◆空港検疫結果分析(週間別)8月2週目 感染率7月初旬レベルまで何とか戻り、若干の落ち着き取り戻す
4月3日に入国者に対するPCR検査の全員実施が始まって4か月半が過ぎました。
8月2週目(8月7日〜8月13日)は、検査対象数(≒入国者数)9,453人中、感染者数36人、罹患率0.380%(推定値)で、前週に比べて感染者数は約半分、罹患率も減少しました。
■感染者数半減・罹患率も0.3%台へ低下
8月2週目は、1日平均1,350人が検査(≒入国)しました。検査人数は、全員検査が始まった4月3日以来週間で最多だった前週よりも大幅に減っています。
陽性者は週間36人で6週間ぶりに30人台となりました。感染者数は6月レベルまで下がってきました。罹患率も下がりましたが、検査数も大幅に減っているので低下は限定的で、0.380%(推定値)となっています。空港検疫での感染確認が拡大し始めた7月上旬レベルです。
感染確認された人数は、7日7人、8日8人、9日9人、10日5人、11日4人、12日2人、13日1人。一週間毎日一桁だったのは、6月第4週目(6月26日〜7月2日)以来となります。
感染確認が若干落ち着いた印象ですが、バケーションの季節で入国する人の属性が少し変わっているのでしょうか、、、。
■羽田着が大幅減少
[空港別] 36人中羽田4人と大幅減少、中部はゼロ
成田国際着が3分の2を占めて最も多いです。便数はそれほど多くありませんが、関西国際着が7人(19%)と増加気味です。
一方で、東京国際着は4人(11%)と大幅に減少しました。
フィリピン便2便だけが飛んでいる中部国際着は感染確認ゼロでした。
■男性が七割
[男女別] 36人中男性25人と7割
男性がは若干減ったものの約7割を占めており、非常に多い状況には変わりません。
相変わらず10代以下の感染が少ないと女性が減りますね。
■中年層が多い傾向は変わらず
[年齢別] 36人中20代〜40代28人
中年層が相変わらず多いです。20代〜40代で78%を占めています。
10代以下は2人のみで大幅に減少しています。
家族の行き来が減り、仕事関係者が増えているということでしょうか。
■感染少ない諸国からの入国者の感染が続出
[渡航元](非公表を除く)31人中フィリピン14人・中韓泰越新からも10人
相変わらずフィリピンからの入国者の感染が最多(14人・45%)です。
韓国、中国、ベトナム、タイ、ニュージーランドと感染が少ない国からの感染が続出しています(計10人・32%)。
タイとベトナムは、7月末からレジデンストラックが始まっています。現地国の航空会社は欠航、日本の航空会社は飛ばし続けている国で、日本人は早期に帰国している可能性が高く、現地国民が仕事で入国し始めたと思われます。
さらに欧州からは感染者ゼロでした。バケーションの季節で外国籍比率が減っている可能性があります。
外国人と日本人の感染状況に違いがあるのか(=ファクターXが関係しているのか)、気になるところです。
■全国に感染拡大
[居住地](非公表を除く)30人中千葉9人、南関東は19人
南関東が19人で6割強を占めています。相変わらず千葉県在住者が多いですが、30%と少し減った印象です。
福岡県在住者は、福岡着週2便のうち1便のフィリピン便による固め打ち状態です。
■団体感染疑いは減少、有症状者なし
[その他] 団体感染が疑われる事例は5件のみ、有症状者は無し
・詳細は公開されていないので推定でしかないですが、同日に同一空港へ同一国からの入国で同一都道府県在住者という団体感染の疑いが強い事例は5件です。このうち同行者がいるはずの10歳未満の単独感染は2件です(前週に引き続き米国ばかり)。
・行動歴、居住地とも非公表者が4人出ています。相変わらず女性の非公表比率が高いですね(男8%・女18%)。全員成田着です。
・有症状者は確認されませんでした。一週間有症状者が確認されなかったのは2週連続です。無理する搭乗者が少なくなったということでしょうか。
・自県の感染者増加でアップアップしているのか、在住都道府県からの発表がほぼなくなっています。
・感染が減少傾向ですが、原因がいくつか考えられます。このままどんどん感染者入国が少なくなってほしいところですね。
7月29日より成田国際空港と東京国際空港で、唾液による抗原検査開始(これが原因だと偽陰性増加ということになり懸念事項)
7月29日からタイとベトナム対象にレジデンストラック開始
8月5日から在日外国籍者の再入国解禁(出国時に陰性証明が必要なので、搭乗者が厳選された可能性あり)
バケーションの季節で船員などの仕事関係者(外国籍者)が減少し日本人が増加?
