2008年10月12日

バタバタと北陸へ(2日目)

※この旅行記は2012年7月にアップした旅行記です。


■2008.10.12 (高岡)→(金沢)→能登→小松→(福井)

■時間をロスする金沢スタート
二日目は富山県の高岡からのスタート。電車に乗って、まずは金沢へ向かう。

高岡駅で運賃表を見たら、金沢までの運賃は740円だった。本当は今日も乗り放題きっぷを使うつもりだったのだが、高岡→金沢間の乗車のあとは夜に小松→福井間(820円)で使うだけだから、ちょっと割高だ。乗り放題きっぷを一日分残しておけば、翌週に別のところにも行けるから、今日は使わずに、普通にきっぷを買って乗車することにした。
明日時間がなくなってセントレアに行けなかったら、来週余りを使って日帰りしてもいいだろう。

金沢までは小一時間かかるので、8時前には着けるよう7時前の電車に乗った。
金沢では8時の開店と同時にレンタカーを借りることにしていた。本当はもっと早い時刻に貸し出しを受けたいのだが、店が開いていないからこればかりは無理な話だ。
金沢駅前でレンタカーを借りたら、富山方面へ、つまり逆戻りの形で走りはじめた。

※能登半島へは東側の富山湾沿いを抜けていくルートと、西側の高規格道路を使うルートの大きく2ルートがある。金沢からの場合、後者が主流なのだが、行きはそのことを知らずに富山側から抜ける経路を使ってしまった。

今日は能登半島を富山湾側から北上し、能登空港に寄りつつぐるり反時計まわりに一周する計画だ。和倉からスタートできなかったとは言っても、借りた車は20時までに小松で返却だから、能登空港と小松飛行場の見学に各2時間かけても、一周するのに余裕の6時間と考えていた。

ところが、能登までは実はかなり時間がかかる道のりだった。

今回はレンタカー移動の際には途中の道の駅にできるだけ寄ることにしていた。
まずはじめは道の駅倶利伽羅源平の郷
峠を越えたら、昨晩泊まった高岡をかすめて氷見方面へと向かうことになる。初めはこの先時間がかかることなど分からなかったから、わざわざ高岡から金沢へ出て来たこともあり、どこも寄らないのはもったいないと考え、間にある名所の倶利伽羅峠に寄ることにした。

※倶利伽羅峠は源平時代に源義仲が火牛で平軍を破ったことで知られる古戦場跡地だ。峠越えは倶利伽羅トンネルですぐに通過してしまうのだが、近くに旧道が残っていて容易にアクセスできるようになっていた。旧北陸道の遊歩道として残っていて、歴史街道とされている。今回はせっかくなので車で行ける範囲で寄り道した。

200810-02.jpg
倶利伽羅峠には火牛のモニュメントがあった。

■時間をロスする能登へのアクセス
倶利伽羅から再び国道に戻り、高岡をかすめて氷見まで到達したあとは、いよいよ能登半島への北上をはじめた。
高岡をかすめた辺りで時刻はすでに10時前。今朝高岡を7時過ぎに出発したのだから、なんと3時間位無駄にした感じだ。高岡が石川県なら、高岡でレンタカーを借りることもでき、もっと早く能登に行けたのに、ガソリン代と電車賃がかなり余計にかかった感じがした。そもそも和倉温泉でレンタカーを借りられなかったのが一番の原因だし、金沢で泊まれなかったのはイタかった。

氷見からはまず和倉まで富山湾沿いの国道160号線をひたすら北上する。この道は意外と距離があり、和倉までさらに時間がかかってしまった。
和倉では12時頃にニッポンレンタカー付近を通過した。すんなりいけばここを4時間は早く出られたのに、なんともイタイ話で、ガソリン代と電車賃がさらに余計にかかったような感じが増してしまった。

※和倉は、七尾の市街地からひと駅離れたところにある郊外の温泉だ。駅前でもあまり発展しておらず、よくある淋しい田舎のお街といった雰囲気だった。そんな中で海岸近くには日本一有名な宿の加賀屋が突如ドデーンと建っていて、ちょっと驚いてしまった。

地図で見ると能登空港まではあともう少し。和倉からは七尾湾をまわりこむ経路になり、能登島を経由しても大きく距離が変わらないようなので、能登島に上陸し、道の駅のとじまに寄り道しつつ空港に向かうことにした。

