2019年02月08日

富士を眺めに大島へ(旅行後)

※2019年2月23日からアップした2019年2月上旬の旅行記です。
(2月23日富士山の日特別企画)今回は富士山が関わる旅行記です。

旅行前1日目2日目/旅行後

■2019.02 大島の旅行後

今回の空港訪問では、割れ目火口から富士山と空港を絡めた写真の撮影に挑戦しました。大島空港からは、日本一の山、富士山がきれいに見えました。そこで、今回の旅行後は、富士山が見える空港を取り上げます。

■富士山が見えるエリアにある空港
まずは、空港から富士山が見える空港を挙げてみます。
日本地図センターが提供している「地図インフォ」のなかの「富士山ココ」で調べられます。

静 岡◎:北東 方向 約 80キロ
調 布◎:南西 方向 約 80キロ ☆
大 島◎:北西 方向 約 85キロ
羽 田◎:西南西方向 約 95キロ ☆
神津島×:北北西方向 約135キロ
成 田◎:西南西方向 約155キロ ☆
茨 城△:南西 方向 約175キロ ☆(ギリギリ)
☆はダイヤモンド富士可視範囲

◎はターミナル(展望デッキ)から視認可能
△(茨城)はターミナルから見えるはず(詳細未確認)
×(神津島)はターミナルからは視認不可(地形でそもそも不可)

空港領域から富士山が見える空港は、関東・東海にある7空港でした。
神津島を除く6空港は、「地形的には」空港領域のほぼ全域から富士山が見えるはずです。
神津島は、富士山方向に地形の高まりがあります。空港領域のうちターミナルなど一般者が入れる場所からだと、その高まりに隠れて富士山は見えませんが、滑走路の西端側は富士山が見えると思われます。
茨城は、ターミナルからだと富士山方向に林がありますし、ターミナル地区の反対側からは百里基地の塀の区間が多いので、空港を通して見える場所があるのかよく分かりませんでした。

新島、三宅島、八丈島、松本辺りは見えそうな距離にありますが、空港からは手前の山などに隠れており、地形的に見えません。
新島は大島と神津島の間。距離的にはよく見えそうですが、富士山方向に宮塚山があるため見えません。空港領域の西端部は、富士山方向が山の切れ目ギリギリ見えない位置に当たります。

今回訪問した大島は、唯一、ターミナルから海越しの富士山を眺められる空港でした。

201902m.jpg
今回、都道207号線(三原山登山道路)の大丸山付近から撮影した、大島空港と相模湾、富士山。
大島空港からは宝永山が真正面になるので左右が対称の美しい形に見えます。
この時期に雪が造る模様は「日本一」な感じ(漢字)に見えますね。(「本」の部分が宝永山)



■静岡空港は最寄り空港ではない?
富士山が見える最も有名な空港は静岡空港(富士山静岡空港)でしょう。
愛称に「富士山」が付き、3レターも富士山に由来する「FSZ」を採用するなど、富士山推しの空港です。ターミナルの造り自体を富士山方向に向け、館内には富士山の展示もあるなど、富士山第一に考えており、展望デッキからは、正面に麓の方まで美しく稜線が伸びた富士山を拝むことができます。
7空港の中では、唯一東方向に富士山が見える空港となっています。
静岡空港は、富士山のある静岡県の玄関空港であり、名実ともに富士山な空港なのです。

しかし、富士山に最も近い空港かどうかは、実は微妙です。
静岡空港から富士山までは約80キロなのですが、同じく約80キロの距離に、東京都の調布飛行場があるのです。

距離が同じですから、静岡空港と調布飛行場で見える富士山は同じような大きさで見えるはずですが、調布は富士山が見える空港としては、あまり目立ちません。
その理由は富士山の見え方。
調布のターミナルからは残念なことに周囲の建物に富士山の一部が隠れてしまいます。しかも、調布から富士山を見ると、手前の丹沢山系に下の方が隠れて富士山の上の方しか見えません。一般的に日本人がイメージする千円札のような末広がりな富士山に見えないので、注目されていないようなのです。

関東は平野が広がっており、富士山の可視範囲はかなり広いです。富士山と筑波山を結んだ線上辺りの関東平野(埼玉県〜茨城県)から見る富士山は、すそ野の方まできれいに見えますから、関東人でも、末広がりの富士山を見慣れている人は多いです。神奈川や多摩地区に住んでいる人なら、上の方だけ見える富士山でも親しみを感じるでしょうが、調布から見える富士山は、多くの関東人にとっても、ちょっと期待外れな感じの富士山眺望になってしまっているのです。

ちなみに、今回訪れた大島は、日本の空港の中では、富士山までの距離が3番目に近い空港でした。ただ、静岡、調布との距離の差は5キロ程度なので、見た目の大きさはほぼ同じ。今回は、断然美しい富士山を拝めました。
海越しで、かつ、すそ野の方まできれいに見える大島空港からの富士山は、「空港から見える富士山眺望日本一」と言っても過言ではないでしょう。

