■2007.12.15 東京国際・福岡・佐賀・長崎
驚き連続のSKY
またまた朝一便での旅行開始。スカイマーク(SKY)の第一便は6時25分発なので朝5時すぎには家を出て羽田空港へと向かった。家を出た時点では真っ暗だったが、天気予報では晴れ続きの予報で、良い旅が期待できそうだ。
今回はSKY初体験の旅行だった。安い運賃で知られているものの、就航都市へ行くことがなかったからこれまで乗る機会がなかった。どんな乗り心地か乗る前から興味津々だった。
SKYは、大手航空会社とは異なり、事前の座席指定はできない。このため、チェックイン時に窓口で座席の指定をしなければならない、一昔前の大手航空会社の方式をとっている。わざわざ窓口に並ぶうえ、好み座席を口頭で伝える手続きはやや煩雑だ。ただ、大手航空会社の場合だっていつも自動チェックイン機にはじかれて並び直すことが多い。同じようなものなのだけれど、最近は当たり前になってきた自動チェックイン機ではない手続きはなんとも変な感じだった。
結構ギリギリに着いたこともあり、窓側席は満席状態。通路側しか取れず、せっかくよい天気なのに空からニッポンを眺めることはかなわなかった。
はじめてのSKYは驚きの連続だった。
搭乗してまず驚いたのは、若い女性の多さだ。飛行機はビジネスマンや家族連れが多いものだが、今回搭乗した便は、半分位は若い女性。自分の周りも若い女性の比率が高く、いつもの飛行機とは様子が全然違う。
値段とその対価に敏感な若い世代は、ブランド力より値段といった感じなのか。世の中のおじさんどもが「SKYは質も安全性も信用できんから乗りたくない!」なんて言っている間に、若い世代は安く旅行へといったところだろうか。旧態依然とした大手航空会社と新興SKYを比較する好例と言えそうな事態にまず驚かされてしまった。
で、質が大手より劣るかどうかだが、飛行もスッチーの対応もいたって普通。大手と違いドリンクサービスはないが、最近は大手でも茶菓子すら出てこないからたいして気にならなかった。茶菓子すら出ないのに運賃だけは上昇中のJALやANAではあまり見ない光景だけに、いつもとずいぶん違う客層がとても気になってしまった。
佐賀空港でクリークを体験 (佐賀県初訪問)
福岡空港にはほぼ定刻通り8時30分に到着した。
朝早い時間の便があると現地で動きやすいからうれしい。今日はこのあと佐賀と長崎に行く予定でいた。福岡は最終日に見学する時間がとれ、今日は時間をとりすぎるわけにいかないので、手荷物受取場や駐車場などを1時間ほど軽く見てパンフを掻き集めたあとはすぐにレンタカーを借りて佐賀へと向かった。
佐賀へは、行く途中で太宰府天満宮に参詣したものの、それ以外の寄り道は一切せず、国道3号から国道264号へと渡り延々運転を続けて佐賀空港を目指した。今回は、旅費を低く抑えるため、できる限り一般道を通っていたのだが、意外と混雑の連続。佐賀市内に入る手前までは交通量が多い道路で、まったく車がいなかった北海道や山間部の多かった中国地方に比べると、少し思ったような走行ができなかった。
佐賀空港は佐賀市南方の海岸沿いにある。佐賀市手前から南に向きを変え、川副町に入ると周囲はいつの間にかだだっぴろい田畑地帯となった。これが有名な「クリーク」だ。クリークは小学校の社会科で勉強して以来、ぜひ見たくて仕方がなかった田畑地帯なのだが、見た目はいたって普通の田畑地帯で、思ったほど感動がなかった。
佐賀空港には、12時すぎに着いた。福岡空港からの距離はそれほど離れていないものの、大宰府に寄ったこともあり、意外と時間がかかってしまった。
空港はクリークのど真ん中にあり、周辺は、家がほとんどない。空港の売りは、屋上に360度ながめられる展望台があることなのだが、なにせ海と空港とこのクリークしか見えない。実際のクリークが見れただけでももうけものだろうが、本当に周囲に何もない空港だった。
※佐賀空港は福岡空港の代替空港として注目されている空港なのだが、福岡市中心部付近にある福岡空港と周囲に何もない佐賀空港はあまりにも立地に差がありすぎる。福岡県南部へは福岡空港よりも佐賀空港の方が近いので、活用次第では色々と発展させることはできそうなのだが、地上交通が貧弱すぎ。佐賀空港は利用者増に躍起になっているのだが、佐賀市内にも車で30分くらいはかかり、まずは地上交通の整備が必要に思えてくる。
