりのお店だった。

※鳥取駅に近い市内の繁華街は駅前から少し北東に行ったあたりに広がっていた。駅の真ん前はあまり繁盛した感じがない。繁華街には飲み屋が多数軒を連ねていた。

さて、夕食を済ませた時点で21時過ぎ。日が出ていれば観光地めぐりもできるものの、今の時間やっているようなところはない。唯一良かったのは駅周辺に鳥取温泉があったことで、夕食をとった後は、沢ポチャした汚れ落としと時間つぶしも兼ねて汗を流しに行くことにした。
温泉はいくつかあるようだ。駅ナカに観光案内所があったので、お薦めを聞こうと思ったのだが、21時過ぎということもあり閉店していて聞くことはできなかった。助かったのはカウンターに鳥取市内の地図式パンフが置かれていた点で、それを参考に元湯温泉とやらに向かった。

温泉ということもあり、風呂にこだわったものを期待していたのだが、実際には普通の銭湯。マイ桶置場があって、入っていたら、地元のカラフルなおっちゃんも入ってくるほど地元民の多い風呂場だった

※鳥取温泉はその多くが共同浴場、いわゆる銭湯なのだが、ネットで検索すると観水庭こぜにやという露天風呂付きの宿もヒットする。土日や夜間は断られることもあるようだが、22時まで日帰り温泉としても営業していて、本格的な風呂を味わえるようだ。他の共同浴場が350円に対し、ここは1000円とるだけあって、かなり温泉然としているそうな。

風呂から上がってから駅へゆっくり戻ったものの、着いたらまだ23時前。コンビニで立ち読みも長続きせず、仕方がないから、さっきチケットを購入したバスターミナルの待合所で一時間涼んで待つことにした。

ところが、なんと待合所は閉店していた

これには正直ビックリ。一体全体自分はどこで時間をつぶせばよいのか。手ごろな店もなく、結局、外気のあたる蒸し暑いバス待合スペースのベンチで一時間以上時間が過ぎるのをただ待つだけになってしまった。

バスターミナルには0時頃から人が集まりはじめ、バスは定時5分ほど前に到着。駅前から乗る人が多いものと思っていたのだが、すでに半分以上の席が埋まっている状態で、ここでほぼ満員となった。

自分の席は1番だった。座席は左から2-1の並びで、先頭の一人席。眺めを少しは楽しめるかと思ったのだが、実際には運転席との間にカーテンが引かれてしまい、何も見ることはできなかった。
出発したらすぐに夢の中となった。

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夜の早い時間から、完全なシャッター街と化していた鳥取駅前のアーケード商店街。夜20時前後でも開いてる店はほとんどが飲み屋だった。





■今日の教訓!

[出雲]出雲大社は平成の大修理中!←平成25年まで続くとか、、、
地方の無料高速はトロイ車に阻まれる←スピード出し過ぎに要注意!
過ちはやすきところにて、、、←最後まで気を抜かずに
[鳥取]三徳山は本格的登山の参拝←間違っても軽装では行かないように
[鳥取]鳥取温泉は駅からすぐ←夜行バス前に行くと便利です




■今回の旅程

07/18
道の駅大社ご縁広場05:20(レンタカー)→06:00日御碕
日 御 碕06:40(レンタカー)→07:10出雲大社
出雲大社08:10(レンタカー)→10:00松江・島根県立美術館
松江・島根県立美術館10:30(レンタカー)→12:30三徳山三佛寺
三徳山三佛寺15:30(レンタカー)→16:00白兎海岸
白兎海岸16:20(レンタカー)→16:30[鳥取空港]
[鳥取空港]18:30(レンタカー)→19:20ジャスコ鳥取店
ジャスコ鳥取店19:40(レンタカー)→19:50ニッポンレンタカー鳥取店
ニッポンレンタカー鳥取店19:50(送迎)→20:00鳥取駅
鳥取駅21:00(徒歩)→21:10鳥取・元湯温泉
鳥取・元湯温泉22:00(徒歩)→22:30鳥取駅
(ニッポンレンタカー/深夜バス車中 泊)


posted by johokotu at 18:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ◆旅行記 | 更新情報をチェックする
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