2018年07月01日

石垣_那覇線の県補助復活

■新石垣空港(南ぬ島石垣空港) 那覇線の県補助割り引きが復活、VNL運賃は値下げ無し

沖縄県は6月27日、那覇-新石垣(南ぬ島石垣)線で7月以降適用を保留していた沖縄離島住民等交通コスト負担軽減事業について、継続適用すると発表しました。これを受け、6月27日に日本航空(JAL)グループが、6月28日にANAとソラシドエア(SNA)が、一度大幅値上げしていた離島住民向け割引の大幅値下げを開始しています。

沖縄県が発表したのは、那覇-新石垣線の沖縄離島住民等交通コスト負担軽減事業についての7月1日以降の適用再開。7月1日から同線にバニラエア(VNL)が就航することから、5月17日に、7月以降は適用を保留しましたが、適用条件の見直しを行うことで継続適用することになりました。

これを受け、JALグループが6月27日に、ANAとSNAが6月28日に、離島住民向け割引(JALは離島割引、ANAは沖縄アイきっぷ、SNAはソラ島割)の運賃変更を発表しました。
全社とも、7月から10月下旬まで搭乗分の那覇-新石垣線の離島割引の運賃額は、元々、通常期10,500円・ピーク期11,050円で設定・販売されていたものが、5月17日の適用保留発表後、7月1日以降は通常期16,850円・ピーク期17,400円と大幅値上げされていました。この運賃が、再び通常期10,500円・ピーク期11,050円に戻ることになりました。

この適用をめぐっては、6月5日に石垣市議会が適用継続を沖縄県に要請するなど騒動になっていました。

沖縄県では、補助設定にあたり、これまで航空運賃を四割程度低減するよう各路線ごとに補助金額を決めるとする設定基準として掲げていました。今回、この基準を変更することでVNLにも適用できる上限運賃制に近い形に変更し、補助適用を再開することになりました。
ただし、VNLは、普通運賃に当たるシンプルバニラがそもそも3,780円〜12,380円に設定しています。仮に沖縄県がJAL、ANA、SNAの各社に出している補助金(6,350円)と同額をVNLに出すとマイナスの運賃額になってしまいます。このため、適用再開後も、VNLへの補助はできないままで、特に値下げは発表されていません。

那覇-新石垣線への沖縄県補助の適用は、SKYが就航していた平成25年7月〜平成27年3月にも適用保留になり、地元自治体を巻き込んだ騒動に発展しています。SKY就航期間中は、ANA、JALグループともに割引運賃を対抗値下げし、自社努力で値下げできることを証明済。特定の航空会社にしか補助を出さない中途半端な税金投入や運賃認可の方法に批判も出そうです。

なお、今回制度が一時的に未適用になった期間に購入している利用者に対する差額分の還付も実施されることになっています。還付方法の詳細は今後発表される予定です。
※VNLの那覇-新石垣線は台風7号の影響で7月1日と2日は欠航になっています。

石垣-那覇航空路線における沖縄離島住民等交通コスト負担軽減事業の適用継続について(沖縄県公式サイト)
http://www.pref.okinawa.jp/site/kikaku/kotsu/kokyokotsu/h30kosuto2.html
JALグループ、2018年7月1日〜2019年10月26日搭乗分 国内線運賃の一部変更を届出(JAL公式サイト)
http://press.jal.co.jp/ja/release/201806/004775.html
2018年7月1日(日)〜2018年10月27日(土)ご搭乗分の国内線運賃の一部変更を届け出(ANA公式サイト)
https://www.ana.co.jp/group/pr/201806/20180628.html
運賃設定の一部変更について(SNA公式サイト)
https://www.solaseedair.jp/corporate/pdf/press180628-2.pdf
石垣―那覇路線 市議会が離島割継続要請(八重山毎日新聞公式サイト)
http://www.y-mainichi.co.jp/news/33613/
posted by johokotu at 23:00| 東京 ☀| Comment(0) | 新石垣空港(南ぬ島石垣空港)/石垣空港 | 更新情報をチェックする
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