特集 ニッポンの空港から振り返る平成二十一年
平成二十一年は、日本の空港に激震が走ります。
4月、礼文空港(北海道)が六年間の一時休止となり、さらに、9月には弟子屈飛行場(北海道)が廃港になりました。
礼文は平成15年に定期便が維持できずに消滅してから飛行機はほとんど来ないまま。緊急時以外は休止となり、実質的な廃港状態になりました。
弟子屈は、9.11テロ以降の対策強化が進められてきた保安費用が高すぎることから廃港の道を選択。移転等を伴わない空港廃止は平成では初めてとなるショッキングな出来事でした。
空港運営をしっかり考えないと廃港になる可能性もあることがはっきりと示されることになりました。
一方、6月に静岡空港(静岡県)が開港しました。移設や既存活用を除いた純粋な新設としては日本で最後となるもの。開港が当初予定から延期になり、最初は暫定運用になるなど、少しゴタゴタしましたが、この空港の供用で、長年続いてきた空港整備という歴史がついにいったん終了することになりました。
静岡では開港に合わせて新しい航空会社フジドリームエアラインズが参入。空港を活用する上で、航空会社の大切さを実感する出来事にもなりました。
平成二十一年は、前年に、整備から活用に重点を変えたばかりの空港政策が、良くも悪くもクローズアップされた一年でした。
情報交通ホットラインでは、この年の6月、空の駅情報館ブログ(現 日本空港情報館ブログ)を開設しました。
今後は、ブログで記事を配信した出来事はリンクを貼っていきます。
■平成二十一年 空港の主な出来事
04月:礼文空港 六年間の一時休止開始
04月:花巻空港 旅客ターミナル地区移転
06月:静岡空港 開港(2,200m暫定での開港)
06月:情報交通ホットライン空の駅情報館ブログを開設
07月:FDA 定期便就航
08月:静岡空港 滑走路2,500m化(完全運用開始)
09月:弟子屈飛行場 廃港
10月:成田国際空港 B滑走路2,500m化
11月:稚内空港 滑走路2,200m化
11月:大分空港 日本唯一のホーバークラフト廃止(日本から消滅)
12月:美保飛行場 滑走路2,500m化