201902p.jpg
富士山静岡空港では、日本で最も富士山までの距離が近い空港の”ひとつ”ですが、実は私は、これまでの訪問で富士山が見えたことがありません、、、。写真は石雲院展望デッキから滑走路を見たところ。富士山が見えると書いてあるのですが、、、。



■首都空港からも最高峰が見える
東京国際空港(羽田空港)も富士山が良く見えるとして有名です。
富士山静岡空港や大島空港もありますが、日本人の多くが想像する「富士山が見える空港」と言えば、羽田空港でしょうか。この空港は富士山からギリギリ100キロ圏内に存在しています。

小さな国であれば普通ですが、広い国で、首都空港からその国の最高峰が見えるのは非常に珍しいことです。富士山の美しさは、世界的にも知られており、訪日外国人が、最初に降り立つ羽田で富士山を眺められるのは、興奮物でしょう。

関東は、空気が澄む冬期に快晴のことが多いので、目視できる日数が多いのも特徴のひとつです。調布と同様に羽田からも手前に丹沢の山々が存在しますが、調布よりは少し下、雪をかぶる範囲ぐらいまでは見ることができます。しかも、左側のすそ野は丹沢の山の傾きとちょうどかぶっており、なんとなく、すそ野の先の方まで見えているように錯覚してしまうのも羽田からの富士山眺望の特徴です。
関東圏の空港からの富士山は西側に見えるので、トワイライトタイムの夕焼け富士はかなり美しいです。羽田は、ダイヤモンド富士も見える位置にあるので、飛行機と日没のダイヤモンド富士を絡めた撮影も可能です。

羽田には国際線旅客ターミナルに富士見台がありましたが、現在は増築で消滅(富士見台自体は残存していますが、増築で建物ができてしまい眺望が遮られました)。さらにターミナルの西側にホテルの建設が始まり、国際線旅客ターミナルからは見えづらくなってしまいました。
良く見えるのは、国内線第1旅客ターミナルの展望デッキからで、国際線旅客ターミナル越しの富士山を見られます。

もう一つの首都空港、成田国際空港も、第1旅客ターミナルの展望デッキから眺められます。ただし、林越しに上の方が見えるだけのもったいない光景です。
空港南側にある航空科学博物館からは、少し下の方まで見えるので、飛行機と絡めるなら、こちらでとなるかもしれません。

201902o.jpg
写真は羽田空港国内線第1旅客ターミナルの展望デッキから撮影した様子。
写真からは見切れていますが、この展望デッキからは、標高が日本第2位の北岳、第3位タイ(正確には第4位)の間ノ岳を含む南アルプス白峰三山も見えます。日本で空に最も近い1、2、3の山々が、日本の空へと向かう場所から見えるという、日本一の空スポットなんですよ。



■飛行場からも見える富士山、ぜひ飛行機で
関東平野であれば、多くのエリアから富士山を眺められます。
空港ではありませんが、関東に存在する民間飛行場(竜ヶ崎、ホンダエアポート)やヘリポート(東京ヘリポート、栃木ヘリポート)なども富士山が見えるエリアにあります。
先月訪問した竜ヶ崎飛行場は、周辺がだだっ広い畑作地帯になっていて「地平線が見える」ともPRされていますが、飛行場入口正面からは、そんな地平線の向こうにあるような富士山を見ることができました。

そして、関東や静岡を発着する飛行機に乗れば、よっぽど天候が悪くない限り、空の上から富士山を楽しめます。雨雲が出ていても、雲の上に突き出る富士山を見られる可能性は高いです。
せっかく空港や飛行場に行ったなら、ぜひ飛行機に乗って、富士山を眺めて見てはいかがでしょうか。美しい富士山を見れば、細かい説明は省略しても地球の鼓動を体感でき、まさに「前略 雲の上より」な富士山を眺めることができますよ。

※富士山が世界文化遺産になった6年前に、富士山と空港の特集を組みました。そちらもご参考に。
 2013.06.25配信 祝!世界遺産登録 飛行機で富士山を見に行こう
 2013.06.24配信 祝!世界遺産登録 空港から富士山を眺めよう!
 2013.06.23配信 祝!世界遺産登録 空から富士山を眺めよう!

201902n.jpg
1月に訪問した竜ヶ崎飛行場の入口を振り返ったところ。富士山を正面に見ることができます。薄くて見づらいですが、左から1本目と2本目の電柱の間、少し低くて小さい斜めになっている電柱のすぐ左側に薄っすら写っているのが富士山です。



富士山は日本を代表する自然であり、古来から信仰の対象になってきました。そんな日本を代表する富士山をゆっくり眺めるのも、空港の一つの楽しみ方かもしれません。
結構多くの空港で富士山が拝めることを確認できたところで、今回の旅を〆たいと思います。


ラベル:大島空港
posted by johokotu at 21:00| 東京 ☀| Comment(0) | ◆旅行記 | 更新情報をチェックする
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