5月6日に発表されたデータが修正更新され、内容が大きく変更されました。 この記事は、修正前データを反映させた内容を記事にしたものです。 この記事で取り上げている修正前のデータは強制隔離中検査で陽性になった人数が含まれていないものになります。 修正後のデータ(強制隔離中検査で陽性になった人数も含まれた正確なデータ)を基にした記事は下記をクリックしてください。 罹患率等が異常に上昇しています。 →https://johokotu.seesaa.net/article/481411831.html |
厚生労働省(厚労省)は6日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症検査状況の4月3週目(4月18日〜4月24日)分の速報値を発表しました。
4月3週目分は発表が数日遅れましたが、5月6日に発表されました。
厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。2020年11月11日以降毎週水曜日に過去4週間分が発表されています。5月6日の公表で、2020年10月4日〜2021年4月24日分が公表されています。
速報のため、日々の発表のデータとかなりのズレが生じてる場合もありますが、分析に活用できます。
■[罹患状況推移分析] 日本国籍者改善も罹患率0.4%台続く
2020年
10/04-10/10 検体12,421・陽性57=罹患率0.46%(日本国籍0.46%:外国籍0.46%)
10/11-10/17 検体 7,364・陽性24=罹患率0.33%(日本国籍0.29%:外国籍0.34%)
10/18-10/24 検体12,213・陽性46=罹患率0.38%(日本国籍0.39%:外国籍0.37%)
10/25-10/31 検体17,833・陽性47=罹患率0.26%(日本国籍0.22%:外国籍0.29%)
<11/01〜入国者の多い低感染国9か国が検査解除>
11/01-11/07 検体10,589・陽性84=罹患率0.79%(日本国籍0.75%:外国籍0.83%)
11/08-11/14 検体10,823・陽性89=罹患率0.82%(日本国籍0.54%:外国籍1.02%)
11/15-11/21 検体11,627・陽性79=罹患率0.68%(日本国籍0.52%:外国籍0.79%)
11/22-11/28 検体13,789・陽性90=罹患率0.65%(日本国籍0.61%:外国籍0.65%)
11/29-12/05 検体14,226・陽性89=罹患率0.63%(日本国籍0.50%:外国籍0.74%)
12/06-12/12 検体16,488・陽性86=罹患率0.52%(日本国籍0.43%:外国籍0.64%)
12/13-12/19 検体18,554・陽性74=罹患率0.40%(日本国籍0.28%:外国籍0.62%)
12/20-12/26 検体18,835・陽性98=罹患率0.52%(日本国籍0.51%:外国籍0.54%)
12/27-01/02 検体13,123・陽性83=罹患率0.63%(日本国籍0.49%:外国籍0.75%)
2021年
01/03-01/09 検体14,098・陽性76=罹患率0.54%(日本国籍0.23%:外国籍0.72%)
<01/09〜全入国者検査開始>
01/10-01/16 検体21,399・陽性67=罹患率0.31%(日本国籍0.31%:外国籍0.31%)
01/17-01/23 検体22,678・陽性41=罹患率0.18%(日本国籍0.31%:外国籍0.15%)
01/24-01/30 検体10,076・陽性25=罹患率0.25%(日本国籍0.12%:外国籍0.37%)
01/31-02/06 検体10,435・陽性20=罹患率0.19%(日本国籍0.13%:外国籍0.27%)
02/07-02/13 検体 9,423・陽性19=罹患率0.20%(日本国籍0.15%:外国籍0.26%)
02/14-02/20 検体 9,523・陽性19=罹患率0.20%(日本国籍0.11%:外国籍0.28%)
02/21-02/27 検体11,779・陽性23=罹患率0.20%(日本国籍0.22%:外国籍0.17%)
02/28-03/06 検体14,086・陽性29=罹患率0.21%(日本国籍0.16%:外国籍0.26%)
03/07-03/13 検体14,467・陽性27=罹患率0.19%(日本国籍0.14%:外国籍0.25%)
03/14-03/20 検体17,879・陽性49=罹患率0.27%(日本国籍0.20%:外国籍0.41%)
03/21-03/27 検体14,040・陽性42=罹患率0.30%(日本国籍0.15%:外国籍0.48%)
03/28-04/03 検体14,615・陽性70=罹患率0.48%(日本国籍0.24%:外国籍0.81%)
04/04-04/10 検体12,694・陽性46=罹患率0.36%(日本国籍0.13%:外国籍0.62%)
04/11-04/17 検体11,974・陽性58=罹患率0.48%(日本国籍0.35%:外国籍0.65%)
