残念ながら、入国者による感染拡大リスクは
いまだに、と言いますか、今が一番、非常に高い状態です
油断することなく、自粛を頑張りませんか
いまだに、と言いますか、今が一番、非常に高い状態です
油断することなく、自粛を頑張りませんか
4月3日に入国者に対するPCR検査の全員実施が始まって2か月が過ぎました。5月上旬に一度落ち着いていましたが、5月下旬以降、異常事態が続いています。
5月下旬迄の分析 http://johokotu.seesaa.net/article/475448109.html
6月上旬の分析 http://johokotu.seesaa.net/article/475595637.html
検査人数は増加
6月上旬とは大きく便数は変わらない状況です。
しかし、検査対象者(≒入国者)は増加しており、全員検査開始後の10日間ごとで最も多い検査者数を記録しています。10日間で1万人程度ですが、週末金土日に便が多くなる傾向があり、今回は金土日が5日分含まれていますので、増えた状況になっているとみられます。
毎日の発表がやや遅れ気味になっており、二日遅れでの発表も相次いでいます。
6月中旬 罹患率全員検査開始後最悪を記録
6月中旬(6月11日〜6月20日)は罹患率0.544%(推定値)と全員検査開始後最悪の数値を記録しました。引き続き異常な状況であったことが判明しました。
0.5%超えという由々しき事態で、下手をすると、3月中旬〜下旬ころよりも感染危険性が悪化している可能性があります。
空港検疫は依然として緊急事態宣言が必要ですね。
ちなみに、0.5%は200人1人という計算。飛行機に乗れば中型機1機に1人、満員電車に乗れば1両に1人位いることになります。
男女別は、男性が54人中32人と多いです。
年齢別では、若い人の感染が目立ちます。54人中20代以下が27人です。
渡航元別では、相変わらずパキスタンばかりで54人中25人と半数弱を占めています。フィリピン、ブラジルも継続的に確認されている一方、米国がまた確認され始めました。
居住地別では、中部地方は愛知以外は勢いが落ちてきた印象で54人のうち11人でした。関東地方(北関東5人、南関東22人)が不気味に増加しており、特に埼玉が急増しています。パキスタン出身者の在住県分布に近くなってきました。東北地方もポツポツ増えた印象です。
埼玉は、6月中旬になって国内感染確認が増えています。なんだか連動しているようで気になります。
引き続き団体での感染大量発生中
詳細は公開されていないので推定でしかないですが、年代別で10歳未満と10代が54人中16人もいるとおり、家族感染と思われる事例は引き続き大量発生しています。
これだけ入国者数が減っている中で、同じ日に同じ空港到着で同じ居住地(都道府県)、同じ滞在元という事例はそう簡単に出るものではないですし、また、こんな時期に10歳未満の乳幼児・小児が一人で国際線に乗っているとは考えにくいです。このため、一緒にきた感染者団体が疑われます。
6月14日着のケースでは、宮城県在住3人と千葉県在住(と申告したはずの)2人が一緒に宮城県に入県したことが判明しています(さらに2人が同行してることが報道されています)。宮城県はこの7人の関係性を明かしていませんが、こういった大人数団体での入国、そして感染発覚がとにかく多いですね。
ただ、後半の期間はパキスタン入国者の陽性確認人数が減り、単発発生が多いので、少し傾向が変わりつつあるのかもしれません。
日本人より明らかに外国籍者の方が多い
厚生労働省の公式サイトに掲出されるデータでは、国籍は公表されていませんが、報道機関には情報を流しているようです。
報道により、54人中、少なくとも外国籍が26人、日本国籍が11人いることは判明しています。相変わらず外国籍が多いですね。
ちなみに、フィリピンから13日に成田に到着した福島在住の家族は、3月からフィリピンに渡航したことが分かっています(配偶者は日本に留まっていたことが判明済み)。別居家族に会いに行くのもやめましょうと言っていた時期だと思うのですが、、、。
パキスタンからの入国者も、似たように3月ごろに渡航し、今帰ってきている事例があると報道されています。
日本の状況が悪くなったから母国に逃げ帰り、今度は母国の状況が悪くなったから日本に逃げてくる。そんな構図なんでしょうか。外国に居住地があると、こういうことができて便利ですね。
空港検疫からのすり抜けに注意
国内最多の感染者を確認している東京都ですら6月21日時点で累積罹患率は0.041%です。
また、米国が1日3万人感染という日がありましたが、人口は3億2700万人ですから、罹患率はざっくり0.009%程度です。
6月中旬の空港検疫の罹患率は、東京都の合計の10倍を軽く超える数値。どれだけ異常な数値かが分かるかと思います。
また、成田や羽田から遠く離れた自宅へ自家用車やレンタカーで帰宅してから感染判明するケースが相次いでいます。
そして、迎えに行った家族や、自宅で迎えた方が濃厚接触者とされるケースも相次いでいます。
ぜひ入国される皆様は、入国後感染が少ない国だと安心することなく、少なくとも14日間は自宅待機を頑張っていただきたいですし、迎えに行く家族や友人の方も、心して迎えに行くことをお勧めしたいですね。
■団体感染と思われる事例
・6月11日 成田着 愛 知在住 ブラジル 2人
・6月12日 成田着 岐 阜在住 パキスタン 2人(10歳未満有)→報道で家族と確認、岐阜移動後判明
・6月12日 成田着 埼 玉在住 パキスタン 3人(10歳未満、10代有)
・6月13日 成田着 福 島在住 フィリピン 2人(10代有)→報道で家族と確認、福島移動後判明
・6月14日 成田着 宮 城在住 パキスタン 3人(10代有)→仙台市発表で団体と確認、宮城移動後判明
・6月14日 成田着 千 葉在住 パキスタン 2人 →仙台市発表で団体と確認、宮城移動後判明(偽申告?)
