入国者数のほぼ判明している状態が10週目に突入
厚生労働省(厚労省)は3月31日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査状況の3月3週目(3月14日〜3月20日)分の速報値を発表しました。この数字から行動歴別の入国者数が推定できます。
厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。
1月9日から全入国者が検査対象となったため、COVID-19パンデミック後初めて検査数≒入国者数となっています。複数回検査する人や14日以内に複数国滞在した人もいるので、厳密には=ではありませんし、乗員は対象外ですが、検査数が入国者数に限りなく近づきました。
今回発表は、一週間分に過ぎませんが、これまで確認することが出来なかった、行動歴別のほぼ正確な入国者数が10週連続で判明しています。
■検体数≒入国者が再び急増
3月3週目は、検査数は17,879件(前週比+3,412件)と、前週から急増しています。三日間強制隔離(入国時と三日後の二回検査)対象者が増加していることも影響しているものと推定されます。
日本国籍者は11,722件(前週比+2,831件)、外国籍者は6,157件(前週比+581件)といずれも増加しましたが、日本国籍者の増加が目立ちます。年度末帰国が続いているものとみられます。
■各国とも増加傾向、特に米国が急増
国別で見ると、最も入国が多かったのは米国で3,626件(前週比+557件)、二番目は中国で2,461件(前週比+377件)と変わりませんでした。韓国が1,169件(前週比+305件)と急増し、三番目となりました。
ここ数か月三番目が続いていたフィリピンは1,022件(前週比-14件)とわずかながら減少しています。
五番目は二週連続でタイで1,013件(前週比+302件)でした。
六番目は倍増以上の伸びを見せたシンガポールが759件(前週比+417件)、ドイツが七番目で741件(前週比+298件)と増加。台湾は632件(前週比+72件)で八番目まで落ちています。
九番目には、462件(前週比+149件)の英国が入りました。十番目はインド445件(前週比+66件)でした。
この週は、増加した国が多くなっています。フィリピンが減ったのは現地感染増加に伴う航空便減少のせいでしょうか。
この他に、ミャンマー216件(前週比+170件)とスイス192件(前週比+122件)が急増しているのが目を引きました。
また、ここのところウクライナからの入国者の陽性が目立っていますが、75件(前週比-30件、日本国籍者は3週前8件→前々週88件→前週69件→今週59件)と日本国籍者が急に増えたまま変わりません。
■年度末需要?で日本人増加
日本人が多いのは、上位十位までの国では、米国、タイ、シンガポール、ドイツ、台湾、英国です。
米国は相変わらず日本人が多く、日本国籍者2,929件・外国籍者697件とどんどん差が開いています。
タイは日本国籍者926件・外国籍者87件、シンガポールは日本国籍者727件・外国籍者32件、ドイツは日本国籍者700件・外国籍者41件、英国はで日本国籍者418件・外国籍者44件、いずれの国も増加のほとんどを日本国籍者が占めています。
台湾は前週はに違い同じくらいでしたが、日本国籍者413件・外国籍者219件で、日本国籍者が増えています。
欧米は日本人が多いのは傾向として変わっていませんね。
日本人と外国人が多い同じくらいなのは、上位十位まではありませんでした。
外国人が多いのは、上位十位までの国では、中国、韓国、フィリピン、インドでした。
中国は日本国籍者1,052件・外国籍者1,409件と少し差が縮まりました。
外国人がずっと多いままの筆頭は相変わらずフィリピンで、日本国籍者170件・外国籍者852件とほぼ前週と変わらぬ人数でした。韓国は日本国籍者369件・外国籍者800件、インドは日本国籍者177件・外国籍者268件でした。
この他、十位以内に入っていませんが15位のネパール、16位のパキスタンは外国籍者の方が圧倒的に多く、ほぼ外国籍者です。
一方、12位のベトナム、13位のマレーシアが日本国籍者の方が圧倒的に多い状況に変化はありません。12位のベトナムも日本国籍者の方が多いです。
11位のインドネシア、14位のブラジルは日外近い件数のまま変わりません。
・高感染国が多い欧米からの入国は、日本人が多い
・南アジアからは圧倒的に外国人が多い。
といった傾向が続いています。
この時期に日本国籍者が増えるというのは年度末・年度初めの異動需要でしょうか。
感染爆発が起きた昨年12月の前は、日本国籍者の入国急増(特に欧米からの入国急増)→検疫での陽性者急増→国内の陽性者急増の流れがありました。
同じこと起きないですよね、、、。
罹患状況などの詳細の分析は後日別途で記事にします。
■水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7
STAY HOME NOW, FLY LATER