04/18-04/24 検体11,268・陽性50=罹患率0.44%(日本国籍0.20%:外国籍0.77%)
検査数の日外比率は、今週は日本国籍者が増え、1:0.75と前週と同水準になっています。。
検査対象が全入国者になっています。検査数(≒入国者)の多さは、米国、中国、フィリピン、韓国、インドネシアの順でした。インドネシアが59人増加とジリジリ増えてきました。インドは55人減少です。
日本人は今週は減少し6,449人でした。12月4週目に12,354人いたのち、1月以降は一度激減後、徐々に回復していましたが、ここのところ減少気味です。
外国人は大幅に減少が継続。1月3週目に17,873人だったものが、今週は4,819人と4分の1程度まで減ってきました。
全体の罹患率は、0.4%台まで悪化したまま変わりません。
10月の4週間は日本国籍者と外国籍者の罹患率に差はなく0.35%程度でした。
その後半年以上細かいデータが出ていますが、外国籍者の方が罹患率が高く、日本国籍者は上下を繰り返している印象です。
前週と比べると、日本国籍者は、検査数が5%減少に対して陽性者数は46%減少。外国籍者は検査数が7%減少に対して陽性者数は9%増加です。
このため、罹患率は、日本国籍者は大幅改善。外国籍者は0.7%台まで悪化しました。
■[陽性者数多い国分析] 全14か国、インドさらに増加
今週陽性者が確認されたのは、前週に続いて陽性者が出ているインド、フィリピン、米国、パキスタン、ネパール、インドネシア、カザフスタン、タイ、フランスなどを含めて14か国でした。陽性者が出た国は少しずつ減ってきており、特定国に偏ってきている印象です。
変異株の影響が出ているインドは25人とさらに増加しています。日本国籍者は入国者数が199人(前週比-35人)、有症状者は5人(前週比-5人)といずれも減っています。外国籍者は入国者数は234人(前週比-20人)と微減だったのに対し有症状者は20人(前週比+9人)と激増しています。日本国籍者を中心に逃げ帰り需要は増えたままですが、外国籍者のみ状況が悪化し、日外で差が出てきました。
続いて多かったのがフィリピンで5人。入国者はずっと外国籍者が多く、陽性者も全員外国籍者です。
次に多かったのが米国で4人。日本国籍者1人のみで、外国籍者の方が罹患率が高い状況は変わりません。
4月初めまで悪化の一途だったパキスタンは3人まで減少。日本国籍者が1人出ています。
ネパールも3人です。入国者はダントツで外国籍者が多い国で、陽性者も全員外国籍者です。
2人だったのはインドネシアの1か国。日本国籍者の入国が増える中、陽性者は日外1人ずつです。
残り8か国は1人ずつで、韓国、タイ、カザフスタン、トルコ、ハンガリー、ウガンダが日本国籍者と邦人の陽性が増えています。
超低感染の非上陸拒否国は、韓国とタイから陽性者が出ています。
1桁入国者数で陽性者が出た異常国はありませんでしたが、ハンガリーとウガンダは入国者は14人のみです。
相変わらず欧米は日本国籍者、南アジアは外国籍者が多い印象です。
■[罹患率高い国分析] 1%超えは14か国中8か国も、インド18人に1人陽性
罹患率は、二桁割合の超危険状態の国はありませんでした。
もっとも率が悪かったのは、ハンガリーとウガンダでともに7.14%(検体14人中1人陽性=いずれも日本国籍者陽性)でした。
続いて率が悪かったのはインドで5.77%(検体433人中25人陽性)、カザフスタンが4.76%(検体21人中1人陽性)、ルーマニアが4.35%(検体23人中1人陽性)、パキスタンが2.97%(検体101人中3人陽性)、ネパールが1.26%(検体238人中3人陽性)、トルコが1.10%(検体91人中1人陽性)と続いています。
1%超えは以上の8か国でした。
インド、カザフスタン、パキスタン、ネパールと4か国も、前週から連続で1%超えの異常状態です。
インド、パキスタン、ネパールの南アジア諸国はここのところずっと1%超えが続いています。
アフリカと東欧がもともと多かったですが、南アジア〜中央アジアばかりになってきました。
インドとパキスタン、ネパールは陽性率も陽性人数も多く非常に危険な状況。
インドは数字がどんどん悪化しており、ついに18人に1人に陽性となっています。1機200人搭乗していると11人は陽性者という異様な飛行機になりますね、、、。
■[航空便利用者数分析] 航空利用者は減少傾向続く
合計の利用者数は、16,706人(前週比-594人)と減少が続いています。
多くの国で利用者数が減少しており、減少幅が大きい国が目立ちます。まん延防止措置や緊急事態宣言が影響していますでしょうか。
増加している国は、最も人数が増えたのフィリピン直行便2,320人(前週比+176人)。インドネシア直行便が1,315人(前週比+145人)、インド直行便が177人(前週比+130人)などとなっています。
減少している国は、もっと人数が減ったのが中国直行便で1,828人(前週比-199人)。シンガポール直行便が650人(前週比-193人)、フランス直行便が468人(前週比-168人)、米国直行便が3,709人(前週比-142人)などとなっています。