■団体感染が疑われる事例
・8月07日 成田着 千 葉在住 フィリピン2人(20代男・30代男)No659・No660
・8月07日 関空着 大 阪在住 米国1人(10歳未満女)No675
・8月09日 福岡着 福 岡在住 フィリピン3人(30代男・40代男2人)No676・No677・No678
・8月10日 成田着 神奈川在住 フィリピン2人(30代男・40代男)No679・No680
・8月12日 羽田着 神奈川在住 米国1人(10歳未満女)No689
■行動歴と在住地が非公表の事例
・No656 8月07日 成田着 40代女
・No658 8月07日 成田着 30代男
・No674 8月09日 成田着 30代男
・No681 8月10日 成田着 60代女
■空港検疫での感染確認 週間別の傾向(検査対象人数が推定値)
・4/03-4/09:検査対象10,010人(1,430人/日) 感染34人=罹患率0.339%
・4/10-4/16:検査対象 7,375人(1,053人/日) 感染16人=罹患率0.216%
・4/17-4/23:検査対象 4,480人( 640人/日) 感染 8人=罹患率0.178%
・4/24-4/30:検査対象 4,744人( 677人/日) 感染13人=罹患率0.274%
・5/01-5/07:検査対象 3,861人( 551人/日) 感染 5人=罹患率0.129%
・5/08-5/14:検査対象 4,130人( 590人/日) 感染 5人=罹患率0.121%
・5/15-5/21:検査対象 3,948人( 564人/日) 感染 3人=罹患率0.075%
・5/22-5/28:検査対象 3,988人( 569人/日) 感染23人=罹患率0.576%
・5/29-6/04:検査対象 5,869人( 838人/日) 感染20人=罹患率0.340%
・6/05-6/11:検査対象 6,081人( 868人/日) 感染29人=罹患率0.476%
・6/12-6/18:検査対象 6,788人( 969人/日) 感染41人=罹患率0.604%
・6/19-6/25:検査対象 7,677人(1,096人/日) 感染30人=罹患率0.390%
・6/26-7/02:検査対象 9,458人(1,351人/日) 感染20人=罹患率0.211%
・7/03-7/09:検査対象10,800人(1,542人/日) 感染41人=罹患率0.379%
・7/10-7/16:検査対象 9,702人(1,386人/日) 感染76人=罹患率0.783%
・7/17-7/23:検査対象 9,388人(1,341人/日) 感染64人=罹患率0.681%
・7/24-7/30:検査対象 9,055人(1,293人/日) 感染84人=罹患率0.927%
・7/31-8/06:検査対象12,190人(1,741人/日) 感染67人=罹患率0.549%
・8/07-8/13:検査対象 9,453人(1,350人/日) 感染36人=罹患率0.380%
[空港別] 成田22・羽田4・中部0・関空7・福岡3
[男女別] 男25・女11
[年代別] 10代下2・20代6・30代15・40代7・50代3・60代3・70代・80代上
[渡航元] 韓国2・中国4・フィリピン14・ベトナム2・タイ1・インドネシア1・ロシア1・米国3・ブラジル2・ニュージーランド1・非公表5
[居住地] 群馬1・埼玉2・千葉9・東京5・神奈川3・富山1・岐阜1・大阪4・広島1・福岡3・非公表6
7日7、8日8、9日9、10日5、11日4、12日2、13日1=36
※検査対象数は、何月何日着が何人という発表ではなく、2日遅れで集計発表していると思われる数値しか公表されていません。毎日更新されているので、それほど大きくブレることはないと思いますが、確実に何月何日到着分の数値かは不明です。推定値に近い数値として捉えてください。
前週(8月第1週)の詳細 http://johokotu.seesaa.net/article/476720611.html
2020年08月16日
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