※2015年8月にアップした旅行記です。
■2015.07.31 (小田原)→名古屋→中部国際→静岡→(自宅)
■名古屋へは直行バスが早くて便利
名古屋までグッスリ行こうと思ったものの、浜松で少し騒がしく目が覚めた。浜松では30分ほど停車するため、揺れがなくなり、人の出入りが多くなることから起きてしまった。
それにしてもこの車両、座席は短距離向きだ。歳を取ってしまったせいなのか、首から胸への負担が大きい。頭の固定もしにくく、非常に安定感が悪い。
朝になる頃には胸が痛くなってしまった。
※平成8年にJR東海373系で設定されたムーンライトながら。その後、JR東日本183系・189系を経て平成25年冬からJR東日本185系が使用されている。なんだか、座席に関しては373系が一番座りやすかったと記憶している。体がじーさんになってしまったのか、今回は座りにくくて大変だった。
首は痛くなったものの、いつものウロチョロ客もおらず、名古屋までは平穏無事に到着できた。
ここから名古屋飛行場まではいくつかの行き方がある。
一番楽なのは、名古屋駅前から出るバスに乗る方法。こちらは、始発が6時発で所要時間は約20分だ。ただし、楽な分700円かかる。
二番目は、中央線で勝川まで行き、バスに乗り換える方法。勝川まで19分、勝川から約20分かかるが、勝川までは18きっぷで行けて、バスは300円で済む。
三つ目は、名古屋から名鉄で西春まで行き、バスに乗り換える方法。急行11分+バス約20分で運賃は名鉄300円、バス340円だ。名古屋の始発は5時47分発だが、西春駅からのバスが始発が6時30分発で名古屋飛行場到着は6時49分になる。
始発バスの到着時刻は、名古屋からの直行も勝川経由もほぼ同じだったので、理想は、格安で済む二経路目だったのだが、中央線の始発は名古屋5時40分発。勝川には59分着で、6時ジャストの始発バスにはギリギリ間に合わない。
今回は、このあとセントレアと静岡にも寄らねばならないので、先を急ぐため、運賃は高くなるものの、往路は名古屋駅前からのバスに乗っていくことにした。
名古屋駅前乗り場は、駅前ロータリーを過ぎ、道路を渡った先にあるため、ホームに降りてから10分ほどのところにあった。名鉄名古屋駅からは近く、写真左側に乗り場がある。
名古屋からの直行バスは、朝一便ではあったものの、利用者は意外と多く10人ほどが利用していた。
名古屋駅からの経路は思ったよりスイスイ。出発してすぐに高速に入り、10分ほどで高速を下り、空港まではあっという間だった。
そのままターミナルに行っても良かったのだが、今回の見学のメインである展望デッキ開放は7時から。まだ時間があるので、ひとつ先のエアポートウォーク北まで乗っていき、エアポートウォークを見てから、歩いてターミナルへと向かった。
ターミナルに入ると、狭いロビーは人でごった返していた。
名古屋は7時から運用開始されるのだが、そこから約10〜15分ごとに飛行機が一気に出発していく。このため、その直前に当たる今の時間にお客さんが集中していた。
デッキに登ると、フジドリームエアラインズ(FDA)の機体が6機、ピンク、パープル、ティーグリーン、グリーン、オレンジ、ゴールドと全部で6色カラフルに準備を整えていた。
名古屋飛行場では、大きく変化していたのが、売店と駐車場程度で、予想以上に早く見学が終了。7時過ぎには出られる状態になった。
名古屋駅行のバスは、往路と違い栄経由になるため所要時間が10分ほど延び、通勤時間帯で混雑にはまる可能性がある。西春駅経由ならそこから先は名鉄でセントレアへは行きやすいものの、運賃が高い。ちょうど7時25分発の勝川駅前行があったため、勝川経由で中央線へと向かった。
勝川駅からは名古屋までは行かず、一つ手前の金山で乗り換え。ちょうど準急が来たものの、途中特急とミュースカイに抜かれるなどトロトロでセントレアには9時過ぎてからの到着となった。
空港周辺ではMRJの製造拠点が次々に建設されていた。ターミナルより大きな建物が多数できるようだ。写真は最終組立格納庫。右に写る空港駐車場より大きい。
