2021年02月24日

2月2週入国_米中比上位変わらず

◇空港検疫 2月2週目入国者数は千人減少で一万件割れ、米中比が上位も変わらず 日本人多い超高感染国米国がトップ

厚生労働省(厚労省)は24日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の2月2週目(2月7日〜2月13日)分の速報値を発表しました。

厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。

今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が5週連続で判明しています。

検査数≒入国者は一割減って九千人台
2月2週目は、検査数は9,423件(前週比-1,012件)と、前週から一割減り、一万件割れとなりました。
日本国籍者は5,164件(前週比-379件)、外国籍者は4,259件(前週比−633件)といずれも減少しています。

入国時検査は1月9日着から全入国者対象となり、さらに、72時間前までの検査陰性証明の提示義務付けが、猶予期間を経て1月13日着以降実施されています。
特に新規入国の外国人にとって入国のハードルが相当上がったと推定されます

米中比変わらず多い、ベトナムは減ったまま
国別で見ると、最も入国が多かったのは米国で1,955件(前週比-50件)でした。二位は中国で1,218件(前週比-201件)、三位はフィリピンで1,052件(前週比-103件)、四位は韓国で537件(前週比+6件)、五位はインドで314件(前週比-154件)と順番は前週と同じで、それぞれの件数もほぼ横ばいでした。
六番目〜八番目は、台湾308件(前週比-30件)、インドネシア274件(前週比-11件)、タイ270件(前週比-96件)と少し順番が入れ替わっています。
九番目はベトナムで262件(前週比+24件)、ブラジルが十位で214件(前週比-12件)でした。

この他に目立った国は、ほぼ皆増で一気に増えたのが、モンゴル(46件増の47件)やマダガスカル(皆増の16件・全員外国籍者)。一気に減ったのがジブチ(90件減の4件)やラオス(14件減の0件)でした。

欧米は日本人多く、アジアは高感染国は外国人多・低感染国は外国人少?
日本人が多いのは、上位十位までの国では、米国、中国、台湾、タイ、ベトナムです。
米国は相変わらず日本人が多く、日本国籍者1,317件・外国籍者638件と倍状態になりました。中国は外国籍者が減り続けており、日本国籍者772件・外国籍者446件と、だいぶ差が出てきました。
台湾(日本国籍者227件・外国籍者81件)とタイ(日本国籍者206件・外国籍者64件)はずっと日本人が多い傾向が続いています。前週外国人が忽然と姿を消したまま。ベトナムは日本国籍者234件・外国籍者28件と、外国籍者はほぼ姿を消しています。

日本人と外国人の人数が近いのは、上位十位までの国では、インドネシアのみです。
日本国籍者141件・外国籍者133件でした。

外国人が多いのは、上位十位までの国では、フィリピン、韓国、インド、ブラジルでした。
外国人が多い筆頭は変わらずフィリピン。日本国籍者109件・外国籍者943件で外国人の方が断然多い状況は変わらずでした。
韓国は日本国籍者226件・外国籍者311件と若干日本人が増えた印象。インドは日本国籍者69件・外国籍者245件、ブラジルは日本国籍者46件・外国籍者168件でした。

この他、十位以内に入っていませんが13位のパキスタンと14位のネパールは圧倒的に外国籍者の方が多く、11位のドイツ、12位の英国は圧倒的に日本国籍者の方が多いです。15位のフランスはやや日本国籍者の方が多い状況です。



・高感染国が多い欧米からの入国は、日本人が多い
・アジアからの入国は、高感染国は外国人、低感染国は日本人の方が多い

といった傾向が続いています。
欧米は元々日本人が多い一方、アジアは外国人の方が普段は行き来が多いです。それだけアジアの低感染国は現地人が動かないで我慢している一方、高感染国は現地人が我慢し切れていないように感じる傾向です。我慢し切れていないと感染リスクが高まると推定される結果になっています。

入国者数を確認するだけで、一見全く無関係に見える世界の感染状況が見えてきました。
入国者数確認から見えてくる感染リスクは、結局「人が動くか動かないか」が最大の原因といったところでしょうか。ワクチン接種開始で、人の動きがどう変わるか注視していきたいですね。


罹患状況などの詳細の分析は後日別途で記事にします。

水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7
ラベル:検疫 感染症
posted by johokotu at 20:00| 東京 ☀| Comment(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする
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