■富山空港(富山きときと空港)・能登空港(のと里山空港)・小松飛行場 新幹線開業から二年目、減便の影響くっきり
日本航空(JAL)グループとANAグループは27日までに、4月の搭乗実績を発表しました。東京国際(羽田)からの北陸三路線(富山線・能登線・小松線)は、北陸新幹線の開通の影響が二年目に突入しています。富山線とANA小松線は利用が減少した一方、能登線とJAL小松線は利用が増加しています。
ANAとJALが発表したのは、4月の路線別利用者数。
このうち、羽田からの北陸三路線(富山線・能登線・小松線)は、昨年3月に北陸新幹線が金沢まで開通し、その影響が注目されてきました。北陸新幹線の開通の影響が二年目に突入した4月の利用者数は、前年度比で、羽田-富山線は16.7%減、羽田-小松線は1.3%減、羽田-能登線は16.4%増となりました。
昨年度は、新幹線の開通区間に近い富山線と小松線は開通の影響を直に受け、利用者が4割程度減少している一方、新幹線から少し離れた能登線は利用者が増加する傾向が続いています。
開通の直接的な影響がで終わった二年目となる4月は、ANAが富山線と小松線をそれぞれ6往復から4往復に減便。いずれも昨年度は一昨年度から運航便数をそのままに小型化していましたが、富山線は小型化のまま減便(提供座席数大幅減)、小松線は大型化のうえ減便(提供座席数微減)しており、その影響が注目されています。
富山線は、利用者数が16.7%と目に見える減少を記録。提供座席数が25.6%減のため、搭乗率は上昇していますが、減便の影響がかなり出ている状況です。
小松線は、利用者が、減便したANAは14.2%減少する一方、便数を維持したJALは11.4%増加しており、全体では1.3%減少に留まっています。
能登線は、増加傾向を維持。4月は昨年も前年比17.2%増加しており、新幹線開通前の一昨年に比べて4割近い伸びを見せています。
JAL小松線は提供座席数が昨年とほぼ変わらない小型化したままで利用を増やしています。一般的には、機材が小型化すると団体が予約が取れないために利用が減ると言われますが、富山線と小松線の利用動向を見てみると、機材の大小よりも便数が大きく影響していることがくっきりと出た結果となっています。
■羽田-北陸三路線 4月利用状況 左から提供座席数、利用者数、搭乗率 ( )は前年比
富山線:
ANA 46,482席(▲25.6%) 28,725人(▲16.7%) 61.8%(+ 6.6P)
能登線:
ANA 19,919席(+ 0.0%) 12,380人(+16.4%) 62.2%(+ 8.8P)
小松線:
JAL 68,675席(▲ 3.0%) 41,826人(+11.4%) 60.9%(+ 7.8P)
ANA 56,661席(▲ 5.5%) 31,450人(▲14.2%) 55.5%(▲ 5.7P)
合計 125,336席(▲ 4.1%) 73,276人(▲ 1.3%) 58.5%(+ 1.7P)
■ANAグループ実績2016年4月(ANA公式サイト)
http://www.ana.co.jp/group/pr/pdf/20160526-3.pdf
■JALグループ マンスリー レポート 2016年 4月(JAL公式サイト)
http://press.jal.co.jp/ja/release/201605/003804.html
2016年05月28日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック