熊本空港(阿蘇くまもと空港) 1時間当たり博多から4本、大阪から1本 九州新幹線ダイヤ発表
JR九州は17日、3月12日に全線開業する九州新幹線ダイヤの具体的内容を発表しました。1時間当たり博多・熊本間に4本、博多・鹿児島中央間に2本の列車を設定。新大阪と鹿児島中央間を結ぶ列車は1時間当たり1本運転するとしています。また、開業に合わせて鹿児島中央・宮崎間を結ぶ特急や熊本空港最寄駅の肥後大津・熊本間の快速を増発するなど空港との競合を意識したダイヤ設定になっています。
九州新幹線は、最速達列車の「みずほ」「さくら」と、各停タイプの「つばめ」による運行体系。新大阪・鹿児島中央間に直通運転する「みずほ」と「さくら」は全時間帯通じて1時間当たり1本が運行されます。「みずほ」は朝2往復、夕2往復の4往復体制。所要時間は新大阪・熊本間が最速2時間59分、新大阪・鹿児島中央間が最速3時間45分に設定されています。
下りは、始発便は新大阪06:00発で熊本に09:00、鹿児島中央には09:46着、最終便は新大阪19:59発で熊本に23:00、鹿児島中央に23:46着。上りは始発便は鹿児島中央6:58発で新大阪10:44着、最終便は19:52発で新大阪23:37着で設定されています。
飛行機の場合、下りについては、始発便は伊丹07:30発熊本08:40着(ANA)と伊丹7:45発鹿児島09:00着(JAL)、最終便は伊丹19:15発熊本20:25着(ANA)と伊丹19:35発鹿児島20:50着(ANA)で、圧倒的に新幹線優位と見えます。上りについては、始発便は熊本08:00発伊丹09:00着(ANA)と鹿児島08:00発伊丹09:15着(JAC)、最終便は熊本19:20発神戸20:20着(SKY)と鹿児島19:05発伊丹20:20着(JAC)で、始発便については飛行機優位であるものの、最終便は新幹線優位の設定となっているようです。
博多と鹿児島中央間は最速1時間59分。「みずほ」「さくら」は1時間当たり2本の約30分間隔で利便性が確保されており、飛行機からの利用者シフトがほぼ確実と見られます。
直接新幹線が開業する区間以外も飛行機にとっては脅威。
特に宮崎が注目点で、鹿児島中央・宮崎間の特急きりしまが所要時間短縮の上増発され、客室乗務員の乗車が決定。博多・宮崎間は62分短縮の最速3時間33分になります。12月ダイヤで飛行機はJACにより10往復運航されており、所要時間も45分と時間的にはまだまだ優位ですが、サービス状況から新幹線での利用者が出てくるものと見られます。
また、熊本空港の最寄駅である肥後大津と熊本とを結ぶ快速の増発も発表されており、熊本乗換での新幹線利用が増えることも予想されます。
いよいよ3か月後に迫った九州新幹線の開業。
直通運転がないJR東海などでも新幹線利用の宣伝を強化していて、中部国際や県営名古屋、静岡等の路線にも少なからず影響があるものとみれており、注目です。
■平成23年春ダイヤ改正(JR九州公式サイトニュースリリース)
http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/GeneralFrameset?OpenFrameSet
2010年12月22日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック