2019年04月30日

空港から振り返る平成30年

特集 ニッポンの空港から振り返る平成三十年


いよいよ平成最後の一年間に突入した平成三十年は、民間委託が一気に拡がった年。神戸空港(兵庫県)、鳥取空港(鳥取県)、高松空港(香川県)で委託が始まりました。

この年は、空港で大規模災害が続いたのが特徴でした。
6月に地震で大阪国際空港(大阪府)周辺、7月には豪雨で広島空港(広島県)や岩国飛行場(山口県)周辺で大きな影響がありました。さらに、9月には台風で関西国際空港(関空/大阪府)、地震で新千歳空港(北海道)がそれぞれ大きな被害を受けました。
関空では空港島が浸水した上、タンカー衝突で連絡橋が破損。空港島に多くの人が取り残され、運航再開まで数日、連絡橋の完全復旧まで10か月かかりました。
新千歳も天井板落下などがあり、ホテルや温浴施設が2か月営業を中止するなどしています。

この年の災害対応でクローズアップされたのは、人の輸送と情報の出し方。
台風時や大雪時などは不要不急の外出は控え、特に島への旅なら事前回避するか、食料や服の確保など台風対策を行ってから島へ渡るか、それでも島流しにあったら諦めるものです。ところが、台風の関空では、空港が島にあるにも関わらず、自ら台風の最中に、何も準備していない人が大量に島に流入。橋が破損した結果、船が来るまで島から出られなくなり、情報も入手できずに途方に暮れる利用者が続出してしまいます。さらに、地震の新千歳では、地震経験の少ない訪日外国人向けの情報が少ないことが取り上げられました。
コンビニやインターネット、無料コンセントなどが広く普及したのが平成時代。普段から何でもすぐに手に入るようになったことで、人々がイレギュラーに対して事前準備不足になり、実際にその状況に直面した際に余裕がなくなってしまった。この年の空港の出来事からは、そんなことを強く実感することになりました。

情報交通ホットラインは、この年、サイト開設20周年を迎えました。

→2018年勝手に空港10大ニュース
 http://johokotu.seesaa.net/article/463323333.html

平成三十年 空港の主な出来事
01月:徳島空港 国際線施設新設(増築)
04月:神戸空港 運営民間委託開始(日本初の三空港同一グループによる民間委託)
04月:高松空港 運営民間委託開始
04月:静岡空港 新国内線ターミナル 開館(増築)
04月:上五島空港 空港を世界文化遺産の関連遺産へのアクセス拠点化
04月:粟国空港 定期的旅客便消滅
05月:粟国空港 新ターミナル完成
05月:東京国際空港 ボーディングステーション 新設(日本唯一、8年ぶり新規で復活)
06月:情報交通ホットライン 開設20周年
07月:鳥取空港 運営民間委託開始
08月:空の移動革命に向けた官民協議会設立(空飛ぶクルマの実現への一歩)
09月:関西国際空港 台風21号の影響で浸水、連絡橋破損、4日間定期便欠航
10月:中部国際空港 複合商業施設FLIGHT OF DREAMS開館
11月:旭川空港 新国際線ターミナル 開館(増築)・同時に愛称とキャッチコピー決定
12月:東京国際空港 第2ターミナルサテライト棟 開館(日本唯一の本館から離れたサテライト形式施設)

H30.jpg
神戸空港で関空、伊丹と合わせた三空港同一グループによる民間委託がスタート

特集:ニッポンの空港から振り返る平成
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posted by johokotu at 00:00| 東京 ☀| Comment(0) | ◆その他の話題 | 更新情報をチェックする
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