各紙報道によりますと、日本航空(JAL)が7日、沖縄県に対し下地島空港の利用終了書を提出した模様です。
8日付の沖縄タイムスによれば、「経営再建中の日本航空(JAL)は7日、操縦士の養成訓練のため使用していた県管理の下地島空港(宮古島市)の維持運営費負担を、養成訓練の計画がないことを理由に、3月31日で終了すると県に最終通告した。」と報じられています。
JALが負担している下地島空港の運営維持費は年間約3億円。昨年JALは一回も訓練をしておらず、グループの日本トランスオーシャン航空(JTA)が使用しただけで、記事によれば、JTAも「12年度以降の訓練計画はない。」としており、負担の終了は避けられない事態のようです。
さらに、琉球新報によれば、全日本空輸(ANA)についても「2013年度以降は撤退を含め「白紙の状態」」と報じられています。。現在下地島空港の維持費はJALとANAが折半で負担しているため、JALが撤退するとANAの負担があがることも考えられます。琉球新報は「訓練施設は他の地方空港で代替可能」とも報じていて、JAL撤退に合わせてANAまで撤退する恐れが出てきています。
沖縄タイムスによれば、「JALは使用分だけ負担する従量制の導入を主張している。」とのことで、空港運営費用を航空会社に丸々負担させる難しさが浮き彫りになっています。
ただ、急な撤退表明で跡地の利活用すらまったく決まらないことや、下地島空港が建設当時、国内航空3社の要望をもとに造られた経緯もあってか、「県は継続使用を求める民事調停議案を県議会2月定例会に提出する方針。」(沖縄タイムス)とつなぎとめに必死なようです。
■下地島空港、操縦訓練の撤退可能性 全日空「白紙状態」(琉球新報公式サイト)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-187231-storytopic-4.html
■JAL、下地島空港撤退で最終通告(沖縄タイムス公式サイト)
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2012-02-08_29594/
ラベル:下地島空港