がんばる東北の空港をめぐって5空港。今回は福島空港を取り上げます。
福島空港は、東日本大震災では管制塔のガラスが全壊。しかし、滑走路やエプロンには大きな影響はなく、壊れたままの管制塔で管制し、翌日から多数の臨時便が運航されました。
福島県内は山間部の道路や鉄道にも大きな影響があり、空港周辺の道路はいまだにデッコボコな状態。震災直後は福島入りする陸路が少なく、空港は大きな役割を果たしました。
そんな福島空港は、福島第一原発から約60キロと最も近い空港。長引く原発事故の影響を一番受け、2路線あった国際線はいずれも運休しています。
臨時便運航も終了し平常運航に戻った静かな福島空港を訪ねます。
福島空港
外見は特に影響はないように見える正面。
到着ロビー出口
「がんばろう東北!がんばろう福島!!」とお出迎え。
国際線区画
閉鎖はされていないものの、電気は節電され、空調も停止していた。
カバーが落ちた照明
2階から3階に上がるエスカレータ脇の柱照明はカバーが落ちていた(右と左の照明の違いに注目)。この付近の壁には亀裂もあり、ターミナルも影響を受けたようだ。
使用停止中のエレベータ
余震の恐れがあるとしてエレベータは使用停止中だった。
管制塔
現在はガラスは復旧しているが、このガラスが全壊していたという。
中国東方航空の事務所入口
運休中の中国東方航空。事務所は一時閉鎖となり、入り口には張り紙が出ていた。
放射性物質の影響に関するお知らせ
福島第一原発から近い福島空港。館内には放射性物質の影響に関するお知らせが出ていた。
売店のがんばろう!福島コーナー
地元の商品を特別価格で提供するコーナーが開設されていた。
手続カウンタの応援メッセージ
ANAの就航はないもののカウンタはANAなので、応援メッセージはANA版「心をひとつに、がんばろうニッポン」。IBXとADOの飛行機をあしらった珍しいものになっている。
全国共通応援メッセージ
羽田と同じデザインのメッセージが掲げられていた。「空はひとつ 日本もひとつ 美しい国、誇るべき絆 心をひとつに 飛び立とう!」
羽田からの応援メッセージ
羽田空港を利用者のメッセージボードが羽田空港から送られ展示されていた。山形や仙台にあるものと同じもの。3月下旬に復興支援試合を行ったJリーグ選手が出陣式を羽田で行った際にメッセージを書き込んだものが届いたそうだ。義援金募集も実施中。
ジャンボ紙ヒコ―キ&元気が出る絵with紙飛行機プロジェクト
有名漫画家が描いた応援イラストと日本折り紙ヒコ―キ協会によるメッセージ入り折り紙が展示されていた。最終的には仙台へ送りたいとか。
がんばろう!東北 アイベックス
仙台を中心にした運用のアイベックスエアラインズ。東北地方で今唯一飛んでいるのが福島空港だ。機体には「がんばろう!東北」の文字も。
東北電力管内のこんなところにもTEPCO!!
館内にあった女子サッカーチームTEPCO Mareeze仕様(選手の直筆サイン入り!)の自動販売機。東京電力と福島とが強くつながっていることを感じさせるものだった。
福島空港はまだまだ原発の影響が強い印象でしたが、屋上デッキには地元の小学生が見学しに来るなどしていました。早く原発が収まって少しでも乗客が上向いてほしいものです。
(次回はしばらくお休みします。)
■2011.06.03 結びつけよう東北! 福島空港
■2011.06.01 結びつけよう東北! 東京国際空港
■2011.05.24 結びつけよう東北! 百里飛行場
■2011.05.21 結びつけよう東北! 山形空港
■2011.05.19 結びつけよう東北! 仙台空港(3)
■2011.05.18 結びつけよう東北! 仙台空港(2)
■2011.05.17 結びつけよう東北! 仙台空港(1)