・6月14日 成田着 愛 知在住 パキスタン 4人(10歳未満、10代有)
・6月18日 成田着 愛 知在住 パキスタン 2人(10代有)
■国籍別判明状況※外国籍の方は日本在住者の再入国と考えられます
12日発表 11日着4・12日着1人
13日発表 12日着3人
14日発表 12日着9人・13日着5人=日本国籍4人、外国籍10人(12日着2人と13日着2人は外国籍)
15日発表 13日着1人・14日着11人=日本国籍5人、外国籍7人
16日発表 15日着2人
17日発表 16日着3人=外国籍3人
18日発表 17日着3人=外国籍3人
19日発表 18日着3人
21日発表 19日着2人・20日着4人・21日着1人=日本国籍3人、外国籍4人
22日発表 20日着3人
■空港検疫での感染確認 各月上中下旬別の傾向
・4月上旬(4/03-4/10):検査対象11,359人 感染40人=罹患率0.352%(推定値)
・4月中旬(4/11-4/20):検査対象8,909人 感染15人=罹患率0.168%(推定値)
・4月下旬(4/21-4/30):検査対象6,341人 感染16人=罹患率0.252%(推定値)
・5月上旬(5/01-5/10):検査対象5,910人 感染8人=罹患率0.135%(推定値)
・5月中旬(5/11-5/20):検査対象5,527人 感染5人=罹患率0.090%(推定値)
・5月下旬(5/21-5/31):検査対象7,191人 感染32人=罹患率0.445%(推定値)
・6月上旬(6/01-6/10):検査対象8,447人 感染36人=罹患率0.426%(推定値)
・6月中旬(6/11-6/20):検査対象9,918人 感染54人=罹患率0.544%(推定値)
成田45・羽田5・関空4
男32・女19・確認中1・非公表2
10代下16・20代12・30代10・40代6・50代5・60代2・70代0・80代上0・確認中1・非公表2
台湾1・フィリピン6・インドネシア3・インド2・パキスタン25・UAE1・ロシア1・ロシアオランダ1・米国4・ボリビア1・ブラジル3・確認中1・非公表5
宮城3・福島3・茨城3・栃木1・群馬1・埼玉8・千葉5・東京6・神奈川3・岐阜2・愛知9・大阪3・福岡1・確認中1・非公表5
※検査対象数は、何月何日着が何人という発表ではなく、2日遅れで集計発表していると思われる数値しか公表されていません。毎日更新されているので、それほど大きくブレることはないと思いますが、確実に何月何日到着分の数値かは不明です。推定値に近い数値として捉えてください。
空港検疫結果について考察した過去記事
・2020.06.13:空港検疫結果分析(期間別) 6月上旬も引き続き異常事態、団体感染が急増中
http://johokotu.seesaa.net/article/475595637.html
・2020.06.07:空港検疫結果分析 中部地方在住者の感染激増傾向?TOKYOからの移動時にも感染拡大リスク
http://johokotu.seesaa.net/article/475487258.html
・2020.06.04:空港検疫期間別結果分析 5月下旬は異常事態であること明確、家族感染も急増
http://johokotu.seesaa.net/article/475448109.html
・2020.06.03:空港検疫 水際対策唯一の国内感染拡大経路?検査結果出るまでの待ち時間に感染拡大が判明
http://johokotu.seesaa.net/article/475413521.html
・2020.05.24:空港での全員検疫 50日間詳細を簡単集計した結果、85人の感染者は米国・フィリピン・英国からの入国が多数であることが判明
http://johokotu.seesaa.net/article/475254298.html
・2020.05.19:空港検疫 全員検査すり抜け?、14日間の自主隔離の重要性明らかに
http://johokotu.seesaa.net/article/475176572.html
・2020.05.08:3月に海外からのウイルス持ち込みは推定1,800人
http://johokotu.seesaa.net/article/474963258.html
・2020.04.06:いま、わたしたちにできること 〜止めよう!不要不急の空港訪問 感染拡大防止しよう!
http://johokotu.seesaa.net/article/474434746.html