■接続が悪い東海道線で東へ
セントレアでは思ったほど大きな変化はなく、軽い見学で終了。
11時前には空港を出発し、静岡へと向かった。
ここから静岡へは一度名古屋方面へ北上し、金山で東海道線に乗り換えて、南下する。
中部国際空港駅に着くと、ちょうど準急が出発したところだった。次の出発は別料金が必要なミュースカイで、乗車券分だけで乗れる次の電車(特急)までは20分ほど待たされる羽目になってしまった。
さらに、金山ではタッチの差で新快速に間に合わず、15分待ちして快速で豊橋へと向かった。
金山では15分前の新快速にタッチの差で間に合わなかったのに、豊橋の乗り換えは15分後の新快速でも同じ電車への乗り換えとなるなど接続が最悪だった。
東海道線も名鉄も日中はほぼ完全な30分サイクルなので、これは日中に必ず遭遇する接続の悪さになっているようだ。
さらに、静岡空港へのバスの時刻を調べると、ちょうど運行の谷間のようだ。金山でギリギリ間に合わなかった電車に乗れていれば、一本前のバスに乗れそうだったが、無理な話だった。
静岡空港へのバスは、この夏限定で新金谷からの無料バスが高頻度で運行されている。金谷から乗ろうと電車のなかで調べてみたものの、金谷から新金谷までは結構離れていたので断念。あとは、島田発か新たに運行を開始した藤枝発のバスが使える。島田発のバスは約一時間後の15分00発だ。一方で、藤枝発のバスなら約40分待ちの14時48分発。こちらは、割引券で300円で済むから、物は試しと、一度島田を通り越し、初めて藤枝からアクセスすることにした。
バスまで時間があるので、時間調整も兼ね、浜松で、乗り換えついでに駅ナカの立ち食いで昼食を済ませた。
藤枝に到着したあとは、まず北口にある観光案内所へ。バスの割引券を入手した後、南口へと移動してバスを待つことになった。割引券を渡すと500円の料金が300円になるのだ。
バスは定刻でやってきた。座席が12席しかない小さなバスで、すでに5人ほどが乗っており、藤枝駅からは5人ほどが乗車して座席がほぼ全て埋まった状態で発車となった。
大井川を渡る橋がやや南側にしかないため、藤枝を出たバスはかなり南下したあとに西進する。はばたき橋を渡ったあとは県道34号線を北に向かい、県道230号線に入って月坂辺りを通過して空港北側へと進んだ。
県道230号線は島田駅発のバスも通る、空港アクセスのメイン経路だ。あとは空港北西へと進み、ぐるりとターミナル地区へと進んでいくのだと思っていたら、「空港へ直進」と標識のある空港トンネル北交差点を左折、空港トンネルへと進入していった。この経路だと空港へはやや遠回りなうえ、山を少し登り降りする。
なぜこの経路か疑問に思っていたら、空港南側にあるFDAの施設に停留所が設けられていた。
実は、藤枝駅で乗車したとき、すでに乗車していた全員がFDAの搭乗員だった。島田駅発のバスが苦戦しているのになんで藤枝から似たようなダイヤのバスを設定したのか非常に不思議だったのだが、このバスは、FDA向けの意味もあったわけだ。
ところが、乗っていたFDAの乗務員は誰一人降車はせず、そのまま空港へと向かってしまい、結果としてただ遠回りしただけになってしまった。
※7月から運行を開始した藤枝発のバスはかなり遠回り経路になる。大井川を渡るのも遠回りな上、FDAの施設にも寄るから35分もかかっている。一方、島田発も、ターミナル地区には西側からしか進入できないにもかかわらず、大井川を渡るために一度東へと向かうため大回りで、こちらも25分かかる。
そんな大回りする二路線が、大回りしたために重なって経由する月坂付近には、島田と藤枝の間の六合駅発着のコミュニティバス(湯日線)が運行されている。実は、島田・藤枝側の東海道線の駅は、月坂付近から、北西側に島田駅、北側に六合駅、北東側に藤枝駅があり、月坂付近からは、六合駅が一番近い。一番近いからこそ、コミュニティバスは六合発着なわけで、空港から東海道線に出るなら六合駅に出るのが一番近いのだが、そうはなっていない。
