■与那国空港 JTA撤退でRACによる小型化増便スタート
日本トランスオーシャン航空(JTA)は7日、同日の運航をもって与那国空港から撤退し、石垣-与那国線を運休します。代わりに琉球エアーコミューター(RAC)が小型機での毎日運航化と増便を実施します。
JTAが7日の運航をもって運休するのは石垣-与那国線1日1往復。同線の運休でJTAは与那国空港から拠点撤退します。JTA便は運休となりますが、8日からはRACが増便して対応する予定です。
石垣-与那国線は、7日まではJTAにより1日1往復、RACにより週4往復の週11往復が運航されています。JTAはボーイング737-400(150席)、RACはボンバルディアDHC8-Q100(39席)による運航で、週間あたり1206席が提供されてきました。
JTAの運休により便数が半減するため、8日からはRACが1日2往復を増便して対応します。機材は小型化されますが、週18往復となり、航空便の選択肢が増えることになります。さらに、那覇-与那国線も週4往復を毎日運航に変更し、利便性を確保する予定です。
ただ、機材小型化のため、提供座席数は702席へ半減。貨物スペースも縮小することから、名産のカジキマグロの出荷に大きな影響が出るとみられます。
また、新たに2往復運航が始まる毎日運航便は、運航時間帯が昼間時に集中。石垣線のダイヤ変更を受けて、那覇線も夕方〜夜にかけての運航だったものが朝〜昼にかけての運航に変わる予定で、与那国訪問者の滞在時間に大きな変化があるとみられます。
与那国は日本最西端に位置しています。これまで最終便は19時発那覇行だったため、日本最後の日の入りを見たあとに飛行機で東京へ帰ることも可能でしたが、8日からはそれもできなくなります。
与那国をはじめとした離島空港の多くは、滑走路延長で機材大型化に対応して航空路を維持してきました。これらとはまったく逆の動きとなる今回の小型化・多頻度化は、離島空港が航空路を維持する新しい方法として、ひとつの試金石になりそうです。
2013年01月07日
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