※能登島は能登半島が折れ曲がる辺りのちょうど内側、七尾湾内にある島だ。南側と西側に橋があり、車で簡単に行き来が出来るようになっている。
時間があればのとじま水族館に寄りたかったのだが、無理だからそのまま素通りになってしまった。


200810-03.jpg
能登島への橋を渡り切った島の入口にはセンサーが付いていて、通過した車の台数を計測していた。能登島へは定期船はないから実際に流入した全台数で、島に入った実感がわいて面白い。

■広い森がある能登空港
鉄道で来られる能登最北端の穴水を横切り、少し山を登ったところに能登空港はあった。

※能登空港は小松飛行場だけでは能登に人を呼べないとして建設されたのだが、小松から片道だけで3、4時間もかかってしまうのだから、なんとなくうなずける立地だ。無駄空港と呼ばれるところが多い中で、搭乗率保証を導入するなどして搭乗率を維持している成功事例として知られている。
ただ、この空港、宣伝広告にかなりお金をかけていて、都内でも広告を見かけるほどだ。通常行う地域の観光PRだと思えばそうなのだが、これらの費用は無駄ではないのだろうか。


空港は能登半島のちょうど中央付近、穴水近くにある。イメージでは海に近いと思っていたのだが、穴水から結構登ったところにあった。
ただ、能登半島の尾根の部分は山というよりは丘陵のような一帯になっていて、結構平らな感じだし、展望デッキからは遠くに富山湾も確認できる。周辺は広い森が広がる一帯で、エプロンわきにあった公園からは一面が緑が覆われた様子が見られた。

200810-04.jpg
道の駅併設の能登空港。道路の案内板も空港と道の駅が併記になっていた。鉄道が廃止されたせいで、この地方の主な公共交通はバスだ。

■交通不便な能登の先端へ
能登空港を出たのは14時半すぎだった。ここから小松までは3時間程度だろう。小松は夜までやっているので、最悪19時位までに着ければいいのだが、余裕時間はせいぜい2時間くらいだ。せっかく能登半島まで来たことだし、当初の予定どおり半島の先端まで行って、北側をまわって半島をぐるり見てみることにしたのだが、かなり時間が不安だった。

能登半島の先端までは、能登空港の目の前を横切る珠洲道路を東進するのが便利だ。まずは半島先端の南東部にある恋路海岸へと向かった。

※能登半島の尾根を東西に横断する珠洲道路は、将来高速道路化が予定されている高規格道路だ。地図で見ると普通の県道を示す細長い表記の道が複数つながってできた道(空港からだと、県道303号線、26号線、57号線がくっついている道)だったから期待してなかったのだが、信号がほとんどない快走路だった。実態は高速道路なのだが、厳密には高速道路ではなく、ただの県道なので、制限速度は一般道路仕様になっている。

珠洲道路は快適なドライブではあったものの、珠洲道路終了後の30キロ制限の道に意外と時間がかかってしまい、恋路海岸到着時には15時半になっていた。
恋路海岸付近には旧のと鉄道能登線の恋路駅跡地があり、現存するホームに上れるようになっていた。その名前から恋愛スポットとして知られ、待合室内には思い出を自由に綴れるノートも置かれていた。

※のと鉄道能登線は、穴水から半島南海岸を通って半島先端の珠洲に達する路線だった。慢性的な赤字路線だったらしく、平成17年に廃線となった。あと3年早く来ていれば鉄道が動く姿も見れたわけだ。現在はところどころにその跡が残っているという。この路線がなくなったことで、能登半島は先端へ移動できる高速公共交通が消滅している。

地図で見ると半島先端まではまだ距離があるのだが、30キロ制限の道が続いていて小一時間はかかりそう。これ以上先に進むと今日中に小松に着くのが難しい状態と判断し、先端に行くのも北側にまわりこむのもあきらめてしまった。結局、見附島(軍艦島)が見える見附海岸に寄っただけで、すぐに珠洲道路へ戻り、小松を目指した。

200810-05.jpg
軍艦島は正面から見るとまさに軍艦のような形をした島だ。能登半島先端にある有名観光地のひとつだ。

■有料なら早かった能登
軍艦島を出た時点で16時。能登空港まで小一時間、小松までさらに三時間かかるとすれば、かなり時間が厳しい。空港は見学できなければ、明日にまわすことができるが、レンタカーを店が閉店する20時までに返さねばならないので、とにかく先を急ぐことにした。
当初の計画では能登半島を反時計まわりにまわって、一般道を通るつもりでいたのだが、往路に時間がかかったことを考えると不安で仕方がなく、珠洲道路から金沢まで続く有料道路(能登道路)をそのまま利用することにした。