さらに、そもそも、道路でアクセスする場合、もっとも近い東海道線の駅は、島田とか六合とか藤枝とか東側の各駅ではなく、ターミナルからそのまま西進した金谷駅となっている。
静岡空港の地上アクセスはなんとも中途半端と言わざるを得ない状況なのだ。
そんなこんなで東側に偏重している静岡空港のバスは、島田、藤枝の他に静岡駅発着の路線がある。三路線は、全路線が航空便のダイヤにあわせているため、ほぼ同じような時間帯に発着する。違いは所要時間だけといっても過言ではなく、いかに早く駅に到達できるかが利用の鍵を握っている。
静岡行きは高速を通るため、かなり静岡駅までは44分でアクセスが可能。静岡以東の東海道線各駅に行く場合は、このバスから東海道線に乗り換えるのが一番早い(運賃はほぼ一緒)。つまり、島田・藤枝の各バスで東海道線に乗り換える客は西側を行き来する人が中心で、東側はせいぜい二駅先の焼津までしか利用価値がない。
空港からの時間は、島田25分、藤枝35分だから、一番近い金谷なら15分といったところだろうか。同じ時刻に空港を出るなら、東行きは、金谷だろうが、島田だろうが、藤枝だろうが、同じ電車に乗れる可能性が高いが、西行は金谷発着があった場合、一本早い電車に乗れる可能性がある。
島田・藤枝発着が西方面からの利用者メインであると考えれば、金谷発着を設定した方が、利便性は高くなるのは明らかだ。金谷の場合、駅前で立ち寄れるスポットがあるかどうかという問題や金谷駅前が狭くてバスの折り返しが無理という問題もあるけど、なんとも残念なアクセスになってしまっている。
藤枝駅のバス乗り場。写真左奥の南口を出た目の前にある。紫の看板が目印。
■とにかく人人人の静岡空港
ターミナルに入ると、中は中国人でいっぱいだった。
ちょうど、中国東方航空上海線が出発目前、中国南方航空南寧線、天津航空天津線と中国便が連続する時間帯で、利用者が国際線チェックインロビーで列を作っていたのだ。
国際線カウンタ前でできていた列は到着ロビー側に延び、そこから何重にも折り返してカウンタへと繋がっていた(おかげで国際線カウンタと到着ロビーの間にあるトイレに行くのがひと苦労だった)。さらに、国内線カウンタ側には別の便の列ができていた。二階に登ると待合ロビーも人人人で、空港は完全にパンク状態に陥っていた。
静岡はカウンタやロビー空間があまり広くない(同規模の百里などと比べても狭く感じる)。
一便ごとに搭乗待合室に入場できる時間を設定。それにあわせてカウンタを一便ごとに開いており、さらにそれにあわせて便ごとに列を作るという流れをとっていた。しかし、中国便利用者のほとんどは団体客で特定時刻に空港への到着が集中するので、大行列となっていた。そもそも、ターミナルの処理能力不足から、便が重ならないよう運航時刻を調整しているのだが、それでも開港直後以上の大混雑となっていた。
さらに、チェックインロビーが満杯になったあとは、その次の行列を駐車場の屋根下を使って並ばせていた。外はかなり暑いので、仮設の大型扇風機を何台も稼働させるなど、とにかく利用者を混乱なく、少しでも快適に過ごせるように対応するのは大変そうだった。
同じ時刻にANA新千歳線が重なっていたが、利用者が少ないのもあり、閑散としていた。地方空港でも積極的に就航する国際線の盛況ぶりは、地方空港ではやる気のない国内線とは、ずいぶん対照的だった。
※静岡は、ここ数か月で便が増えすぎた。ここまでの急激な伸びは誰も予想はしていなかっただろう。
開港当初、賛成派は、静岡空港の持つポテンシャルを強調していたが、はからずも、それが証明された形となった。中国からの訪日ブームもあるから、ブームが冷めた時どうなるかは分からないが、少なくとも、日本への就航にあたり、静岡が国際的には、思った以上に高評価を受けていることは、多くの航空会社が就航したことからも分かった。
