2008年05月28日

日本最長の海の上(1日目)

※この旅行記は2012年5月にアップした旅行記です。




■2008.05.28 東京国際→松山→(今治)→(尾道)→(児島)→(坂出)→徳島→高松

■初めての四国へ
初めての四国入り。今回はまず松山に降り立つ予定だ。天気に問題がなければ時計まわりを第一に考えているのだが、反時計まわりに回るかどうかも含め、出発ぎりぎりまで決めかねていた。
出発前に天気予報を見ると、今晩から明日にかけてがやや悪い予報だった。瀬戸大橋を通るのは時計まわりの場合は一日目、反時計まわりの場合は三日目だから、この予報どおりなら、どっちにしても晴れになる。それならどちらでも同じだから、最終日に余裕が出る時計まわりに回ることにした。

出発直前でやっと今日の行程が決定。まずは松山から尾道・今治ルート(しまなみ海道)で広島県へ。その後は岡山県を通過して児島・坂出ルート(瀬戸大橋)で香川県へ渡り、そのまま徳島県へ行って香川県の高松まで戻ってくる大移動に決定した。時間があれば、高松空港も寄ってしまう考えだ。

今日は7時台の便。家を出たのは5時すぎで6時頃には羽田に到着できた。
羽田では内部の調査も行うつもりだったので、そそくさとゲートの中に入り、出発を待った。

飛行機は結構混雑していた。松山便は四国一の利用者数があり、朝一便(といっても6時台ではなく7時台だけど、、、)から人が多いようだ。
座席は右窓側がとれた。全体的に薄い雲は出ていたものの、機窓からの風景を存分に楽しむことができた。

※四国行の飛行機は、四空港とも初便、終便がほぼ同じ横並びのダイヤが組まれている(JALしか飛んでいない徳島がやや運航時間帯が短い)。四国行なので富士山の南側を通ると思い込み右窓席をとったのだが、松山便は広島などと同一経路であるためか、富士山は見えずじまいだった。

■橋の展示場のしまなみ海道

松山にはほぼ定刻の9時頃に到着。いつもならレンタカーはあとから借りることにして、まずは空港の見学を開始するのだが、今回は帰りに結構時間がとれるうえ、今日は徳島までの大移動になるので、外回りを中心にちょっと調べただけで、10時頃車を借りて出発した。

松山空港は松山市の西方にあり、市街地からも結構近い。周辺の交通量も多めだった。まずは国道196号線を北上してしまなみ海道の玄関にあたる今治へと向かった。今治まではすぐに着くと思っていたのだが、海岸沿いの国道は逃げ道が少ないのか、思っていた以上に流れが悪い。一時間以上を費やし、今治に着いたときにはすでに11時頃になってしまった。

今治からはいよいよ瀬戸内海の横断開始だ。まず初めは四国・愛媛県から中国・広島県へと渡る、しまなみ海道。
しまなみ海道は全通10年というのがポイントのルートだった。
神戸に近い明石海峡大橋は道路専用、最初に本四をつなげた瀬戸大橋は道路と鉄道併用であるのに対し、しまなみ海道は自転車や徒歩での通行が可能になっている。三ルートのうち最も身近な存在で、生活路線として活用できるルート。実際に橋を渡る最中も自転車を何度か見かけた。

※しまなみ海道は、他ルートほどの巨大橋がなく、本四間の3ルートの中では最も目立たない存在になっている。橋の造成と橋間を結ぶ道路が同時期に整備された他のルートと違い、このルートは島間に別々に整備された橋をあとから高速道路でつなぎ合わせた経路になっている。古い橋は20年以上前に造られているものもあるのだが、最後の橋が出来たのが10年前と年代がバラバラ。開通年度が長期間に分散していることもあって一気に目立たせることができなかった。
ただ、そんな背景から、橋の構造や年代がそれぞれの島間で異なるのが特徴で、さながら橋の展示場のようになっている。数ある橋の中でも多々羅大橋が日本最長の斜張橋としてその手の人には有名だ。



今回使ったパスでは、瀬戸内海横断各ルートで各一回高速を降りることができるようになっていた。さらに、降りた島にある施設で買い物する場合の割引券が付いていた。自分はとにかく先を急ぎたいのだが、せっかくの機会なのであまり時間をかけずに寄れる場所を探し、しまなみ海道では大三島にある道の駅今治市多々羅しまなみ公園に寄ることにした。大三島インターの目の前にあって寄りやすかったのと、多々羅大橋をすぐ下からながめられる点が寄り道の決め手だった。
今治から大三島までは20分ほど。目指す道の駅は、インターを降りたら目の前にあった。

大三島にはこのほかにももう一つ道の駅があるうえ、周辺の島々も道の駅があり、しまなみ海道沿いは道の駅集中地帯。お客が分散してしまうのか、昼の時間帯にもかかわらず、あまり人がいなかった。
売店でみやげを物色したら、伯方の塩が大々的に販売されていて、あっちもこっちも塩だらけだった。隣の島が伯方島だからで、このあたりの名産は確かに伯方の塩が一番有名なんだろうけど、その多さにちょっと面食らってしまった。
売店で土産を買ったあとは海側の展望スペースから多々羅大橋を眺め、一息ついたら、すぐに出発し、先を急いだ。

shikoku01.jpg
道の駅多々羅しまなみ公園から眺められた、日本最長の斜張橋である多々羅大橋。


■とにかく長い瀬戸大橋
しまなみ海道は意外と長く、寄り道していたこともあって尾道に抜けるまで一時間ほどかかってしまった。かなり時間が押してきた印象で、このままだと徳島に寄るのは厳しそうだ。