この空港のもうひとつの特徴として、著名人の美術品が数多く展示されている点があげられる。チェックインロビーわきには展示品を集めたスペースがあるし、二階には航空関連展示も多数展示されている。館内だけでなく、館外にも美術品が点在していて、YS11の展示(中は見られない)もある。どうせなら日本初の美術館併設空港として改装できるのでは?と感じてしまった。
ただ便数が一日3便のせいか訪問したときは閑散としていて、なんとも淋しい空港だった。
360度の眺めが楽しめる佐賀空港名物展望デッキから見たクリーク。とにかくだだっ広いという印象だった。
キリシタンの県を実感 (長崎県初訪問)
佐賀空港では2階の飲食店で昼飯を食ったあと、14時すぎに空港を出た。
ここからは長崎空港へと向かう。長崎空港は長崎県の中でも佐賀に近い大村市にあり、佐賀空港から2時間程度の距離にある。佐賀空港からは国道444号線を延々西進すればよく、鹿島市までは有明海沿いを走り、その後山越えると一気に大村市へと抜けられる。
鹿島市内までは車が多く、市内では渋滞に遭遇。やや焦ったものの、後はほぼほぼ順調な走行で、長崎空港には16時ごろに到着した。
※長崎空港は日本初の海上空港とされているのだが、実は箕島という島を使って造成された陸地を延長した形の空港だ。長崎が海上空港なら羽田だって那覇だって海上扱いになってしまうといえる。ちなみに長崎より早く完成した大分も、陸地延長した経緯から一部の人は日本初海上空港と宣伝しているぐらいで、海上空港の定義が重要になってくる。戦前などは水上機用飛行場だって多数あったのだから、日本初の海上空港というくくりもおかしな話かもしれない。
そうやって考えると、ターミナルや滑走路を含めた空港全域が純粋に海上にあるからという理由から海上空港と呼べるのは、日本では関空と新北九州ぐらいだろう。
長崎空港は教会のようなデザインの窓があるなど、独特な雰囲気の空港だった。社会科で鎖国時も海外に向けて開けていたとして長崎県は有名だが、キリシタンの県をかなり実感できる空港だ。離島路線の拠点にもなっているようで、飛行機の発着も頻繁。高速船のりばもあって、見ていて本当に飽きない空港だった。
事前によく調べなかったので見てこなかったのだが、実はこの空港は対岸にある自衛隊基地が本家本元で、ターミナル側の滑走路はB滑走路なんだそうだ。訪問数をひとつ損したような形になってしまった。
長崎空港は日本初の海上空港とされ、本土との間に長い橋がかかっているのだが、この橋は歩行者も渡れるようだった。
ゆっくり見学をしたらいつの間にやら19時。今日はこの後宮崎までの長距離移動となるから、すぐに空港を出ることにした。
日が一番短い時期。ターミナルの外に出ると、あたりはすっかり暗くなっていた。
まずは来た道を引き返し。国道444号線に乗り、鹿島市へと抜ける。この山越えルートを走っていたら、沿道の家々が競うように電飾をしていた。過ぎ去る家がみんな電飾をしていてなんとも幻想的な地域。さすがはキリシタンの県。クリスマスの祝い方も半端ではないようだった。
さて、鹿島市へと抜け、柳川市方面へと車を進めていたものの、交通量はやや多めだ。柳川市から国道3号線へと移り南下を始めたものの、熊本市でも渋滞にはまってしまい、熊本ですでに23時を過ぎている状態だった。
単純に一般道を行き続けた場合、熊本と宮崎との間には霧島の山々を抜ける必要があり、そのまま宮崎まで行けば朝になってしまいそう。それではまずいので、結局松橋ICから九州自動車道に乗り換えることにした。
途中眠気に襲われて、そのたびにPAで休憩し、ガムを噛んだり、顔を洗ったり、コーヒーを飲んだりとかなりいろいろやってはみたものの、かなりきつい状態。結局、午前2時ごろに山之口PAに到着した時点で、これ以上の走行は危険と判断し就寝とした。
■今日の教訓!
・SKYは客層もかなり若い!←新しい時代を先取り??
・一般道は市街地は混んでいる←やはり早く行きたければ高速利用だ。
・長崎はクリスマス装飾がハンパない←とにかくきれいです
■実際の旅程
12/15 SAT
自宅(京急線)→[東京国際空港]06:35(SKY 001便)→08:30[福岡空港]
[福岡空港]09:55(レンタカー)→12:30[佐賀空港]
[佐賀空港]14:00(レンタカー)→16:20[長崎空港]
[長崎空港]18:55(レンタカー)→25:50山之口PA
(オリックスレンタカー/車中 泊)