皆増した国は、ミャンマー直行便93人のみ。皆減した国は、モンゴル直行便(33人皆減)のみでした。
変異株で騒ぎになっている英国直行便は249人(前週比-31人)で減少が続いています。このほかネパール直行便が165人(前週比-10人)と若干減少となっています。(パキスタンは直行便は飛んでいません)
■[変異株陽性者数分析] 変異株陽性者は三割台まで落ち着き
詳細発表された62人の陽性者のうち、17人が英国で確認された変異株、2人が南アフリカで確認された変異株、1人がブラジルで確認された変異株、1人がフィリピンで確認された変異株と判明しています。実に34%とやや減りました。
気になるのは、陽性が急増しているインドで最初に確認された変異株が検出対象となっていないことです。これを加えると、一気に変異株陽性者が急増する可能性があります。
そのうち2人は3日遅れ陽性で、従来の入国方法ではすり抜けていた事例でした。
毎週データは更新されているようですので、今後も注視していきます。
■週間速報内容
04/18-04/24
全検査
合計 検体11,268陽性50 0.44%
日本 検体 6,449陽性13 0.20%↓急減
外国 検体 4,819陽性37 0.77%↑
検体数の多い国
米 国:検体2,373、陽性 4=0.17%
日本国籍 検体1,788 陽性 1=0.05%/外国籍 検体 585 陽性 3=0.51%
中 国:検体1,707、陽性 0=0%
日本国籍 検体 707 陽性 0=0%/外国籍 検体1,000 陽性 0=0%
フィリピン:検体 943、陽性 5=0.53%
日本国籍 検体 150 陽性 0=0%/外国籍 検体 793 陽性 5=0.63%
韓 国:検体 567、陽性 1=0.18%
日本国籍 検体 213 陽性 0=0%/外国籍 検体 354 陽性 1=0.28%
インドネシア:検体 488、陽性 2=0.41%
日本国籍 検体 322 陽性 1=0.31%/外国籍 検体 166 陽性 1=0.60%
罹患率の高い国
ウガンダ:合計 検体 14、陽性 1=7.14%
日本国籍 検体 13 陽性 1=7.69%/外国籍 検体 1 陽性 0=0%
ハンガリー:合計 検体 14、陽性 1=7.14%
日本国籍 検体 12 陽性 1=8.33%/外国籍 検体 2 陽性 0=0%
イ ン ド:検体 433、陽性25=5.77%
日本国籍 検体 199 陽性 5=2.51%/外国籍 検体 234 陽性20=8.55%
カザフスタン:合計 検体 21、陽性 1=4.76%
日本国籍 検体 21 陽性 1=4.76%/外国籍 検体 0 陽性 0=0%
ルーマニア:合計 検体 23、陽性 1=4.35%
日本国籍 検体 7 陽性 0=0%/外国籍 検体 16 陽性 1=6.25%
■毎日の個別発表との誤差状況(4月11日〜4月17日)
(A)週間発表(今回の滞在国・地域ごとの検査実績発表):50人
(B)毎日発表:62人中非公表0人(複数国滞在者0人、強制隔離中陽性とみられる人9人)←行動歴「―」3人
(誤差が出ている国)Aが超過していると非公表の可能性有
フィリピン (B)が3人超過
パキスタン (B)が3人超過
行動歴「―」(B)が3人超過
ブラジル (B)が2人超過
イ ン ド (B)が1人超過
カザフスタン (A)が1人超過
(Bで強制隔離中とみられる陽性が出ている国)
フィリピン 3人
パキスタン 2人
ブラジル 2人
イ ン ド 1人
ド イ ツ 1人
4月18日羽田着で3人出ていた行動歴「―」が謎でしたが、それと思われる国はありませんでした。毎日発表は62人、今回発表された「空港検疫所における滞在国・地域ごとの検査実績」は50人で、強制隔離中陽性と思われる人数が9人ですので、行動歴「―」の人も今回発表された「空港検疫所における滞在国・地域ごとの検査実績」には反映されていない可能性が高いです。
2日遅れの発表でしたので、隔離中陽性ではないと思われますが、謎は深まるばかりです。
国名がないことから、検査は各航空会社に丸投げされているはずの運航乗務員の可能性がありますでしょうか。しかし、5月2日に海外航空会社しか就航していない福岡着でも3人出ており、謎が深まるばかりです(本邦社は日本発海外で入国せずにとんぼ返りと言う可能性はありますが、海外航空会社は出国元が必ずあるため謎です)。
やはりドイツやブラジルは、今回発表された「空港検疫所における滞在国・地域ごとの検査実績」では、今週陽性者は出てきていません。
若干の誤差はあるものの、強制隔離中陽性については、今回発表された「空港検疫所における滞在国・地域ごとの検査実績」のデータには含まれていないのは確定ですね。
これまで分析したもので、記載が間違っているものについては、記事内訂正はしませんが、トップに分かるように記載しておきます(更新まで少し時間いただきます)。
■水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7
STAY HOME NOW, FLY LATER