尾道からは国道2号線を東進した。この道は昨年中国地方をまわった際にも通った道で、そのときと同じような場所で渋滞が発生していた。急いでいるときほどこういうのにはまる、という典型例のようだった。
ボトルネックになるのはいつも同じなのか、松永バイパスを過ぎたあたりで混雑したのが前回とまったく同じ。福山市内でもカーナビが前回とほぼ同じ位置が混んでいるという渋滞情報を流していたので、裏通りに回りこむなどして時間のロスを少なくしたものの、結構時間を食ってしまった。時間があれば笠岡、岡南、岡山の各空港・飛行場にも寄ろうと思っていたのに、まったく時間がなく、直行経路に。倉敷の手前から国道429号線を通って宇野方面へと曲がり、国道430号線を南下して瀬戸大橋を目指した。それでも、瀬戸大橋に着いたときにはすでに15時過ぎになっていた。

長い間来たくて来たくて仕方がなかった瀬戸大橋。ここで中国・岡山県から四国・香川県へと渡る。
瀬戸大橋が開通した当時、子ども心に受けた衝撃はめちゃめちゃ大きかった。自分はな〜んにも関わっていないのだけれども、海のうえを突き抜けるこの橋の開通は、日本人として世界に誇れると強く思った出来事だった。それゆえ、日本にいるからには、この橋は絶対に渡らなければならないとずっと思っていた。

実際にそんな橋をいよいよ渡れる。
児島からはワクワクしながら本四高速へ入った。

海面からかなり高い位置にある大橋は、思った以上に眺めがよく、運転しながらも遠目に風景が見られる快適路だった。
橋は延々と続いていて、先がなかなか見えないほど。こんな橋は初めてで、実際に渡ってみたら、その長さにまた驚かされてしまった。
島の風景がメインで楽しめるしまなみ海道に対して、こちらは海の上といった感じ。渡り比べてみると、同じ瀬戸大橋の横断もまったく違う印象を楽しめた。

与島がちょうど中間点で寄り道スポットになっていたので、しばし寄り道することにした。
与島にはフィッシャーマンズワーフなどの観光施設も設置されている。ただ、車で来たら高速に乗るしか出ていく方法がないので、実質島全体がパーキングエリアになっているような感じだった。瀬戸大橋観光もできるよう、与島PAでは大橋を来た方向に戻ることも可能な造りになっていた。
日本最長の橋の下。観光客でごった返していないか心配だったのだが、駐車場はガッラガラ。フィッシャーマンズワーフの館内もほとんど人がおらず、拍子抜けしてしまった。20年前に列島を包んだ熱気は完全に冷めてしまっていたようだった。

shikoku02.jpg
与島PAから見えた瀬戸大橋。瀬戸大橋も複数の島と島とをいくつかの橋でつないでいるのだが、つなぎ目があまり分からないので一つの橋のように見える。写真手前が北備讃瀬戸大橋、奥が南備讃瀬戸大橋。その先は四国だ。


■大雨の高松
与島PAで、展示されていた実物大のワイヤー模型などに驚きながら見学を済ませたあとは、再び本四高速へと戻った。時刻はすでに16時をすぎていた。
今日は高松泊。もう少し早く瀬戸大橋を抜けられれば、今日のうちに徳島に行っておいて明日は高松からスタートできたのだが、このまま行くと徳島に着く頃には確実に日が暮れてしまっていそう。仕方がないから、今日は高松空港を訪問し、明日朝一から徳島に向かう日程に変更し、高松空港へ針路をとった。

与島から高松空港までは一時間ほどの行程だったのだが、なんと空港に着くころ、雨が降りだしはじめてしまった。朝からパッとしない曇り空だったからいつかは降り出すと思っていたけど、タイミングが悪い。
これはイタイ事態。まだ小雨だったから良かったものの、外回りの撮影があまりうまく出来ない。ターミナルの反対側にある公園からは雨で霞んだ感じにしかターミナルが見えず、まったく撮影が出来なくなってしまった。

高松空港は近未来的なデザインの結構目を引くターミナルだった。香川はアートな県として売り出し中なのだが、まさにそれがそのまま出た感じだった。トイレットペーパーでお馴染みのエリエール名のレストランがあるなど、地元密着な感じがする空港だった。(ちなみにエリエールを作っている大王製紙は愛媛県の企業)
とりあえず館内は調査を済ませたものの、館外は雨のために中途半端なので、明日の朝再度撮影に挑戦することにして、19時頃空港を去った。

空港を出る頃には雨も本降りに。結構強い降りでワイパーを二段回まであげねばならぬほどだった。
宿は高松市中心部にあるビジホで、空港からは小一時間かかった。着いたら21時頃で、疲れていたせいかすぐに横になり寝てしまった。




■今日の教訓!

瀬戸内海横断は渡り比べをすべし!←ルートによって雰囲気が全然違う
メイン国道は意外と流れが悪い!←時間にはやや余裕を持って予定を立てよう




■実際の旅程

05/28 WED
自宅(京急線)→06:00[東京国際空港]
[東京国際空港]07:25(ANA583便)→08:45[松山空港]
[松山空港]10:00(レンタカー)→12:30道の駅今治市多々羅しまなみ公園
道の駅今治市多々羅しまなみ公園13:00(レンタカー)→15:30瀬戸大橋 与島PA
瀬戸大橋 与島PA16:00(レンタカー)→17:30[高松空港]
[高松空港]19:30(レンタカー)→21:00高松市内
(高松市内:オークラホテル高松 泊)


posted by johokotu at 18:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ◆旅行記 | 更新情報をチェックする
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