2020年10月11日

検疫週間別10月1_9週ぶり50人超

◆空港検疫結果分析(週間別)10月1週目 感染者数が9週間ぶりに50人超えで増加傾向続く、検査人数減少し罹患率は0.4%台まで上昇

4月3日に入国者に対するPCR検査の全員実施が始まってから半年が過ぎました。
10月1週目(10月2日〜10月8日)は、検査対象数(≒入国者数)12,579人中、感染者数51人、罹患率0.405%(推定値)で、前週に比べて感染者数、罹患率ともに増加しました。


■週間検査人数も減り罹患率は0.4%台に上昇
10月1週目は、1日平均1,797人が検査(≒入国)しました。検査人数は、前週よりも減少しました。9月中には1日1万人の入国に対応する検疫体制を構築するとされていましたが、全く不要な状況が続いています。
陽性者は週間51人で、9週間ぶりに週間50人を突破しました。検査人数が減少したため、罹患率は0.405%(推定値)と0.4%台まで上昇しています。0.4%を超えるのも9週間ぶりです。

■羽田着が若干増加
[空港別] 51人中 成田28・羽田19・中部0・関空9・福岡0

成田国際着が相変わらず最多で28人・55%。東京国際着は19人・37%で、若干増加しています。
中部国際(中部)着は再びゼロ人となり、福岡着は4週連続ゼロ人を継続しています。

■前週とほぼ同じ比率4分の3が男性
[男女別] 51人中 男37・女19

男性は前週と比率はほとんど変わらず37人・73%でした。
女性は10歳未満がいると多い印象です。

■やや年代が上昇
[年齢別] 51人中 10代下6・20代5・30代15・40代16・50代9・60代4・70代1・80代上0

中年層が相変わらず多く20代〜40代は7割を占めています。
ただ、30代、40代が多く、少し年代が上がってきた印象です。
10代以下が6人確認されており前週に引き続き増加傾向です。

■3人に1人は低感染国からの入国者
[渡航元] 51人中 非公表は9人、低感染国からは42人中15人と激増

非公表者は前週に引き続き多く、9人・18%を占めています。
米国は4人とやや減少し、フィリピンは7人で継続的に多くの人数が確認されています。
ネパール、インドが5人ずつと前週に引き続き南アジアが増加傾向です。
低感染国からの入国者の感染は、韓国2人・中国2人・台湾2人・ベトナム4人・タイ4人・ナイジェリア1人と激増。36%と3人に1人は低感染国からの入国者になっています。異常です。
間近の感染が急激に増加中の国は、ネパール、ロシア、ウクライナ、マルタ、英国、メキシコからの入国者が感染確認されています。ネパールは、これまで欠航が続いてきた直行便が、今月に入ってから立て続けに就航しており、入国を急ぐ利用が集中しているものとみられます。5月頃のブラジル、6月頃のパキスタン、7月頃のフィリピンのような急増の様相です。パキスタン同様に、相手国内の感染が急増するタイミングで日本行の航空便が再開されるという最悪の状況になっています(人が動き始めたから感染が急増しているのか?鶏が先か、卵が先かといった感じでしょうか、、、)。

■南関東が4人に3人
[居住地](非公表を除く)44人中東京15・千葉8・埼玉6・神奈川4

非公表者は前週に比べると若干減りましたが、まだ7人・14%います。
南関東は33人・75%と非常に増えています。東京都が最多で15人・34%。
その他地域では大阪が4人が目立つ程度です。
全国への分散はやや収まり、大都市圏に集中した印象です。

■団体感染疑い・完全非公表が急増
[その他] 団体感染疑い11件、完全非公表9件と急増

・詳細は公開されていないので推定でしかないですが、同日に同一空港へ同一国からの入国で同一都道府県在住者など連番確認の、団体感染の疑いが強い事例は4件です。うち3件は同行者がいるはずの10歳未満の単独感染で、そのうちの1件は4人の団体感染が疑われる案件です。
・10歳未満は先月まで米国からの入国者が多かったですが、今週は確認されていません(行動歴非公表の1人が横田基地関係者の米国からの入国者の可能性有)。
・行動歴、居住地とも非公表者は4人と減少傾向でした。羽田着が1人いましたが、相変わらず成田着が多いです。相変わらず女性の方が多く、4人に1人は非公表ですね(男5%・女11%)。
・有症状者は4人出ています。増加気味です。そのうち1人は行動歴・在住地とも非公表です。
・自県の感染者増加でアップアップしているのか、在住都道府県からの発表がほぼなくなっています。ちゃんと公表しているのは米軍基地だけですね。

■団体感染が疑われる事例
・10月2日 羽田着 東京都在住 非公表1人(10歳未満女)No973→横田基地関係者の可能性有(9月1日確認者とのいずれか)
・10月2日 成田着 埼玉県在住 ネパール2人(10代男・10代女)No979・980
・10月6日 成田着 東京都在住 インド4人(10歳未満男・30代男3人)No1004・1005・1006・1007
・10月8日 成田着 東京都在住 韓国1人(10歳未満男)No1019

■行動歴と在住地が非公表の事例
・No970 10月2日 成田着(30代男)
・No983 10月2日 成田着(50代男)→有症状者
・No995 10月4日 羽田着(40代女)
・No1012 10月6日 成田着(50代女)

