■新石垣空港(南ぬ島石垣空港) SKY経由便効果出ず、APJ参入効果はくっきり 5月実績出揃う
新石垣空港(南ぬ島石垣空港)に就航する日本トランスオーシャン(JTA)グループ、ANAグループ、スカイマーク(SKY)は、8日までに、5月の利用実績を公開しました。SKYが利用者数、搭乗率ともに低迷し、相変わらず一人負け状態です。
昨年5月は新空港開港直後で大ブームの状況でしたし、Peach Aviation(APJ)、SKYともに運航開始前でしたから、単純にJTAとANAの昨年比は減少する可能性が高い月になります。
今回は、SKYが路線のテコ入れを行い、那覇線とそれを利用した那覇経由東京国際(羽田)線を設定したことで、利用動向に変化が出たのか注目されました。
那覇線
SKYの路線再編で最も影響が出ると見られていた那覇線。JTA、ANAとも、利用者数・搭乗率いずれも増加し、影響を感じさせない結果となっています。
SKYは搭乗率4割台と相変わらず低迷。那覇経由羽田線分のデータが出ないので、そちらは数値が上がっているのかもしれませんが、テコ入れ効果はほとんど現れていないように感じる結果となっています。
東京国際(羽田)線
羽田線は、ANAが引き続き絶好調で搭乗率8割台をキープ。JTAは旅客数が減少しています。
SKYが那覇経由便を4往復も設定し、利用者を奪うか注目されていますが、JTA、ANAとも目立った利用減は見られず、むしろANAは増加し、SKY成田国際線の運休分も奪った印象です。
今夏、JTAは機材大型化、ANAは臨時便運航を決定しており、大手には追い風が吹いている状況です。
※SKY那覇経由便の利用実績は公開されていません。
関西国際(関空)線
関空線は、JTA、ANAとも、利用者数が一割以上減少。搭乗率もともに4割台とかなり数値を落としています。SKY撤退で利用の向上も期待されましたが、大きく数値を下げており、昨年は運航していなかったAPJの影響が大きく出ているものと見られます。
■3社競合区間の5月搭乗実績(左から旅客数(昨年比)、搭乗率(昨年比))
(1)那覇-新石垣線(JTA10、ANA8、SKY4、APJ1)
JTA 43,379人(+ 1.5%)、58.3%(+ 1.6P)
ANA 41,688人(+16.8%)、61.4%(+ 2.9P)
SKY 17,926人、40.8%
APJ ※公表なし(全便運航した場合の提供座席数は180×62=11,160席)
(2)羽田-新石垣線(JTA2、ANA1)
JTA 10,637人(▲ 6.2%)、59.1%(+ 1.1P)
ANA 14,714人(+15.3%)、80.4%(+ 4.2P)
(3)関空-新石垣線(JTA1、ANA1、APJ1)
JTA 4,134人(▲15.0%)、45.0%(▲12.1P)
ANA 4,504人(▲14.1%)、41.3%(▲ 9.3P)
APJ ※公表なし(全便運航した場合の提供座席数は180×62=11,160席)
2014年07月09日
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