■5月入国者は約2万人 外国人は5千人しかおらず、感染者は外国人に偏り
法務省は27日、出入国管理統計の2020年5月分の月報を発表しました。5月の日本への入国者数は19,938人で、外国人は5,074人が入国していたことが判明しました。
2020年4月の入国者数は日本人14,864人、外国人5,074人(米軍の協定該当者含む)、合計19,938人でした。4万4千人が入国した4月の半分以下です。
前年比は99.5%減で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響がそのまま出た結果になりました。
最も入国者が多かった空港は成田国際で12,062人と入国者の六割を占めています。東京国際が6,241人、関西国際が1,146人、福岡が342人でした。
入国者が全員米軍関係者と思われる三沢と岩国を除くと、5空港で入国者がありました。中部国際は1人のみなので、実質的に4空港のみでした。
1月中旬にはCOVID-19の存在が明らかになり、3月11日にパンデミックが宣言されています。このため、とにかく日本へ帰ろうという日本人の緊急帰国が多いと推定されていましたが、外国人が25.4%を占めています。日本人が減った印象です。
その国から来たかどうかは分かりませんが、国籍別でみると、ネパール、中国、フィリピン、スリランカ、ブラジルのそれぞれの国籍者の入国が上位5位を占めています。4月に引き続き、欧州国籍者の入国はほとんどいません。一方で、4月と異なり、日本在住者の多さ比率とは全く関係ない人数分布となりました。謎の傾向です。
在留資格別だと、永住者が1,634人、留学者が880人、日本人・永住者の配偶者は619人、定住者495人、特別永住者78人などとなっています。一方で、短期滞在115人なども入国を許可されています。
一位のネパールは留学者が多く、711人もいます。
空港検疫で感染確認された人は、5月は日本国籍19人・外国籍26人(外国籍が57.7%)。入国者のうち外国人の占める割合25.4%という数値からかなり乖離があります。ここまで乖離があると、外国人の方が感染確率が高いと明らかに言えてしまいますね。入国する日本人の感染割合が、外国人の感染割合より著しく低いと思われる結果からは、日本人はCOVID-19に罹りにくいのではないかという仮説を立てることができそうです。
やはりファクターXは、遺伝子的な話や予防接種とかなのでしょうか(それとも単に他人との接触を控えた人が多かっただけ?)。
5月に空港検疫で感染確認された人の渡航元別でみると、ブラジル8人、フィリピンと米国各5人(確認中7人、非公表9人あり)、欧州は英国の2人のみとなっています。外国人の入国者数分布の傾向にはあまり近くなく、4月に引き続き、「感染確認の多さは入国者が多いことが一つの要因」とは全く言えそうにありません。
それにしても、外国人の入国が少なすぎです。そんな中で外国籍の方の感染者が多いのを見てしまうと、差別的になりますが、やはり「外国人の入国はリスクが高い」ということが、4月に引き続き、浮き彫りになってしまいました。
<2020年5月入国者数>
入国者計 19,938人(前年 4,597,343人/△99.5%)
日 本 人 14,864人(前年 1,838,301人/△99.1%)
外 国 人 4,488人(前年 2,742,819人/△99.8%)
協定該当者 586人(前年 16,223人/△96.3%)
<2020年5月空港別入国者数> 日本人・外国人・協定該当者の3分類
三 沢 109人(協定該当者106人)
成田国際 12,062人(外国人3,220人)
東京国際 6,241人(外国人 803人)
中部国際 1人(外国人 0人)
関西国際 1,146人(外国人 182人)
岩 国 3人(外国人 0人)
福 岡 342人(外国人 273人)
<2020年5月国籍別入国者数 上位15位>
ネパール 1,196人
中 国 810人
フィリピン 512人
スリランカ 337人
ブラジル 311人
韓 国 279人
台 湾 133人
イ ン ド 123人
米 国 117人
タ イ 99人
パキスタン 72人
ペ ル ー 64人
ベトナム 63人
ロ シ ア 52人
ミャンマー 37人
■出入国管理統計統計表(法務省公式サイト)
http://www.moj.go.jp/housei/toukei/toukei_ichiran_nyukan.html
4月分の配信内容 http://johokotu.seesaa.net/article/475961427.html
2020年07月27日
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