■3月入国者は74万人、半数は成田から入国
法務省は25日、出入国管理統計の2020年3月分の月報を発表しました。3月の日本への入国者数は746,525人で、外国人は22万人弱が入国していたことが判明しました。
2020年3月入国者数は、日本人521,730人、外国人217,679人、合計746,525人でした。
前年比は84.5%減で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響がそのまま出た結果になりました。
最も入国者が多かった空港は成田国際で、364,789人と入国者の半数を占めています。東京国際が179,878人、関西国際が123,747人と続きました。
入国者が全員米軍関係者と思われる三沢、岩国を除くと、25空港で入国者がありました。中国以外の国際線定期便の欠航が本格化したのは3月上旬からのため、若干の期間ですが、地方空港でも出入りがあった結果になっています。
1月中旬にはCOVID-19の存在が明らかになり、3月11日にパンデミックが宣言されています。このため、外国人よりも、とにかく日本へ帰らねばならないという日本人の緊急帰国が多いと思われがちですが、西日本を中心に外国人入国の多い空港も多数見られた状況でした。出国した日本人も272,697人と、入国者の半分ほどの人数おり、結構な数の海外旅行客もいたものと推定されます。
その国から来たかはどうかは分かりませんが、国籍別でみると、米国、ベトナム、韓国、フィリピン、中国のそれぞれの国籍者の入国が上位5位を占めています。
4月3日以降の空港検疫で感染確認された人が米国やフィリピンからの入国者が多いと別で報じましたが、入国者の多さもその傾向に近く、感染確認の多さは入国者が多いことが一つの要因と言えそうです。
唯一例外的とも言えるのはブラジルで、同国国籍者は入国が少なめ。現地から帰ってきた日本人が多い可能性は否定できませんが、それでも感染確認が多いということは、それだけその国で感染が蔓延しているということを示しているかのようです。
このあたりは、来月末に発表される4月のデータで細かく分析したいところです。
3月1か月で22万人も外国人が入国しているので、データを見る限りでは、3月はまだ、海外との行き来は問題ないと考えていた人が多かったことが、改めて浮き彫りとなりました。
<2020年3月入国者数>
入国者計 746,525人(前年 4,820,216人/△84.5%)
日 本 人 521,730人(前年 2,054,155人/△74.6%)
外 国 人 217,679人(前年 2,752,194人/△92.0%)
<2020年3月空港別入国者数> 外国人人数記載空港は、特に外国人割合の多い空港
新 千 歳 6,088人
三 沢 124人(米軍関係者?)
仙 台 325人
青 森 54人
百 里 130人
成田国際364,789人
東京国際179,878人
新 潟 77人
小 松 103人
静 岡 184人
中部国際 37,515人
関西国際123,747人
美 保 103人
岡 山 361人
広 島 1,539人
岩 国 20人(米軍関係者?)
徳 島 92人(外国人 91人)
高 松 277人(外国人 272人)
松 山 198人
北 九 州 81人
福 岡 24,513人
熊 本 66人(外国人 62人)
長 崎 4人
宮 崎 32人
鹿 児 島 431人(外国人 384人)
那 覇 4,996人(外国人3,118人)
<2020年3月国籍別入国者数 上位15位>
米 国 24,806人
ベトナム 21,611人
韓 国 20,867人
フィリピン 16,550人
中 国 12,274人
香 港 9,898人(中国と英国の合計)
豪 州 9,192人
台 湾 8,834人
フランス 7,867人
インドネシア 7,794人
英 国 7,206人
ド イ ツ 6,463人
カ ナ ダ 6,417人
タ イ 6,049人
ロ シ ア 5,557人
下記は人数は多くないのですが、それゆえ、感染者の発生確率が高すぎるのではないかと気になった国々です。
イタリア 1,539人 ※3月中旬に地元自治体帰宅後に感染が相次いだ訪問元(注:感染者はイタリア国籍ではなく日本在住者)
ブラジル 2,996人 ※4月以降の空港検疫で感染確認人数の多い国
バングラデシュ 651人 ※5月16日千葉市で同国からの入国者の感染が判明
■出入国管理統計統計表(法務省公式サイト)
http://www.moj.go.jp/housei/toukei/toukei_ichiran_nyukan.html
■◆空港検疫 全員検査すり抜け?、14日間の自主隔離の重要性明らかに(5月19日配信記事)
http://johokotu.seesaa.net/article/475176572.html
2020年05月25日
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