◇新型コロナウイルス感染症 南アジア3か国からの入国者のみを6日間強制隔離へ
7日、新たな水際対策措置として、南アジアの3か国(ネパール、インド、パキスタン)からの全ての入国者に対し、6日間の強制隔離が実施されることが決定されました。
新たな水際対策の主な内容は、入国後14日間の自主隔離の方法の変更。
「当分の間、検疫所長の指定する場所(検疫所が確保する宿泊施設に限る)での待機」を求め、「入国後3日目及び6日目に改めて検査を行い、いずれの検査においても陰性と判定された者については、検疫所が確保する宿泊施設を退所し、入国後14日間の自宅等待機」を求めるとしています。入国から6日間はいわゆる強制隔離になります。
対象は、「インド、パキスタン及びネパールからのすべての入国者及び帰国者」で、5月10日0時以降の入国から適用されます。
入国者に対する強制隔離は、昨年12月以降、変異株対策で3日間強制隔離となる国・地域が徐々に指定されており、合計31か国・5地域からの入国者まで拡大されています。
パキスタンは3月20日から、インドは5月1日から追加指定されていますが、ネパールは3日間強制隔離にもなっていませんでした。
6日間強制隔離は、これらの対策をさらに進めたものになります。
3か国からの入国者は、3月以降空港検疫での陽性者が激増。毎日10人以上が陽性となる日もあり、航空機内クラスターの様相に見せています。特にインドでは、日本への航空便搭乗前のPCR検査もすぐに受けられないほどまで医療崩壊が進んでいる模様で、検査や航空便は余裕をもって予約し、検査が困難な場合には大使館・総領事館へ相談するよう注意喚起も出るほどになっています。
なお、発表の中では、緊急帰国の殺到を避けるためか、「現時点で航空便には十分な数の空席があります」といった文章まで用いてパニックにならないよう配慮した内容になっていますが、ネパールでは同国の水際対策で5月7日現地発からまずは1週間国際線の運航を停止、パキスタンでは5月1日から同国到着の国際線運航の8割削減などが既に実施されています。
水際対策としてはごくごく当たり前の措置と思いますが、他国で感染が猛威を振るい、空港検疫で陽性者数が激増した時でもここまで強い制限を課したことはなく、3か国だけを差別的に扱うことになります。
特にパキスタンをめぐっては、昨年6月に空港検疫での陽性が急増した際にも、検査結果判明まで空港からの外出を特別に禁止する差別的対応が行われたことがあります(現在はすべての入国者が結果が出るまで外出禁止になっていますが、当時はパキスタンからの入国者のみに適用するという差別的取り扱いでした。)
南アジア諸国からの入国者は、日本への再入国・帰国を前提とする短期渡航が異常に多いとか、14日間隔離からの逃走が多いとか、何か理由があるのでしょうかね、、、。
■新型コロナウイルス感染症に関する新たな水際対策措置(インド、パキスタン及びネパールに対する措置)(外務省公式サイト)
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2021C073.html
2021年05月08日
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