■有症状事例
・10月2日 成田着 在住非公表 非公表1人(50代男)No983→呼吸器症状/搭乗時間等不明
・10月4日 羽田着 東京都在住 非公表1人(60代女)No994→発熱、咳嗽等/搭乗時間等不明
・10月6日 成田着 東京都在住 インド1人(10歳未満男)No1004→発熱/直行便就航日のため直行便搭乗と推定(搭乗約10時間)
・10月7日 羽田着 埼玉県在住 ロシア1人(40代男)No1014→発熱、咳嗽/直行便未就航のため欧州乗継と推定(搭乗半日以上)

■空港検疫での感染確認 週間別の傾向(検査対象人数が推定値)
4/03-4/09:検査対象10,010人(1,430人/日) 感染34人=罹患率0.339%
4/10-4/16:検査対象 7,375人(1,053人/日) 感染16人=罹患率0.216%
4/17-4/23:検査対象 4,480人( 640人/日) 感染 8人=罹患率0.178%
4/24-4/30:検査対象 4,744人( 677人/日) 感染13人=罹患率0.274%
5/01-5/07:検査対象 3,861人( 551人/日) 感染 5人=罹患率0.129%
5/08-5/14:検査対象 4,130人( 590人/日) 感染 5人=罹患率0.121%
5/15-5/21:検査対象 3,948人( 564人/日) 感染 3人=罹患率0.075%
5/22-5/28:検査対象 3,988人( 569人/日) 感染23人=罹患率0.576%
5/29-6/04:検査対象 5,869人( 838人/日) 感染20人=罹患率0.340%
6/05-6/11:検査対象 6,081人( 868人/日) 感染29人=罹患率0.476%
6/12-6/18:検査対象 6,788人( 969人/日) 感染41人=罹患率0.604%
6/19-6/25:検査対象 7,677人(1,096人/日) 感染30人=罹患率0.390%
6/26-7/02:検査対象 9,458人(1,351人/日) 感染20人=罹患率0.211%
7/03-7/09:検査対象10,800人(1,542人/日) 感染41人=罹患率0.379%
7/10-7/16:検査対象 9,702人(1,386人/日) 感染76人=罹患率0.783%
7/17-7/23:検査対象 9,388人(1,341人/日) 感染64人=罹患率0.681%
7/24-7/30:検査対象 9,055人(1,293人/日) 感染84人=罹患率0.927%
7/31-8/06:検査対象12,190人(1,741人/日) 感染67人=罹患率0.549%
8/07-8/13:検査対象 9,453人(1,350人/日) 感染36人=罹患率0.380%
8/14-8/20:検査対象10,254人(1,464人/日) 感染39人=罹患率0.380%
8/21-8/27:検査対象10,612人(1,516人/日) 感染31人=罹患率0.292%
8/28-9/03:検査対象11,895人(1,699人/日) 感染47人=罹患率0.395%
9/04-9/10:検査対象 9,679人(1,382人/日) 感染27人=罹患率0.278%
9/11-9/17:検査対象11,654人(1,664人/日) 感染41人=罹患率0.351%
9/18-9/24:検査対象11,262人(1,608人/日) 感染45人=罹患率0.399%
9/25-10/01:検査対象13,766人(1,966人/日) 感染48人=罹患率0.348%
10/02-10/08:検査対象12,579人(1,797人/日) 感染51人=罹患率0.405%
 [空港別] 成田28・羽田19・中部0・関空9・福岡0
 [男女別] 男37・女19
 [年代別] 10代下6・20代5・30代15・40代16・50代9・60代4・70代1・80代上0
 [渡航元] 韓国2・中国2・台湾2・フィリピン7・ベトナム4・タイ4・シンガポール1・ネパール5・インド5・ロシア2・ウクライナ1・ノルウェー1・マルタ/フランス1・フランス2・英国2・ナイジェリア1・米国4・メキシコ1・非公表9
 [居住地] 茨城1・埼玉6・千葉8・東京15・神奈川4・愛知3・京都1・大阪4・兵庫2・島根1・広島2・福岡1・大分1・非公表7
 2日15(有1)、3日6、4日7(有1)、5日7、6日9(有1)、7日6(有1)、8日6=56


※検査対象数は、何月何日着が何人という発表ではなく、2日遅れで集計発表していると思われる数値しか公表されていません。毎日更新されているので、それほど大きくブレることはないと思いますが、確実に何月何日到着分の数値かは不明です。推定値に近い数値として捉えてください。


前週(9月第5週)の詳細 http://johokotu.seesaa.net/article/477730129.html


今週から気が向いたらグラフも掲出します。

検査者数・感染者数推移(総合)
10月第1週は、検査者数は月初特有の山ができ、週後半は減少傾向。その一方で、感染者は一貫して増加傾向となっています。
(青が検査者数(右目盛)、赤が感染者数(左目盛)、棒が実数で折れ線は直前7日間の平均値)
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行動歴(渡航元)別感染者数・罹患率推移(確認数上位10か国)
10月第1週は、罹患率のジリジリ低下が止まりました。国別では、南アジア(緑系統)とその他の国(灰系統)が増加傾向です。
(東アジア:赤系統、東南アジア:黄系統、南アジア:緑系統、欧州:青系統、米州:紫系統)
Quarantine20200403-20201010-2.gif


都道府県別感染者数・罹患率推移(確認数上位10都道府県)
10月第1週は、関東(赤系統)が非常に多くなっています。
(関東:赤黄系統、中部:緑系統、関西:青系統、九州:紫系統)
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ラベル:検疫 感染症
posted by johokotu at 01:00| 東京 ☔| Comment(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする
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