2021年05月09日

[修正]検疫週間速報4月2_邦人増で悪化

◇[内容修正]空港検疫(週間速報)4月2週目 日本国籍陽性増加で急激悪化し罹患率0.6%台、インドは日本国籍者急増

5月6日に発表されたデータが修正更新され、内容が大きく変更されました。
この記事は、修正データを反映させた内容を記事にしたものです。

修正前の当初データは、強制隔離中陽性者を除いたデータで参考になるので、元の記事も残しています。
https://johokotu.seesaa.net/article/481392538.html


厚生労働省(厚労省)は6日、空港検疫での新型コロナウイルス感染症検査状況の4月2週目(4月11日〜4月17日)分の速報値を発表しました。

4月2週目分は発表が1週間以上遅れましたが、5月6日に発表されました。


厚労省の速報は、週間の検体数と陽性者数を、日本国籍者、外国籍者別に、滞在国ごとに出した非常に細かいデータです。2020年11月11日以降毎週水曜日に過去4週間分が発表されています。5月6日の公表で、2020年10月4日〜2021年4月24日分が公表されています。
速報のため、日々の発表のデータとかなりのズレが生じてる場合もありますが、分析に活用できます。

[罹患状況推移分析] 罹患率再び悪化し0.4%台、原因は日本国籍者??
2020年
10/04-10/10 検体12,421・陽性57=罹患率0.46%(日本国籍0.46%:外国籍0.46%)
10/11-10/17 検体 7,364・陽性24=罹患率0.33%(日本国籍0.29%:外国籍0.34%)
10/18-10/24 検体12,213・陽性46=罹患率0.38%(日本国籍0.39%:外国籍0.37%)
10/25-10/31 検体17,833・陽性47=罹患率0.26%(日本国籍0.22%:外国籍0.29%)
  <11/01〜入国者の多い低感染国9か国が検査解除>
11/01-11/07 検体10,589・陽性84=罹患率0.79%(日本国籍0.75%:外国籍0.83%)
11/08-11/14 検体10,823・陽性89=罹患率0.82%(日本国籍0.54%:外国籍1.02%)
11/15-11/21 検体11,627・陽性79=罹患率0.68%(日本国籍0.52%:外国籍0.79%)
11/22-11/28 検体13,789・陽性90=罹患率0.65%(日本国籍0.61%:外国籍0.65%)
11/29-12/05 検体14,226・陽性89=罹患率0.63%(日本国籍0.50%:外国籍0.74%)
12/06-12/12 検体16,488・陽性86=罹患率0.52%(日本国籍0.43%:外国籍0.64%)
12/13-12/19 検体18,554・陽性74=罹患率0.40%(日本国籍0.28%:外国籍0.62%)
12/20-12/26 検体18,835・陽性98=罹患率0.52%(日本国籍0.51%:外国籍0.54%)
12/27-01/02 検体13,123・陽性83=罹患率0.63%(日本国籍0.49%:外国籍0.75%)
2021年
01/03-01/09 検体14,098・陽性76=罹患率0.54%(日本国籍0.23%:外国籍0.72%)
  <01/09〜全入国者検査開始>
01/10-01/16 検体21,399・陽性67=罹患率0.31%(日本国籍0.31%:外国籍0.31%)
01/17-01/23 検体22,678・陽性41=罹患率0.18%(日本国籍0.31%:外国籍0.15%)
01/24-01/30 検体10,076・陽性25=罹患率0.25%(日本国籍0.12%:外国籍0.37%)
01/31-02/06 検体10,435・陽性20=罹患率0.19%(日本国籍0.13%:外国籍0.27%)
02/07-02/13 検体 9,423・陽性19=罹患率0.20%(日本国籍0.15%:外国籍0.26%)
02/14-02/20 検体 9,523・陽性19=罹患率0.20%(日本国籍0.11%:外国籍0.28%)
02/21-02/27 検体11,779・陽性23=罹患率0.20%(日本国籍0.22%:外国籍0.17%)
02/28-03/06 検体14,086・陽性29=罹患率0.21%(日本国籍0.16%:外国籍0.26%)
03/07-03/13 検体14,467・陽性27=罹患率0.19%(日本国籍0.14%:外国籍0.25%)
03/14-03/20 検体17,879・陽性49=罹患率0.27%(日本国籍0.20%:外国籍0.41%)
03/21-03/27 検体14,040・陽性42=罹患率0.30%(日本国籍0.15%:外国籍0.48%)
03/28-04/03 検体14,615・陽性70=罹患率0.48%(日本国籍0.24%:外国籍0.81%)
04/04-04/10 検体12,694・陽性62=罹患率0.49%(日本国籍0.16%:外国籍0.85%)