※能登と金沢の間にはいくつかの有料道路がつながって能登道路として連絡している。道路公団の高速道路ではなく、片側1車線なので、地図上では細長い道路の表記になっている。おかげで快適に走れることに気が付かず、だまされてしまった。この道路、高速じゃないから制限速度は普通の一般道と同じだし、能登側は結構クネクネ。極め付けは料金所がいっぱいあって何度もお金をとられるなど、ちょっと使いにくい道路だった。ちなみに全区間利用の場合に通しで買うと割引運賃があるそうで、最初の横田料金所で全線券にするか聞かれたのだが、全線利用するかどうか分からなかった使うことはできなかった。

能登道路は、穴水側は東側(富山湾側)にあるのだが、尾根をななめに縦断し、半島付け根に達したときには西側(日本海側)に出てくる。この日本海側の海岸に出るまでは片側1車線で、渋滞まではいかないものの、車が多く、ダラダラな走行が続いた。
ただ、止まるようなことはなく、有料道路効果か金沢近くには18時頃に到達。この頃には日も暮れてきてなんとも寂しい感じになってきていた。

200810-06.jpg
トイレついでに道の駅内灘サンセットパークに寄ったら、ちょうど脇にあるサンセットブリッジがライトアップされていて、いい感じだった。ちなみにこの道の駅、恋人の聖地に認定されていた。さっきの恋路海岸といい、能登は恋愛スポットが多い印象を受けた。

小松までは内灘から下道だったものの流れはよかった。途中、デジカメのメディアを購入しにヤマダ電機に寄ったものの、小松空港には19時すぎに到着。外回りは暗くてもう撮影できないからあきらめて、とりあえず見れるだけ建物内を見学した。小松は最後の飛行機は20時台だし、到着便は21時台だから結構遅くまで開いている。おかげでゆっくり見学を楽しむことができた。

小松空港からは小松駅にバスで移動。小松駅でJR線に乗り換えて福井へ移動だ。
今日は小松を見学しおわるつもりでいたから福井に宿をとったのだが、明朝外回りの撮影に小松に来なければならない。こんなことになるのが前もって分かれば小松に宿をとったのに、いまさら変えるわけにもいかないからかなりの無駄になってしまった。

福井には21時過ぎに到着。予想以上のシャッター街でたいしたものにありつけず。小松空港で夕食を済ませていたからよかったものの、危なく食いっぱぐれるところだった。
長時間の運転に疲れていたせいか部屋に入ったらすぐに寝てしまった。


■今日の教訓!
金沢から能登へは有料道路で!←1000円以上かかりますが早いです
能登の先端は交通不便!←時間には余裕を持って


■実際の旅程

10/12 SUN
高岡市内(徒歩)→高 岡 駅
高 岡 駅06:51(JR北陸本線)→07:32金 沢 駅
金 沢 駅08:00(レンタカー)→08:30道の駅倶利伽羅源平の郷
道の駅倶利伽羅源平の郷08:45(レンタカー)→09:00倶利伽羅峠
倶利伽羅峠09:30(レンタカー)→10:00道の駅万葉の里高岡
道の駅万葉の里高岡10:00(レンタカー)→10:45道の駅氷  見
道の駅氷  見10:45(レンタカー)→11:30道の駅い お り
道の駅い お り11:30(レンタカー)→12:00道の駅のとじま
道の駅のとじま12:00(レンタカー)→12:30道の駅なかじまロマン峠
道の駅なかじまロマン峠12:30(レンタカー)→13:15[能登空港]
[能登空港]14:45(レンタカー)→15:30恋路海岸
恋路海岸15:45(レンタカー)→16:00鵜飼見附島
鵜飼見附島16:00(レンタカー)→16:30道の駅桜  峠
道の駅桜  峠16:30(レンタカー)→18:00道の駅内  灘
道の駅内  灘18:15(レンタカー)→18:45ヤマダ電機金沢本店
ヤマダ電機金沢本店19:00(レンタカー)→19:30[小松飛行場]
[小松飛行場]20:45(バス)→21:00小松駅
小松駅21:26(JR北陸本線)→22:11福井駅
福井駅(徒歩)→福井市内
(福井市内:ホテル福井館)

posted by johokotu at 18:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ◆旅行記 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック