東京国際空港(羽田空港)の大増枠が29日スタートしました。新型コロナウイルスによる感染症のパンデミックの影響で欠航だらけとなっています。
羽田空港の増枠は、東京都内上空を使用した新しい離着陸ルート開設に合わせて、毎日約50便分を増枠したもので29日から運用が開始されました。
増枠分のほとんどは国際線の増便に活用されましたが、新型コロナウイルスによる感染症のパンデミックの影響で欠航だらけとなっています。
29日は、元々予定されていた出発139便到着125便のうち、運航されるのは出発28便到着34便予定と、全体の一割程度の運航です。増枠前の28日は、出発107便(27便運航)到着106便(28便運航)だったため、ダイヤ上設定されている便数は3割程度増えたものの、運航便数はほぼ変わらない状況となっています。
中国・香港・韓国路線は羽田での発着はできず、29日の就航は東南アジア、ロシア、アメリカが中心。新規就航は多くが延期され、29日時点での新規就航社はロシアのアエロフロート・ロシア航空とS7航空(チャーター便としての就航)のみとなっています。
いわゆるご祝儀就航なのか、ANAホーチミンシティ、JALデリー、ANAワシントンD.C.、ANAヒューストン、ANAシアトル、JALシドニーの各1日1往復は今日明日程度の運航で、数日後からの長期欠航がすでに決まっており、運航便数は今後も減少する見込みです。
大増枠向けに整備され、今日から使用が開始された第2ターミナルからは、出発便は8便(午前にジャカルタ、ヒューストン、ワシントンD.C、シンガポール、ロンドン、夜にシアトル、シドニー、ロサンゼルス)、到着便は6便(早朝にシドニー、シンガポール、バンコク、夕方にロンドン、夜にバンクーバー、マニラ)だけが発着する予定です。
羽田の増枠に伴い成田国際空港の同路線を同便数減便する、増便に当たらないただの東京発着空港の移転、いわゆる「成田切り」については、羽田発着便の就航が延期になっている路線も含めて、予定通り実施されています。
29日は、外務省が全世界への不要不急の渡航を止めるよう勧告し、東京都など関東各都県が不要不急の外出自粛を要請しています。また、羽田で帰国した人でコロナウイルス感染者が続々判明中(26日だけで3人=全て運航が続く英国からの帰国)。さらに、関東の春、桜満開後では珍しい雪が降る悪天候と、なんとも残念なタイミングでの増枠開始になっています。
■国際線フライト(羽田空港旅客ターミナル公式サイト)
https://tokyo-haneda.com/flight/flightInfo_int.html
■全世界に対する危険情報の発出(新型コロナウイルスの感染拡大を受けての出国制限措置や航空便の運休による出国困難)(新規)(外務省公式サイト)
https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/info0325.html
■週末向け新型コロナウイルス感染症に関する知事メッセージ(3月27日)(東京都公式サイト)
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/governor/governor/katsudo/2020/03/27_00.html
■新型コロナウイルス感染症の患者等の発生について (空港検疫)(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10539.html
■羽田 2020年3月(日ごとの値) 主な要素(気象庁公式サイト)
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/daily_a1.php?prec_no=44&block_no=0371&year=2020&month=3&day=28&view=
ラベル:羽田