がんばる東北の空港を訪ねるシリーズ。最終回の今回は花巻空港を取り上げます。
花巻空港は東日本大震災でターミナルが被害を受けましたが、離着陸はできる状態で、被災後すぐに支援輸送がスタート。13日には24時間運用化が行われ、3月16日には旅客輸送が再開されました。
三陸地方に一番近い空港であることから支援輸送の拠点としての役割は今も続いています。普段は飛んでいないフジドリームエアラインズ(FDA)により救援輸送が行われたほか、日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)、FDAの3社が臨時便を運航。東京国際便は仙台よりも長い5月8日まで運航されました。
6月1日から通常運用に戻った花巻空港。震災から3か月で平常に戻ってきた様子を訪ねてみました。

空港入口
7月3日に行われる復興イベントの看板が立つ入口を横切って空港内へ。

空港正面
花巻空港が設けた撮影スポットでの一枚。花巻市が「元気をありがとう!」という幟を立てていた。

工事が続くターミナル
地震で被害を受けたターミナルでは今も工事が行われていた。

被災地の空港として
いよいよ館内へ。まずはお見舞いが出ているところ、被災地の空港としての配慮が見えた。

がんばろうのハートがあった吹抜
中央の吹き抜けには「がんばろう日本」と書かれたハートのバルーンがつり下がっていた。

元気ないわて
まずはデッキへ出てみたら多くの人でにぎわっていた。写真には写っていないものの、デッキ入口付近にもぎっしり。地方空港でここまで人が集まることはあまりない。

工事中の搭乗橋
震災の影響か搭乗橋は工事中。その向こうでJAL機が出発準備をしていた。

支援輸送の拠点として
花巻空港は三陸地方への最寄空港として活用されており、エプロンには自衛隊によりテントが多数設置され、ヘリの離着陸も頻繁に行われていた。

自衛隊機とFDA
支援輸送がいまだに頻繁に行われている花巻空港。「がんばろう日本」と書かれた自衛隊機の向こうでFDAの臨時便が着陸してきた。通常だとありえない組み合わせ。フジの夢を運んでいる。

動く花巻空港
震災後も積極的に手を打ってきている花巻空港。2階の掲示板にはFDAの就航や7月3日のイベント告知などのお知らせがぎっしり掲示されていた。

珍しい人からの応援メッセージ
2階にはターミナルイメージソングを歌う松任谷由美さんからの応援メッセージが掲げられていた。

羽田からのメッセージ
福島、山形、仙台と同じ、羽田空港利用者からの応援メッセージボードがあった。隣では義援金も受け付けられていた。

復興の狼煙
1階では釜石で始まった「復興の狼煙ポスタープロジェクト」のポスターと交通情報、全国空港共通の応援ポスターが掲示されていた。「前よりいい町にしてやる。」「諦めるな、と帆立が言う。」「かわりに気づいた宝もの。」「夢は勝つ。かならず勝つ。」。運ばれてきた夢は復興の狼煙に。

国の壁を越えた千羽鶴
1階チェックインカウンタ前にはハワイのSaint Louis Schoolから送られた千羽鶴が飾られていた。
すでに元気に動いている花巻空港。
支援輸送の脇で、人も多く集まって元気になってきている印象を受けました。
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1か月にわたり特集してきたがんばる東北の空港。他にも訪ねた飛行場はありますし、三沢や青森のように臨時輸送が行われた空港もありますが、特集としてはこれで終了です。
多くの人、物、心を結び付ける空港。震災から3か月、完全復興へ輸送拠点としてこれからも活躍していくことを期待したいですね。
■2011.06.14 結びつけよう東北! 成田国際空港
■2011.06.12 結びつけよう東北! 福島市農道離着陸場
■2011.06.03 結びつけよう東北! 福島空港
■2011.06.01 結びつけよう東北! 東京国際空港
■2011.05.24 結びつけよう東北! 百里飛行場
■2011.05.21 結びつけよう東北! 山形空港
■2011.05.19 結びつけよう東北! 仙台空港(3)
■2011.05.18 結びつけよう東北! 仙台空港(2)
■2011.05.17 結びつけよう東北! 仙台空港(1)