■下地島空港 SKYが地元民向けにバス無料化キャンペーン実施へ
スカイマーク(SKY)と下地島エアポートマネジメントは8日、東京国際(羽田)-下地島線に接続するアクセスバスを地元民が無料で利用できるキャンペーンを実施すると発表しました。
2社が始めるのは、宮古島市民を対象にした下地島空港アクセスバスの利用無料キャンペーン。
25日に運航を始めるSKY羽田-下地島線を利用する宮古島市民を対象に、同便に接続する下地島空港へのアクセスバスを無料で利用できるようにするものです。乗車時に所定の手続きを行うと無料になるとしています。
対象期間は、就航初日の10月25日〜来年3月31日まで。宮古協栄バスの系統9番下地島空港リゾート線、中央交通のみやこ下地島エアポートライナーのいずれも対象になります。一方で、神戸-下地島線や那覇-下地島線の利用者は対象外となります。
※決定している同路線の運航は3月27日までですが、キャンペーンが3月31日まで行われるので、来年夏ダイヤも運航継続は内定したことになります。
羽田-下地島線は、羽田発着枠を政策コンテストで獲得しており、利用者を維持するため、空港ターミナル会社と組んでサービス展開しているものとみられます。
空港からのアクセスバスを無料で提供するサービスは、フジドリームエアラインズが静岡空港で展開しているほか、数年前まではスターフライヤーが北九州空港で展開していたことがあります。しかし、採算性を即判断し、路線撤退を頻繁に行うのが売りのSKYが展開するのは、極めて異例です。
宮古諸島は、以前にSKYが宮古に就航していた際、大手の狙い撃ち対抗値下げにも粘り強く我慢して、航空運賃低減に貢献したことから、国内一と言って良いほどSKYへの評価が高い地域。それだけに、地元民へのサービス強化で、宮古地区での定着を目指しているものとみられます。
※今回は那覇-下地島線の普通運賃は17,670円(前回那覇-宮古線は最安値時普通運賃5,000円だった)なので、局地的値下げ合戦も起こっておらず、航空運賃低減には全く貢献していません。
なお、宮古島市では、2009年に、利便性向上のため、地元ホテルが共同で宮古空港と宮古島市中心部(6キロ程度)を結ぶ無料バスを運行させようとした際に、地元タクシー業界が「事前相談がなかった」などといった理由で猛反対活動をして、運行を撤回させられたことがあります。
今回は、移動距離は最大で25キロほどと、宮古空港-宮古島市中心部と比較にならないくらい馬鹿稼ぎできる距離。しかも、新型コロナウイルス感染症パンデミックの影響で一人でも多くのお客さんを確保して「経済を回さなきゃ」潰れる危機な時期です。地元タクシー業界がどう出るのか、見ものです。
※ちなみに宮古協栄バスはタクシー事業も展開する会社です。
■宮古島市民限定 スカイマーク 宮古(下地島)=羽田線 空港アクセスバス無料キャンペーン(SKY公式サイト)
https://www.skymark.co.jp/ja/company/press/pdf/__icsFiles/afieldfile/2020/10/08/20201008_press_2.pdf
■(過去記事)宮古空港 8ホテル共同運行無料バス直前でとりやめ!(2009年10月21日配信)
http://johokotu.seesaa.net/article/134220829.html
2020年10月09日
この記事へのコメント
コメントを書く