特集 ニッポンの空港から振り返る平成八年
平成八年は、第7次空港整備五箇年計画の開始の年でした。
国際ハブ空港や国内拠点空港の整備を中心に行うことが示されました。さらに、地域拠点空港は近中距離の国際路線を中心とした国際ネットワークや国内ネットワークの形成に重点を置くことなどが示され、日本各地に国際線が就航する現在に繋がることになります。
昭和から続いてきた空港整備五箇年計画はこの第7次をもって終了、平成15年以降に社会資本整備重点計画へとつながっていきます。
各空港の動きを見ると、平成八年は、3月に南紀白浜空港(和歌山県)が隣接地に移設。滑走路延長で2,000mとなり、ジェット化されたのが最も目立つ空港整備でした。
滑走路延長は同月美保飛行場(米子空港/鳥取県)でも行われ、4月には新千歳空港(北海道)でも新しい滑走路が供用開始になっています。
ターミナルは、釧路空港(北海道)、鳥取空港(鳥取県)で新設された他、仙台空港(宮城県)では国際線区画が増築されました。
7月には宮崎空港(宮崎県)に九州旅客鉄道の新路線が乗り入れます。地方の中規模空港への空港直結鉄道は、日本初の出来事となりました。
地方空港に注目が集まった、そんな一年でした。
■平成八年 空港の主な出来事
03月:南紀白浜空港 新空港開港(隣接地移転)
03月:美保飛行場 滑走路2,000m化、ターミナル増改築
03月:仙台空港 新国際線ターミナル開館
04月:第7次空港整備五箇年計画 開始
04月:新千歳空港 B滑走路供用開始
04月:鳥取空港 国際会館開館
07月:新潟空港 ターミナル改築
07月:宮崎空港 九州旅客鉄道宮崎空港線 開業
07月:釧路空港 新ターミナル開館