04/11-04/17 検体11,974・陽性74=罹患率0.62%(日本国籍0.40%:外国籍0.90%)

検査数の日外比率は、今週は日本国籍者が増え、1:0.77となっています。

検査対象が全入国者になっています。検査数(≒入国者)の多さは、米国、中国、フィリピン、韓国、インドの順でした。タイが100人以上減った一方でインドは100人ほど増えています。
日本人は今週は微増の6,769人でした。12月4週目に12,354人いたのち、1月以降は一度激減後、徐々に回復していましたが、ここのところ減少気味です。
外国人は大幅に減少が継続。1月3週目に17,873人だったものが、今週は5,205人と3分の1程度のまま変わりません。

全体の罹患率は、0.6%台まで急激悪化しています。
10月の4週間は日本国籍者と外国籍者の罹患率に差はなく0.35%程度でした。
その後半年以上細かいデータが出ていますが、外国籍者の方が罹患率が高く、日本国籍者は上下を繰り返している印象です。
前週と比べると、日本国籍者は、検査数が1%増加に対して陽性者数は145%増加(=2.45倍)。外国籍者は検査数が13%減少に対して陽性者数は8%減少です。
このため、罹患率は、日本国籍者は大幅悪化。外国籍者は前々週までに悪化したまま、やや上昇気味の横ばい状態です。

[陽性者数多い国分析] 全19か国、インドが急増
今週陽性者が確認されたのは、前週に続いて陽性者が出ているインド、パキスタン、フィリピン、ネパール、米国、タイ、エジプト、インドネシア、アフガニスタンなどを含めて19か国でした。
変異株の影響かインドが一気に増加し21人とダントツでした。日本国籍者は入国者数も234人(前週比+100人)と増えたものの、有症状者の悪化はそれ以上で10人(前週比+8人)も出ました。外国籍者は入国者数は254人(前週比+3人)と前週とほぼ変わらず有症状者は11人(前週比+6人)と悪化。日本国籍者を中心に逃げ帰り需要が増え、集団の罹患率も上がっている状況です。ここまで数字が悪くなると、罹患率に日外で差がなくなっています。
4月初めまで悪化の一途だったパキスタンは19人。うち10人はすり抜け直前隔離中陽性者です。なかなか落ちてこないです。1人除いて18人が外国籍者という異常状態でした。
続いて突如登場したのがカザフスタンで5人。現地で行われたレスリングの東京五輪アジア予選などに参加した選手・役員が複数人陽性になっていることが発表されています。4人が日本国籍です。(空港検疫すり抜けでの市中での確認も合わせ、4月24日までに大会参加者8人陽性)
フィリピンも5人で、全員外国籍者という異常な状況です(外国籍の方が入国者自体も多い)。
ネパールが4人で続いています。全員外国籍者という異常な状況です(外国籍の方が入国者自体も多い)。
続いて米国が3人でした。日本国籍者が2人です。
2人だったのはタイ、エジプト、チェコ、アラブ首長国連邦(UAE)の4か国。こちらはUAEの1人以外7人が日本国籍者と異常に偏っています(いずれも日本国籍の方が入国者自体も多い)。
残り9か国は1人ずつで、日本国籍者はスリランカとフランス、カナダのみでした。
超低感染の非上陸拒否国は、タイと中国から陽性者が出ています。
ジブチは入国者数が1桁なのに陽性者が出る異常事態です。
相変わらず欧米は日本国籍者、南アジアは外国籍者が多い印象です。

[罹患率高い国分析] 1%超えは19か国中10か国も
罹患率は、ジブチが最も悪く50.00%(検体2人中1人陽性=全員外国籍)。二桁割合の超危険状態はジブチのみでした。
パキスタンが8.56%(検体222人中19人陽性)、カザフスタンが7.69%(検体65人中5人陽性)、チェコが5.71%(検体35人中2人陽性)、インドが4.30%(検体488人中21人陽性)、アフガニスタンが4.17%(検体24人中1人陽性)、エジプトが3.85%(検体52人中2人陽性)、スリランカが1.69%(検体59人中1人陽性)、ネパールが1.53%(検体262人中4人陽性)、UAEが1.22%(検体164人中2人陽性)と続いています。
1%超えは以上の10か国でした。
インド、アフガニスタン、パキスタン、エジプトと4か国も、前週から連続で1%超えの異常状態です。アフリカと東欧がもともと多かったですが、南アジア〜中央アジアばかりになってきました。

