◇空港検疫 2月1週目は入国者横ばいで大きな変化無し、米中比が上位も変わらず 日本人多い超高感染国米国がトップ
厚生労働省(厚労省)は17日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の2月1週目(1月31日〜2月6日)分の速報値を発表しました。
厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。
今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が4週連続で判明しています。
■検査数≒入国者は横ばい
2月1週目は、検査数は10,435件(前週比+358件)と、前週から横ばいでした。
日本国籍者は5,543件(前週比+642件)と増加だった一方、外国籍者は4,892件(前週比−284件)と減少しています。
入国時検査は1月9日着から全入国者対象となり、さらに、72時間前までの検査陰性証明の提示義務付けが、猶予期間を経て1月13日着以降実施されています。
特に新規入国の外国人にとって入国のハードルが相当上がったと推定されます。
■米中比変わらず多い、ベトナムは減ったまま
国別で見ると、最も入国が多かったのは米国で2,005件(前週比+128件)でした。二位は中国で1,419件(前週比+141件)、三位はフィリピンで1,155件(前週比-4件)、四位は韓国で531件(前週比+6件)、五位はインドで468件(前週比+95件)と順番は前週と同じで、それぞれの件数もほぼ横ばいでした。。
六番目以下は、タイ366件(前週比+64件)、台湾338件(前週比+29件)、インドネシア285件(前週比-63件)までは前週と同じで、やはり件数はほぼ横ばいでした。
九番目に多かったのが、欧州ドイツで263件(前週比+73件)、二週前までダントツトップだったベトナムが十位で238件(前週比+24件)でした。
■欧米は日本人多く、アジアは高感染国は外国人多・低感染国は外国人少?
日本人が多いのは、上位十位までの国では、米国、タイ、台湾、ドイツ、ベトナムです。
米国は相変わらず日本人が多く、日本国籍者1,297件・外国籍者708件です。タイは日本国籍者273件・外国籍者93件、台湾は日本国籍者242件・外国籍者96件と日本人が多い傾向が続いています。前週外国人が忽然と姿を消したベトナムは日本国籍者207件・外国籍者31件でした。
典型的な欧州型であるドイツも日本国籍者210件・外国籍者53件と日本人の方が多いです。
日本人と外国人の人数が近いのは、上位十位までの国では、中国とインドネシア。
前週に外国人の激減で、日本人と外国人が均衡した中国は日本国籍者786件・外国籍者633件となっています。
インドネシアが外国人減少により、日本国籍者125件・外国籍者160件と両者近い人数になりました。
外国人が多いのは、上位十位までの国では、フィリピン、韓国、インドでした。
外国人が多い筆頭はフィリピン。日本国籍者108件・外国籍者1,047件で外国人の方が断然多い状況は変わらずでした。
韓国は日本国籍者183件・外国籍者348件、インドは日本国籍者119件・外国籍者349件と外国籍者が明らかに多いです。
十位以内に入っていませんが11位のブラジル、14位のネパール、15位のパキスタンは圧倒的に外国籍者の方が多く、12位のフランスと13位のカナダは圧倒的に日本国籍者の方が多いです。
高感染国が多い欧米は日本人が多く、アジアは高感染国は外国人、低感染国は日本人の方が入国者が多い傾向があります。欧米は元々日本人が多い一方、アジアは外国人の方が普段は行き来が多いです。それだけアジアの低感染国は現地人が動かないで我慢している一方、高感染国は現地人が我慢し切れていないように感じる傾向です。
罹患状況などの詳細の分析は後日別途で記事にします。
■水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7
2021年02月17日
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