19日、神奈川県で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のインド株(変異株L452R)患者が確認されましたが、入国時に同行者が陽性で隔離されたにもかかわらず、強制隔離にならずに市中感染を引き起こしていたことが判明しました。
19日に神奈川県でインド株感染が確認されたのは、同県在住の10歳未満男。海外渡航歴があり、感染経路として陽性者と接触ありと発表されました。
県の発表はそこまでだったのですが、報道機関が詳細を報道しています。
NHKによりますと、男児は「保護者と2人で今月初旬にインドから帰国し、保護者は空港の検査で陽性が分かりましたが、男の子は陰性だったため県内の知人の家で待機していた」、「男の子が滞在していた知人の家で暮らす3人は、すでに新型コロナウイルスの陽性が確認」と報道されています。インドからの入国者は5月1日以降は3日間強制隔離ですので、その後の自主隔離を知人宅にいたとみられます。
未成年者によって密輸が簡単にコンプリートするという、検疫も入管も税関も真っ青な事態になってしまいました。
男児が検査すり抜けとなった点も問題ですが、これは検査が万能でない以上普通にあり得ることです。しかし、それ以上に大問題なのは、この男児が国内の知人宅で待機していたことです。
入国者が日本国内で誰とも接触しなければ国内にウイルスが拡大することはなく、厚生労働省も14日間の自主隔離徹底を求めています。そんななかで、「自宅ではなく知人宅で自主隔離」「国内の人が入国者と接触」、そもそも「感染予備群で陽性者の濃厚接触者なのに強制隔離しない」と三つも大きな問題が生じています。
入国者全員を感染予備群と捉えているせいで全員に14日間の自主隔離を求める空港検疫であっても、陽性者の濃厚接触者なのに強制隔離しないというトンデモナイ事態が表面化。そして、結局、市中感染も発生するという由々しき事態になっています。
今回の場合は、10歳未満とのことで、人道的な側面もあったとみられますが、それにしてもな事態です。
神奈川県では、17日に発表されたインド株陽性だった1人についても、4人団体入国で同行者1人が陽性だったのに、自身は空港検疫の検査で陰性だったため、自宅待機でOKとなっていたことが明らかになっています。
ここのところ、同一日に同一空港で同一国からの陽性者が多数出る、明らかに機内クラスター状況の事例が多発しています。厚生労働省は、そんな状態でも同一便利用者に一切注意喚起すらしていませんが、入国者による感染拡大を防ぐ気がないことが改めて浮き彫りになりました。
なお、空港検疫での濃厚接触者については、これまで、強制隔離になるものと思われてきました。
例えば、5月1日中部国際着ネパールから入国者で陽性者が3人出ているのですが、うち2人は隔離中陽性になっているとみられます。当時ネパールからの入国者は、強制隔離対象国ではなく、一時期14日間の強制隔離になっていた陰性証明を所持していない場合は今は強制送還となるため、14日間強制隔離する措置は基本ありません。それが隔離中陽性となっていたことで、3人は同一団体で、入国時検査で陽性の人の濃厚接触者だから強制隔離措置になったのが濃厚とみられていました。どうも違ったようですね。
空港検疫でのすり抜けは必ず発生します。
入国者が家族と接触しなけりゃ、家族に感染は拡がりません。
入国者が友人と接触しなけりゃ、友人に感染は拡がりません。
入国者が他人と接触しなけりゃ、他人に感染は拡がりません。
入国者が国内で接触しなけりゃ、国内に感染は拡がりません。
入国時検査の陽性・陰性は関係ありません。
入国時に検査するかしないかは関係ありません。
変異株かどうかも関係ありません。
いいかげん、14日間の自主隔離をしっかり行いませんか。
入国者が家族と接触しなけりゃ、家族に感染は拡がりません。
入国者が友人と接触しなけりゃ、友人に感染は拡がりません。
入国者が他人と接触しなけりゃ、他人に感染は拡がりません。
入国者が国内で接触しなけりゃ、国内に感染は拡がりません。
入国時検査の陽性・陰性は関係ありません。
入国時に検査するかしないかは関係ありません。
変異株かどうかも関係ありません。
いいかげん、14日間の自主隔離をしっかり行いませんか。
■新型コロナウイルス感染症による患者確認について(5月19日版)(神奈川県公式サイト)
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/ga4/prs/r3661265.html
■新型コロナ 変異ウイルス101人の感染確認(NHK公式サイト)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/20210519/1050013855.html
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