2020年04月09日

空港検疫_毎日発生も成田無?

□空港検疫 感染者は毎日数人発生中も成田は感染無し、空港検疫の数字に含まれず?

新型コロナウイルス感染症パンデミックに伴う非常事態宣言が出されました。いまだに外出を自粛していない方が多いようです。
空港検疫の数字は全数検査のため、いま、日本で最も正確な罹患率が出せるものになっています。この数字を見る限りでは、感染が爆発的に増えていく可能性が見えています。


まずは、毎日12時現在で厚生労働省(厚労省)から出されている情報です。全員検査が始まったのは3日0時ですが、データとしては、より正確と思われる4日正午現在以降を取り上げます。

・4日正午〜5日正午:対象1,486人、症状 有0 無0=陽性0人/罹患率0%
・4日正午〜6日正午:対象2,801人、症状 有0 無5=陽性5人/罹患率0.178%
・4日正午〜7日正午:対象4,064人、症状 有1 無8=陽性9人/罹患率0.221%
・4日正午〜8日正午:対象5,707人、症状 有1 無8=陽性9人/罹患率0.157%
→この罹患率をそのまま日本の人口に当てはめると、感染者の推定人数は約20万人になります。
 国内のPCR検査陽性者は8日12時現在で4,257人ですから、隠れ感染者はあと19.5万人と推定されます。

既に5千人超えを検査済ですが、割合が低いため、まだ、罹患率の数字が安定していません。より実態に近い数値が出るまでは、もう少し時間がかかるかもしれません。

厚労省最新発表:新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年4月8日版)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10752.html



さて、これとは別に厚労省は、空港検疫だけのデータも個別に出しています。こちらは空港別の数字が出ています。
検査結果が数時間かかることやデータが数日遅れて出てくるため、多少タイムラグが生じる可能性があり、上記と異なるデータが出ています。

・4月03日:症状 有0 無1=陽性1人 67
 空港別:羽田1
 男女別:男0・女1
 年代別:10代下0・20代1・30代0・40代0・50代0・60代0・70代0・80代上0
 渡航元:米国1
 居住地:調査中1

・4月04日:症状 有0 無6=陽性6人 68・69・70・72・73・74
 空港別:羽田6
 男女別:男5・女1
 年代別:10代下0・20代2・30代3・40代1・50代0・60代0・70代0・80代上0
 渡航元:米国3・米加2・英国1
 居住地:茨城1・東京2・調査中3

・4月05日:症状 有2 無0=陽性2人 71・75
 空港別:羽田1・関空1
 男女別:男1・女1
 年代別:10代下1・20代1・30代0・40代0・50代0・60代0・70代0・80代上0
 渡航元:英国1・豪州1
 居住地:京都1・福岡1

・4月06日:症状 有3 無5=陽性8人 76・77・78・79・80・83・84・85
 空港別:羽田8
 男女別:男3・女5
 年代別:10代下0・20代2・30代1・40代4・50代0・60代1・70代0・80代上0
 渡航元:タイ1・フィリピン1・インドネシア1・英国3・米国1・調査中1
 居住地:東京1・神奈川1・長野1・愛知2・岐阜1・大阪1・福岡1

・4月07日:症状 有1 無0=陽性1人 86
 空港別:羽田1
 男女別:男1・女0
 年代別:10代下0・20代1・30代0・40代0・50代0・60代0・70代0・80代上0
 渡航元:調査中1
 居住地:調査中1

※4月8日以降到着分の発生発表はまだなし。

4月8日発表分に、初めてデータ非公表というのが、2件出ています(81例目・82例目=上記には未反映)。発表の内容からすると、2件とも無症状病原体保有者です。
「本人の同意が得られなかった」としていますが、防疫の観点からすると情報分析ができず、非常に残念な事例ですね。

4月3日〜4月7日到着で現時点で判明した感染者20人のうち、有症状は6人、無症状14人となっています。
無症状病原体保有者がかなり多い印象です。国内にもこの割合で無症状病原体保有者がいるのだとすると、非常に恐ろしい数値です。
ワクチンができるまでは、油断できないということを示しているようです。

データを見ると、感染確認はほとんどが東京国際(羽田)の事例です。渡航元は米国と英国が目立ちます。
1件だけある関空は渡航元が英国の事例ですが、直行便は欠航しており、どこか他国を経由しているとみられます。
福岡は台北線1日1往復のみですから、発生がなくても不思議ではありません。
しかし、成田国際が一切出ていないのは少し異様です。検査が一時停止していた3月11日以降3月25日・27日・28日・29に発生事例があり、検査が未実施ということではないでしょうし、感染者が多い欧米便も羽田同様にまだ残っており、なぜ羽田とここまで差が出るのか不思議です。

■厚労省最新発表(空港検疫)
 4日発表分:発表なし
 5日発表分:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10699.html
 6日発表分:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10711.html
 7日発表分:発表なし
 8日発表分:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10753.html
 9日発表分:今のところ発表なし

全ての入国者に14日間の隔離が求められていても、それを承知で、国内の空港にはまだまだ入国者が続いています。
空港検疫の係員も、感染の危険を冒しながら検査を実施しています。そうやって頑張って出てきた数字がせっかく公表されているのに、ほとんど活用されないままなのは、非常に残念な状況です。
そこで、普段から空港を取り上げる身として、空港検疫の数字について、しばらくの間、取り上げていく予定です。

posted by johokotu at 20:00| 東京 ☀| Comment(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする
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