■中部国際空港(セントレア) 入国玄関化を準備へ、PCRセンター施設開設などを要望
愛知周辺3県や中部国際空港など7者は22日、厚生労働省と国土交通省に、中部国際空港での検疫体制の拡充等に関する要望を行いました。
今回の要望は、岐阜県、愛知県、三重県、名古屋市、名古屋商工会議所、中部経済連合会、中部国際空港の7者が共同で行ったもの。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関して、中部国際空港での検疫体制の拡充等を要望しています。
具体的には、「ビジネス上必要となる国際的な人の往来に係る出入国の措置について、中部国際空港も対象とすること」を求め、その前提として、PCRセンター設置と中国(香港及びマカオ含む)・韓国からの旅客便を中部国際空港に到着できるようにすることを要請。さらに、「出国前のPCR検査証明等を発行する施設を中部地域に設置」することを求めています。
中部国際空港は、空港島内(空港領域内)に、日本で最も数多くホテル、大規模イベントでも開催できる大規模施設Aichi Sky Expoなどがあります。広い未利用地もあり、他空港が頭を悩ましているPCRセンター設置場所や検査待ち入国者の待機場所に活用できる施設が揃っています。
さらに、今回、要望した3県知事は、入国者は検査結果が出るまで空港から出ないようにしろと要望したこともある知事たち。特に岐阜や愛知は、6月に自県民の入国時陽性者が異様に多かったこともあり、仮に中部空港で他県民が陽性となっても受け入れるだけの体制を整えているものと思われます。
このため、国内では、最も容易に入国体制を整えるのにふさわしい空港とみられます。
海外では、例えば、中国では、入国者の集中を避けて検疫の負担分散化を図るため、北京に直接入国できず、別空港で検疫を行ってから北京へ向かうなどの対応をしているところがあります。
日本では、成田国際が入国者の増加に伴って結果判明まで時間がかかっており、問題化しています(最近は公表まで3日かかっている事例も散見されます)。成田国際、東京国際、関西国際周辺でPCRセンターを設置して対応数を増やすとされていますが、中部国際は蚊帳の外になっています。
中部は空港名称の通り、関西にも関東にも比較的行きやすい立地。成田に乗り入れができていなかったエミレーツ航空が東京までの新幹線チケット付で航空券を販売し、普通に利用者に使われていたこともあるほどで、利用者側もそれほど違和感はないとみられます。4月の初めには、成田で受け入れがオーバーした利用客を急きょ飛行機で輸送した実績もあります。
今後、「中部で検疫→陰性者はチャーター便やチャーターバスで関東や関西へ」といった流れもできるかもしれません。
今後の動きに注目です。
■【変更】【知事会見】国際的な人の往来再開に向けた措置に係る国への要望について(愛知県公式サイト)
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kouku/kokusaiouraiyoubou2007.html
2020年07月24日
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