◆空港検疫での検査を偽陰性ですり抜け?14日間隔離ホテルで発症する事例発生 愛知県在住者が千葉県で、14日間隔離の重要性が改めて明らかに
千葉県は22日、海外に渡航した愛知県在住の30代男性が、千葉県内で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を発症したと発表しました。
男性は千葉県発表の2303例目。千葉県の発表では行動歴などの詳細は発表されていませんが、地元紙の千葉日報によりますと、8日にインドネシアから成田国際空港で入国、その際の検査は「陰性」で、「県内のホテルで待機中に発症」したと報じられています。千葉県発表では8月14日に発症したとしています。
今回、入国後14日間の自主隔離期間中、千葉県内とはいえ、きちんとホテル待機しています。このため、空港検疫での検査が「偽陰性」で、海外からの持ち込み事例であることがほぼ確実になりました。一方で、きちんと外出自粛を守っていたため、国内へ感染が拡大することは防げました。
「空港検疫での検査は万能でなく偽陰性が出ること」「14日間の自主隔離が非常に重要であること」が改めて明らかになった状況です。
一方で問題も残りました。今回の患者は、愛知県在住者なのに、千葉県のホテルに待機したせいで、千葉県で入院することになってしまったのです。
7月19日に行われた全国知事会で取りまとめられた緊急提言では、入国者について「検査結果が陽性の場合は、国内での入国者・帰国者の住所・居所に応じて、国が用意した医療機関への入院や宿泊施設での療養などにより、特定の都道府県に過度な負担が生じないようにすること。」と決めました。しかし、今回、在住県である愛知県ではなく、結局、入国地の千葉県に負担をかけさせることになってしまいました。
愛知県は、県知事が入国者を検査陰性が確認されるまで空港で軟禁するよう強く要請している県。今回の患者は、空港検疫では陰性だった方なのに、愛知県には迎えにも来てもらえませんでした(迎えに来てもらっても「発症”中”」の体がきつい時に大移動はしたくないし、できないでしょうから、本当は「発症”前”」の元気な時にさっさと在住県に移動すべきなのでしょうが、、、)。偽陰性が生じる可能性がある現状では県知事が言う対応は全く意味がありません。その発言が、入国地の都道府県に負担を押し付けるだけで、ただただ腫れ物は近寄るな的な対応である非常に差別的なものであることも改めて判明してしまいました。
きちんと自粛されたにもかかわらず発症してしまい、非常に苦しいところですが、どうぞお大事になさってください。
■新型コロナウイルス感染症感染者の発生について(千葉県公式サイト)
https://www.pref.chiba.lg.jp/shippei/press/2020/documents/ncov2302-2322_m405-414.pdf
■<新型コロナ>22日、千葉県内43人感染判明 成田空港利用の30代帰国者も陽性(千葉県公式サイト)
https://www.chibanippo.co.jp/news/national/716461
■COVID-19 全国知事会がGoTo機動的見直しや水際対策強化を要請(2020年07月20日配信記事)
http://johokotu.seesaa.net/article/476425495.html
2020年08月23日
この記事へのコメント
コメントを書く