インドとパキスタンは陽性率も陽性人数も多く非常に危険な状況
パキスタンは12人に1人、インドは23人に1人が陽性者です。
パキスタンは、1機200人搭乗していると17人は陽性者という異様な飛行機になりますね、、、。

パキスタンは外国籍者が10.53%(検体209人中22人陽性)と、10人に1人が陽性者という異常状態になっています。非常に危険な状況です。

[航空便利用者数分析] 航空利用者は減少傾向続く、インド急増
合計の利用者数は、17,300人(前週比-441人)と前週から減少しました
多くの国で利用者数が減少しています。
その中で増加している国があります。最も人数が増えたのインド直行便が623人(前週比+236人)と増加。このほか、米国直行便が3,851人(前週比+188人)と増えたのが目立った程度です。
減少した国では、タイ直行便が722人(前週比-185人)などとなっています。
皆増、皆減した国はありませんでした。
変異株で騒ぎになっている英国直行便は280人(前週比-51人)で若干減少しました。このほかネパール直行便が175人(前週比+37人)と若干増となっています。(パキスタンは直行便は飛んでいません)

[変異株陽性者数分析] 変異株陽性者が半数
詳細発表された74人の陽性者のうち、30人が英国で確認された変異株、6人が南アフリカで確認された変異株と判明しています。実に49%も占めています。
そのうち8人は3日遅れ陽性で、従来の入国方法ではすり抜けていた事例でした。

毎週データは更新されているようですので、今後も注視していきます。

週間速報内容
04/11-04/17
全検査
合計 検体11,974陽性74 0.62%↑
日本 検体 6,769陽性27 0.40%↑激増
外国 検体 5,205陽性47 0.90%


検体数の多い国
米  国:検体2,399、陽性 3=0.13%
  日本国籍 検体1,862 陽性 2=0.11%/外国籍 検体 537 陽性 1=0.19%
中  国:検体1,908、陽性 1=0.05%
  日本国籍 検体 750 陽性 0=0%/外国籍 検体1,158 陽性 1=0.08%
フィリピン:検体 809、陽性 5=0.62%
  日本国籍 検体 93 陽性 0=0%/外国籍 検体 716 陽性 5=0.70%
韓  国:検体 597、陽性 0=0%
  日本国籍 検体 233 陽性 0=0%/外国籍 検体 364 陽性 0=0%
イ ン ド:検体 488、陽性21=4.30%
  日本国籍 検体 234 陽性10=4.27%/外国籍 検体 254 陽性11=4.33%

罹患率の高い国
ジ ブ チ:合計 検体 2、陽性 1=50.00%
  日本国籍 検体 0 陽性 0=0%/外国籍 検体 2 陽性 1=50.00%
パキスタン:合計 検体 222、陽性19=8.56%
  日本国籍 検体 49 陽性 1=2.04%/外国籍 検体 173 陽性18=10.40%
カザフスタン:合計 検体 65、陽性 5=7.69%
  日本国籍 検体 49 陽性 4=8.16%/外国籍 検体 16 陽性 1=6.25%
チ ェ コ:合計 検体 35、陽性 2=5.71%
  日本国籍 検体 30 陽性 2=6.67%/外国籍 検体 5 陽性 0=0%
イ ン ド:検体 488、陽性21=4.30%
  日本国籍 検体 234 陽性10=4.27%/外国籍 検体 254 陽性11=4.33%


毎日の個別発表との誤差状況(4月11日〜4月17日)
(A)週間発表(今回の滞在国・地域ごとの検査実績発表):74人
(B)毎日発表:74人中非公表0人(複数国滞在者0人、3日後陽性とみられる人19人)

 (誤差が出ている国)Aが超過していると非公表の可能性有
 誤差なし
 

水際対策(厚生労働省公式サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kansenkakudaiboushi-iryouteikyou.html#h2_7


STAY HOME NOW, FLY LATER

ラベル:検疫 感染症
posted by johokotu at 21:00| 東京 ☀| Comment(0) | ◇COVID-19関連 | 更新情報をチェックする
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