東北の各空港 震災需要で利用率大幅増加 4月の輸送実績
日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)は13日、4月の輸送実績を発表しました。東日本大震災の影響を受けてJAL、ANAとも利用率が大幅に減少しましたが、東北地方路線は利用率が大幅に増加しています。
JALは国内線の利用率が49.3%で昨年比74.3%の水準。2010年度の年間平均利用率(61.8%)から比べても12.5ポイントも下落。ANAは、国内線の利用率47.6%で昨年比80.0%。2010年度の年間平均利用率(63.2%)と比べ15.6ポイントの下落となっています。
両社とも東日本大震災後の需要減少の影響を受けた形で、主要路線も利用率が大幅に減少。旺盛な需要があることで知られる新千歳-東京国際(羽田)はJAL43.7%、ANA48.6%、羽田-大阪国際(伊丹)はJAL52.9%、ANA52.5%、羽田-福岡はJAL47.6%、ANA49.6%などと、軒並み半分ほどしか旅客で埋まらなかった状況となっています。
このような中で、震災復興需要のため、東北地方、特に太平洋側の各空港での利用者が急増。
東北新幹線が29日まで運休していたこともあり、三沢-羽田が94.4%、花巻-伊丹が89.2%を記録するなど軒並み利用率をのばしました。
災害時の航空の強さを見せた形となったものの、5月以降は東北新幹線が再開されたことから東北地方各空港の航空需要はひと段落しているものと予想されています。
■4月の東北各空港発着路線(羽田便・伊丹便) 利用率
青 森-羽 田 JAL84.5%(前年同月58.7%)
青 森-伊 丹 JAL83.7%(同55.6%)
三 沢-羽 田 JAL94.4%(同55.4%)
大館能代-羽 田 ANA54.2%(同41.2%)
秋 田-羽 田 JAL72.9%(同55.7%)・ANA80.0%(同56.0%)
秋 田-伊 丹 JAL73.0%(同56.4%)
花 巻-伊 丹 JAL89.2%(同52.8%)
庄 内-羽 田 ANA55.6%(同60.0%)
山 形-羽 田 JAL73.8%(同47.8%)
山 形-伊 丹 JAL75.9%(同58.3%)
仙 台-伊 丹 JAL71.9%(同58.3%)・ANA72.8%(同68.9%)
■JALグループ マンスリー レポート 2011年4月(JAL公式サイト)
http://press.jal.co.jp/ja/release/201106/001818.html
■ANAプレスリリース(ANA公式サイト)
http://www.ana.co.jp/pr/
2011年06月15日
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