たらればを言えば、新幹線の駅を開業していればとか、もっと大きなターミナルを整備していればとか、なるのだろうけど、JR東海には先見の明はなかったし、開港当初はアンチから激しく攻められたこともあり、小さく作ったことが裏目に出てしまった。
今の静岡は、とにかく施設が間に合っていない。
コンパクトに安く仕上げたまでは良かったのだが、おかげで自由に便をはれず、旅行に来た訪日客が、日本の空港施設は狭くて小さくて混んでるといった悪い印象のまま帰国してしまうのかと思うと残念な限り。現在、ターミナル増築の話が進んでいるが、完成するのは数年先。ブームがそのまま続いているかは分からず、タイミングを完全に逃した感は否めないだろう。
中国人でごった返すターミナルでは、椅子に座って休むこともできないので、そそくさと退散し、石雲院展望台へと向かった。
展望台まではやや距離があり、道中は、直射日光が当たってとにかく暑い。展望台には、かつてターミナル内にあった呈茶コーナーが移設されていると聞いていたので、とにかく早く行って休憩しようと早足で向かった。
ところが、展望台の入口付近にある、地元の町会が設置したという仮設の売店は閉店中。展望台の呈茶コーナーも土日祝のみの営業で、金曜の今日はオープンしていなかった。しかも、冷房が効いている休憩コーナーは、なにやら明日のイベント準備の荷物置き場と化していて、長居はできなかった。
結局こっちでも炎天下の中、外回りを軽く撮影した程度で、石雲院に寄ったあとはすぐにターミナルに戻ってしまった。
仕方がないので、ターミナル二階の空港模型を眺めながらゆっくりしようと思っていたが、なにやらイベントを開催中で模型は端の出店の裏に追いやられていて、見ることはかなわなかった。
結局、人の多さに圧倒されたまま見学を終了。17時半前後のバスで帰ることにした。
バスは、静岡行が20分発、藤枝行が25分発、島田行が30分発と重なっていた。東海道線に出れば、あとは出費はないので、静岡行は今回対象外。藤枝行と島田行は、駅から先の電車が同じ便に乗れることが分かったので、値段の安さで藤枝行を選択した。
バス利用者は5人ほどとごく少数。遠回りして寄り道するFDA施設では、行きと同様に乗り降りはなく、路線を維持できるのか、早くも心配になるほどだった。
藤枝からはうまく熱海行きに乗れ、一気に関東圏へ。乗換駅の熱海で夕食の駅弁を確保しようとしたものの、閉店間近の20時頃の到着だったため、二種類しかなくほしいものでもなかったので断念。
金曜の夜だから、街んなかなら何かあるかもと、一度駅から出たものの、駅前のメインアーケードは完全に閉店後となってしまっていた。
結局、そのまま東海道線に乗り、自宅最寄駅前で、深夜までやってる松屋に寄って夕食を食べるはめになってしまった。
観光バスから降りた中国人観光客は、炎天下の中、まずこの駐車場に並ぶ。大型扇風機も出ているものの、とにかく暑い。
■今日の教訓!
・[名古屋]見学するなら朝一で←カラフルな機体を見られます
・[静岡]今なら藤枝から300円←割引あり、今夏は新金谷から無料バスも!
■実際の旅程
07/31 FRI
小田原00:31(東海道線)→05:20名古屋
名古屋06:00(あおい交通)→06:20[名古屋飛行場]
[名古屋飛行場]07:25(あおい交通)→07:50金 山
金 山07:56(中央本線)→08:14名古屋
名古屋08:20(名鉄線)→09:09[中部国際空港]
[中部国際空港]10:47(名鉄線)→11:19金 山
金 山11:36(東海道線)→12:26豊 橋
豊 橋12:42(東海道線)→13:16浜 松
浜 松13:30(東海道線)→14:20藤 枝
藤 枝14:48(空港アクセスバス)→15:19[静岡空港]
[静岡空港]17:25(空港アクセスバス)→18:02藤 枝
藤 枝18:13(東海道線)→19:52熱 海
熱 海20:18(東海道線)→21:33横 浜
横 浜21:40(京急線等)→22:00自 宅
2015年07月31日
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